所得税の申告に必要な書類が揃ったので、サクッとe-Taxで申告した。
今年からGoogle Chromeが使えるようになったんですね。
マイナポータルのログインには使えたので、使えないのはおかしいと思ってたが、
Internet ExplorerからEdgeへの移行あわせで、Chromeにも対応するようになったようだ。
これはどうなのという話なんですが。
テスラ車15.8万台に米政府がリコール要請、タッチスクリーンに不具合 (TechCranch)
テスラがアメリカの幹線道路交通安全局という役所にリコールしなさいと言われている話。
リコール自体は会社が役所に申し出て実施するものなので、こういう流れになるんですが。
問題が発生しているのがタッチパネルなので、最低限の運転には影響しないものの、
タッチパネルが使えないことで使えなくなる機能がいくつもあるので、そこを問題視してリコールしなさいと言っている。
確かに安全面に関わる問題かというと微妙なところはあるものの、
一方でテスラはこの問題に対して消極的な姿勢を取っているので、こういう事態になったんじゃないか。
実はこの問題、昨年6月頃には発覚していた問題だったそうで、日本のテスラは11月にこういう情報を出している。
「これは車の基本的な運転性能や操作性には影響せず、これに伴って発生した怪我や衝突事態は一切報告されていません」なんて書いてあるが。
で、この問題についてのテスラ社の対応方針はこうである。
Teslaにより最初に整備された日または最初のオーナーに納車された日から、8年または総走行距離が160,000km未満(「車両保証調整プログラム期間」)で不具合が発生した車両であれば、車両保証調整プログラム期間中、元の基本車両限定保証の契約条件に従い、テスラ サービスセンターで8GB eMMCの修理または交換を無償で提供いたします。車両保証調整プログラムの期間中も、この車両保証内容調整プログラムに基づき交換されたすべてのeMMCを同じ条件で修理または交換します。
保証期間内に故障した場合は、無償で修理・交換を実施するとなっている。
ということは、予防的に交換する場合、あるいは保証期間を経過した後に故障した場合は交換しないということである。
さらに言えば、こういう記載があるように、保証期間内に故障した場合でも、自費で修理を受け付けていた時期もあるようだ。
この通知に記載されているような特定の部品および条件下で発生した修理費用をすでにお支払いいただいている場合は、特定の契約内容に基づき払い戻しの対象となる場合があります。
実はこの問題、根本的な解決法が見つかっていない問題らしい。
内蔵されているeMMC(ストレージだな)の書換上限回数を超過してしまい、正しく動作しなくなるという問題で、
比較的短期間でこれが超過してしまうというのが、この問題だった。
で、現在の新車、あるいは故障して交換を受けた場合は、eMMCの容量が8GBから64GBに増加することで、
この書換上限回数に達するのにかかる時間が延びて、自動車のライフサイクルにとって問題なくなればよいのだが……
そして今週、テスラはこのタッチスクリーンの保証期間を4年または5万マイル(約8万km)から、2年または2万5000マイル(約4万km)に変更しました。
ということで、保証期間を短縮する対応を取ったと言うことで、テスラも自信がないのではという説も。
これが対策として妥当かというのは気になるけど。(根本的に有寿命部品なのでは? という疑惑も)
どれぐらいの発生確率なのかにもよるけど、時間が経過するにつれて発生件数は増えていくはずなので、
そう考えると早めの予防的交換はメーカーにとってもメリットがありそうな話。
製造が間に合うかという問題はあるかもしれないけどね。でもそれは準備すればなんとかならんかな。
でもテスラの消極性はここまで見ての通りである。
設計的に好ましくない点があっても、発生確率が低くて影響が軽微なら許容されるのだろう。
自動車の場合、人命に関わる不良もあり得ますから、発生確率が低くとも対応すべき事はあるが。
あとは保証期間満了後に対応が必要かどうかというところですが、これも難しいですね。
ただ、現実的な問題として、旧製品の交換部品を製造し続ける方が大変なので、交換するなら早めがよいと思いますがね。
保証期間を見る限り、テスラはそんなに長くこの車を使ってはダメだということかもしれないけど、
メーカーの考えがそうであっても、おそらく実態に合わないのでやめたほうがいいと思いますがね。
実は比較的最近、うちの職場で過去に製造した製品でリコールがあったんだけど。
というか、実はこの不具合を起きなくするために設計変更に関わってたんだよね。
稀に発生するとある事象により発生する問題がいろいろあって、深刻な影響にならずに済むケースが多いのだが、
時々、故障発生後の処置が難しくなるものがあって、これを解決するというのが主なミッションだった。
これだけならリコール相当という話ではなくて、発生確率からしても過去の製品では発生時対応でも済まされると考えていた。
(このようなケースが発生した場合に備えて、レスキューキットを作り、世界各地の拠点に配備する措置がとられたようだ)
ただ、その後に即時に大きな影響が出る故障となるケースがあることが判明し、
故障率としては設計範囲内ではあるが、影響の大きさを鑑みてリコールにするという決断が行われた。
工場では交換用モジュールの製造に追われ、客と修理スケジュールを相談したりと、いろいろあったそうである。
このリコールの決断について、僕自身は発生原理と発生確率からすればそこまですることかなと思いつつも、
発生してからのリカバリーが難しいことと、あとは古い製品だと交換など対応することが難しくなるので、
現段階でリコールにして、ある程度は計画的に交換を実施できる方が総合的にはよいと考えたのだと思う。
交換用モジュールは当該モジュールの後継機種なので、この交換ってけっこう付加価値があることだとは思うんだけど、
そこを有償交換にすると客も交換を渋るだろうというのは想像できるわけで、
無償交換にすることで後々においてメンテナンスが難しくなることを防ごうという意図もあったんだと思う。
ここは名案だと思いましたね。ここで損しても、客の心証をよくして、自分たちも楽できるならありがたい。
うちの勤務先の商売とテスラの商売は違いますから、このあたりの考え方も違うとは思う。
というか勤務先でもこういう理由でのリコールはかなり珍しかったんじゃないかと思う。
法令違反だとそれが実用上の問題を引き起こすかはともかくとして交換・修理などの対応が必要だし、
部品の偶発故障に類するようなものならば、改善策はあっても出荷済品まで処置するのはなかなかなかったはず。
メーカーにもいろいろ言い分はあるとは思うんですけどね。
全てにおいて交換が必要であるとは言えないのかもしれないし、それを無償でやらないといけないのかという話はあるが、
ただ、そうだとすれば情報提供が不足しているような印象はありますね。
テスラにとって、一番説明しやすいのは全ての対象車両について一定期間内に無償交換を行うということだと思う。
制度上のリコールにするかは別問題として。(そのような場合には「サービスキャンペーン」というそうである)
常識的なケースでは故障しないというのなら、データで示して、それでも交換が必要なら有償ですよというのはあるかもしれない。
でも、なんとなくそんな感じではなさそう。あとテスラ自身はそう思ってても客が納得しないんじゃないか。
役所からリコール要請を受けた件について、テスラはまだ対応を発表していないはず。
一体どうなることやら。