マイコンがあれば発振回路がある

ワンチップマイコンはチップ1つで全部入ってるから便利である。

プログラムを保存するためのメモリを外付けする必要は無いし、非常にコンパクトな構成で使うことが出来る。

非常に画期的なものだ。


内蔵してるのはメモリだけではない。クロックソースも内蔵している。

電源をつないでライタをつないでプログラムを書き込めば、それでOK、便利だなぁ。

クロック周波数を変更することもできて、ライタで設定を書き換えれば変更できる。

便利だねぇ。


マイコンに内蔵される発振回路と言えばやっぱりRC発振回路だな。

一般に発振回路はマイクとスピーカーでハウリングを起こすように、増幅回路に正帰還をかけることで発振させる。

RC発振回路はRC回路を3段につないでやって所望の周波数で180度の位相差が生じるようにして、それを増幅してやる。

RとCとオペアンプだけで構成できるから、チップ内に作り込むことができてしまうのが特徴だ。

他の発振回路だとLを使ったりとかするからチップ内に作り込めないのよね。


そんな便利なRC発振回路に問題があるとすれば温度変化などによる変動が大きいことか。

精度を高めるなら水晶振動子を使う方法が優れている。

水晶振動子とコンデンサ2つ外付けすればそれで水晶振動子を活用してクロックを生成できるようだ。

けどそこまでこだわることはないし内蔵のRC発振回路を使ってる。


ワンチップマイコンがあればRC発振回路がある、と考えると世の中RC発振回路だらけだな、とこの話を考えながら思った。

シンプルで作りやすいというのが大きいんだろうな。

電子回路の授業でいろいろ発振回路やったけど、実は詳しく理解してるのはこのRC発振回路ぐらいのもの。

そのシンプルさゆえということか。

AVRマイコンを使ってみる

実験で届いたAVRマイコンに早速プログラムを書き込んで動作を確認してた。

とりあえずGPIOとUARTとPWMの動作を確認してみた。


AVRの開発環境にはAVR Studioを使う。

AVR StudioはVisual Studioベースの開発環境になっている。

これまでEclipseベースの開発環境はいくつか見てるが、Visual Studioベースとはまた珍しい。

インストールにずいぶん時間がかかるのは相変わらずだが。


さて、インストールできたらプログラムを書いてコンパイルだ。

AVRではCでの開発が一般的だ。アセンブラなんて使う必要はあまりない。

PICだとアセンブラでの開発が一般的だとか聞くけど。

Cは高級アセンブラだと言う人がいるけど、マイコンの開発にはこの高級アセンブラという位置づけがちょうどいい。

レジスタの設定などはサンプルプログラムを参考にデータシートを見ながらやっていくといい。

そんな具合にやっていく。


AVRマイコンへの書き込みにあたってはISPライターを借りてきた。

6ピンのライターをマイコンにつなぐわけだが、ライタとブレッドボードをジャンパーピンで接続してやった。

ユニバーサル基板への実装のときにISPライタとの接続用のピンを用意する予定なのだが、とりあえずブレッドボードで。

それでAVR Studioからマイコンに書き込もうとしたらSignatureが一致しないとエラーがでる。

接続が間違ってるのかと思い見直してみたがおかしいことはなく、なぜにと思ったらISPの周波数を250kHzから125kHzに下げたらうまくいった。

よくわからんが、まぁ別に周波数を下げたところであまり問題は無いのでこれでいく。

あとは開発環境で実行とすれば自動で書き込まれ実行される。便利。


とりあえずPWM信号を発生させてオシロスコープで観測してみたり、

UARTで通信を受信したら割り込みを入れて内容に応じLEDを点灯消灯させる実験をしたりしてた。

あとはキャラクタLCDの制御を実装してやれば、マイコンのプログラムは完成させられそう。

まぁキャラクタLCDの制御はめんどくさい面もあるが、世の中にソースコードは流れているからそれを元にすればなんとでも。

実験で使う部品が届くまでの裏話

実験で2週間前に注文した部品の一部がやっと届いた。

まだ届いてない部品もあるんだが、やっと工作が始められる。


実験で使う部品の購入にあたっては、

  • 月末の後払いが可能なところを選んで購入する
  • 発注リストを作って担当教員に提出し、教員が注文

という話になっていて、大半の部品は共立で、一部は別のところで注文することにした。

