リニューアル工事は戦い

今、東名高速道路で大規模なリニューアル工事をやっているらしい。

E1東名 大規模工事ポータルサイト (NEXCO中日本)

工事内容は富士IC→裾野ICにある2つの橋の床版交換ということで、

この区間では3ヶ月間にわたり片側1車線規制が行われる。


橋は橋脚と床版で構成される。橋脚の上に支承を介して床版を乗せて、その上を車などが走ると。

特に問題なのが床版の老朽化だそう。

1つは車の通行により床版が破壊されること。年々車は重くなっており、破壊が進みやすくなっている。

もう1つが凍結防止剤の散布などで鉄筋やコンクリートが劣化していくこと。

こちらは床版に防水処置を施すことで緩和できるので、大規模工事にあわせて高性能な防水処置を行うことが行われている。

阪神高速15号堺線・17号西大阪線リニューアル工事 (阪神高速)

10日間におよぶ全面通行止めで高性能な防水処置を行い、痛んだ舗装やジョイントを交換した。こういう対策もある。

ただ、劣化が進んでしまうと床版交換を行わなければならない。


床版交換は大変である。

橋脚はそのまま使えるとしても、床版を外して、新しい床版を付けて、防水・舗装を行わないといけない。

できるだけ所要日数を減らすために、あらかじめ工場で作った床版を運び込むなどの工夫を行っている。

確かに橋を完全通行止めにするのは2ヶ月なんだけど、それで工事が終わるって言うんだからがんばってるよね。

わりと条件的にはよい工事なのかもしれない。だからこそ工期短縮のための工夫ができたのだろう。


とはいえ、このような大規模工事をやる時期は難しい。

というのも、去年10~12月には中央自動車道でリニューアル工事をやっていた。

こちらは区間によって橋の床版交換とトンネルのコンクリート補強を行った。

東名の迂回路として新東名が使えるのは東名リニューアル工事の背景としてあるわけだけど、中央道も迂回路として重要だし、

逆に中央道の工事中は新東名・東名が迂回路として重要だから、東名と中央道の工事は同時にできない。

繁忙期の年末年始・ゴールデンにウィーク・夏休みはこのような工事は回避する必要がある。

ただ、もともと、繁忙期を回避出来る秋は各高速道路で集中工事を実施して補修をしている。

そこに重ねられる場合もあるが、重ねられない場合もある。中央道は重ねたが、東名は重ねられなかった。


老朽化するのは橋だけじゃないが、老朽化が進みやすく、対策にお金がかかるのが橋だよね。

特に都市高速はもともと狭いところに作っているので、改修の手段も限られる。

阪神高速のWebサイトを見ると、大規模更新が必要な箇所が6箇所掲載されている。

阪神高速の大規模更新 (阪神高速)

