現在、1700社ほどの株価から計算されているTOPIXだが、
将来的に1000社ほどまで絞り込まれるかもしれないという話がある。
具体的にどの銘柄が追い出されるかまでは決まっていないが、
具体的なルールはすでに決まっていて、今年10月~2028年10月にかけて段階的に除外される。
TOPIXというのは元々は東京証券取引所の市場第一部に上場している株式の時価総額を表す指標だった。
日本の主要企業の株価全てを表す指標として活用されている。
TOPIXにとって大きな変化が訪れたのが2005年のことである。
従来は時価総額を指標化していたが、浮動株時価総額を指標化するようになった。
株式の中には大株主がずっと保有し続けて流動しない株式もある。
TOPIXに連動して投資しようとすると、このような流動性の低い株も多く買い集める必要があった。
そこで、一定の基準で実際に流動するであろう株の比率を求める。
これを浮動株比率といい、これに応じて各銘柄のウエイトを変更したわけである。
次にTOPIXに大きな変化が訪れたのが2013年の大阪証券取引所の現物市場統合である。
どちらかで一部上場の場合は一部上場ということでTOPIXを構成する銘柄が2200社ほどに膨れ上がった。
その中には上場基準を満たしていない会社も多く存在した。
東京にしても大阪にしても、上場基準の緩和措置がいろいろあったのが理由として大きかったようだ。
そんなわけで、プライム市場・スタンダード市場・グロース市場の3つに再編することに。
一部上場企業がプライム市場を選ぶか、スタンダード市場を選ぶかは判断が分かれた。
一方、どちらを選んでもプライム市場の新規上場基準を満たさないような銘柄はTOPIXからの除外が行われた。
2023年10月から2025年1月にかけて行われ、完了後はおよそ1700社で構成される指標となった。
このときの基準というのは流通株式時価総額100億円というような絶対値だったが、
株価の水準は時期により変化するので、市場のカバー率などに移行するべきだという話はあった。
そこで年間売買代金回転率が一定以上で、浮動株時価総額の97%をカバーする銘柄を選ぶルールに移行することになった。
なぜ97%なのか? という話だが、上記移行後のTOPIXのカバー率が97%強だったようで、
ほぼそれと変わらない数字ということで97%がターゲットになったのだろう。
なので必ずしもTOPIXを構成する銘柄数を減らすことが目的ではなく、
流動性が悪い銘柄を外しながら、スタンダード市場など含めて新たにTOPIX入りする銘柄も出てくることを目指したのだと思う。
当初の試算では新しいTOPIXを構成するのは1200社ぐらいになるであろうと言われていたそう。
市場再編を越えてTOPIXに残った会社のうち、500社ぐらいは抜けるからそれはそれで大きいが。
ところが最新の試算では1000社を切るのではないかという話があるそう。
こうなると700社ぐらいがTOPIXから抜けるので影響範囲が大きいと。
浮動株時価総額の割合で言えば1%ほどなので、TOPIXへの寄与度は軽微なのだが、
TOPIXから除外される企業にとっては、TOPIXへの投資が段階的に売られるので影響が大きいと。
プライム市場に上場する会社の4割近くに影響が及ぶかもしれないと。
どうしてこうなってしまったのか。
次期TOPIX構成銘柄数はなぜ減少しているのか~大型株集中と相対評価の影響~ (ニッセイ基礎研究所)
ここ最近は時価総額の大きい大型株に買いが集中する傾向があるという。
要因の1つには外国人投資家の買いが集中しているからというのがあるよう。
あと、このTOPIX再編を見込んでの取引もあるのかもしれない。
この結果、浮動株時価総額の97%をカバーするのに必要な銘柄数が減っていると。
TOPIXから除外されると、2026年10月~2028年10月の2年間で段階的にウエイトが下がる。
TOPIXへの投資が一気に売られるわけではないが、段階的に売られるであろうと。
その資金はTOPIXに残る銘柄に再配分されるだろうし、
こうやって株価が下がる前に売って別の銘柄に付け替えようという考えもあるだろう。
こうすると浮動株時価総額の97%をカバーする銘柄はさらに減る可能性もある。
今回残れても2028年以降毎年実施されるという見直しで振り落とされる可能性は十分ある。
必ずしもこの通りにTOPIXの構成銘柄数が減るとも限らないが、
TOPIXの銘柄数は多すぎるという話は確かにあるようで、
例えば、アメリカのS&P500のような500社ぐらいで構成するとよいのではという話もあるよう。
97%というのは日本の主要企業をカバーすることを目指して決めた数字だが、
会社数という点ではだんだん絞り込まれて、なかなかその性格も怪しくなってくる。
500社程度で構成される指標としてはTOPIX500とJPX日経インデックス400というのがある。
だんだんこういう指標に近づいていくのかもしれない。
TOPIXニューインデックスシリーズという、TOPIXを構成する会社を取引規模や時価総額が大きい順に並べて計算した指標がある。
大きい順に Core30, Large70, Mid400 とあり、合計500社でTOPIX500である。
これでTOPIX全体の9割ほどをカバーしている。
残りはTOPIX Smallを構成するが、このうち上位500社とTOPIX500を合わせたTOPIX1000という指標もある。
これまで注目してなかったが、上場企業の相対位置を知るには参考になる。
TOPIX(東証株価指数、TPX)(日本取引所グループ)
定期選定結果を見るとその区分が記載されている。
Small1がTOPIX SmallでTOPIX1000に入る会社、Small2がTOPIX1000に入らない会社である。
この基準は新しいTOPIXの選定基準と一致はしないが考え方は似ている。
Small2の多くは除外され、TOPIX500を構成する会社は将来的にもTOPIXの中心を成すであろう。
Small1の会社には当落線上にいるものもあり、長期的に残れるかは懸念もあると。
JPX日経インデックス400は東京証券取引所の上場企業(市場は不問)で、
優良と考えられる企業を400社選定して計算されている指標である。
なかなか手の込んだ選定基準になっている。
基本的には浮動株時価総額ベースなので、日経平均株価のような特定銘柄への偏りは少ない。
ただ、そこまで工夫されている割にTOPIXの値動きと差が小さいとも。
基本的な計算方式が同じというのが大きいんでしょうね。
これも今はTOPIXより厳選されたという感じはあるけれど、
TOPIXを構成する銘柄が絞り込まれていくと、なおさら差は小さくなるかも。
取引規模や時価総額だけで決まる指標ではないが、だいたい評価される会社は同じだよねと。
97%をカバーする銘柄数が増える道もある。
TOPIXに含まれない株には比較的割安で投資しがいのあるものもあるだろうから。
そういうのを見極めて投資していく流れが出来れば、新たにTOPIX入りする会社も増えるだろう。
ただ、それだけでTOPIXの資金が集中していく流れを止められるかはわからない。
なんとかTOPIXに残りたいという思いの会社は多いんだろうけど、
今は当落線上にいるように見えても、だんだん届かないところになっていくかもしれない。
それは各企業の努力でなんとかなる話でもないでしょうからね。
さて、自分の持っている株はどうなのだろう?
と調べると、TOPIX500を構成するものはそう多くなくて、
TOPIX Smallを構成するものが多く、Small2にあたる会社もかなりあった。
ここでどうするかはいろいろ考えはあると思うのだが、
特にSmall2に該当する銘柄で金額が大きいところは減らすことにした。
1社で金額が大きいと今後の不確実性が高いであろうと。
そのかわりにMid400に該当する会社で割安そうなのを探して資金を振り向けて、
TOPIX500を構成するような株の比率を増やしつつ、それ以外はより手広くという感じでしょうかね。