どちらも学校相手なら後払い可能で、どれも標準在庫だし3営業日そこらで届く見込だった。

そんなんだから1週間後には届くとおもったのだがさっぱり。


ところで、去年のPBLの授業では、必要な材料などは学生が立替払いするという方法がとれた。

これはかなり特別な取扱だったようだが、仕事は非常にはかどった。

日用品を活用することが多かったのでホームセンターなどで直接購入できるのは便利だったし、

なにより買い物に行けばすぐに入手できるというのは仕事をスムーズに進める上でよかった。

とはいえ、かなり特別な取扱ということもあって、この実験では通常の学校の買い物でやるように請求書払いで買えることが条件となっている。

店舗に出向いて請求書払いで買えないことはないだろうが、まさか学生がふらっと行って買えるわけがない。

そうなると通販で注文して学校に送ってもらうという取扱が一番やりやすい。


しかしなんでこんなに時間かかったんでしょうね。

担当教員から話を聞くと、実験の部品の注文は、

  1. 学生が発注リストを作成して担当教員に渡す
  2. 担当教員が学校の発注システムに打ち込む
  3. 会計部門が業者に発注する
  4. 会計部門に荷物が届くので受け取る
  5. 会計部門から業者に後払いで支払いが行われる

となっていたようで、会計部門が挟まるので注文までにそれなりに時間を食っているらしい。

その上、注文してから届くまでにもそれなりに時間がかかってしまったようで。標準在庫の部品だけにしたのになぁ……

僕はてっきり担当教員がWebで直接に業者に発注しているのだとおもっていたのだがそういうわけではないらしい。


極めつけは共立以外で頼んだ部品だ。

JPEGカメラ関連の部品で、これはどうしても取り扱っている業者が限られた。

取り扱ってる業者は後払い可能で2営業日で出荷すると言ってるぐらいだからあまり心配はしてなかったが、このあては外れることになる。

なんと会計部門は直接注文できず仲介業者を介して注文することにしたらしい。

学校の名前を出せば普通にWebサイトから注文できるだろ、と思ったのだがそうはしなかったらしい。

その結果、代金がいくらか上乗せされ、時間も余計にかかることになった。まぁじきに届くだろうとのことだが。


学生が直接注文することができないのは仕方ないにせよ、

もうちょっとやりようはなかったのかなぁ、と、このあたりの話を聞いてて思った。

実験で実装につかえる時間はそんなに潤沢にないのに。

業者が送ってくるのが遅いのは仕方ないが、それ以外の部分で時間を食っているのがとても惜しいように思う。

研究室でLibO vs MS Office

僕はオフィススイートとして専らLibreOfficeを使っている。

最近まではOpenOffice.org使ってたけど、分裂騒ぎとかあってLibOにした。あまり差はないが。(参考記事 : OpenOffice.orgの分裂と選択)


とはいえ、オフィススイートとしてよく使われているMicrosoft Officeは僕にとっても無視できない。

自宅のPCやノートPCにはLibOしか入ってないんだけど、

研究室のPCにはMS Office入ってるので。もちろんLibOもあるよ。

そんな研究室でのLibOとMS Officeの使い方の話。


MS OfficeとLibOのソフトウェアは以下のように対応している。

  • ワードプロセッサ : Microsoft Word ・ LibreOffice Writer
  • 表計算 : Microsoft Excel ・ LibreOffice Calc
  • プレゼンテーション : Microsoft PowerPoint ・ LibreOffice Impress
  • データベース : Microsoft Access ・ LibreOffice Base

ただ、対応しないソフトもある。

MS OfficeにあってLibOにないのは、メーラー・スケジュール管理を行うOutlook、デジタルノートのOneNoteなど。

まぁLibO使うような人ならMozilla Thunderbirdとか使うからOutlookなんていりませんよね。

数式を編集する Math、図形描画を行う LibreOffice DrawもMS Officeでは独立したソフトではない。

この2つは直接立ち上げて使うことはあまりないけど、Drawは単独でもそれなりに使い道あるみたいね。
(参考 : OpenOffice.org「Draw」はMS Officeには無い付加価値へ (ITmedia))

