来月はGoTo業務出張

来月に業務出張の予定があって、しかも泊まりがけ。

この職場で泊まりがけの出張って珍しい気もしたが、今回の出張目的のようなものは時々あるか。

この会社に入ってから泊まりがけの出張は実質初めてな気がする。

(他事業所での研修も宿泊出張の扱いだったが、その性質から日当支給がなかったので)


それで宿泊を手配しようとしたら「GoToトラベルキャンペーン」と表示されていて、

ん? と思ったら、どうも業務出張でもキャンペーンの対象なんだね。

ちゃんとルールを確認したけど、特に業務目的での利用を妨げるものではなく、

実際、社内向けの説明にも「GoToトラベルキャンペーンが適用された場合は、適用後の金額で精算してください」とあった。

じゃあ、それでいいんだ、と会社指定の旅行会社で宿を予約した。

旅行会社のキャンペーンも適用されて、何泊もするのに1泊分の値段に見えるほど安い。


さて、来月からGoToトラベルキャンペーンが本来のものとなり、地域共通クーポンの発行も始まる。

ということはその業務旅行でも地域共通クーポンが発行されるわけだ。

これについても会社の指示内容が書いてあって「業務に使える場合はそちらに充当し、そうでない場合は個人で使ってよい」とのこと。

地域共通クーポンの使い道として真っ先に思い浮かぶのが食事代だが、

現在は出張時の食事代は定額支給になっている。(かつては実費支給だったが、事務処理の簡略化のために定額化された)

食事が全て共通クーポンで済めば、食事代なしにできるが、地域共通クーポンは1000円単位だから食事代なしとはなりにくい。

そのことからすると、地域共通クーポンが業務に使えるところはなさそうだ。

ただ、出張先によってはレンタカーやタクシーなど使うこともありうるが、レンタカー店やタクシーは地域共通クーポンが使える店の典型であり、

そういう場合はレンタカー代やタクシー運賃に地域共通クーポンを充当するというのは、実務的と思われる。


ただ、地域共通クーポンが実際どこで使えるのかというのは問題である。

業務出張の目的地は観光地でもなく(わりと住宅地だったりする)、そんな中で使える店はどんなもんか。

と、思って調べると、案の定というかあんまりないですねぇ。コンビニが登録されてたりはするけど。

出発までに増える可能性は十分あるが、あんまり期待できませんね。

確実なのはターミナル駅の弁当売場ぐらいのものか。

もっとも飲食店の登録が少ないのは、飲食店の感染症対策としてGoTo Eatキャンペーンの登録完了が求められてるのもある。

そのため、飲食店は早期に増えるのではないかと読んでいる。ただ、地域性はあると思う。


ちなみに地域共通クーポンについては、電子クーポンと紙のクーポンがある。

今回はインターネットの旅行会社で予約したので電子クーポンで支給される。

クーポンが使えるのはチェックイン日の15時から、チェックアウト日の日付が変わるまで。

ということはチェックイン日の使用は限定的になるね。

おそらく、宿泊施設で直接予約の場合は宿泊施設でチェックイン時に受け取るので、それとの整合性もあるのだと思う。

一方で旅行会社の対面販売では、出発前に紙クーポンを渡して、チェックイン日~チェックアウト日の暦日で使える。

微妙な感じはしますね。初日はあまりアテにしない方がよさそう。


電子クーポンだと使える店が少ないのでは? と思ったかも知れないが、そんなことはなさそう。

むしろ店側にとっては電子クーポンの方が楽なぐらいかもしれない。

というのも、店側はQRコードを掲出するだけでよく、旅行者側の操作で電子クーポンの使用は完了し、

それでクーポン分の代金が自動的に振り込まれるので、クーポンの回収・送付の手間がかからないんですね。

紙のクーポンはとりまとめて送付して、そこから処理されて入金ですからね。

たいていは両方OKだと思いますよ。


業務出張とは別件で、プライベートの旅行も計画していて、実は旅行会社に注文をかけているところだったりする。

そのことはまた改めて。けっこう効果があるが、効果を大きくするためには考慮すべき事もある。

今回は業務出張なので、基本的には普段の出張と同じ考え方でやっている。

もっとも、普段なら新幹線に新幹線回数券使うところだけど、今は運用停止されてるみたい。

そりゃ出張が細っては使い切れるかわからない回数券を買うわけにもいかないよね。

これがちょっとめんどくさいポイントで、特急券を買えばよいのだが、特急券を駅などで買うと領収書の提出が必要になる。

仕方ないんだが、これがなければ出張精算はペーパーレスで済んだのにな、なんて思ってしまう。

やっと入国できるようになる

来月からやっとこさ全世界から中長期滞在の外国人の日本への入国が可能となるようだ。

(時時刻刻)1日1000人、入国慎重 経済を重視、陰性確認・2週間待機課す (朝日新聞デジタル)

特定地域に滞在歴のある人を一律に上陸拒否するというのは、日本では異例のことであった。

短期間の措置だと思っていたら、結局は半年以上にわたって継続するということで、

その不都合を緩和する策も乏しく、不便を強いられたが、制限付きながらに来月再開することになった。


まだ具体的な運用が明らかではないところもあるが、まずビザ免除が停止され、過去のビザの効力が停止されているので、

ビザを取得する手続きが必要になるが、ここで受け入れ機関の誓約書を差し入れる必要があるとみられる。

その上で日本到着前72時間以内の検査証明書を持参して、それで外国人の新規入国が許可されるということだろう。

入国後は、受け入れ機関の管理の下で検疫所の指示に従うことになる。

ただし、先の記事にも書かれているのだが、空港の受け入れ能力に限度がある(後で書くがほぼ全員に検査をしている)ため、

受け入れ能力を考慮して、ビザの発行数に制限がかかる可能性はあるかもとのこと。


さて、外国との行き来について、いろいろな役所が関わっているものの、

大きなところは 出入国在留管理庁 と 厚生労働省検疫所 の2つの役所で、他の役所はこれに追従するものと取ってよいと思う。

出入国在留管理庁は、日本人あるいは特別永住者について、日本への入国を拒否するということはないし、出国も基本的に自由である。

なので、日本人については一貫して外国との行き来は許された状態になっている。

この点においては外国から到着の航空便を一律に制限した国とは違う話で、一時期は日本行きのみ客を乗せる航空便もあった。

一方の特別永住者以外の外国人は複雑である。

まず、ビザの効力停止が行われた人は日本への新規入国は出来ない。(乗務員であったり、葬儀など特別な事情がある人は別)

当初は再入国の外国人は在留資格によって扱いが違ったが、ある時期以降に出国した人は原則として上陸拒否となることになった。


このことは新聞でも取り上げられたが――

 同庁は、感染の有無を調べるPCR検査を実施できる数に限界があるとし、「入国を望む外国人の全ては受け入れることができないと政府が判断しているということだ」と説明。「一人ひとりにかわいそうな事情はあるのだろうが、今は日本政府の水際対策に協力してもらうのが原則だ」としている。

(練馬在住32年でも「二流市民」か 再入国拒否の絶望 (朝日新聞デジタル))

ということで、できるだけ国境をまたいで欲しくないというのが本音のようである。

実際、出入国在留管理庁は在留資格の延長などには柔軟に対応しているところなので、一貫性はある。

ただし、日本人が日本に入国するのを拒否することはできないという理屈から、

日本人は行き来が自由なのに、外国人は例え永住者でさえも外国と行き来ができないように見えたわけである。

なお、再入国については、9月から事前の申告を行った上で、日本到着前72時間以内の検査証明書を持参すれば認められるようになった。


もう1つの役所、厚生労働省検疫所 は日本人も外国人も問わず、日本に入国する人を対象としている。

しかし、検疫法では感染者の隔離や、感染の疑いのある人を停留(クルーズ船内に一律留め置いたのもこれによる)はできても、

感染の疑いの低い人には強制力のある措置をとることはできない。(そのはず)