解決手段によるが、年単位での通行規制も避けられないところはありそうだ。


ところで、NEXCO・本州四国連絡橋・阪神高速・首都高速の路線は日本高速道路保有・債務返済機構が保有している。

高速道路を保有し、各社から支払われる貸付料で債務を返済しており、計画では2065年までに債務を返済して解散する予定となっている。

すでに高速道路が完成していれば債務を返済するだけなのだが、実際には新路線もできるし、老朽化対策の費用もかかる。

お金をかけて大規模更新することで長期的にみれば維持しやすくなるのだが、建設費がかかるという点では新路線建設と同じである。

新路線や更新された道路も機構が保有し、機構が債務を負うことになる。建設費を提供するのも機構の役目である。

実際、当初計画では2050年までに解散予定だったが、15年延長されたのは老朽化対策を考慮した結果とされている。

新路線は打ち止めになっても、老朽化対策は打ち止めにならないからね。2065年解散予定ってのも怪しいもんで。

ディスプレイ接続いろいろ

先日、Windows 10のデスクトップPCがレンタル業者から届いた。

届いてまず思ったのは起動がむちゃくちゃ速いこと。

どうも、SSDになったみたいね。今どきはこうだよね。


Windows 7時代のPCでは、メインディスプレイはDisplayPortで接続、サブディスプレイはDVIで接続していた。

サブディスプレイは職場に浮いていたディスプレイをもらってきたありあわせのものである。

これがWindows 10のPCになって、メインディスプレイはHDMI接続に変わった。

さらにPC側の出力は全てMini DisplayPortで、これを付属のアダプタで適宜変換するようになっている。


そもそも、ディスプレイの接続方式は古くはアナログのVGA方式が使われていたし、

今ももっとも無難な接続方式として共用のプロジェクタなどではよく使われている。

一方でデジタル接続方式として、もっとも最初に普及したのがDVIである。

もっともDVIはデジタルもアナログも兼用にできるので、コネクタ形状の変換でVGAにすることもできる場合がある。

実際、Windows 7世代のPCには付属品として、DVI-VGA変換アダプタが添付され、これでDVI出力にVGAのディスプレイを接続することもできた。


HDMIはDVIの形状違いに近いが、音声が伝送できたり、著作権保護機能が定義されている点が異なる。

AV機器の接続を想定した規格だが、PCのディスプレイ接続にもよく使われている。

DVIに比べればコンパクトだし、AV機器ではよく普及した規格ですからね。実際、家のPCはHDMIでテレビと接続している。

一応HDMIとDVIは相互に変換が可能となっている。ただし全ての機能が使えるとは限らず、互換性に問題がある場合もあるが。

一方のDisplayPortは本来はDVIとは伝送方式が異なる。

高解像度・マルチディスプレイに対応できる高速伝送を実現しており、まさに次世代のディスプレイ接続方式というにふさわしいのだが……

ただ、そのためには入出力ともにDisplayPort対応している必要がある。

特に表示側は対応機器が少ないので、DisplayPortの出力機器の多くはHDMI・DVI互換モードを備えている。

DisplayPortの物理層にHDMI・DVIのデータを通す機能で、この場合はコネクタ形状の変換でHDMI・DVI出力ができる。


以上のことから、DVIとHDMIはほぼ相互変換可能、DisplayPort→HDMI, DVIはほぼ変換可能ということになる。

さらにHDMI, DisplayPortからアナログのVGAへの変換器も販売されている。

これは変換器内部でデジタル・アナログの変換を行っているので、単なる形状変換ではない。


Windows 7世代のPCは。DisplayPortとDVI接続が1つずつあった。

これに対して付属品のディスプレイはDisplayPortまたはVGA接続だった。

PCには DVI-VGA変換, DisplayPort-DVI変換, DisplayPort-VGA変換 の3つのアダプタが添付されていた。

何を想定しているのかよくわからないが、付属のディスプレイとの接続にはアダプタは不要なので、それ以外のケースを想定しているのだろう。


これがWindows 10のPCはMini DisplayPort出力が複数あって、これに対して付属品のディスプレイではHDMIまたはVGA接続になった。

同じメーカーなんだけど、なぜかDisplayPortからHDMIに変わった。気まぐれなもんだなぁと思ったが。

それに対応して、Mini DisplayPortとHDMIの変換アダプタが1つ添付されていた。

他にMini DisplayPort-VGA変換アダプタが1つ、そしてMini DisplayPortの出力数と同じだけDisplayPortとの変換アダプタが添付されていた。

なんでそんなにDisplayPortとの変換アダプタが必要なのかはよくわからないが。

複数のディスプレイを使うとしても、DisplayPortのディスプレイがそんなにあるところなんてあるんかね。


ここで困ったのがサブディスプレイとの接続である。

従来はDVIで接続していたが、新PCにはDVI出力がないばかりか、DVIへの変換手段が提供されていない。

逆にディスプレイもDVI入力しかない。意外にもアナログ入力がないのだ。こりゃ驚いた。

一方で、旧PCの添付品にはDisplayPort-DVI変換アダプタがあったので、これを暫定的に使っているのだが、まもなくレンタル業者に返却することになる。


というわけで、DisplayPort-DVI変換アダプタを購入してもらおうと動いている。

値段自体はさほど高くないし、この程度なら今期中に購入できるのとのこと。

職場内に同じことになっている人がいるので、まとめて購入するつもりだ。


職場の半分以上の人がサブディスプレイを使っているのだが、2台目のディスプレイはありあわせのものなので人によっていろいろ。

自社製品の分解したディスプレイを使っている人もいて、あまり見た目はよくない。

自分の使っているのは見た目はそんなに悪くないが、これも何かの流用品で、DVIが唯一の入力なのもそれが関係あるかも知れない。

レンタルPCを借りる方法で2台以上のディスプレイを借りることもできるのだが、そうやっている人はさほど多くない。

レンタル業者から借りるメリットは、ものが確かなことと、故障時に早急に対応してくれること。でも、毎月お金はかかる。

メインディスプレイが使えなくなると問題なのでレンタル業者から借りるべきだが、サブディスプレイはそこまででも……という考えはある。

サブディスプレイの効果について合理的に説明しにくいという考えもあるのかもしれない。

リモートのワークステーションをよく使う人にとっては、リモート画面を表示するのに便利とか言えるけどね。


一方でレンタル終了時にディスプレイをレンタル業者から買い取ることができるようだ。話によればかなり安いらしい。

近くの人が「サブディスプレイが欲しい」と言っていたのだが、2台目を借りるところまではなかなか踏み出せていないようだった。

そこで、これから返却するWindows 7のPCのディスプレイを買い取るという選択肢もあるのでは? と言うと「それだ」ということで動き始めている。

ディスプレイを返却すれば処分方法は考えなくて良いが、買い取ると使わなくなったときに会社責任で処分しないといけないが、

購入代金自体も安く、おそらく長く使えるだろうから、サブディスプレイの目的にはちょうどよいだろう。

これからWindows 7のPCの返却が続くので、これがサブディスプレイの環境も改善する糸口になればよいが、さてはて。

料金所が間に合わない

先日、第二阪奈有料道路が「国道163号」として、NEXCO西日本に移管されるという話を紹介した。

国道の番号がおかしいぞ

その第二阪奈有料道路を含めて、この4月からのNEXCO西日本の通行料金が発表されていた。

平成31年春からの近畿圏の新たな高速道路料金について (NEXCO西日本)