今日の話題はワードプロセッサ・表計算・プレゼンテーションの3つだけ。


まずワードプロセッサだが、まず自分で一から書く文書はLibO Writerでしか作らない。

というのもMS Wordの機能でよくわからんのがあって。そのわからん機能というのが図表番号と参考文献ですね。

どちらも論文を書いたりするのには欠かせない機能だが、慣れてないからかMS Wordではさっぱり使えん。

機能としてはあるはずなのだが……MS Word使ってる人もようわかってないようだしどうなんだと。

図表番号を入れて、挿入の相互参照で図1とか入れて、参考文献項目の挿入で文献番号入れて、参考文献一覧を末尾に付けて……

あとWriterに関係して数式だが、これについてもMS Officeにも数式機能があるがLibO Mathの方が慣れてる分使いやすい。

LibO MathはTeX風のテキスト入力で打ち込むのでやりやすい面がある。

フォーマットを渡される場合、MS Wordで編集することもあるが、どちらかというとLibO Writerで読み込ませて書くことが多い。

確かにLibOで読み込むと細かいところで崩れたりすることもあるが、致命的な差は生じないし、細かいところにこだわる必要もない。

フォーマットはフォーマット、従うべきものに従っていれば別にいいわけだ。


次に表計算だが、これこそLibO Calcしか使わない。

研究室で表計算を使うことが少ないだけなんだけど。

たまにフォーマットが渡されてそれを埋める必要があってMS Excel使うことがあるけどそれぐらい。

別に数字埋めるだけなら、操作に慣れてなくてもなんとでもなる。

そんなわけでほとんど使わないMS Excelだけど、機能的には高く評価している点がある。

それがグラフですね。OOoのときからそうだけど棒グラフや円グラフのラベルの付け方がねぇ……

よく使う散布図とかはそんなに気にならないんだけど。

別にLibOが使えないわけじゃないけど、やっぱりMS Officeはよくできてるなと思うところ。


最後にプレゼンテーションだが、これは実はMS PowerPointを使うことの方が多い。

というのも発表にあたって研究室のノートPCや他の研究室のノートPCを使うことが多いから。

それらのノートPCにはLibOは入っていない。なので研究室でMS PowerPointを使って作ることが多い。

自分のノートPCは逆にLibO Impressしか入ってないから、これで発表する場合はImpressで作ることが多い。

そういう使い分けですね。ただし、これを超える方法がある。それがPDFを使うこと。

僕はアニメーションを使うことはあまりない。なので、PDFで発表しても問題となることは少ない。PDFとは便利なものです。

学会でPDFにして発表資料を提出というのがあったけど、理にかなった話だ。

使い勝手だが、MS PowerPointの方が図形の編集がやりやすいように思うが、どっちもそれなりかなと。

ただ、かっこいいスライドを作るならMS PowerPointの方がよっぽどツールがそろってますね。SmartArtとか一度使ったけどよくできてるね。
(参考 : Smart Artでかっこいい図表を手早く作る (All About))

あとLibO Drawを単独で使うことが想定されるポスターの作成もMS PowerPoint使ってましたね。

過去のプレゼンテーションのスライドの流用の都合とか、図形の編集のやりやすさが決め手か。


こんな具合で、振り返ってみるとMS PowerPointぐらいしかまともにMS Office使ってないやんって。

発表環境の都合が大きいけど、MS PowerPointはよくできたソフトで、LibO Impressではかなわない点もあるのよね。

それと比べればLibO Writer・LibO Calcの完成度はかなり高い。

そんな中では慣れているLibOをできるだけ使っていこうという選択をすることが多い。

もっとも研究関係の仕事では最終的にPDFになればよいことが多いので、好きなソフトをつかいやすいという背景もあるんだがな。

世のオフィスではMS Word形式で提出してとかあるわけで、そうなってくるとLibOでは互換性に問題が生じる。

そうなるとMS Officeで、ということになるかな。LibOで編集してMS Officeで開き直し調整するということもできるけど。わざわざそんなことすることもあるまい。

7年目のアイドルマスター

Twitterのタイムライン見てたら、この前の土日あたりからなにやらアイマスの話で盛り上がってるからなんやろ、

とおもったらライブがあったそうで。その残り火が今日までくすぶってるというのが信じがたいことだが。


アイマスってアイドルマスターのことね。プレイヤーがプロデューサーになってアイドルを育成するゲームね。

このBlogでは、これまで2度、モバマスこと「アイドルマスター シンデレラガールズ」の話題を取り上げてきた。

これはアイドルマスターから派生したソーシャルゲームのことですね。

コンプガチャ騒動で話題になったもんでね。僕の近所ではコンプガチャのソーシャルゲームといえばこれだったのよ。

そのアイドルマスターという作品、一体どんなものなのか、たどっていくととても不思議なものだった。


アイドルマスターの発祥は何か?