なので「公共交通機関を使用しないよう、強く要請しています」と言われても、従わなくても問題ないということである。

ただ、日本人の場合はそれでもいいんだけど、外国人の場合はビザ発給・再入国前の申告時に宣誓書を差し入れているはずで、

それを破ると、在留資格が取り消されたりする可能性がある。(実際にそうなるかはわからないが)

基本的なことは日本人も外国人も変わらないのだが、この1点だけは異なるところである。


全世界から中長期滞在の外国人の日本への入国が可能となるようになったのは、

8月に入る頃から検疫所では唾液による抗原定量検査が導入されたことが大きい。

空港の検疫業務の視察 (厚生労働省)

PCR検査は時間がかかり、検査できる検体数も限られるという問題があった。

これが抗原定量検査になったことで、検査時間が1~2時間程度となり、同時に検査できる数も大きく増えた。

PCR検査に比べれば感度は劣るところもあるが、実用上は大きな問題はないという判断があったのだと思う。

この体勢が整ってから、まずは再入国から緩和が始まり、地域を限っての行き来、そして2ヶ月経って全世界からということである。


ところで、外国人の入国時には検査証明書を持参する必要があるが、一方で入国時の検査は行われるらしい。

検査証明書の取得費用は自己負担、入国時の検査は日本政府持ちということで、外国人は自分でやれということだと思ったが。

また、来日前に取得する陰性証明も、途上国だと精度や偽造などの点から信頼性に課題があると懸念する。

という指摘が書いてあって、もっともな話だなと思ったが、そうすると何のために入国前の検査をするの? という疑問はある。

検疫所で隔離が必要となる人の数を減らす効果があるかないか。微妙ですね。

なお、日本人は入国を拒否されないので、あらかじめの検査は不要である。検疫所での検査が全てである。


これで中長期滞在の外国人すら行き来が困難という問題はとりあえず解消へ向かうことになるが、いろいろ課題は多い。

まず、1つが中国・韓国から日本への到着便が成田空港・関西空港に制限されていること。

実はそれ以外の国からの便には制限がないので、羽田空港・中部空港・福岡空港では少なからず入国制限対象の国からの便が到着している。

これは、当初に中国・韓国が制限対象になったときに、体勢が整っている空港に集約するために出した指示だが、

その後に世界の大半の国からの入国を制限するようになったが、その時には追加の要請が出なかった。

実態として追加の手当が必要だったのは中部空港・羽田空港ぐらいだったからである。(中部空港も一時は全便欠航になった)

ところが航空便が再開される中で、なぜか中国・韓国だけが集約対象として今も残り続けている。

セントレアだと、台湾とフィリピンからの便があるのと、韓国への出発便もあるようで。(よりによってフィリピンかよと思ったけど)

羽田・中部・福岡・新千歳での受け入れ体制増強も進めているようなので、

じきに「外国から日本への到着便は、成田・関西・羽田・中部・福岡・新千歳に限る」とかいう指示に変わると思いたいが、今のところはこう。


もう1つは、上陸拒否や検査対象となる地域を解除ルールをどうするのかという話。

一応、今も原則はリストアップされた地域に滞在した外国人は上陸拒否で、特別なルールで上陸許可が出ることになっている。

そして未だに「香港発船舶ウエステルダム号に乗船していた外国人」を上陸拒否にするルールもある。

やはり世界的にリスクの程度は濃淡があって、やはり厳しい取扱が必要になる国もあるけど、

アジア・オセアニアの国々を中心に、リスクの程度が日本と大差ないところも多いんじゃないかと思うわけである。

後で書くけど、いくらやってもすり抜けは覚悟しなければならない(というか覚悟した方がよい)状況で、

さらには日本国内でもくすぶり続けている状態だから、外国からの入国者に一律に厳しいことを言っても無意味だと思う。

本当はもっと早く整理されてないといけない話だと思うんですけどね。


すり抜けは覚悟した方がいいよというのは、オーストラリアのこの話も念頭にある。

7人感染が1万8千人に メルボルン、ホテル隔離ずさん (朝日新聞デジタル)

入国者を隔離する施設での感染予防策が不十分だったことから、感染が外に拡散したという話である。

その結果、オーストラリア・ニュージーランド両国間の人の行き来も制限が緩和されない状況である。

これは両国が制限緩和にあたっての要求水準が高いからであって、世界的に見れば、低リスクな地域同士ではある。


以前、こんな話も書きましたけど、

7~8月の感染者の報告数は3~5月ごろに比べれば多いが、重症患者の数でみれば幾分少ないと言える。

高齢者施設での感染対策強化(これは大きいと思う)とか、マスク着用の励行とか、リスクの高い店の利用を控える動きなど、

そういう総合的な対策が効いているということで、そこは自信を持っていいんじゃないかと思う。

旅行もその延長で考えれば、そう怖くはないと思うんだよね。

(旅行が怖いわけではないが)

入国時に検査をしていることもあるので、外国からの入国者を過度に恐れることはないと思うが、

やはり全くリスクはないかというとそんなことはなくて、無防備ではわずかなところから爆発的な感染拡大もありうる。

東京都などくすぶっている地域内の感染拡大がもっとも恐れることですが、

国内外からの飛び火があっても、大きな感染拡大を防ぐ取り組みが、現状は感染者の少ない地域も含めて重要なこと。

そこが理解されていれば、外国との行き来もそう怖くはないと思う。

久々の水泳

今月、あと1日ぐらい休暇を取ろうかと考えたが、大した用事があるわけでもない……

というところで、思いついた。そうだ、プールに行こうと。

ついでに今日は8の付く日でハッピーデーだからイトーヨーカドーにも買い物に行こう。

というわけで、今日は午後半休を取った。(在宅勤務だと半日休暇は好都合ですね)


さて、市営の体育施設は3月から6月まで臨時休業となっていたが、そこから再開したようである。

当初は更衣室を使わないなんていう条件も付いていたようだし、屋内施設では定員制限も入った。

そんな中ですぐに再開できなかったのがトレーニング室とプールだった。

やはりスポーツジムでの集団感染のことがあったので、それなりの対策を要するという判断があったのだと思う。

しかし、これらの施設も7月には再開することとなった。でも、制限は他の施設に比べて厳しい。


そんな中でもプールは普段の来場者の多さもあって、事前予約制となっている。

(他の施設は定員制限があっても、個人利用の場合は予約できないから、人数以上いる場合は追い返されるのか)