NEXCOに移管される第二阪奈有料道路と阪神高速京都線と、単純に値上げする第二神明道路の3路線が対象である。


なんで第二神明道路を値上げするのかというと、今が安すぎるから。

須磨~明石西を2区間に分けて、東側は普通車210円均一、西側は普通車110円均一になっている。

全区間走り通すと24kmだが、この距離に相当する本来の通行料金は900円とのこと。これはさすがに高い気がするが。

その上、西側で接続するのは無料の加古川バイパスですから、セットで使うとなおさらお得感がある。

ただでさえ通行量が多いのに、神戸市内から淡路島・四国方面を接続する役目も担っており、神戸線とセットで激しい渋滞がよく起きる。

そのため、本来は第二神明経由の高速バスが阪神高速北神戸線に迂回するのは日常茶飯事。


近畿圏で行われている有料道路の料金見直しは、割高な道路を値下げして、割安な道路を値上げするということである。

割安な道路に車が集中し、割高な道路が利用されないという状況を変えていくのが目的の1つである。

今回の料金変更では第二阪奈有料道路と阪神高速京都線は値下げ方向、第二神明道路は値上げ方向となる。

第二阪奈有料道路は全区間利用時の普通車料金が820円から700円になる。ここは明らかに安くなる。

阪神高速京都線は第二京阪道路に編入され、均一制から区間制になる。

短距離では値下げになるのだが、全区間利用するようなケースでは必ずしも安くはならない。それでも今より高くなることはない。


第二神明道路については、本来の水準まで一気に値上げすると値上げ幅が大きすぎるので、

今回の料金は2021年度までの暫定料金ということになっている。

今まで2区間の均一制だったのを、利用区間の距離に応じた区間制になる。

ただし、現在の料金所の配置が均一制を前提としたものになっているので、現金車からは料金所を通らずに走れる最大料金を徴収し、

2回料金所を通る場合は1回目の料金所で払った金額との差額を支払うという方式になる。


ところが第二神明道路は有料道路にもかかわらず、特定の区間では無料で走行できてしまうらしい。

玉津IC~伊川谷IC・伊川谷JCT(北神戸線方面)・大蔵谷ICがこれにあたる。

西区間と東区間の境界部で、西に走りきっても、東に走りきってもどちらかの料金だけ払えばよい仕組みなのだろう。

区間制になるのだから、公平性の観点からも全ての区間で利用区間に応じた料金を払うように改めるのだが、

4月時点ではまだ料金所がないので当面は無料。今後料金所を整備して、無料で走れる区間をなくす予定だという。


料金所を整備してから料金を決めるのでなく、将来、料金所を整備したらこの料金になりますというのも変な話である。

4月時点から、現金車に対しては料金所を通らずに走れる最大料金を徴収するというポリシーから、

須磨から入る車には須磨~玉津の料金を、明石西から入る車には明石西~大蔵谷の料金を徴収しているのだ。

にもかかわらず、玉津~伊川谷・大蔵谷の料金の徴収開始は間に合わないという。


他の2路線も、料金徴収の体制が整っていない状態でNEXCOに移管される。

第二阪奈有料道路は、中町ICへのETCフリーフローアンテナの工事が完了していない。

現状、宝来・中町いずれのICを利用しても同じ料金になっているのだが、移管後は区間制になるので、料金に差が出る。

ただし、料金所を新設する予定はないので、現金車は今後も高い方の料金を徴収し続ける予定である。

でも、ETC車は区間に応じた料金を徴収できるはず。なのに、まだアンテナ設置が終わっていないのだ。

そのためアンテナ設置が終わるまではETC車も高い方の料金を徴収し続けることになる。

それでも現在の料金よりは値下げになるので、説明資料には「中町ICは段階的に引き下げる」と書いてあるが、言い訳だよなぁ。


阪神高速京都線は、稲荷山トンネル区間はNEXCOに移管されず無料開放されることになっている。

ところが山科から稲荷山トンネルを走りきって、上鳥羽ICより先まで利用する場合、今のままでは料金所がない。

将来的には鴨川東ICを過ぎたところに料金所を設置するのだが、明らかに工事が大変なので間に合わない。

そこで、どうするかというと、当面は山科料金所を存続させて、現金車は自己申告制にするらしい。

一時停止して、稲荷山トンネル区間のみと申告すると無料、その先も利用すると言うと最大料金を支払うということ。

なお、ETCを搭載していれば、稲荷山トンネル区間のみの利用は料金所で停車せず、無料で通過できる。


確かにやむを得ない面はあるんですけどね。

第二阪奈は移管前にアンテナを付ける工事をやってくれればよかったのだが、奈良県道路公社は移管後には解散する予定。

そんなところにアンテナ新設工事をさせるわけにはいかなかったのだろう。NEXCOがお金を出せば先行設置できたような気もするが。

阪神高速京都線はどう見ても料金所整備が難しいので、これが後回しになるのもやむを得ない。

移管を受けるNEXCOの問題と言うよりは、稲荷山トンネルを無料開放することを選んだ京都市の問題である。


第二神明道路については、4月からの料金はあくまで2021年度までの暫定料金なので、3年後にはまた値上げされるということか。

このときまでには料金所の追加設置が終わっているはず。

料金所の追加設置が終わると、料金所を通らずに走れる最大料金を徴収するというポリシーの適用も変わるはずだが、

2021年度までは現状のまま放置で、2022年からの新料金で改めて料金を引き直すのだろう。

もっとも料金所の設置方法次第だが、値下がりになる区間もありそうに見えるが。真相は不明。


第二神明道路は第二神明北線の明石市内までの延伸計画とも連動している。

ひどく混雑する第二神明道路の混雑緩和のために迂回ルートを追加するということで、

そのための費用を第二神明道路の値上げで賄うという意図もあるらしい。

料金が安いがために使っていた車に迂回してもらい、さらに迂回ルートを整備することで混雑緩和するという考えである。

そう言われると真っ当な話だけどね。

遠くから戸籍が飛んでくる

マイナンバーカードを受け取った後、本籍地の市に戸籍証明書を取れるように申請をした。

そしたら、今日中に登録手続きが完了したようだ。早いな。

というわけで、試しに取ってみた。


住所地以外の市町村の証明書取得を選んで、登録した市町村を探す。ちょっとめんどくさい。

登録した市町村を探して、マイナンバーカードの認証用証明書の暗証番号を入力すると、

選択肢に「戸籍証明書」と出てくるので、戸籍全部記載事項証明書とか選んで、手数料を納めれば印刷される。

ちなみにセブンイレブンのコピー機ではnanacoで支払いが出来る。

ちょっとデータのダウンロードに時間がかかるが、しばらくすると証明書が印刷されて出てくる。


今まで遠隔地で戸籍証明書を取るのは本当に大変だった。自分はやったことないけど。

申請書・本人確認書類のコピー・手数料・返送用封筒を本籍地の市町村に送る。

申請書は必要事項が書かれていれば、どんな用紙でもよい。

本人確認書類のコピーは言うまでもなし。ただし、パスポートは郵送時の本人確認書類には不可らしい。

手数料だが、郵便為替を使うか、現金を現金書留で送るかどちらかになる。

為替は小為替1枚で済めば100円だから、現金書留の料金よりは安いだろうが、郵便局の貯金窓口に行く必要がある。

じゃあ現金書留なら楽なのかというと、現金封筒を使う必要があるから、それもちょっとめんどくさい。

返送用封筒も言うまでもないが、82円切手(重量によっては92円?)を貼らないといけない。

これを送って返ってくるまで、1週間はかかるでしょうから、よっぽど遠くなければ直接取りに行くわという話にもなる。


そういうことを考えると、1分もかからず戸籍データがダウンロードされて、印刷されるというのは画期的である。

もっとも法人の登記事項証明書は全国の法務局(支所・出張所)で即時取得できるし、

なんならインターネットで申し込むだけで郵送までしてくれるんだという。

法人と自然人を同じように言うのもよくないが、せめていずれかの市町村の窓口で取得できるようにはなってほしいものだ。

そういう願いが、マイナンバーカードを持っている人には一部の市町村に限られるが叶うことになる。

ぜひとも全市町村に導入して欲しいものである。

特に住民向けには戸籍証明書を発行している市町村ならば、そんなに難しい話ではないのでは?