実は2005年稼働開始のナムコ(当時)のアーケードゲームなんですね。

は?アーケード? と思ったが、そうアーケード発祥なんですね。

いや、アーケードゲームってコイン投げ込んで遊ぶのはいいけどどうやってアイドル育成するのさ?って。

当たり前だけど1回のプレイでこれをするわけではなく、カードに記録して何度もプレイすることで育成を行っていく。

まぁそんなゲームだったらしい。ようやるわと。

2007年、アーケードの移植にあたるXbox360版のアイドルマスターが発売された。

このXbox360版の特徴はダウンロードコンテンツの購入が出来たこと。衣装とか楽曲とかが買えたようで。

その購入にはゲイツポイントことマイクロソフトポイントを使う。

このXbox360版アイマスのプレイヤー、プロデューサーと言うべきか、がやたらゲイツポイントを使うものだからけっこう話題になってた覚えがある。

その後、2008年にファンディスクとでもいうべき、「アイドルマスター ライブフォーユー!」が発売されたが、これも盛況だったようだ。


それにしてもアーケード・Xbox360とマニアックなところでやってる感が否めなかったアイマスだが、

2009年にPSP版の「アイドルマスターSP」が発売された。

Xbox360版に準ずるようだが、UMDの容量の都合などあり、プロデュースできるアイドルを3分して発売された。

追加キャラクタもいたようがライバルとして登場したようだ。しかしこういうのって3つ買うもんなんかね?

これもダウンロードコンテンツあったようね。

同年、引き続いてDS版の「アイドルマスター ディアリースターズ」が発売された。

これは全く新しく用意されたアイドル3人がトップアイドルを目指すゲームだったようだ。プレイヤーはプロデューサーでなくアイドルということね。

2010年にはこのゲームの発祥となったアーケード版アイドルマスターが5年目にして、ネットワークサービスが終了しオフライン化された。

2011年には、続編ともいうべき「アイドルマスター2」がXbox360で、引き続きPS3で発売された。

これまたダウンロードコンテンツが盛況だったようで。


そして同年にはテレビアニメ化され「THE IDOLM@STER」として放送された。

また、僕がこのBlogでネタにした、携帯電話ゲーム「アイドルマスター シンデレラガールズ」も去年の年末に始まったものだ。

この後、「アイドルマスター ライブinスロット」としてスロットとなることや、

「アイドルマスター シャイニーフェスタ」としてPSP用のリズムゲームが発売されることが決まっている。


さて、こんなゲームなのだが、ゲーム中でアイドルが歌を歌って踊ってやってたもんだから、CDが発売されたりしている。

実に多数のCDが発売されたのだが、この手のCDとしてはとんでもない枚数売れたとして知られている。

今年4月に発売されたモバマスのCDなんか発売された5枚のCDがオリコンの週間チャートで全部10位以内に入るほど売れたようだし。

まぁこれは700円とやたら安かったことと、モバマスのゲーム中でのアイドルが付いてくるということもあったのだが、それにしてもなかなか成し遂げられるものではない。


そしてこれまで何度もアイマスのライブが行われている。

当たり前だけど架空のアイドルがステージに上がるわけにもいかず、そのキャラクタの声をあてた声優がステージに上がっている。

実はこういうアニメやゲームのライブというのはそれなりにあるものらしい。

ただ異質なのはこのようなライブが7年間にわたり続いていることか。

アイマス7th「みんなといっしょに!」は何がすごいのかレポ (exciteニュース)