市内在住・在勤・在学者のみ利用可能で、文化・体育施設の予約サービスでの予約をしてから来場するようにとのこと。

完全入れ替え制で、2時間ごとの時間帯に分けられている。それで各々何人と制限があると。

休日だとすぐに満員になってしまうわけだが、平日ならそこまでのことはないので、

水泳をするなら平日だということになるわけである。それで休暇を取ってプールに行こうってなったんですね。


2時間枠というのは、市営プールが普段から利用1回2時間までという料金制度だからということになるが、

2時間フルに使うことはあまりなくて、だいたい正味1時間ぐらいしか泳がない。

というわけで、仕事を終えて家を出て、道中で昼食を食べて、予約時間の30分遅れぐらいでプールに入ることに。

プールの前にテントがあって、受付の人がちょこんと座ってた。その人に予約情報を伝えると、シートを渡された。

ここに体温測定の結果(その場で非接触式の体温計で測ってくれる)と、氏名・住所を記載するのだが、

市民料金で体育施設を利用するための利用証を持っている人は、その番号を記載することで住所記載に代えられるようだ。

そして、そのシートを持って利用券を買いに行く。

普段は自動券売機で買うところだけど、窓口もあって、シート回収の都合か窓口での販売に一本化されてた。


そして、更衣室で着替えるわけだけど、驚いたのはロッカーの多くが目張りされていたこと。

更衣室の利用者が密集しないようにするために、使用できるロッカーを制限しているようだ。わざわざそこまでするかなぁ。

まぁ確かに夏休みの更衣室はけっこう密集するけど、利用者の絶対数が少ないんだし……とも思う。

ちなみに更衣室、換気扇がたくさん付いていて、感染症対策という意図があったかはさておき元から換気はよさそう。

プールは通年営業からもわかるように屋内なんだけど、これも窓が多くて、換気はよいとみられる。

その点では問題は少ない気がしますね。


利用が制限されている設備などもあった。

まず1つが採暖室、温水プールらしい設備とも言えるが、まさに密閉・密集なので。これは妥当。

水飲み場も使えないようになっていて、あんまり意味は無いと思うが、あってもなくてもという設備ではある。

ビート板の貸出も停止されていた。ただし、ビート板を持参して利用することは問題ない。

こういう共有器具の貸出停止は体育施設に共通している話で、そこに合わせたというのが理由の全てだと思うが、

ビート板に特有の事情として、常に流水で洗うような使われ方をするわけで、それは貸し出して問題ないのでは? とも思う。


泳ぎ初めて20分ほど経って「ピーッ」と笛が鳴って、えっ? と思ったら休憩時間だったようだ。

普段、このプールでは2時間おきに10分間の休憩を入れている。

てっきり2時間枠の中には休憩がないものだと思ってたら最初の50分経過で10分休憩だったらしい。これは予想外。

プールから上がって、椅子に座って休憩。ここで帰る人も少しいた。

休憩後も泳いで、正味1時間ぐらい泳いだところでプールを出た。

ちなみに利用時間の2時間には更衣の時間を含むルールなので、ギリギリまで泳がずに着替えろという放送が流れていた。


着替えて、さて髪を乾かして……と思ったら、ドライヤーに「使用禁止」という貼り紙が。

どうも、これも利用制限対象だったらしい。なんてこったい!

確かにドライヤー周辺は混雑しやすかったけど、いやいや必要でしょうよ。

そんなわけで髪が濡れたまま帰ることとなったが、自転車で走ってるうちに乾いたのだった。


体育施設全般に言えることとして、健康増進に役立つという大義名分があるが、

スポーツジムでの集団感染があったことから何らかの手は打つ必要がある。

マスクを着用するという対策は効果が見込める一方で、運動時にマスクをするのはやや厳しい面もあるし、水泳では無理である。

そうすると換気というのが対策の主になると考えられる。(この点では屋外運動施設そのものは問題ない)

