ナンバープレートの例示に使うナンバー

ふとナンバープレートの例示ってどうしてるんだろう? と気になった。

実在するナンバープレートを使うのは不適当だが、

かといって明らかにおかしいものを例示に使うわけにもいかない。


大阪・関西万博特別仕様ナンバープレート (国土交通省)

なんで「なにわ」(大阪市)ではなく「大阪」(北摂・北河内・中河内)で例示しているのかは謎だけど。

数字は開催年にちなんで20-25となっている。

そういうこだわりがなければナンバープレートの例示は20-46になっていることが多い。

いろいろな形状が含まれる組み合わせだかららしい。


軽自動車以外では分類番号の599がポイントである。

実は □99 という分類番号のナンバープレートが発行されることはない。

□99 は「移転抹消登録」に使われるナンバーである。

名義変更と廃車を同時に行う場合、新しい名義で一旦登録して、即廃車にする手続きを取る。

この新しい名義での登録時に使われる登録番号がこれなんですね。

その性質上、この番号でのナンバープレートが発行されることはない。

なぜナンバープレートが発行されないのに番号を振るのかというと、

廃車後、再度登録するときに以前登録されていた番号が必要だから。

そのときにはまた新しい番号が振られるんですけどね。


軽自動車も同じなのだが、こちらはひらがなの「ろ」がそれに相当する。

「大阪 589 ろ 20-25」というのもナンバープレートは存在し得ない番号である。

こちらは589という数字には、乗用の軽自動車という以上の意味は無い。

それなら580でもよかったと思うが。


同じようなことはバイクでも言えるのでは? と気づいた人もいると思う。

二輪の軽自動車(排気量125cc超250cc以下のバイク)は分類番号の「9」がそれにあたる。

バイク用ナンバープレートの例示で「9 多摩 あ 20-46」と書かれていても、

バイクっていうなら分類番号は1か2だろうと気になる人はいるかもしれないが。


そして二輪の小型自動車(250cc超のバイク)にもあるはずだが、

こちらは一定したルールはないようである。

このためこれは使われていないというものを見いだすのは難しい。


ただし、希望ナンバー以外では 42, 49おわりのナンバーは発行されないルールはあるので、

希望ナンバーの番号帯以外で 42-42 とかはほぼ存在し得ないと言える。

それを例示に使うかというのはありますけど、1つの方策ではないか。

アルファベット大文字と小文字

今週末は東京ビッグサイトでコミックマーケットが行われている。

全館借りられるのがお盆と年末しかないことからこの時期だが、

例年よりは数日遅いということで少し戸惑いもあったとか。


サークル参加者のスペース番号は 東イ-98a のように振られている。

東・西・南のいずれのホールか示した上で、記号で列を特定し、

その中でテーブルの番号を数字2桁で表し、2分割してa/bと振る。

なお2スペース使える制度もあり、これの場合は 98ab のように書かれている。

この文字だけ見てすぐにたどり着けるかというと、かなりコツはいるのだと思うが。


で、困った話があってこの記号部分にはアルファベットも使われているが、

大文字・小文字が混在していて、大文字の”I” と 小文字の “l” が両方存在するのだという。

そもそも大文字の”I”と”O”を飛ばさず使っている時点でどうかと思うが……

大文字と小文字を使い分けるって常識的には考えられないような……


そこでいろいろ教えてもらったのだが、元々コミケではカナカナ と ひらがな の混在はあったそうだ。

ただ、東では カタカナ、西では ひらがな を使うというような使い分けがあり、

すなわち東西の別がなくても「ウ-97b」 は東、「う-97b」は西と区別できるようにしていたと。

音では区別できないが「東ウ-97b」 と 「西う-97b」とすれば区別できる。

このためある程度混乱は避けられていたという。


さて、東京ビッグサイトといえば東京オリンピックのプレスセンターとして使われるため、

事前事後に様々工事が必要となり、変則体制での開催が続いた。

2016年夏は西1・2ホールは最初2日は企業ブース、最終日はサークル配置ということになった。

(これは南展示棟の工事のため企業ブースの待機場所が減ることの対策だったそう)

平時より西に多くの記号を割り振る必要があり、アルファベットの小文字が使われた。

このときは大文字は東、小文字は西と区別できた。


次いで2016年冬は東新展示棟ができ、東7ホールがサークル配置に使用された。

(東8ホールはコスプレの更衣室として借りていた)

こうすると東にカタカナ・アルファベット大文字を割り振っても足りない。

このため東7ホールはアルファベット小文字を割り振ることが行われた。

このため「東I-98a」「東l-98a」はともに存在したので混乱の元だった。

(後で書くが実際には自主的な対策を行う参加者も多かった)


2017年夏からは南展示棟の工事が本格化、西にはサークル配置がなくなった。

このため、ひらがな を東7・8ホールに割り振ることにした。

音で区別できない問題はあるがまぁ仕方ないとしていたようである。

ところがここでひらがなの「へ」とカタカナの「ヘ」は区別できない

問題が発生した。

従来は「東ヘ-96a」と「西へ-96a」なら区別できたわけだが、

今回は「東ヘ-96a」と「東へ-96a」なので全くわからないわけである。

このことから同体制の2017年冬はひらがなの は行 は飛ばすという対策がとられたという。

なぜ「へ」だけ飛ばすのではなく「は」から「ほ」も巻き添えにしたのかというと、

1文字だけ欠けていると順番が飛んでいると混乱の原因になりかねなかったからだという。


2018年はサークル配置としては昔のような体制に戻っている。

(東7ホールは企業ブース、東8ホールはコスプレ更衣室として借りたため)