「アイマスライブを見に来ているのはファンではありません、プロデューサーです。」なんてことが書いてあるけど、

こんなのも異質なところですよね。ゲームの外の舞台ではあるが、自分らプロデューサーが育ててきたアイドルが活躍する姿を見るととるわけだ。

で、長く続いていることの背景は先ほど書いてきたように年を追うごとに新しいファンが増えていることがあるのだろう。

最初のアーケードゲームの時代なんて今に比べたら大して興味を持ってる人もいなかっただろうけど、

Xbox360で遊べますよ、PSPで遊べますよとなってくると当然興味を持つ人は増えてくる。

特にここ1年ではアニメが放送され、携帯電話1つでアイマスの世界に入れるようになったというところは大きなことだったのかなと。

そんなこともあって2日間でのべ2万人以上の観客が会場に訪れ、それだけでもなくライブビューイングなんてのもやってたほど。

のべ2万人と書いたけど両日参加している人も多かったようね。Twitterたどるとそんな人ばかり見えたが気のせいか。


ただならぬものだな、と、調べていて思った。

原動力はなんなのか? キャラクタの魅力なのか、プロデューサーらの熱意なのか、まぁどっちもありそうだけどね。

僕はゲームをプレイしたわけでもなく、アニメを見たわけでも無く、端から見ているだけなんで、なんとも言いがたいが、

ただ、Twitterでの盛り上がりようを見るからにはプロデューサーらの熱意はすさまじいもんだなと思った。

ともかくまだまだアイマスは続いていきそうだ。

セルフレジの世代交代

僕はスーパーでおやつをまとめ買いすることが多いが、品数が高々知れている。

そういう少量の買い物をする人にとってセルフレジというのは便利なものだ。

学校近くのスーパーにセルフレジがあるもんだから積極的に使ってるんだけど、この前行ったらセルフレジが置き換えられててびっくり。


何のために交換したんだろ? とおもってたらその種明かしがオークワのWebサイトにあった。

企業情報/情報・物流インフラの構築 (オークワ)

オークワというのは日本のスーパーとしてはかなり早い時期にセルフレジを導入している。

現在、半数以上の店舗にセルフレジが導入されている。

そのオークワが導入した新型セルフレジはその経験を生かしたものになっているのだろう。


最も大きな変化がバーコード読み取りをカメラで撮影し画像認識で行うようになったこと。

一般的なバーコードリーダーはラインスキャナによって走査することにより読み取りを行っている。

ただ、これ、なかなか慣れるまでうまく読み取ることが出来なくて、セルフレジつかったらかえって時間がかかったというようなことの原因になっていた。

慣れればなんてことはないんだけどね。もう僕は慣れた。

それが新しいセルフレジではカメラで行うようになった。これによりカメラの前にバーコードを見せるようにすればそれで読み取りが完了する。

レーザーが飛んでこないので違和感があるが、カメラがあるところさえ意識してやればいともかんたんに読み取ってくれる。

値引きシールを認識して反映することもできるようで、非常に賢いシステムになっている。

あとすでにセルフレジを導入してる店舗ではあまり関係ないことだけど、以前のセルフレジに比べてずいぶんスリムになっているので、

これまでスペースの都合上、導入しにくかった店舗にも導入の道が開けたのではないかと思う。


しかし、セルフレジもとうとう世代交代かと、この入れ替えを見て思った。

オークワには2004年にやってきて、もう8年、この間に多くの人に使われることで多くの改良点が明らかになってきた。

それを反映させたのがこの新型セルフレジということか。

いまや、他のスーパーでもちらほら見るようになったけど、そのことにはオークワなど先進的な試みをするスーパーがあったからこそだろう。

そう考えるとオークワの試みはたいへん価値があることだったのかなと思った。

あまり流行らないPLC

ふと「PLCって流行ってないねぇ」という話が話題になった。

PLC、電力線通信のことですね。2006年ごろから使用されるようになった。


PLCは実際どんな風に使うのか?

PLCアダプター (Panasonic)