運動器具が固定されているトレーニング室では、利用者同士が近接しないように器具を離すという対策は有効だろうが、

やはりそれ以外の運動では単純に換気設備の効果が十分得られることだけがポイントだと思う。


ただ、どちらかというと運動する場所よりも更衣室の方が問題が多いのではないかという気はする。

やはり利用者に比しては狭い傾向がありますからね。

6月の再開当初に更衣室の使用を中止していたというのもそういうことだと思う。

特にプールは更衣室を使わないということは事実上ない。

他の施設なら運動に適した服装で来て、それで帰ることも可能かもしれないが、プールを利用するときの服装は水着だから……


プール利用者数の制限が更衣室で制約されているのかというのは定かではないものの、

更衣室の利用者数がコントロールできれば、プール自体の利用者はもう少し多くてもよいんじゃないかという気はした。

完全入れ替え制だと更衣室の利用が集中(特に利用前の着替え)すると思われるので、

完全入れ替え制よりは時間帯を分けて来場させる方が、多くの人に利用してもらいやすいのでは? という気はする。

ただ、そうすると問題は利用終了が読みにくく、あと利用後の着替えが休憩時間に集中しがちという、そういう悩みもある。

なんかいい手はないかなぁと、休日のプールの逼迫を想像しながら考えていた。


小中学校の夏休みも終わって、平日に水泳に来るのは大人ばかり。

当面はプールに行くなら平日に休暇など取って……というところですかね。

プールはちょうど1年ぶりぐらい。通年営業とはいえ、冬になると足が遠のき、そうこう言っているうちに営業休止になり。

夏はどうせ混んでるだろうと避けていたら、ちょうど1年のブランクがあいていたようだ。

でも、下手なりには泳ぐのは楽しいですね。それだけで十分だ。

電子書籍の小説を読むなら

ちょっと前にキャンペーンで安かったのでとまとめ買いした電子書籍の小説を読んでいた。

今まで漫画だの写真集だの、画像となっている本を買うことはよくあったが、

文字データの本を買うのはこれが初めてだった。


タブレット(HUAWEI MediaPad M5)でアプリを使って読んでいる。

画面サイズがおよそ17cm×11cmなので、B6サイズと同じぐらい。

B6サイズっていうと漫画の単行本のサイズとしてはよくあるサイズだから、漫画を読むにはいいですよね。

逆に雑誌だとか写真集だとかだと、このサイズではコンパクトすぎるという見方もあるが、それはそこまで気にならないかな。

画面解像度は高いですから。あと適宜拡大はできますから。


一方で、これで小説を読もうとすると、ちょっと困ってしまった。

まず、文字のサイズは適宜変えられるので、これぐらいでいいなってところまで、かなり小さくした。

すると横が34行というのはともかく、縦が95文字ぐらい入ってしまった。

1行が長いと読みにくいというのもあるけど、そもそも1段落の長さがそんなに長くないのである。

ある種のライトノベルは、下半分を切り取るとメモ帳になるなんていう冗談もあるぐらいで、

この作品はそこまで極端ではないにしても、おそらく本でも1段落が1行あるいは2行が多く、

3行以上に及ぶところはほぼないと思われ、すなわち1行95文字も入ったところで、それこそ下半分はメモ帳である。


そこでタブレットを横向きにして読むことにした。

こうすると横が54行、縦が57文字となり、これだと行のおさまりもそんなに悪くない。

多分タブレット1枚に文庫本の3ページ分収まってしまうな、なんて思いながら読んでいた。

なお、手元にあった文庫本では横が17行、縦が42字なので、3ページ強だが、4ページも入らないという感じだと思う。

なんとなく設定したサイズなので、もう少し文字を大きくして、文庫本の2ページ程度ターゲットに調整するとよさそうな気がする。

確かにこれでは文字サイズが少し小さい気がしたので。


自分の読みたい文字のサイズに調整できるのはよいことだと思いつつも、

本来の本とはページ区切りや改行が変わるわけでちょっと印象の差は出てくるかも知れない。

1行95文字なんてまさにそういうことだと思う。これで読むのは違う気がする。

ただ、ここを厳密に合わせる仕組みはないように思われるので、文字の電子書籍はそういうものなのかもしれない。


逆に言うとスマートフォンの小さな画面でも小説ならば楽しみやすかったのかも知れない。

あんなちっちゃな画面で漫画を読むなんてあり得ないと思っていたが、小説なら話は別だね。

文庫本の縦の長さはスマートフォン(AQUOS sense3)の画面の長さより少し長いぐらい。

なので横方向はともかく、縦方向だとむしろ合うんですね。

実はそれが小説を読む場合の正解だったのでは? と今さら思った。

試しにブラウザで読んでみたけど、確かにこっちの方がしっくりくるかも。


小説を電子書籍で読むというのは、どうなのかなとずっと思っていたところではある。

やっぱり文字を読むということでは紙の方がいいんじゃないかと思ってたし、それは今もそうだと思うところはある。

ただ、やはりかさばらないというメリットは大きくて、この前の遠州旅行のときにチマチマ読んでて思ったんだけど。

これ、文庫本だとしても持って行かない気がするなぁ。


安かったというのは電子書籍で買った1つの要因ではあって、

これを買ったときはKADOKAWAライトノベルでコイン45%還元というキャンペーンがあったときのこと。

コイン45%還元というのは、本体価格の45%相当のコインを還元ということで、およそ4割引に相当する。

さらに、キャンペーン合わせで割引価格になっている本を買っていたから、

紙の本で買った場合と比べれば、正味6割引ぐらいの金額で買えている。むちゃくちゃ安い。

そこまでお得ならと、気になってた小説を買ったんだな。ちょっと読み始めるまで寝かしてしまったが。

(他にもキャンペーン合わせで買ったが読み始められてない漫画があるけど)


ここ最近はキャンペーン合わせだったり、新刊だったり、BOOK☆WALKERでいろいろ買ってますねぇ。

今月はPayPayのキャンペーンと、BOOK☆WALKERでやってた某キャンペーンの合わせ技で1万円以上買って、

それと新刊が5000円ぐらいは買ったから、来月はクイーンランク(購入額の12%のコインを還元)ですね。

今年に入ってからは毎月とも クイーン か もう1つ下のジャック に達するぐらいには買ってて……ちょっと買いすぎだね。

購入時に付与されたコインの消費分もあるので、2万円購入といっても2万円払ってるとは限らないのだが、けっこうなインパクトだよ。

他社の路線名まで知らぬ

こんな記事を発見して、そういえばそうだなと思ったんだけど。

JR東海が路線愛称を“あえて”使わないのはなぜ? (Yata-Tetsu’s Diary / やたてつのブログ)

JR東海はJRでは唯一、一切の愛称路線名を使っていない会社であり(支線すら路線名を付けていない)、

一方で米原(新幹線・在来線)・京都(新幹線)・新大阪(新幹線)で接続するJR西日本は愛称路線名が多く、かつ定着度が高い。

なので、JR東海が京都駅の乗換で「東海道線」と言っても、在来線駅構内に「東海道線」の表示がほぼないという状態になっている。

にも関わらず「JR京都線」「琵琶湖線」と言わずに「東海道線」という言い方に固執する意味はなんだという話らしい。


言われて見ればそうだねと思ったけど、JR同士とはいえ他社ではあるわけで、他社の路線名まで知らんというのもある。

そうして考えてみると他社の路線名ってどう言うのが一般的なんだろう。

と、私鉄・公営同士、あるいはJRと私鉄・公営の間でどう案内しているかというのを調べてみた。


やはり僕にとって印象的なのが近鉄から見たJRである。

ほとんどは「JR線」と書かれているのだが、例外もある。

1つは鶴橋駅の「JR環状線」という案内。ここだけは案内放送でもサインでもそう書かれている。

ちなみにJRの路線名としては大阪環状線が正しい(JRは基本的にそう書いている)が、利用者の理解としては問題はない。

もう1つは京都駅・名古屋駅の「新幹線」という案内。「JR線」とは別にそう書いてある。

京都駅は近鉄から見れば新幹線とJR在来線で改札が違うから、そこは明確に分けるよね。(新幹線改札は近鉄の改札の目の前)

名古屋駅はそうでもないけど「JR線・新幹線連絡改札口」なんて表記もあり、新幹線は特別であることがうかがえる。


OsakaMetroでも「JR環状線」「JR東西線」「JRおおさか東線」と「JR線」を使い分けている。

これはそうしないと紛らわしいところがあって、堺筋線の扇町(JR環状線 天満駅のりかえ)・南森町(JR東西線 大阪天満宮駅のりかえ)であったり、

千日前線の野田阪神(JR東西線 海老江駅のりかえ)・玉川(JR環状線 野田駅のりかえ)のように隣同士でJR別路線と接続してたりするから。

一方でそれ以外の路線だと何でも「JR線」らしく、御堂筋線だと新大阪・梅田・難波・動物園前・天王寺・長居で「JR線」と乗換になっている。

動物園前(JR・南海は新今宮駅)って「JR環状線」じゃないのかと思ったが、一応はJR難波~天王寺の大和路線もありましたね。

とはいえ、梅田(JRは大阪駅)と天王寺は「JR線」というしかないぐらい路線数は多いわけでもっともな話である。

なお、JR以外については、阪堺電車で「阪堺線」「上町線」を使い分けていることを除けば会社名での表記に統一されている。


今住んでいる関東圏だとどうなんだという話ですが……

ちょっと調べてみたんだけど、JRはわりと他社の路線名まで言う傾向があるようで、

渋谷駅では「東急東横線、東急田園都市線、京王井の頭線、地下鉄銀座線、地下鉄半蔵門線、地下鉄副都心線は乗り換え」なんて放送のようだ。

確かに中央線でも吉祥寺で「京王井の頭線」、国分寺で「西武国分寺線、西武多摩湖線」のように案内してましたね。

おそらくは横浜線やら南武線やら、1つの路線で同じ会社の複数路線と交差することが多いのも考慮されているのだと思う。

そう考えると親切ではありますね。それだけ言って放送が間に合うなら。案内表示が収まるなら。


微妙な使い分けがありそうなのが京王から見た他社のこと。

路線図 (京王)

JRとの接続駅を見てみると、吉祥寺・高尾は「JR中央線」で、分倍河原・稲田堤が「JR南武線」なのに対して、

他はJR複数路線あるから「JR線」なのかと思ったら橋本駅は「JR横浜線・JR相模線」という連記になってる。

JR以外だと東京メトロ・都営地下鉄が「丸の内線」のように路線名だけで書いてあるのはそんなもんかと思ったが、

東急も「東横線」「田園都市線」「世田谷線」と路線名だけの表記になっている。会社名すら付けてないという。

一方で小田急は小田原線(新宿・下北沢のりかえ)も多摩線(永山・多摩センターのりかえ)も「小田急線」だったりする。

そういうもんなの? と調べたらJR東海道線も小田原(小田原線)も藤沢(江ノ島線)も「小田急線」らしいので、小田急側の意向なのか?