昔は戸籍謄本と言って、縦書きのタイプライターで書いた戸籍そのものをコピーを取って、印を押した証明書が出されていたが、

こうしてコンビニで発行される物は例外なくコンピュータで管理され、データとして印刷されているものである。

ちなみに今でも戸籍がコンピュータ管理になっていない市町村は4つ以下だが残っているらしい。

それはそうとして、印も含めて全て印刷の証明書にとってみれば、偽造防止措置のとられた専用用紙を使うというのが本物の証となる。

ところがコンビニでは専用の用紙がないので、汎用用紙への印刷でなんとかするしかない。


受け取った証明書の確認 (コンビニ交付)

まず、複写すると文字が浮かび上がる印刷はコンビニで発行される証明書でも同様。

さらに、裏面にスクランブル画像が埋め込まれている。これと表面の内容が一致すればOK。

スクランブル画像の復号を試してみたが、ちゃんとしたスキャナーで読めば、Webサイトから復号できる。

問題をこれを実際にやる人がどれぐらいいるかですけどね。いちいちスキャンするのもめんどくさいし。

あと偽造防止検出画像というものがあって、特殊な装置を使うと潜像が読めるらしい。これも使える人がどれぐらいいるのかという話だが。

それと、証明書が複数枚になる場合、市町村の窓口では袋とじにしたり、割印をしたり、特殊なパンチをしたりするのだが、

コンビニで発行される証明書ではこれができないので、1枚1枚に振られたシリアルナンバーで差し替えなどないか判断する必要がある。


特に使い道もないのに取った戸籍だが、全く使えないとも限らない。

本籍地以外の市町村で新しく戸籍を作る届出を出す場合、戸籍記載事項証明書を提出する必要がある。

この戸籍記載事項証明書だが、最近何ヶ月以内に取得したこととかそういう条件はなさそう。

住民票と突き合わせれば、新しく戸籍を作るのに必要な情報が正しいことは確認出来るということでしょう。

結局のところ、新しい戸籍を作るのに必要な情報ってだいたい出生時の情報なんだよね。

実務上はあんまり古いのは……と言われるかもしれないけどね。

そもそもマイナンバーカードを使えば、すぐ最新の証明書が取れるなら、必要な時に取り直せという話だが。

字にこだわった展示

昨日は東京国立博物館に行ってきた。

1月は新年にちなんだ展示をやるのは、どこの博物館もそんなもんだと思うが、猪にまつわる特集展示はいかにもという感じ。

とはいえ、猪っていくつかいる獣の1つとして描かれていたり、そんなに扱いがよいわけでもない。

これが犬とかだとだいぶ違うんですけどね。


平常展もお目当てではあったけど、主な目的は特別展「顔真卿 王羲之を超えた名筆」ですね。

書ばかりの特別展ということで、ちょっと不思議な感じ。

書はあんまり遠くから見て楽しめるものでもないし、館内の混雑に手を焼いているようで、

「順路はないので空いているところから見てください」と場所場所で呼びかけていた。

あとそうして呼びかけている職員が中国語を書いた札を持っているのも印象的だった。


古い書が現代まで伝来する方法はいくつかの方法がある。

一番わかりやすいのが紙に墨で書かれた字が伝来するものだが、紙は失われやすい。

次にあるのが、石に彫られた字が伝来するというもの。

石に彫られた字と筆で書いた字は違うのでは? と思うけど、筆で書いた字に沿って彫るから、それでもよいらしい。

石から拓本を取ることもよく行われる。石とて失われることはある。場合によっては拓本の取られすぎで摩滅したものもある。

ただ、そうして取られた拓本は残っているケースもある。特にそれが複数あれば長く伝来しやすい。

紙の字をそっくり石に彫るという模刻ということも行われている。それの拓本を取れば、紙を紙で複製できると。品質はさておき。

さらに臨書というアプローチもある。他人の書を忠実にマネして書くことで、書を学ぶ中で行われることがある。

有名な書家ともなれば、他の人がたくさん臨書するので、そうして残ることもあるわけだ。

本物ではないのは確かだが、絵画の模写などに比べれば、ハイレベルな物が残っていると言えるのでは?