家庭内のコンセントに繋ぐ機器、AV機器・据え置き型のゲーム機・デスクトップPCで使うことが想定されている。

電源を取ってくるのと一緒に壁にあるコンセントに接続すればよいので、部屋の中をLANケーブルが這い回ることがないとある。

通信速度は理論値で210Mbps、実際にはそこまでは出ないだろうが実測値で65Mbpsぐらいでているようだ。

ものによるが2台で1万円ぐらいで買えるようだ。


PLCのライバルといえば無線LANだ。

無線LANと比べたPLCの強みは電波が届かなくても電線がつながっていれば通信できる可能性があること。

また、有線であるため無線LANよりは安定して接続できることが多いようだ。

ただし、ノイズの影響を受けやすく、つながっているからといって通信できるとも限らない。

スイッチング電源のACアダプタや充電器や直流モータを含む掃除機などが影響を与えやすいそう。

そのような機器はノイズフィルタを介して接続することで影響を減らせるようだ。


とはいえ、うちでは一応、家中1つの無線LAN親機でサポートすることができてたし、

果たしてPLCでなければならない家庭というのがどれぐらいあるのか疑問である。

無線LANの強みはなんといってもノートPCや携帯型ゲーム機に標準搭載されていることである。

そして、機器も安く、無線LAN対応のルーターが3000円ぐらいで手に入り、

有線LANにしか対応していないAV機器などを接続するためのメディアコンバーターもコンパクトなものが4000円ぐらいで売っている。

無線LANも障害物への耐性など技術革新が著しい。使いやすさなども含めて考えればやはり無線LANが優位か。


PLCが導入される頃、PLC信号の漏洩電磁波により短波ラジオやアマチュア無線に影響を与えかねないということで論争になった。

PLCは2MHz~30MHzの信号を60Hzか50Hzの電源に重ねることで通信を行うわけだが、

この2MHz~30MHzというのが電波で言うと短波帯なんですね。

その昔、ブロードバンド回線の末端部の接続方法として電力線を使うという案があったのだが、結局のところ採用されなかった理由がこれ。

PLCが現在家庭内に限定しているのもこの影響を減らすため。もっともフィルタを入れない限りは配電線から電波が漏れるわけだけど。

騒いでた割にはあまり問題になってないようだが、単に流行ってないだけともいえる。

既にある電線を使うというのは簡単だけどいろいろ不便な点もあると言うことだ。


最近は無線LANが非常に幅をきかせている。

接続する機器が2台以上になるのなら無線LAN対応のルーターを用意するというのはわりによくある話だと。

それで各種の機器を接続して使えるわけだから便利だ。ノートPCはほぼ無線LAN対応だし、デスクトップPCも無線LAN対応のものはある。

モデムとルーターの接続などに欠かせないEthernetは常に使われ続けるだろうが、

それ以外のPLCなどをわざわざ選んで使う理由ってそこまでないのよね。

そうして考えてみると無線LANって画期的だったんだなって思いますね。

データの吹き飛ぶ悪夢のようなVPS

このサーバーもVPSだが、そんなVPSについてこんなニュースがあった。

ファーストサーバ、共有サーバーとVPSサービスで「データ復旧は不可能」 (Internet Watch)

うーん……こういうこともあるんだな。


6月20日、サーバーの管理プログラムの不具合が原因でデータが消失する障害が発生した。

影響は大きく、法人から個人まで、約5000の顧客が影響を受けたようだ。

復旧のための措置を講じようとしたものの、データの復旧の見込が立たず、22日にはサーバーを初期化して復旧させた。

その後もデータの復旧のための方法を模索していたようだが、共有サーバー・VPSサービスでは復旧不可能、

専用サーバーでは要望があれば復旧を行うが完全な復旧は保証できないし時間がかかるという発表があった。


こういうトラブルあったなぁとおもったら、さくらインターネットがクラウドサービスで、

ストレージの不具合に処置する過程で一部データ消失が発生したというトラブルがあった。

さくらインターネットのクラウド、53件のデータが消失 (ICT Headline)

このトラブルは小規模なものだったが、過去にこういうトラブルがあったことも事実。


過去に自宅サーバーでHDDのトラブルに何度も見舞われている人からすれば、そういうリスクは当然あるわなという感想はある。

とはいえこの問題の深刻なところは完全に消失していて復旧しようがないというところだ。

HDDが物理的に壊れたとしても、ある程度データを取り出すことはできる。実際それで何度も救われている。

(参考記事 : VPS使い始めの設定いろいろ)

ただ、今回のトラブルは論理的なものだし、VPSだとデータも単に並べてあるわけでないし、救出できるデータだけでも救出とはなかなかいかないのだろう。

データ復旧断念の発表の背景にはそういう事情がありそうだ。


ファーストサーバーとしてもそういうリスクがあることはわざわざ約款に書いてあり、バックアップはユーザーの責任であるとしている。

そりゃそうだよね。そんなところまで責任は持てないよね。

約款に基づき賠償を行うとしているが、約款では支払われた料金を限度に賠償を行うと定められている。

1ヶ月分無料とかそういう措置がとられるのだろうと思う。

データ消失で大きな被害を受けたとすればこんなもんでは収まりはつかないだろうが、バックアップしてないのが悪い。

これは他のサービスでもほぼ同様だろう。


このニュースの最後にこの問題についてこういう考察が載っている。

 東日本大震災以後、事業継続性がIT部門の大きなテーマとなり、事業継続性の観点からレンタルサーバーやクラウドへのニーズが高まっている面がある。しかし同時に、クラウドサービスには何よりコストダウン効果が求められており、高信頼性が何より重視される金融システムなどとは全くコンセプトが異なるサービスだ。今回の障害は、クラウド時代となっても、自社の資産であるデータは自社で防衛策を講じる必要があるということを改めて啓蒙する事例となりそうだ。