利用者が間違えなければいいんですけどね。


路線名重視の度合いが強いのが東急で、自社の改札入口に「東横線」「田園都市線」のように路線名だけ書くほど。

渋谷駅では路線ごとに改札口の場所が違ったり、そういう事情もあるんだと思うが。

他社に対してもできるだけ路線名を付けて呼ぶようで、ついでにサインに他社の路線記号も付ける傾向もある。

渋谷だと京王以上に東急の方が「(IN) 京王井の頭線」というサインを付けている印象があるほど。

とはいえさすがに限度もあって渋谷では「JR線」と一括して表記していたりする。

1路線だけなら「[JH] 横浜線」のような表記が見られるようだけど、路線数が多いとそこまではしないわけだ。


最初の話に戻るけど、確かにJR東海の案内は近畿圏の在来線の案内方法としてはあまりよくないのもその通りだが、

一方でJR西日本にもつけ込まれるところがないと言えない面はある。

京都駅を利用したことがある人ならば「嵯峨野山陰線」なんて放送や案内表示を見聞きしたことはあるかも知れない。

これは京都~園部の山陰本線に付けられた愛称名「嵯峨野線」と、そこより先に行く列車(主に特急)に対する「山陰線」を総称した言い方なんだよね。

確かに京都近郊の路線で山陰本線では壮大すぎるので、嵯峨野線という愛称路線名は定着しているのだが、

そうはいってもやっぱり山陰本線じゃないかということを思い知らされるわけである。

なら「山陰線 園部行きはxx:xx発、きのさきX号 城崎温泉行き・まいづるX号 舞鶴行きはxx:xx発です」なんて案内でも正しいよねともなる。

こういう話は、琵琶湖線と北陸本線(長浜駅が区切りらしい)、JR神戸線と山陽本線(姫路駅が区切りらしい)などでもある話なのかな。

米原駅では、厳密には長浜までは琵琶湖線の愛称名があるわけだけど、新幹線から北陸方面への乗換駅という色も濃いからか、

長浜・敦賀・福井方面は「北陸線」の表記に統一されているよう。そちらの方が実際に合っていますけどね。


ただ、JR西日本では正式な路線名が見えないところは本当に見えませんからね。

学研都市線(正式には片町線)なんてその典型だと思うけど。(名前の由来となった片町駅がもうないのもある)

もう桜井線に「万葉まほろば線」の愛称名が付いて10年になるけど、もうそろそろ桜井線では通じなくなってくるかも知れない。

ちなみに桜井・天理で接続する近鉄も「万葉まほろば線」と認識しているらしく……

路線図(京都線・橿原線・天理線・田原本線)(近鉄)

天理には「(JR)万葉まほろば線」と書いてますね。他のJRでも愛称路線名があるところではそれによっている。

ほとんどの案内は単に「JR線」ですけどね。

SBI証券が狙われたわけ

先日、電子決済サービスを通じて銀行預金の不正引き出しがあったというニュースがあったが、

時をほぼ同じくして流れたニュースがこれだった。

悪意のある第三者による不正アクセスに関するお知らせ (SBI証券)

不正なアクセスにより、有価証券を売却して、不正開設した銀行口座に出金されるという事件があったと。

出金先の銀行で水際で現金化を阻止した例もあったのだが、なにしろ証券会社ですから1件あたりの被害額が大きくて、

わずかに6件で1億円近くの不正引き出しがあったそうで。


言われて見ればそうだなと思ったんだけど、証券会社の出金先口座っていうのは、氏名が一致していればよい。

逆に言うと氏名が一致している口座にしか引き出せないというのが、不正アクセスの防御策でもあった。

インターネットバンキングだと任意の口座に振り込みできたりするわけだけど、証券会社はそうじゃないんですよね。

ログインして、有価証券が売却できたとしても、その引き出し先は本人名義の口座に限られるのだから。

ここがSBI証券のログイン認証が同グループの住信SBIネット銀行に比べて甘かった背景なのかなと思った。

ただ、氏名以外の住所などの一致は問えないわけですよね。さらに言うと氏名もカナさえ一致していればよい。

そこが問題の1つだったんですね。


こういう問題は他の証券会社にもありそうなものだが、SBI証券が狙われたのにはもうちょっと事情があったようで。

使い回しID、狙われたか 顧客が自由に設定 SBI証券の流出 (朝日新聞デジタル)

ログインして有価証券売却・出金指示するには、ID・ログインパスワード・取引用パスワード の3つが必要になる。

他のサービスから流出したIDとパスワードのペアを使ってログインを試行して、それでログインできてしまい、

なおかつ取引用パスワードがログインパスワードと同じに設定していたことで、今回の被害が発生したらしい。

他の証券会社ではIDをユーザーが自由に決めることが出来ないので、

他サービスから流出したID・パスワードを単純に適用できないので、そこに困難さがあるが、

SBI証券ではユーザーが任意にIDを決められるため狙われたのではないかということである。


IDが任意に設定できることが本質的に悪いという話ではないとは思うんですが……

SBI証券のIDはアルファベットと数字が混ざってないといけないので、他ではあまり使ってないIDになっているが偶然だね。

一方でGMOクリック証券では、IDの末尾2文字は自動的に決定される。

あるいは単純に証券会社側から指定される数字でログインすることもあるんだろう。

(僕が使っている銀行では、みずほ銀行・三菱UFJ銀行・ゆうちょ銀行が銀行から割りあてられた数字でログインする)


とりあえずは、住信SBIネット銀行でやっているようなスマートフォンを使った認証を導入するのがいいのかなと。

株式取引のたびにスマートフォンでの承認を求めるのはちょっと厳しいかも知れないが、

ログイン時と出金操作時あたりをスマートフォンでの承認を求めるようにすれば、かなり効果はあるんじゃないか。

社内にノウハウはあるわけですから、早々に実現できると信じている。


あと、もう1つの問題が銀行口座の不正開設であったり、証券口座と銀行口座の紐付けがカナ表記の氏名だけというところですね。

不正開設については、健康保険証を呈示して、郵送で実在性を確認するという方法で本人確認を行うところ、

偽造された健康保険証を使い、住所を空き家にして、ポストから抜き取るなどして、不正に本人確認を突破したようだ。

この確認方法自体は法令に適合したものではあるもの、確かにそうすれば突破できるわなと。

このあたりは偽造に強い本人確認書類を要求するのが筋ではあって、

氏名・生年月日・住所ぐらいが揃うもので、ICチップ内蔵のものだと、マイナンバーカード・運転免許証・在留カードぐらいか。

これらは全て写真付きなのでその点でも強い本人確認手段である。マイナンバーカードは住民なら誰でも作れるので大本命である。

ただ、これらを持たない人は少なくないわけで、そういう中でどういう対処をするかが課題ではある。

というか、健康保険証+郵送という本人確認の方式はまさに妥協策ではあって、

健康保険証だけでは本人確認の方法として弱いのは明らかだが、実情としてこれに頼らざるを得ない実情から生まれたわけですよね。


銀行口座との紐付けがカナ表記の氏名のみというのは、もはやこれらに比べれば軽微な問題かも知れないが、

ここがもう少し厳格ならばここまでのことは起きなかったのではと言われればその通りである。

実はこの事件が発覚してから、SBI証券もGMOクリック証券では出金先口座の変更は書面でしかできなくなってしまった。

Webで容易に変えられるのをよいことにGMOクリック証券では、出金先をスルガ銀行にしたり、住信SBIネット銀行にしたりしてたが、

住信SBIネット銀行に設定している状態でこうなったので簡単には変えられなくなってしまった。(それはそれでよいが)

そう変更頻度の高いものでもないし、出金を大急ぎでしないといけない状況も限られるので、仕方ないかなとは思うが、

この問題を打開する方法が書面(すなわち登録住所を使った認証)というのも今どきどうよという話ではある。

銀行と相互に情報交換して本人口座か確認できる仕組みがあるべきなのか。(同様のことは古物商などにも言える)


というわけで、ログイン認証の問題は早々になんとかしろと思うのだけど、

それ以外はこれまでのやり方に問題があったのは事実としても、それを解決するのは実務上は難しい面もあるんですね。

このあたりはインターネットバンキングに比べると弱い認証手段を使っていたWeb口座振替受付サービスにも言えることである。

どうしてd払いが狙われた?