いろいろな書が展示されていたが、楷書というのは1つの大きなテーマだったようだ。

甲骨文字からだんだんと字らしくなって、篆書として整理が進んだところで、筆で書くのを前提に隷書が生まれた。

楷書も行書も草書もこの隷書からの発展ですから、隷書というのは重要なスタート地点である。

行書や草書はともかく、楷書が確立されていく中では、なんか隷書っぽいなというのもけっこうある。

そういう移り変わりを感じられる展示になっているのが印象深かった。


僕は会社のクラブ活動で書道部に所属している。

それで、先生から指導を受けるときに、いろいろな話を聞くんだけど、

「私も先生に臨書は大切だと言われたし、私も臨書は大切だと思っている。」ということをたびたび言っている。

先人の書を実際に書いてみると、こういう風にするとかっこいいんだとか、そういう学びが得られると。

それを積み重ねていく中で、自分の書はこれでいこうというのが見えてくるようになるよということらしい。

ここに展示されている書というのは、そういうところでお手本にされるようなものが多い。


博物館に書が展示されていることは多いが、内容が重要なのか、字が重要なのかというのはいろいろ。

そんな中で明確に字にこだわった特別展と言えると思う。

字なんて見て何が楽しんだろう、と思う人たちに向けての説明やこぼれ話も充実していた。

こういう展示を見ると、博物館で字を見る見方も変わるかも知れない。

この映画はPG12である

昨日、マイナンバーカードを取りに行った後に映画を観に行った。

本当は土曜に観に行こうと思ったのだが、ちょうどいい時間に上映していなくて、

それならば、市役所から帰ってきても夕食までは時間があるのだしと、金曜の夕方に行ってきた。

仕事帰りというには少し早め(職場の場所や終業時刻によっては可能かも知れないが)にも関わらず、座席が8割方埋まる盛況だった。

帰るときに表示を見ると、その次の上映回は満席表示になっていた。本当に盛況だな。

公開2週目とはいえ予想以上だった。そういえばプレミアムフライデーでしたね。関係あるかは知らないけど。


インターネットで予約しようと思ったら「PG12」というマークが付いていることに気づいた。

基本的に映画館で上映される映画は映倫の審査を受ける必要がある。

審査を受けると G, PG12, R15+, R18+ のいずれかのレイティングが付くか、区分適用外になる。

レイティングが付いた映画は多くの映画館で上映することが可能となる。(実際に上映されるかはさておき)

レイティングが付いていない映画は上映できる映画館がきわめて限られる。

というわけで、けっこう重要なはずなんだけど、レイティングがGの場合は特段の記載がないことが多い。


Gは年齢によらず誰でも観覧できることを表している。

映倫の説明を見ると「G区分の作品には、より大人向けの作品もある」とあるから、

大人向けかもしれないけど、そんなに問題ではないねと判断されたら、Gというレイティングになることは普通にあるということらしい。

PG12は12歳未満の年少者は保護者の助言・指導が必要ということを表している。

小学生以下の人が見る場合は、注意が必要で、もし観るのなら保護者と一緒に観るなどしてねということ。

刺激的な表現もあるけど、中学生以上ならまず大丈夫、小学生は要注意ということで、なるほど。

R15+は15歳未満の人は観覧禁止、R18+は18歳未満の人は観覧禁止ということで、これは年齢に達しない場合は完全にNGとなっている。

PG12とR15+のギャップは大きいが、その理由はよくわからない。


2018年の実績ではGが71%、PG12が13%、R15+が6%、R18+が6%とのこと。(cf. 活動報告(映画倫理機構))

圧倒的にG区分だが、数としてはR15+, R18+も意外と多い。日本映画に限ればR18+は1割以上もある。

もっともR18+ともなると上映する映画館はそういう作品を専門に上映する映画館でしょうし、

R15+はそれに比べれば大衆向けかなとは思うけど、やっぱり上映する映画館は限られるのが実情でしょう。

多くの映画館で上映されるような作品だと圧倒的にG区分、それにPG12が1~2割ぐらい混ざってくる感じなのかなと想像できる。

典型的な映画館のスケジュール見てもそんな気がしますね。


さて、この作品について言えば、続き物で前作はG区分だった。

実はそのときにも、これG区分なんだと驚いたぐらいである。

確かに過激な表現は限定的とも言えるが、気にならないほどとも言えず、感覚的には小学生が1人で観に来るのはなぁと思う。

現実に小学生が観に来ることはあまりないと思うけどね。中学生ぐらいならありそうだが。


今回、PG12区分になった映画を観て思ったのは、根本的なところに差はなく、程度の問題だなと。

物語の展開上、刺激的なシーンが多いので、それが目に余るということでPG12というレイティングになったのではなかろうか。

前作は刺激的なシーンはあっても大したことにないからGだねって判断されただけのことなんだろう。

中学生以上ならまず大丈夫という判断も妥当だろう。

制作時にどういうことを考慮したかはわからないが、R15+以上にならないようには注意したような跡はあった。

それは前作でも思ってたんだよね。前作ではG区分を狙ってた? と思ってたけど、そうではなさそう。


映画だとPG12は意外と少ない印象を受けたが、ゲームのCEROレイティングだとB(12歳以上対象)はかなり多い。

CEROではA(全年齢対象)、B(12歳以上対象)、C(15歳以上対象)、D(17歳以上対象)、Z(18歳以上のみ対象) の5区分ある。

Zは他の区分とは異なり、販売時の年齢確認を行ったりする厳格なものだが、他は目安として運用されている。

CEROのレイティングのよいと思っているところは、そのレイティングを決める根拠となった表現事項をマークで表示している。

これは暴力表現を理由としてBのレイティングになりました、とかそういうことがわかるんですね。

2002年から始まった比較的新しいレイティング制度なので、保護者らの参考になるようにということでこういう仕組みにしているようだ。


検索からCEROの審査結果の比率を計算してみるとAが54%、Bが21%、Cが13%、Dが7%、Zが3%となっているようだ。

一番多いのはAだけどそれでも半分程度で、Bになる作品が2割もある。それ以上が2割強ですかね。

ちょっと厳しそうに見えるけど、ゲームは遊び方次第という面もあるので、保護者には少し慎重に考えて欲しいという意図もあるんだろうか。

暴力・犯罪についての表現はゲームでは少し厳しく取られがちかもしれない。

映画ではそういう表現があっても、ストーリーの中での扱い次第だが、ゲームではプレイヤーの操作次第でいくらでもできちゃう場合もある。

そういう実情に対して、段階的な対応をしていく指標としては役に立っているのではなかろうか。


ゲームと比べると、映画のレイティングはちょっとおおざっぱだなと思う。

R18+, R15+といった厳しく制限が必要なところに注力してきて、そこまで段階的な対応はあまり考えていなかったのかもしれない。

調べてみると、アメリカだとGとPG-13の間にPGという区分があって、日本だとGとなる作品がアメリカでPGとなることはよくあるらしい。

PGは特に年齢は示さず、子供にとってよくない表現が含まれるかもしれないということを示している。要検討って意味ですね。

それに比べればPG-13はさらに厳しく注意が必要だけど、13歳以上ならば問題なしという意味になる。

あとPG-13とNC-17(18歳未満観覧禁止)の間のRというレイティングは、17歳未満の観覧は保護者の同伴が必要ということで、日本ではない区分だね。

中学生程度の年齢でも保護者の指導が必要である一方で、絶対に見てはいけないわけでもないというところで、絶妙である。


多分、映倫の審査を受けた作品でG区分以外の作品を観たのはこれが初めてだろう。

でも、これでGでいいのかと思ったのは、これの前作ぐらいかもしれない。そんなもの。

一方で、映倫の審査を受けていない作品は見たことがある。なかなかレアなのでは?