確かにレンタルサーバーやクラウドは便利だけど、障害に巻き込まれたり、最悪の場合、今回のようにデータ消失の被害を受けることもある。

レンタルサーバーやクラウドの信頼性が低いわけではないと思うが、トラブルは発生するものだという認識は欠かせない。

トラブルが起きたとき守るべきものは何なのか? それを考えて、やっていかないといけないということだろう。

レンタルサーバーやクラウドの利用者は、この事例からトラブルにどう対処するか考えていかないといけないだろう。

区内完結にこだわった怪しいバス

ニュースで話題になってる大阪の市バス、大阪府・大阪市の府市統合本部の案として
139系統中採算性のある58系統は民営バス事業者に移管、残り81系統は41系統に再編し行政区の判断で補助金を投じて維持するという話が出ている。

採算性のある系統や残りの系統の再編後の姿は具体的にどんなんなのか?

資料が出ていたので見ていた。

大阪府市統合本部/A項目の資料 (大阪府)


運行コストを7割程度に削減し、敬老優待乗車証の一部負担が導入されたときの収入減を反映したときの収支で見ているようだ。

かなりざっくりとした計算で、平行する民営バスとの路線統合とか、周辺の廃止路線からの転移などを踏まえたものではない。

おおざっぱに言えば現状の営業係数が概ね150以下の系統が採算が取れる系統となっているようだ。

それぐらいなら収支均衡にもっていけるという考えだろう。詳細な検討は必要だろうけど、そんなもんかな?


さて、次に採算性のない系統を全部消したときに生じる交通不便地帯を埋めるためのバスルートを考えている。

このバスルートがツッコミどころが多い。交通不便地帯を埋められればいいという考えなので、使い物にならないであろうものが多い。

極端な短距離系統も多数あって、もちろん需要が見込めるわけもなく、バス以外の移動モードの検討が必要とされた系統が41系統中の20系統もある。


既存の系統を基本としたとしたものも多いが、わざわざ使いにくくしているようなものもいくつか見られた。

まず西区の地下鉄西長堀~安治川トンネル前、これは現在は84号系統が埋めているエリアである。

その84号系統はなんば~地下鉄西長堀~安治川トンネル前~弁天町BTを運行している。

交通不便地帯を含む地下鉄西長堀~安治川トンネル前だけを走らせればよいという発想だったのかもしれないが、実は過去に類似した系統が失敗している。

元々84号系統は地下鉄今里~弁天町BTのバスだった。地下鉄今里から地下鉄西長堀まで長堀通を走っていた。

これが1997年の長堀鶴見緑地線の開業に合わせ地下鉄に平行する区間が短縮され地下鉄西長堀~弁天町BTとなった。

ところがこの短縮で乗客が激減してしまった。元々、心斎橋までバス1本で行けたのに、短縮のせいで繁華街にアクセスできなくなったのが原因だろう。

もちろん地下鉄に乗り換えればよいのだが、西長堀~心斎橋の短い区間だけ地下鉄に乗るのは割に合わない。こうして乗客が減ったのだろう。

その後、1999年に昼間のバスがなんばまで延長され、2002年には全便がなんば発着となった。こうして経路短縮は目論見通りにいかなかった。

どういうシミュレーションかわからんが、この地下鉄西長堀~安治川トンネル前のバスは1日39人の乗客が見込まれている。

バス以外の移動モードの検討が必要とされているが、現状の84号系統は1日512人の乗客がいてそれなりである。


こういうよくわからない短縮がなされたバスがいくつかあるんですね。

東成区の玉造~諏訪神社前も上本町六~諏訪神社前の22号系統を短縮したものだし、

西淀川区の案1、歌島橋BT~竹島三も野田阪神前~竹島三の38号系統を短縮したものだし。

上六とか野田阪神につながってるからなんとか乗客がついているわけで。

両系統ともバス以外の移動モードの検討が必要とされる乗客数だが、現状のバスは22号系統で387人、38号系統で495人いる。


しかしなんでこんな奇妙な案が書かれているんでしょうね?