インターネットバンキングを必須とすると、従来の紙での口座振替手続き件数が減らず、銀行としては負担が重い。

そこで多くにおいてはインターネットバンキングよりも簡易な認証手段を許容してきたということである。

緊急対策はともかく、恒久対策をどうするかというのは難しそうだなと思いますね。

スロープ不要で済めばうれしいけど

電車に乗り込むとき、ホームと車両の間には少なからず隙間と段差がある。

高い段差を「よっこいしょ」と上がらないといけないこともあった気がする。

この隙間と段差を埋めるために、車いすでの乗降時には渡し板をかけるわけだけど、

条件によってはこの渡し板がいらないほどに段差が縮小されていることがある。


この点で先進的な取り組みをしたのが、大阪モノレールだったという。

ちょっと具体的な導入時期はわからないんだけど、2000年代の早い段階で特定のドアの部分にスロープを設置、

この時点で渡し板をかけなくても車いすの乗降ができるようになった。

2007年には全ドアに同様のスロープを設置して、段差・隙間の影響を受けることが減った。

大阪モノレールは伊丹空港へのアクセス路線なので、キャリーケースでも段差の影響がなくなったのは好評だったのだろうか。

その後、他のモノレールでも同様の設備が導入されるようになったらしい。


それに続いたのがOsakaMetro今里筋線・長堀鶴見緑地線だった。

今里筋線は2006年の開業時から隙間・段差をできるだけ小さくなるようにして、

長堀鶴見緑地線は可動式ホーム柵設置時に同様の対策を行った。

その結果、隙間は20mm、段差は15mm以内となった。

この2路線はリニアメトロ方式なんだけど、床面の高さが変動しにくいという特徴があるようで、ここまで合わせ込めたようだ。

さすがに他路線ではここまでは難しいが、千日前線でも可動式ホーム柵設置時に隙間30mm、段差20mm以内にしたという。

これもスロープなしで乗降できるレベルだという。現在は御堂筋線も同様の対策を進めている。


じゃあ、他社・他路線でもやればいいじゃないかという話だが、実はけっこう難しいらしい。

車両の隙間・床面高さが変動する要因はいろいろあるようだ。

鉄道駅におけるプラットホームと車両乗降口の段差・隙間に関する検討会とりまとめ (PDF) (国土交通省)

  1. 車両の床面高さ (複数種類の車両が混在している場合)
  2. 軌道の変位 (バラスト軌道では砕石の粉砕などで沈下しやすい)
  3. 車輪の摩耗 (車輪の交換までに40mmの沈下が起きる)
  4. 車両の揺動 (レールとフランジには遊びがある)

今里筋線・長堀鶴見緑地線は、1.については同一種類の車両のみ、2.についてはコンクリート軌道であること、

3.はリニアモーター方式のため車輪が摩耗しにくい(レールとの摩擦力を使わないので)、4.も車両重心の低さから小さいらしい。

そこまで行かずとも、地下鉄では1.と2.の条件は満たしやすそうですけど。


ホームと車両の段差が妙に大きな駅というのは、車両の床面高さの差を吸収するための場合がある。

昔は鉄道駅のホーム高さは低くて、客車用ホームは760mmが標準だったらしい。

そこから車両内のステップまで段差があって、さらに車内で1段上がって乗り込むようになってたのだろう。

ただ、電車は床下にいろいろあるので、床面が高く、この高さに合わせると1100mmほどになる。

さすがに今は高さ760mmのホームはかなり少なくなったけど、ディーゼルカーを中心に高さ760mmのホームにも停車しうる車両は残っている。

そのような車両が停車する駅では、ホーム面を電車に合わせて1100mm程度にすると、ホーム面より低いところにステップが来る可能性がある。

そのようなことを避けるために、旧型の車両が停車しうる駅では、高さ920mm程度のホームにすることが一般的だという。

すると、このホーム高さの差だけで180mmの段差が出来てしまうんだよね。


記憶が正しければ大阪駅では特定のホームが低いホームで段差が大きくなっていたはず。(今は解消済みかも)