ufotable cinemaで観た「桜の温度」なんですけどね。cf. 実は国際アニメ映画祭)

あまりに過激で区分が付かないという意味ではなく、上映するのがここだけだから審査を受けていないだけでしょう。

マイナンバーカードがやってきた

今日はマイナンバーカードの引き取りに行くために仕事を早上がり。

家に帰って、準備をして、市役所に自転車で行くと予約していた時間のちょっと前。

意外とギリギリだったな。


マイナンバーカードの引き取りは10分で終わった。

返却するために住民基本台帳カードを出したら、裏に下がってコピーなどしに行ったようだが、

窓口に戻ってきて「写真が不鮮明なので他の証明書あります?」と言われたのだった。

今までそんなこと言われた試しはないけど、この人の言うことはもっともな指摘である。

住民基本台帳カードの印刷品質って悪かったなぁと今にして思うけど、これ市役所で即日印字してたんだよね。

マイナンバーカードは申請から受取まで1ヶ月かかったけど、ちゃんとしたところで印刷しているから、

仕上がりはとてもきれいだし、多分これは10年経ってもここまでボロボロにはならないだろう。

発行されたマイナンバーカードの有効期限は2028年12月の誕生日、目論見通りだね。(cf. できるだけマイナンバーカードを長く使いたい)


マイナンバーカードは4つのパスワードを決める必要がある。

1つは署名用証明書のパスワード、これはローマ字・数字6桁以上(ただしはローマ字は大文字に限る)で決める。

他は全て数字4桁、利用者認証用証明書、住民基本台帳用、券面事項入力補助用の3種類を決める。

ただ、この3つは同じものを設定しても良いし、実際そういう人が多いのか、3つ一括で暗証番号を設定するモードがあるようだった。

これ、バラバラに設定すると混乱するし、用途からするとあまり分ける意味はないのかなぁ。

でも券面事項入力補助用はカードに書いてある内容が取得できるだけだから重要性が低いんだよね。これだけ別にするという選択肢はあるかも。

証明書用は印鑑と同じだから重要性が高い。住民基本台帳用はちょっとセンシティブに見えるが、市町村窓口で転居などの手続きに使うしか用途がないが、忘れると痛い。

このパスワードを決めて、電子証明書の写しを受け取って、それで終わりだった。


マイナンバーカードはスリーブに入れられて渡されたが、これいらないなと思った。

このスリーブは性別・臓器移植意思表示欄・マイナンバーを隠すものになっている。

マイナンバーは言うまでもないが、裏面なのであえて見ようと思わなければ見ないだろう。用途には法律の規制もあるし。

性別はちょっと気にしすぎ? と思うけど、最近は性別表記が省略される証明書も多いからね。

臓器移植意思表示欄は確かにと思うんだけど、必要時にはスリーブを外す必要があるわけで、そう考えるとスリーブでも不十分だよね。

運転免許証の裏に意思表示は書いてあるんだけど、運転免許センターに隠すためのシールが置かれていたのを貼ってある。

こういうシール貼りで隠す方法があれば一番いいんだけど、マイナンバーカードでそういう方法があるのかは知らない。

別に使いたくなれば使わなければいいだけだし、僕は運転免許証の裏に書いただけで満足だ。


帰り道のコンビニで本籍地の市に戸籍証明書の利用者登録をした。

実は市町村によっては住民以外にマイナンバーカードを使った戸籍証明書の発行に対応している場合がある。

住んでいる市は住所も本籍も市内にある人に限ってコンビニでの戸籍証明書の発行に対応しているのだが、

一方で、本籍地の市は住所が市内にある人も、ない人もコンビニでの戸籍証明書の発行に対応している。

ただし、住民以外はあらかじめ手続きをしないと使えない。マイナンバーカードと本籍・筆頭人の情報は手続きするまで紐付かないので。

この手続きはコンビニのコピー機でできるが、本籍・筆頭人をコピー機のタッチパネルで入力するのはめんどくさい!