おそらくその原因は行政区で完結するようなルートを基本としたからだと。

赤バスもそうなんだけど、区内完結って不便なことも多いんですよね。

今回、採算性がないとされた系統の1つに59号系統(大阪駅前~野田阪神前~西九条~北港ヨットハーバー)がある。

このバスが廃止された時発生する交通不便地帯を埋めるために北区2・福島区・此花区1の3つの区内完結の補完系統を設定している。

しかし59号系統を基軸にした方が効率がよさそうなんですよね。梅田直通というのもアピールポイントになるし。

とりあえず区役所との往来に不便しないようにしてなんか駅につなげておけばいいだろというのは問題だと思うわ。


あくまでもこれは会議の中で出た案、実際には行政区の判断でもって採算性のない系統の取扱を決めることになる。

この資料にあるような新設系統で埋める決定をするだけでなく、

現状のこの系統を残すというような決定がなされる可能性も考えられる。

とはいえ行政区単位で判断するというのが危ういところで、予算をケチるために区内完結という選択をしかねない。

しかしケチって使い物にならないバスを走らせても仕方ないし、よく影響を受ける地域のニーズを調査した上で決定して欲しいなところだ。

逆に言えば、あまりニーズのない区間は短縮していけばいいだろう。


うちの地域のコミュニティバスも、地区内に駅があるにも関わらず、隣接地区の駅まで走って行っている。

買い物の利便性を考えたこと、市役所・病院方面のバスへの乗換を考慮したことが理由だろう。

実際、そういう利用に便利だから使っていると言ってた乗客もちらほらいたし、この越境は成功を収めていると言えるのかなと。

Androidでスレッドを超えてフォームを操作する

実験で今日はマイコンのプログラムするぞ! と思ってたら注文した部品が届いてないっていうな。

そんなわけだからAndroidの通信周りの実験を中心にやってた。


Androidのプログラムを設計している人が書いた通信周りのプログラムを見てたのだが、

ちゃんと通信は別スレッドで行うようになっていた。そうしないと画面が固まるんで重要なことだが。

JavaのThreadの使い方は、Threadを継承したクラスを作ってやることで使えるようになる。

(参考  : Listenerクラス vs デリゲート )

例によってそんなんなんでソースコードの量は多いが。


実行が完了したら画面に反映させたい。

ところが別スレッドからフォームの操作を直接行うことはできない。

というのもフォームというのはマルチスレッドを想定していないのが普通でAndroidもそうなっている。

なので他のスレッドから直接は操作出来ないと。


同様の問題は.NETにもある。その話は意外にもこのBlogでは取り上げていなかったようだ。

Thread t=new Thread( ()=>{
  //いろいろ
  System.Windows.Forms.Control.Invoke(()=>{ label1.Text="Done"; });
});
t.start();

System.Windows.Forms.ControlのInvokeメソッドでフォームへの操作を行えばいい。


Javaも発想はこんな感じなんだが、.NETほど簡単ではない。

まずスレッドを実行する方。Handlerを作成してこれをThreadクラスのインスタンスに渡しておく。

Handler h=new Handler();
ConnectionThread t=new ConnectionThread(this,h);
t.start();

  そしてConnectionThreadクラスの中身だが、

class ConnectionThread extends Thread{
  private Handler h;
  private ParentActivity p;
  ConnectionThread(ParentActivity _p,Handler _h){
    this.h=_h; this.p=_p;
  }
  public void run(){
    //いろいろ
    this.h.post(new Runable(){
       public void run(){
         this.p.text.setText("Done");
       }
    });
  }
}

このConnectionThreadも匿名クラスにしてもよかったのだが、匿名クラスだらけも見にくいので分けておいた。

渡されたHandlerのpostメソッドでフォームへの操作を実行する。

これでいい。


C#でいうところのデリゲートが全部クラスになってるので大変読みにくいが、こんな感じである。

.NETに比べると記述量がかなり多いことを見ても分かるとおり、けっこうめんどくさい。

サンプルコードを見てもその全貌を把握するのには苦労した。

まぁわかってしまえばあとは同じ要領でやっていけばいけるんだけど。なんだかなぁ。