多分、特急用のホームだと思うんだけど。比較的最近まで定期列車でも 日本海 がありましたからね。

こういうのは他の主要駅でもあるかもしれない。旧型車両が入りうるホームだけ低く作ってあると。

ただ、実際に旧型車両が入ることはそう多くはないから、ほとんどにおいては段差をよっこいしょと上ることになる。

あるいは、改修が進まない郊外の駅なんかでもこういうことはある。


さすがにこれは極端な話だが、そこまでいかずとも数cm程度の差は電車同士でもあったりして、

車両の入れ替えが進んで統一されるまではどうやっても合わないということがある。

スロープなしで車いすの乗降ができる程度まで段差・隙間を小さくするにはいろいろ条件が必要で、

それが揃わない限りにおいては、結局はスロープ置いて対応した方がいいねってなっちゃうんでしょうね。

ちなみに先ほど出てきたOsakaMetro御堂筋線は千日前線と同様の対策をしているが、

車両の型式により床面高さが違うため、段差は最大50mmとの記載がある。


あと、隙間という点ではカーブで隙間が大きくなるという問題があって、これは安全面でも大きな課題のため、

カーブなどで隙間が大きくなるところ、あるいは先ほど書いたようにスロープ不要なまでに隙間を小さくしたいところでは、

ホームの端にゴムを取り付けて、それで隙間を小さくするということを行うことがある。

車両側面がぶつかっても許容できるが、上に体重がかかっても大きく変形しないという、そういうゴム部材らしい。

やっぱり強烈な印象があったのが阪神御影駅で、かなり急なカーブ上にある駅で、もともとホームの隙間が大きかったという。

ホームの端を削る工事をしてやっと近鉄車両がゆっくり通過できるようになったが、停車はできないので快速急行は全部通過となる。

ただ、この工事のときにホームの隙間を埋める部材を取り付けたことで、隙間はある程度縮小することが出来た。

今でも他駅に比べると少し大きな隙間は残っているが、すごい危ないという感じは受けない駅になっていた。


というわけで難しいですね。

ただ、車両の入れ替えが進めば、段差・隙間を解消・緩和できる可能性は増してくる。

スロープ不要までに段差・隙間を小さくするには緻密な作戦が必要で、そこまでできるのは一部だろうけど、

利用者の多い駅でできると効果は絶大なので、その点では期待したいところですね。

回転寿司だと思ったが回転してない

旅行中に回転寿司店(後で書くがこの書き方はあまり適切ではないかも知れない)に入った。

別にご当地の店というわけでもなく、手軽な料理店がそうだったからという話で、

普段はあんまり行かない店だからね。こういうことは時々ある。


入口で待ってる人がそこそこいて、しくじったかなと思ったら、

カウンター席が1つだけ開いていたようで「1人」とすると、すぐに案内された。

それで驚いたのは、寿司が回ってないということで、

それは回っている寿司がないというわけではなく、そもそも寿司を流せる構造になってないということである。


寿司が回ってないんだから注文するしかないよな。タッチパネルがあるのでこれで注文する。

するとベルトコンベアに乗って寿司などやってきて、注文者の目前でベルトコンベアが停止する。

ベルトコンベアはあるんですよね。ただ行き止まりになってるだけで。

上下二段のベルトコンベアになっていて、その2本を使い分けているよう。

同じ行き先の寿司ならば何皿か1本のベルトコンベアに載せて同時に運べるが、行き先が違う場合はそうもいきませんから。

もっともタイミングの問題か、ほぼ同時に上下のベルトコンベアで届いたこともあった。


確かに回転寿司に寿司を常時流し続けるのはなかなか難しい面もある。

流し始めた時間から自動判別してコンベアから除去するシステムなんてのを置いた回転寿司店もあったが、

鮮度管理あるいは食品ロスを考えれば、注文に応じて作ることの方がメインになるのは当然のこと。

とはいえ、なんやかんやと少ないながらに流れている寿司も意味はあったよねと。居酒屋のお通しみたいなもんかな。

あるいは寿司の現物は流れてなくても、宣伝用のポップが流れてたり、他の客の注文品が流れてたり、

それを見て注文するということはそこそこあったので、そう考えると惜しいなという思いはある。


もっとも、この行き止まりのベルトコンベアは注文品を早く渡すには効果的な仕組みですけどね。

客に個別に皿を持っていくのは手間がかかるので、回転寿司のレーンに注文品を流すことは多かったが、

回転寿司のレーンは客が手で取れるスピードで流れるので、けっこう時間がかかる。

一方で行き止まり式のベルトコンベアは、途中の客の前は早く通過してよいわけだから。

新しいデザインの店ではこうなっていく傾向があるのは確からしい。

あと、この方式の場合、誰が何を注文したか把握できているので、皿の数を数える必要はない。

一般的な飲食店では当たり前だけど、回転寿司では当たり前じゃないですよね。


というわけで、やっぱり食べ始めが調子に乗らない感じはしたが、

注文したのが届き始めて、これ食べたい、あれ食べたいとなってくると、これでいいんですね。

だからやっぱり回転寿司に常時寿司を流さないこと自体は別に間違えてないのだと思えてくる。

結局10皿ぐらい食べましたね。それでも安かったですけどね。


こうして寿司を食べていたときに思ってたけど、これってロボットレストランだなと。

店に入ったときに来客を受け付けて席へ案内するのは自動機だったし、注文を受け付けるのはタッチパネル、

客に商品を渡すのはベルトコンベアだし(一部の飲料などは店員が手渡ししているようだが)、茶・水はセルフサービスですね。

最後のレジだけは店員がいたが、あとはそんなに店員は見えなかったね。

もちろんバックヤードでは人が働いてるわけだけど。

というわけで、回転寿司店(寿司は回転してないかもしれないけど)というのはおもしろいなと思った。

イベント規模の上限緩和はもっともな対策

この週末から新型コロナウイルスで制限されていたイベント規模が緩和されたらしい。

11月末までの催物の開催制限等について (pdf) (内閣官房)

わりとよく考えてるのかなと思ったが、ちょっといくつか例示して考えてみようと思う。


これまで、会場の収容率を50%にする か 5000人の少ない方だったのが、

「収容率及び人数条件の緩和を適用する場合の条件について」というのが示されて、

これにあたる場合は 5000人 か 会場の収容人数の半分 かどちらか多い方になる。

その上で、歓声・声援を発生する可能性がある場合、あるいは飲食を許容する場合は収容率を50%、

そうでない場合は上限人数の範囲で最大で収容率100%が認められるということである。

大雑把に言えば、歓声・声援が想定されない5000人以下の会場を使ったイベントは、

一定の対策があれば通常通りできるということである。ということで、3月から6ヶ月ほど経ってかなり正常化することになる。


「収容率及び人数条件の緩和を適用する場合の条件について」では業種ごとのガイドラインによるようにとのことだが、

収容率100%にすることを考えると、マスク着用の担保、大声を出さないことの担保が求められる。

一般的事項(5000人超のイベントを開催できるための要件)としては、

手洗、消毒、換気(法令に従った換気設備)、密集の回避(入退場列の分散)、飲食の制限(イベント前後・休憩時間含む)、参加者の制限(検温、参加見合わせの場合の払戻措置)、参加者の把握(連絡先把握、COCOAまたは通知サービスなど)、催物前後の行動管理 (交通機関、イベント後の打ち上げなど) ということになろうと思う。

催物前後の行動管理 の観点では、より厳しい入場制限が必要になることも考えられる。

例えば、バス輸送に依存する会場であれば、定員程度の乗車で運べる入場人数に制限するなど考えられるのではないか。

このような対策は地域・会場により異なるので、1000人以上のイベントでは都道府県に相談するようにと書かれている。


いろいろ考えることはあるが、座席があって換気設備も適切な会場を使って、声援・飲食が想定されない比較的小規模なイベントであれば、

マスク着用を徹底してもらったり、連絡先の把握をしたり、それぐらいのことでほぼ通常通りできるわけですね。

(ただし、厳密に満席にできるかというと、舞台~最前列は大抵2m離す必要があるので、大抵においては空席になる部分は残る)

ということで演劇やクラシック音楽のコンサート、各種の式典についてはほぼ問題ないものと思われる。

ただし、5000人超の規模となると、そこは上限まで入れられないことになる。

これはあまりに集客人数の多いイベントは会場外でのリスクも避けがたいということだろうと思う。

実際には会場の立地などによっては、5000人とか収容人数の50%と言わず、もっと絞る必要があるかもしれない。


ちょっと気になったのがオールスタンディングのライブハウスってどうなんだ? ということ。

ライブハウスにおける 新型コロナウイルス感染拡大予防ガイドライン (日本ライブハウス協会)

ここで対人距離をできるだけ2mを目安に最低1m確保するようにと書かれている。

1m間隔で詰めても、本来の収容人数の1/3かそれ以下か。それぐらいで使う必要があるかな。

換気設備が不十分な会場が多いことも考えてか、公演前後・休憩中に換気を行うことを特に書いてある。

先ほどの資料で示されている要件との整合性では気になる面もあるが、

業種別ガイドラインによれば、ライブハウスでは定員の100%とか50%まで詰めて良いとは解さない方がよさそう。


「大声での歓声・声援等がないことを前提としうるものの例」というのが書かれているが、

実態に応じて判断するようにということなので、ここに書かれていても大声が出る可能性があるものはダメで、

逆に「大声を出さないように」という指示に実効性があるのなら、ロック・ポップコンサート や スポーツ でも可能とは思う。

先月、富士急ハイランドであったBanG Dream! 8th☆LIVE(cf. 5000人以下に絞ってやった)では、

声を出さないようにという指示は実効性があったという実績があるので、こういう実績をもって可とすることはできるか。

ただし、5000人であれば収容人数の50%を上限とする指示があるので、あまりここにこだわる必要がない場合もある。

バンドリだと来月に東京ガーデンシアターで公演があるけど、本来8000人程度入る会場なので、5000人の上限にかかる。

なので、おそらくは収容人数半分で計画しているそのままで決行するのではないかと、そういう想像はできる。


難しいのはライブハウスだが、逆にそれ以外はそれなりにやりようはある感じがしますね。

ライブハウスはもともと詰めるのが前提でやってたのが、かなり空けないといけないし、設備も不十分な点が多い。

(その点ではよっぽど収容人数を減らさない限りは飲食なんてもってのほかだと思うが、形式上は飲食店なので飲食できないのは根本的な問題である)

