このニュースを見て驚いた人は多かったようだ。
成人向け事業を分社化 株式会社デジタルコマースを設立 (DMM.comグループ)
創業以来の主力事業を分社化して、ブランドも変更予定ということですからね。
分社化される成人向け事業のユーザーにとっては特に驚きが多いだろう。
DMMはアダルトビデオのインターネットでの配信で急成長した会社として知られている。
当初は成人向けコンテンツ一色だったそうだが、2003年からDMM.comのブランドで全年齢対象コンテンツの配信も充実させた。
成人向けはDMM.R18、それ以外はDMM.comと明確にブランドを分けている。
DMM.comのブランドを始めてからも動画などの配信が主だったが、
FX・CFD専業のDMM.com証券(DMM FX)、3Dプリンターの出力サービス DMM.make など、
コンテンツ配信を軸としながらもずいぶん多角化してきているなという印象は受ける。
おそらく成人向け事業は主力事業の1つであっても、その割合は減ってきていたのだろう。
創業以来の事業を分社化したと言って思い浮かぶのが HP だ。
HPは1999年に創業以来やってきた計測事業をAgilentに分社化して、コンピュータの会社になった。
Agilentはさらに2014年に電子計測事業をKeysightに分社化している。(今のAgilentはライフサイエンスの会社)
確かに1999年時点でHPはコンピュータの会社として知られていたのだろう。
当時、販売台数世界2位のPCメーカーだったようだし。(後にCOMPAQと合併して以来、世界1位になっている)
とはいえ、計測事業も相当な規模ではあり、それだけに当時はずいぶんな戸惑いがあったのではないかと想像する。
今となってみれば、HPが計測器作ってたんかってなるけどね。
成人向けコンテンツのないDMMなんてDMMじゃないという声もある一方で、
もはやDMMは成人向けコンテンツの会社ではないという点では納得できるという話もある。
DMM.comの会長に言わせれば「DMMはエロを卒業します」とのことだから、お互い別の道を歩む日がやってきたということなんでしょうね。
DMM.R18とDMM.comは便宜上分かれているが、それが成人向けか全年齢対象かということだけの違いでサービスは統合されている。
DMM.comの利用者が意図せずDMM.R18に行ってしまうようなことはないが、アカウントなどそのままで遷移することはできる。
こういうのも今後は分離するのかな?
ところで、この分社化の発表を受けて、これは株式上場の準備なのでは? という話があった。
@kameyama66 / DMMはエロを卒業します。ただし、俺は新会社の株主だし、上場も考えてないよ。―― (Twitter)
DMM.comは非上場の会社で、会社の支配関係などは不明点が多い。
上の発表だけだとデジタルコマース社はDMM.comの子会社として設立されるとも取れるが、
一方でDMMというブランド名を共有しないなど、お互い独立した会社になるのだろうかという想像もできる。
詳細は不明だが、DMM.comの大株主は創業者で会長の亀山さんだし、デジタルコマース社の大株主も亀山さんのようだ。
DMM.comは非公開会社だが、その一方で相当な事業規模を持つ会社である。なので上場の可能性はあると思われてきた。
そこで、成人向け事業を抱えたままで上場するのは難しいので分社化したという憶測が生まれたわけですね。
DMM.com会長の亀山さんは上場を意図しての分社化ではないと言っているけどね。
DMM.comの本社所在地は東京都港区だが、デジタルコマースの本社所在地は金沢市のようだ。
どうも調べてみるとDMMの創業の地が石川県だそうで、原点回帰の意味合いもあるのかもしれない。
デジタルコマースの本社所在地を調べてみると、DMM.comラボの事業所があるようだ。
この事業所にデジタルコマース社の本社機能がおかれるのかはよくわからないけどね。
あと、分社化したってすぐに事業所が分けられるわけもないので。
実際、AgilentとKeysightの日本における本拠はともに八王子市にあり、事業所には両社のロゴを並べて掲げているようだし。