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何をもって大阪市内とする?

おおさか東線が来年3月に全線開通するのだが、その運賃について届出をしたそうだ。

おおさか東線開業に伴う運賃に関わる認可申請などについて (JR西日本)

届出を行った事項が3つあるが、2.と3.は当然そうだよねという話。

2.はおおさか東線の新規区間には電車特定区間の運賃表を適用しますということ。

おおさか東線の既存区間も接続路線も電車特定区間の運賃表で計算しているので、当然のこと。

3.はおおさか東線の新規区間を大阪近郊区間に加えるということ。これも周囲は近郊区間だから当然のこと。


一方、1.の特定都区市内制度の大阪市内におおさか東線の新大阪~新加美を加えますという内容はちょっと意外な話。

もともと、新大阪~放出の新規開業区間は大阪市内に入るだろうと思っていた。

ところが、既存区間の大半が大阪市内に入るのは意外だった。今は違うので。

なぜ、以前は大阪市内ではなかった区間が、大阪市内になったのか。解釈が変わったんだよね。


特定都区市内制度は札幌・仙台・横浜・名古屋・京都・大阪・神戸・広島・北九州・福岡の各市内と東京都区内を発着する場合に適用される制度だ。

各都市の駅とその都市の中心駅から200kmを超える駅との間のきっぷは、中心駅からの運賃で「○○市内」「東京都区内」発着のきっぷが発売される。

例えば、鶴橋(大阪市内)~金沢のきっぷを買おうとすると、大阪(大阪市内の中心駅)~金沢が268kmなので、大阪市内~金沢のきっぷが発売される。

両側が該当する場合もあって、王子(東京都区内)~長町(仙台市内)は東京(中心駅)~仙台(中心駅)が352kmなので、東京都区内~仙台市内のきっぷが発売される。

各市内と東京都区内の範囲は基本的に行政区分通りなのだが、一部に例外がある。


この制度、利用者にとって有利なケースと不利なケースがある。

実は、王子~長町は不利になりうるケースで、王子~長町は本来は338kmなので、普通に運賃表をあてはめれば5620円になる。

ところが、東京都区内~仙台市内のきっぷは東京~仙台の352kmが基準なので、5940円となる。

東京の場合中央線方面と新宿の間であったり、東北新幹線方面と上野・池袋の間であったり、東京駅よりも手前を目的地にするケースはかなり多い。

そういうケースではこの制度は不利な場合がある。


ただし、このようなケースでも必ずしも不利とは言えない場合もある。というのも、市内では折り返し乗車が許されているから。

王子~長町のきっぷが買えたとして、新幹線を使うとすると、新幹線の乗車区間が一番長くなるのは大宮~福島となる。

仙台駅の隣の長町駅に行くのならば、仙台まで新幹線に乗り、1駅折り返した方がはるかに早いはずだ。

王子~大宮を在来線は悪くないと思うが、王子から上野まで引き返して、新幹線に乗るという選択肢もありうる。

普通は同じ区間を2度乗車する場合は、折り返した駅で打ちきるので、王子~上野+上野~仙台+仙台~長町という3枚のきっぷが必要になる。

ところが、特定都区市内の中では途中下車はできないが、同じ区間を2度乗車することは許されている。

なので、東京都区内~仙台市内のきっぷを持って、王子~上野~(新幹線)~仙台~長町と乗車するのはOKとなる。

京都市内の山科とかこの恩恵を受けている人は多そう。京都駅より東に1駅だが、北陸方面も東京方面も次の特急・新幹線停車駅まで遠すぎるので。


そんなわけで、大阪市内の範囲が広がることで不利益もあるのだが、

今回拡大される区間から200km超になる区間は、ほとんど中心駅からの運賃の方が安くなるだろう。

大和路線・学研都市線から出入りする場合は不利益になりうるが、それで200km超になることはまずないだろう。

大阪市内のきっぷで東線各駅を選べるメリットの方が大きいのはほぼ間違いない。

特に高井田中央駅が地下鉄中央線との乗換駅になっているというのは、拡大の理由として大きいんじゃないかなぁと。


ところが、新大阪~新加美を大阪市内に加えるというのは、ちょっと複雑な面もある。

というのも東線各駅の行政区分を見てみると、

  • 新大阪 : 大阪市
  • 南吹田 : 吹田市
  • 淡路・城北公園通・野江・鴫野・放出 : 大阪市
  • 高井田中央・河内永和・俊徳道・長瀬・衣摺加美北 : 東大阪市
  • 新加美 : 大阪市
  • 久宝寺 : 八尾市

と、大阪市から出たり入ったりしている。

現状は新加美駅は大阪市だが両隣が大阪市外だから「大阪市内」から除くということになっている。

こういう飛び地的にある駅が除かれることはしばしばある。JR宝塚線の道場駅(神戸市北区)はその最たるものだが。

来年3月以降は、新大阪~新加美が大阪市内になるが、こうすると南吹田と高井田中央~衣摺加美北は大阪市外だが「大阪市内」になる。

これは、大阪市内の駅に挟まれているから大阪市内という解釈だろうと思う。

このように挟まれている駅が市内に含まれることもしばしばある。その1つが「横浜市内」に含まれた川崎市内の駅だ。

南武線の矢向駅は横浜市なのだが、他の横浜市との間には川崎・尻手(両駅とも川崎市)と2駅ある。そこで2駅を「横浜市内」に加える。

こうすると、鶴見線と南武支線の川崎市内の駅が「横浜市内」に囲まれてしまうので、ここも全て「横浜市内」にしてしまったらしい。


さすがに南吹田駅はたった1駅だけ大阪市内から除外するのはないだろうなと思ったけど、

高井田中央~衣摺加美北はガッツリ東大阪市内を通るのに、大阪市内になるのかと意外だった。

今まではこの区間が東大阪市であるがために新加美駅が大阪市内にならなかったのだが、

今度は逆に新加美駅が大阪市内にあるから、東大阪市内でも大阪市内となったのだから、ずいぶんな手のひら返しである。

もっとも、東大阪市のうち西側の旧布施市域は大阪市のインフラが侵食しがちで、

電話番号も旧布施市域は06(大阪MA)、旧河内市・枚岡市域は072(八尾MA)というのもそうだし、

中央線が東大阪市に入って2駅目の長田駅まで大阪市の手で建設された(その先は近鉄)というのはその一例ではないかなと。


特定都区市内制度は、かつて運賃計算やきっぷ売りを手でやっていた時代に、効率的にきっぷを売るための仕組みだったらしい。

大都市へのきっぷは需要が多いわけだけど、それを「○○市内」というくくりにすれば、駅ごとに運賃を計算したりきっぷを用意する手間が省ける。

需要が多い区間は印刷済みのきっぷを用意しておけば、日付印を押してちぎるだけで終わりですからね。

ところが今は長距離の乗車券でも端末を叩いたら、自動的に運賃が計算され、すぐにそのきっぷが印刷できる。

大阪市内→東京都区内 のきっぷに集約せずとも、鶴橋→秋葉原 とか 天王寺→池袋 とか任意の区間のきっぷを出しても、そんなに問題はないはず。

ただ、きっぷを買った後に発着の駅をある程度自由に選べるというメリットもあって、これが定着しているし、

特定都区市内制度をなくすと運賃が安くなるケースもあるが、高くなるケースもあって、今さら変えづらいのが実情かなと。

新規に適用都市が増えることはないでしょうけどね。


Author : Hidemaro
Date : 2018/12/27(Thu) 23:58
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