大規模イベントは難しいけど、プロスポーツでは収容人数の50%まで許容というところで救われる部分は多いよう。

一方で、映画館では飲食を許容するために、実質的に収容率50%の制限が継続することになったところもある。

映画館の場合、飲食以外が問題となることはほぼないので、特別な事情があれば飲食を制限して詰めてもよいとも言えるが。


この制限は11月末まで継続することになっている。ただし、状況によって見直しはありうる。

ちょっと気になるところはあるんだけど、落とし所としてはこんなところかなと思う。

3密の「密閉」「密集」「密接」のどれがマズイだろうと考えると、一には「密接」、二には「密閉」ではないか。

イベント規模というのは「密集」という観点での話だが、これは過度でなければ問題にならないと理解している。

一方で、あまりに大きなイベントでは、周辺の飲食店などでのリスクが気になるので、そこは注意が必要であり、

そこが規模の大きなイベントでの制限を厳しくしている理由なのは納得のいく話だ。


「密接」になるのを防ぐというのは、対面しない、マスクを着用するという対策をする。

これがけっこう効くというのは、それができない飲食店が感染拡大の温床になっていることからもわかる。

しかし、これで全部の飛沫をカットできるわけではないので換気をする。これが「密閉」を防ぐということ。

この2つの組み合わせで抜け目はすくないと思う。

「密集」は、確かにクラスタではそういう傾向はあったけど、付随的なものではないかと思う。

密集する人数に対して不十分な換気設備では密閉になるし、密集した状態で密接なやりとりがあればその被害はより大きくなる。

特に密集が短時間で、密接・密閉に手が打てていれば、そこで何か起こるというのは考えにくい話である。


当初は3つの密が重なるところが感染拡大の原因になりやすいということであり、どれか1つを回避すればよいように思ったが、

でも単に密集を回避するだけでは不十分と思われ(感染拡大リスクの軽減効果はあるだろう)、

密接・密閉というところにきちんと手を打てているところは、そう大きな問題にはなっていないように見える。

その典型が通勤電車だと思う。密集しがちだが、車内ではむやみに会話しないし、換気はけっこういいらしい。

イベント会場も条件によってはこの考えが成り立つということで、ごもっとも。そういうことが言いたかった。

旅行が怖いわけではないが

来月から東京都発着の旅行でもGoToトラベルキャンペーンの適用が始まり、

さらに地域共通クーポンの運用が始まり(詳細はまだ確認してないが)、本来の形となる。

そんな中で旅行が新型コロナウイルスの感染拡大の原因にならないのか? という話はあるが、

懸念はあるが、地域内に留まったところでリスクはやっぱりあるというのが答えだと思う。


昨日までの静岡県方面への旅行は、そもそも1人旅であり、

目的地も屋外(浜名湖や箱根)や、比較的空いている博物館だったし、

移動手段は公共交通だったが、長時間乗った高速バスはガラガラだった。

あとの交通機関は比較的短時間だったり、そう混んでない通勤電車だったり。

ということで、おそらくこのあたりは何の問題もないと思う。


ただ、以前にも書いたけど、旅行中に残存するリスクとして比較的大きいのが飲食店だろうと思う。

飲食店は対策の穴か

今回、一人旅であることもあって飲食店での滞留時間は比較的短かったし、客も少なかったですからね。

けっこう手洗い場が使いやすいところにある飲食店はあったのだが、

「まず手洗いして」と促す店は全くなかったね。自分はじゃぶじゃぶ洗ってたけど。


これは僕の旅行が特別なわけではなくて、多くにおいてはそうなんじゃないかと思う。

実際、初期の北海道での流行は、さっぽろ雪まつり目当ての観光客によるものだとされていて、

雪まつり自体は屋外にもかかわらず、これが感染源となったのは周辺の飲食店を介してのことではないかと。

飲食店での滞留時間が長くなればリスクは増し、人数が多い旅行ほどにそのリスクは増すと言える。

でもこれって旅行に限ったことではないよね。地域内で生活していても宴会やらやれば同じことだもんね。

ただ、それが旅行を介して他地域に飛び火する可能性があるかという、その一点だけが違いである。


東京都では3月以来、程度の差はあれどずっとくすぶり続けているわけだけど、

地域によってはもうほとんど収束したとか、元々大きな問題はないとか、そういうところであろうと思う。

じゃあ「新しい行動様式」なんてやらなくていいね、という考え方もある。

でも、僕は違うんじゃないかなと思っていて、というのも今は外国との人の行き来がとても厳しくなっている。

なので、仕事などで必要性が高い人の移動すら難しい状況になっている。

ただ、これが本来の状態でないことは明らかで、行き来の制限は解除されなければならないと考えている。

スクリーニング検査を要するか、自宅待機を要するか、何もいらないか、これは発着地次第だが。

そうすると少なからず各地への流入が懸念されるが、そんなときに感染拡大を小さくしてくれるのが、

なににおいても基本的な感染症対策であり、さらにはマスク着用の励行、三密の回避ということであろうと思う。


日本国内の旅行でも同じだと思うんですよ。どこで誰が広げるか、どこで誰が拾うかというのはわからない話。

手洗いなどの基本的な感染症対策、交通機関などでのマスク着用の励行でリスク軽減を図ろうということだし、

大人数での旅行はリスクが高いので、やるならば小グループでの旅行でということである。

こういう感染リスクの高いところを抑えていけば、旅行だって地域内での生活とそう変わらないはず。

地域内の感染拡大を抑えることも、地域外への飛び火を軽減することも何ら変わらないことである。

ただ、難しいのが飲食である。食わないわけにはいかないし、なんなら旅の楽しみであることすらある。

あと、旅行中はどうしても外食になるので、ここも課題である。


そんな中で、こういうやり方もあるのかと思ったのが、富士で宿泊したホテルでのこと。

レストランの夜営業は休みと書いてある一方で ルームサービス をやっているという案内があった。

「税込み・サービス料はいただきません」というポッキリ価格のルームサービスである。

多分、このホテルは普段はルームサービスなんてなくて、おそらくはレストランの代わりなんだろうと思う。

富士というのは工業都市で、おそらくはこのホテルもビジネス客が多いんだと思うが、そういう人たち向けですね。

こうすれば飲食でのリスク軽減は可能ということですね。


おそらくこういう策をとっているホテル・旅館はけっこうあるかもしれない。

飲食を部屋での提供にすると、それはそれで大変なところもあるが、感染症対策という点ではよい。

滞留時間が短ければ飲食によるリスクは高々知れていると考える一方で、それは旅の楽しみという点では惜しい。

小グループで部屋での提供とすれば、その中で話が弾んでも、感染リスクは小グループ内で留まることになり、

他に飛び火すること、あるいは他から飛び火する可能性は低くなる。


ただ、こういうところで旅行での消費の形がいろいろと変わることになるわけで、

GoTo トラベルキャンペーンで潤うところ、ないよりはマシなぐらいには効果のあるところ、全くないところと。

屋外の観光地だとむしろ例年より伸びてることすらあるみたいだ。

観光関係の産業でも恩恵に濃淡が出てくるわけで、そこは難しいと思う。


そもそも、新型コロナウイルスなんて感染拡大したってどうってことないでしょ、

だって死んだ人の平均年齢は80代だっていうし、そのためにどれだけの人の生活が犠牲になってるんだという人もいる。

けど、これは違うんじゃないかなと思っていて、それはそれより低い年代の人を多く救えたからこその数字。

おそらくこの年代だと全身的な状態を考えると、治療効果が期待できないとか、そういう判断もあると思う。

50代ぐらいから重症患者が増えてくるという話で、そこに医療体制が届かず、その年代までバタバタ死ぬようでは困るわけですよ。

日本ではそういうことはここまで回避出来ていると考えてよいと思う。


7~8月の感染者の報告数は3~5月ごろに比べれば多いが、重症患者の数でみれば幾分少ないと言える。

高齢者施設での感染対策強化(これは大きいと思う)とか、マスク着用の励行とか、リスクの高い店の利用を控える動きなど、

そういう総合的な対策が効いているということで、そこは自信を持っていいんじゃないかと思う。

旅行もその延長で考えれば、そう怖くはないと思うんだよね。

むしろ地域内での感染拡大の方が心配ではあり、ずっとくすぶり続けている東京都は心配なんだけど、

その東京都内でさえ多摩地域は比較的マシだと、休業要請も早期で解除されたりするほどには差がある。

あんなに通勤などで人が動いているにも関わらずである。

旅行がそこまで怖くはないというのは、そういう経験を踏まえてのことでもある。