どうしてスーパーの中は密になる

東京都の呼びかけにより、繁華街の人通りは激減、通勤電車も乗客は普段の1/3ほどまでに減り、

都市間の移動も特急や飛行機がガラガラで、長距離高速バスは軒並み運休というような状況、

人との接触を7~8割削減するという目標は、それなりに実現しているように見えるが、

そんな中で残された課題がスーパーの混雑だったという。

買い物なしに生きていくことは難しい上に、自宅で過ごす時間が増えれば食材の消費も増える。


商店街が普段と変わらぬ賑わいなんてニュースがあったが、

都心の繁華街から離れて、地域に密着した商店街では買い物のために訪れる人が相変わらず多いと。

比較的近くの商店街がそうしてニュースで取り上げられていたので、少し考えてみたのだが、

この商店街の近所、徒歩や自転車ですぐに買い物に来る範囲に住んでる人って20万人以上はいるんですよね。

いくら買い物を分散させようとしても、これだけ多くては一定の混雑は避けられないのは当然である。


ここからの数字は具体的なデータに基づく数字ではなく、肌感覚で言う数字であることに注意して欲しい。

意外に大都市というのは買い物する場所が限られるのである。

僕の住んでいる地域、隣接する市まで含めて、40万人程度の地域圏で大型の総合スーパーはわずかに2つしかない。

これは引っ越してきたときに思ったことなんだけど。

かつて住んでいた郊外の都市だと、5万人程度で1つは大型スーパーがあるという印象だった。

隣接町村とあわせて10万人ぐらいの地域で、総合スーパー3つは持たなかったが、2つなら持つという具合である。

衣食住がワンストップで揃う店の密度はそれほどに差がある。


もっとも、大都市圏の中心に近づくほどに大型の総合スーパーの存在感は低下するものである。

僕は足しげくイトーヨーカドーに買い物に行っているけど、そういう人はそこまで多くはない。

実際のところ、買い物の主力は中規模程度のスーパーということになる。

これも郊外であれば、ドラッグストア、ホームセンターや衣料品店が併設されてたり、近くにあったりして、

それ自体は総合スーパーと言えずとも、モール全体では同様の役割を担っていることは多い。

ただ、市街地ではそんな大きなモールは作れませんから、食品の取扱に特化するしかない。


うちの近所は中規模程度のスーパーの数が多く、徒歩10分程度であれこれと買い物するところが選べて便利だが、

市内全体で見ると、人口1~1.5万人で中規模以上のスーパーが1店舗あるぐらいである。意外と少ない。

これが郊外の都市だとどんなもんかなと思ったが、これも人口1万人程度で1店舗ぐらいで、やや多いが大差ないか。

とはいえ、郊外都市では車で少し遠くの大型スーパーに行くことも多いですから、面積が狭い店は相応に客数も少なくなる。

しかし、市街地では大型スーパーが乏しいですから、面積が狭くても客が多く混雑しがちである。

ここが東京都の憂慮につながっているのではないかなと思う。


といっても、別に非常事態宣言が出たから特別混んでるわけではないですからね。

普段から混んでいるのが、大きく減らないことがクローズアップされているということである。

でも、実需はむしろ高まっているわけで、ただ単に減らせというのも無理のある話である。

そんな事情を踏まえての東京都の呼びかけはこうである。

お買い物における外出時間を分散するため、3日に1回程度のお買い物を呼びかけ

買い物に行く人数と頻度を絞ってくれということだが、もともとこの程度だという人は多いと思う。

混雑するスーパーにいくのはよくないという自覚を持ってくれというぐらいしかないね。


今週に入って東京都の感染報告は1日100~130人程度が続いている。

先週まで2週間程度は1日200人近くの報告が続いていたので、少し落ち着いたなという印象はある。

とはいえ、まだまだ多いという印象は受けると思うし、その通りだと思う。

日本にとっては北海道という先行事例があって、これが週末の外出をやめるよう要請が出て、

実際に報告数が減り始めたのが2週間ぐらい、でも明確に減ったのがわかるにはそこから1週間ぐらいかかっている。

絶対数は多いが、東京都の状況も似たようなものだと思う。うまくいけば来週には減ったことが実感出来るだろう。

幸いにして来週~再来週は大型連休で多くの職場が休みになる。例年ならかき入れ時のサービス業も仕事にならないから休みだ。

むやみに広域移動をするなという呼びかけは散々していて、かなりの人は従ってくれるだろう。

すると連休明けには明確な効果が見えているかなと期待している。


もっとも、この通りに行ったとして、連休明けに社会活動がどの程度回復するかというのは悩ましいけど。

相変わらず感染報告はくすぶり続けてるだろうし、病院や宿泊施設には多くの患者が残っているはず。

今までの実績から接待飲食店や夜間営業の飲食店が高リスクであることは見えているので、これは継続しないとならないと思う。

そのためには非常事態宣言が解除できないかもしれない。自主的な取り組みが遅れて感染を拡大させた前科もありますから。

広域移動もくすぶっているうちは避けてくれということになろうと思う。

一方で、重要性が高くて、リスクの程度が低そうなところは連休明けには正常化していかないとと思う。

学校はリスクの程度は低そう(皆無ではない)で、長い地域だと3月からの休校からの回復が必要だとか、

企業活動も在宅勤務で乗り切れる分はいいけど、今月ほど絞った状態が続くと影響が大きいという会社も多いだろう。

娯楽も、まずは無観客からとか、客の集中する休日は休みにするとか、そういうリスク軽減策をとりながらできないかなと。


最近は屋外での密集も問題ではないかと、いろいろ言われているが、

僕は疑問を持っているところで、密集といってもライブハウスのような密集ではないし、

多少、公園に人が多くても、屋外であることを割り引けば、そう問題はないんじゃないかと思う。

ただ、これを指摘する人にも、反論する人にも明確な根拠はありませんからね。

連休明けまでは大きくリスクを低減しましょうということで、そこまでの辛抱だというなら仕方ないとは思う。

でも、連休明けにはそこまでうるさく言われずに済むようになって欲しいものである。