少し前までバンドリは中国で大規模なライブイベントをよくやっていた。
中国・上海で再演する意味
ただ、最近はこの手のイベントの許可が出ず、今年1月に予定されていたRoseliaのアジアツアーの上海公演が中止に。
代替に同日に大阪で公演が行われたが、いかに上海~大阪の飛行機が頻発しているといっても代替とは言いがたいだろう。
そんなバンドリ、最近は台湾に目を付けているらしい。
4月に台北の大佳河濱公園で2日間、1日目はMygo・Ave Mujicaの “moment/memory” の再演、
2日目はPoppin’Party・Roseliaの DREAMS GO ONの再演……ではなく先出しか。
そう、DREAMS GO ONはちょうどおとといに東京・有明アリーナで予定されていたもので、
これが先に出ていて、後から台北が出てきたという形である。
会場が公園であることからわかるように野外、あとオールスタンディングで、
これじゃあろくに見えない席も多いというので、そこはイマイチである。
次いでAve Mujica、ツアーの追加公演として台湾・桃園の林口体育館で予定している。
やり方としてはわりと今までの上海公演の差し込み方に似ているが、
4月に8月の公演のことが発表できているので、そこは普通である。
というのも中国大陸の場合、かなり直前の発表になるのが常だからである。
これは許可など準備が揃って公表できるのが直前だからのよう。
バンドリの中国公演が再演が多いのはこのためではないかと見ている。
あと、RAISE A SUILENは8月に香港公演を行う。
香港ってのは意外と聞いたことなかったが、バンドリ単独では初めてかな。
会場がAsiaWorld-Expoと書かれていて展示場なのだが、コンサート・国際会議での利用が多いよう。
なんかこれだけ見ると展示場の写真には見えないけどね。
ところで中国大陸から台湾に観劇に行くのは相当困難らしい。
というのも中華人民共和国の発行する往来台湾通行証の許可が出ないためである。
中華人民共和国と中華民国はお互いの政府を国として認めていない。
このためお互いのパスポートを直接受け入れることはできない。
台湾→大陸はこのポリシーだけの問題である。
台湾を出るときは中華民国のパスポートを呈示、大陸に入るときは台湾居民来往大陸通行証(台胞証)を使う。
台胞証は事前に旅行会社などを通じて取得可能である。
最近は臨時台胞証という到着後に発行できる制度も導入されたとか。
台胞証があれば追加の進入許可などは不要である。
問題はこの逆で、両政府の許可が必要である。
中華民国は制度上、台湾地区人民以外は許可が必要である。
これは親が台湾籍で、外国生まれの子供でもそうである。
台湾籍とはなにか
そもそもパスポートを受け入れないこともあるので、事前に 中華民国台湾地区入出境許可証(入台証)が必要である。
ただ、入台証の方は基準を満たしていれば発行され、許可が出れば自分で印刷して持参できる。
問題は大陸側で、大陸から台湾への渡航にはパスポートを使うことを認めていない。
なぜならば名目上は国内移動だからである。
これは昔の日本でもあった話で、アメリカ統治下の沖縄への渡航にはパスポートは使ってはならないルールだった。
総理府発行の「身分証明書」が必要だった。これにアメリカ側の許可を受ける必要がある。
中華人民共和国は国内移動のための渡航証明書として、
大陸住民には往来港澳通行証・往来台湾通行証、香港・マカオ住民には港澳居民来往内地通行証を発行している。
なお、外国に往来する場合の経由地として台湾・香港・マカオを通過する場合、
すでに外国にいる中国人が台湾・香港・マカオへ向かう場合はパスポートを渡航書類に使ってよい。
大陸籍の人が香港・マカオに渡航する場合は許可が必要だが、パスポートに許可を受けることができる。
往来台湾通行証は台湾に渡航する意志があるとか、入台証を持っているだけでは発行されない。
実は大陸から出るためにも許可が必要なのである。
この許可、2019年以降、観光目的では出ないのだという。親族訪問・商務などでは出ますが。
正直よくわからん話である。
台湾の旅行業界への嫌がらせという話もあるが。
さっきアメリカ統治下の沖縄への渡航書類の話を書いたが、
逆に沖縄から内地への渡航も「日本渡航証明書」が必要だった。
内地に到着後は「帰国」のスタンプが押される通り、日本側は日本人の帰国と同じ扱いである。
アメリカ統治下の沖縄にいても日本人ならば帰国に許可はいらない。
問題はこの証明書がアメリカ統治に批判的な人にはなかなか発行されなかったことである。
というわけで台湾でやっても中国大陸の代わりにはならないのだが、
台湾にもファンは多いし開拓の余地はあるということなのだろう。
ノウハウは積み上がったので他地域でも活用していきたいと。
それはRoseliaのアジアツアーでも感じましたけどね。