後で気付いたのだが、カードリーダーがあれば家のPCでもできるらしい。Pasoriあるから家でできたな。

申請して不備がなければ数日で登録完了し、以後は証明書の有効期間が切れるまで、マイナンバーカードでの戸籍証明書の発行ができるようだ。

なお、住民票などの発行も市町村次第だが、対応している市町村では、利用者認証用証明書を使って特段の手続きなく使えるはず。

住所と本籍が同じ市町村の場合は対応していれば、マイナンバーカードと住民票、住民票と本籍・筆頭人が同一市町村の中で紐付くから、特に手続き不要なようだ。


家に帰ってきてe-Taxとかいろいろ試してたんだけど、予想以上に利用者認証用証明書の出番が多い。

さっき2つの電子証明書は印鑑のようなものと書いたが、署名用証明書は氏名・生年月日・性別・住所の入ったもの、利用者認証用証明書はシリアルナンバーだけ。

シリアルナンバーが既知の相手との間では、個人情報を晒さずに認証ができるという点で利用者認証用証明書は優れているv。

必要なパスワードも数字4桁だけなので、簡易に認証ができるという点も優れている。

e-Taxでも申告書の提出時は署名用証明書を使うけど、それ以外の登録手続きなどは利用者認証用証明書なんだよね。意外だった。


こうやって見てみると、住民基本台帳カードのとき、よくなかったこと、使いにくかったことが改善されてるよね。

カード自体の品質は圧倒的によくなっている。地方公共団体情報システム機構で集中発行しているおかげだろう。

住民基本台帳カードのときは電子証明書は別途有料だった。マイナンバーカードが電子証明書が無料で特に申し出なければ発行される。

住民票や戸籍証明書の発行用の暗証番号は住民基本台帳カードのときは市町村ごとの独自機能として専用の暗証番号を登録していた。

住民基本台帳カードの仕組みでは、他の暗証番号を流用することは仕組み上できなかったのだ。

マイナンバーカードでは利用者認証用証明書という仕組みを使って、汎用的な暗証番号認証の仕組みを実現できた。

おかげで市町村ごとに閉じた制度から、全国的な制度にできたので、市町村ごとに差があるとはいえ、住民以外の戸籍証明書の発行なんていうのも実現できた。

なんで最初からできなかったの? って思う人もいるかもしれないけど、実際やってみないとわからないことは多いよね。

住民基本台帳カードって初めて尽くしだったから。市町村が住民を証明するのも、住民の電子証明書を発行するのも、多目的利用を想定したICカードも全部初めてだったから。

国道の番号がおかしいぞ

偶然発見したのだが、第二阪奈有料道路が今年4月からNEXCO西日本に移管されるそうだ。

現在は大阪府・奈良県の両道路公社が管理を行っているが、

大阪市~奈良市を最短ルートで結ぶ自動車専用道路という重要性から、NEXCOへの移管案は以前からあった。

近畿圏の有料道路の料金一元化の一環で、第二阪奈有料道路も移管されることになったようだ。

料金は他の高速道路に合わせると若干下がるが、当初の計画では2027年に有料期間が終わる予定だったそう。

もっとも大半がトンネルを占め、長期的には老朽化対策に費用がかかりそうなので、NEXCOに長期的な維持管理を任せる意図もあるらしい。


それはそうとして、ちょっと変な表記があった。

事業許可について  (NEXCO西日本)

「一般国道163号(第二阪奈道路)」ってなんかおかしくね?

第二阪奈有料道路といえば国道308号バイパスである。163号線って清滝街道だよなぁ。


国道308号線は、かつて大阪~奈良の最短ルートとして使われていた暗越奈良街道に由来するが、

暗峠はとても急な坂道なので、自動車には適さず、この区間は国道というよりハイキングコースとして知られている。

大阪~奈良を結んだルートとしては他に、古堤街道、竜田越奈良街道、清滝街道があるが、

竜田越奈良街道は国道25号線、清滝街道は国道163号線に引き継がれている。

古堤街道は後に概ねそのルートに沿って阪奈道路(自動車専用)が整備された。

暗越奈良街道はこれらのルートに比べると遅れたが、トンネルをぶち抜いて第二阪奈有料道路が開通したことで、大阪~奈良のメインルートになった。


ここに書いた通り、国道163号線は本来は清滝街道なんだよね。

163号線は大阪~木津~伊賀~津と結ぶルート、308号線より少し北を走っている。

歴史的にも別のルートだし、第二阪奈有料道路を163号線バイパスというのはちょっときつい。

平行していると言えなくもないが、163号線は大阪~奈良というよりは、大阪~木津なんだよなぁ。

というか、すでに国道308号線なのに、わざわざ163号線に再指定するのはなぜ?


そもそも、なんで第二阪奈有料道路が大阪府・奈良県の両道路公社が管理しているのか?

それは、国道308号線がもともと大阪府・奈良県管理の国道だったからだろう。

国管理の国道のバイパスを有料道路でやるならば、基本的にはNEXCOの出番になる。

例えば、京滋バイパス・第二京阪道路(いずれも国道1号バイパス)とか。

国道163号線は 大阪市内~木津川市山城町上狛 は国管理、残る区間は京都府・三重県の管理になっている。

すなわち、第二阪奈道路を163号線にすると、すでに国管理している区間のバイパスだから、NEXCO西日本が管理するのが相当という理屈ができると。


ただ、国道308号線のうち第二阪奈有料道路を国管理に指定するという答えもあったと思うんですけどね。

そうすると旧道も国管理になってしまうのかもしれないが、自動車専用道路だけを国管理にすることができないわけではないと思う。

というのも、国道25号線ではバイパスの名阪国道が国管理、平行する一般道(通称:非名阪)は奈良県・三重県管理になっているんだよね。

非名阪が国管理から外されているのは、名阪国道が無料である一方で、整備度が低くて広域移動に役に立たないという背景もあろうと思う。

308号線も一般道が広域交通に役に立たないという点では同じだが、第二阪奈は有料なので、ちょっと都合が悪いのかも知れない。

でも、それを逃れるために163号線のバイパス扱いにするのは姑息な話だと思うが。


なお、これまで南阪奈有料道路と堺泉北有料道路を大阪府道路公社からNEXCO西日本に移管しているが、

これらはもともと府道のバイパス扱いだったのを、国道バイパス扱いに変更しているそう。

南阪奈有料道路は府道美原太子線から国道165号線になった。

こちらは奈良県側の南阪奈道路がもともと165号線バイパスでNEXCO管理だったから、そこまで違和感はない。

いや、よく見るとおかしい。南阪奈道路は概ね竹内街道に沿っていると言えるが、竹内街道って国道166号線なんだよね。

どうも南阪奈道路は165号線・166号線の重複区間という扱いになっているらしい。

しかし、165号線は初瀬街道に由来し、本来、この付近では少し北の柏原市・香芝市を通っている。明確に違う道路だ。

これも165号線の大阪市~橿原市の区間が国管理区間で、166号線が全線大阪府・奈良県・三重県の管理であることに対する方便のようだ。

堺泉北有料道路はもともと府道泉大津美原線だった。全線にわたって側道が一般道で、高架の有料道路があるという構造になっている。

こちらは国道26号バイパスという扱いになったようだが、実は堺泉北有料道路は国道26号線と完全に直交しているのだ。

さすがにここまでくるとヤケクソである。実は、泉北地域を走る国管理の国道は26号線しかないのだ。


国道だからといって国管理とは限らないというのは、そういうもんだって話である。

概ね道路の重要度で決まるが、大阪市がシンボルロードである御堂筋を市で一元管理したいと申し出て、2012年に国道25号線の御堂筋区間が国から大阪市に移管されている。

具体的な基準があるわけでもなく、国がどう判断するかという話である。

別に新しく国道を設定するという選択肢さえある。(圏央道など有料道路整備のために国道を新設した事例もある)

にもかかわらず、都道府県管理の有料道路をNEXCOに移管するために、こんな変な方法を使ってたとは知らなかった。

あくまでも方便であり、利用者が気にするところではないんだろうけど、なんだかなぁ。

マイナンバーカードがやってきたらしい

やっと、マイナンバーカードが市役所に届いたようで、市役所から封書が届いていた。

中には交付案内のハガキと注意事項やマイナンバーカードの引き取りに併せて提出する可能性のある書類が入っていた。

ハガキだけで案内を送ってくる市町村も多いと思うが、マイナンバーカードの引き取りって注意事項が多いからね。

そう考えると封書で送ってくるのは理にかなってるのかな。


マイナンバーカードの引き取りにあたって、マイナンバーの通知カードが必ず必要になる。

ただし、通知カードを紛失した場合は、紛失届を提出すれば良い。この紛失届も同封されていた。

僕は住民基本台帳カードを持っているので、これを返納してマイナンバーカードを受け取る必要がある。

それは知ってたんだけど返納届を出さないといけないらしく、返納届が同封されていた。

あと、もちろん本人確認書類も必要だけど、僕の場合は住民基本台帳カードでよい。


マイナンバーカードの引き取りを予約制にしている市町村が多い。うちも予約制だった。

一時期、マイナンバーカードの申請が集中した時期の名残かなとも思うんだけどね。

マイナンバーカードの処理って一通りやると30分ぐらいかかるみたいで、

というわけで昼休みに電話をかけて予約したら、金曜の夕方ですぐに決まった。

そんなに混んでいないのだろう。時間帯にもよるのかもしれないけど。


ちょっと気になったのがマイナンバーカードの引き取り予約の電話番号が0570から始まるナビダイヤルだったこと。

ナビダイヤルといえば、全国統一の番号で複数の拠点で電話を受けられるサービスである。電話をかける人が料金を支払う。

コールセンターではよく使われているのだが、なぜナビダイヤル?

というのも市役所で受けるとすれば、普通に市役所の固定電話の番号を書いておけばいいはず。

予想だが、電話対応をアウトソーシングしてるんじゃないのかなぁ。

住民登録部門って窓口対応が立て込むと電話どころじゃないだろうしなぁ。暇な時は暇だろうけど。


ナビダイヤルの嫌なところは料金をNTTコミュニケーションズが設定していること。

Y!mobileの僕の契約では一定の条件を満たせば通話料は無料になる。普通の電話番号にかければほぼ対象になる。

ところがナビダイヤルはNTTコミュニケーションズが設定した料金をY!mobile経由で支払うことになるので、丸々料金がかかる。

しかもNTTコミュニケーションズが携帯電話向けに設定している料金って基本的に20秒で10円らしいんだよね。

Y!mobileの本来の通話料(30秒あたり20円)よりは割安なんだけどね。

ただ、このケースでは固定回線の番号を併記してくれていれば、そちらを選んでかけた方が安いわけですから。

My Y!mobileで確定前料金を見ると90円だから、それぐらいはいいかなと思うけどね。


マイナンバーカードを引き取ってくると、これでe-Taxで所得税の申告もできるが、

まだ所得税の申告に必要な書類が1つ届いていないので、しばらくは待ちだね。

確定申告の時期よりは早く届くと思うので、確定申告で還付手続きが混む前には出そうと思うけど。

4Kはなにがいいか

親が4Kのテレビを買ったのは11月に行った時にもう知ってたんだけど、

まだ4K放送が始まる前だったので、4Kの映像がなかった。

この時点で、すでに4K放送対応はしていて、去年12月の放送開始時にすぐに4K放送を見られるようになっていたよう。

それで今回行ってみたら、4K放送を満喫しているようだった。


4Kというのはただ解像度が高くなるだけではない。

NHK BS4K・BS8K/4K8Kの特徴

実は解像度よりも色の方がわかりやすくて、広色域とハイダイナミックレンジという特徴がこれにあたる。

従来のハイビジョンでは表現しきれない色が表現できるようになることを広色域で、

従来は白飛びしていた部分を、さらに明るく表現することで、明暗の幅を広げることがハイダイナミックレンジだ。

これを実現するためには画面の性能を高くする必要があり、特にハイダイナミックレンジに対応するには画面をとても明るく作る必要がある。

その上で明るい部分はとても明るく、暗い部分はとても暗くできるようにしているわけである。


4Kの解像度の高さを放送の中で実感することはあまりなかったような気がする。

2Kもそれなりにきれいですからね。同じ解像度でも色の表現度が上がった方が価値は高いだろう。

ただ、テレビが4Kであるメリットは番組表表示で生きていて、従来よりも画面に多くの情報を表示できている。

2Kで情報を詰め込むと読みにくくなっていたが、4Kならば無理なく情報を詰め込める。情報量の割には読みやすい。

4Kや8Kの用途として、多くの情報を表示できるというのはあるので、これはこれで長所を生かしていたものと言える。


今のところは従来のBS右旋のアンテナで見られる範囲の4K放送だが、

取り付けやすい場所にパラボラアンテナを置いているので、新しいアンテナを買ってくれば左旋にも対応できそう。

ちゃんと配線具とか正しいものを使わないといけないけど、おそらく大きな問題はないだろう。

やろうとおもえば簡単にできるが、そこまで踏み出す日が来るかは知らない。

そのうちWOWOWの4Kとかが左旋で始まるから、そこがターゲットになる可能性はあるかなと思っているが、どうだか知らない。


4Kテレビいいなと思ったけど、まだ高いし、4Kコンテンツが充実しているのはNHKに限られるのも実情だそうで、なかなか手を出しにくいとは思う。

一方で、今使っているテレビが2013年式と、それなりに経過していることや、

PCのディスプレイとして使う都合、フルハイビジョンは必須だが、これが意外と選択肢として限られる。

それならば、一足飛びに4Kというのも一考に値する。

もうちょっとこなれてからかなとも思うが、構想としては4Kも考えておこうと思った。