2019年はオリンピック直前(のはずだった)ということで東展示棟が使えず、

西展示棟と新しくできた南展示棟をサークルのために使用、4日体制となった。

東京ビッグサイトでは東展示棟閉鎖を補うため南展示棟を作るとともに、

仮設の青海展示棟を用意していたが、これもコミケで借りていて、企業ブースとして使用した。

2020年はお盆には借りられないので、5月の連休時に同様の体制でやる予定だったが、

これは新型コロナウイルス騒動でスキップされている。


そんなこんなでコミックマーケットが次に実施されたのは2021年冬のこと。

体制も縮小され2日開催となったが、東新展示棟・南展示棟は利用できた。

ただ、東7・8ホールはサークルには使用されなかったため、南1・2ホールが増えた程度で、

ここは西で使っている ひらがな の続きで割り振れたよう。

新型コロナウイルス対策もあり使えるホールは増えたが、正味増やせない時期が続いた。


で、2023年冬からは東7ホールのサークル配置が再開。

東の中でアルファベットの小文字・大文字が混在する状態となる。

なお、この背景には会議棟の工事もあったようである。

会議棟はコスプレの更衣室として使用されていた。

会議棟も含めて全部借りてくれという要請があってこうなってたのだろう。

その会議棟が使えないため、南展示棟などをコスプレ更衣室に回す必要があったよう。


そして今回は東1~3ホールが工事のため閉鎖された影響で、

東でアルファベットの大文字・小文字が混在する問題は解消するも、

それを補うために南1・2ホールにサークルが配置され、これがアルファベット小文字になった。

それなら「東I-98a」と「南l-98a」で一応区別は付きますが。


とにかくめんどくさい事情がたくさんあるのだが

実際には東とか西だけでは場所がわかりにくいということで、

ホール名を付けて「東1 I-98a」「東7 l-98a」のように案内する参加者が多く、

結果としてはある程度混乱が回避できていた側面もあるようだ。


しかし、やはり難しいのではないかなと思う。

この付番方式は二輪の小型自動車(250cc超のバイク)に似ていると思った。

あれは「山梨 あ 42-42」というような振り方ですからね。

でも、分類番号と ひらがな がある四輪や二輪の軽自動車に比べると枯渇に弱い。

このため取られた対策は「多摩 C ほ 42-42」のように地名とひらがなの間にアルファベットを加える方法だった。

東エリアは大きく東1~3、東4~6、東7~8に分けられるわけで、

それぞれ 「東Aウ-98a」「東Cエ-97b」「東Fイ-96ab」のようにすれば、

いろいろメリットはありそうだと思うが果たしてどうだろうか。


アルファベットのIとOは飛ばすのが職場では常識なので、

そこはやっぱり変だと思ったんですけどね。

そこを飛ばして数えるのが習慣づいていないと混乱の元というのはなるほどと。

ひらがな・カタカナ ならそこで紛らわしいのはとりあえずないので。

ナンバープレートでは「お」「し」「へ」「ん」が使われていないが、

「お」が見た目では「あ」、音では「を」と区別がしにくいという以外は、

音が悪いとかそんな理由なのであまり考えなくてもよさそうではある。

マスバランス方式の不思議

職場で聞いた話なのだが、従来から使っているプラスチックと全く同じなのに、

バイオマスプラスチックというものが存在するらしい。

バイオマス材料から作って同じ素材が作れるという話ではなく、

まるっきり同じらしい。ちょっと変な気がしますよね。


これ、マスバランス方式によるバイオマスプラスチックらしい。

カーボンニュートラルとサーキュラーエコノミー実現への重要なアプローチ 「マスバランス方式」とは? (三井化学)

同じ生産工程の中に石油由来の材料とバイオマス材料を混在して投入する。

すると投入比率によってxx%がバイオマス由来のプラスチックになるのが普通の考えだが、

投入比率に応じて石油由来のプラスチックとバイオマスプラスチックが生産されたと考えるわけである。


すなわち今使っているプラスチックも一部はバイオマス材料が投入されているわけですね。

その中で石油・石炭・ガス由来の従来品とバイオマスプラスチックが分けて出荷されていて、

昔からこのプラスチックを買い続けている人は前者だと思っていると。


しかしどうやったらこんなことできるんでしょうね?

調べるとバイオナフサという用語がひっかかった。

プラスチックの製造方法は種類によっても異なるが、

典型的にはナフサを熱分解して得られるエチレンなどの物質を起点とする。

(ちなみにエチレンは天然ガスから分離されるエタンから作ることもできる)

ナフサはガソリンよりも分子量の小さい炭化水素だが、

バイオマス由来で同程度の分子量の炭化水素があれば材料として投入できるのである。


そしてこのバイオマスナフサが生じる理由はバイオマス燃料の製造である。

SAFは何からどうやって作る

現在主流なのは廃食油などの植物性油脂に水素を加えることで、

軽油や灯油(ジェット燃料)に相当する炭化水素を作る方法である。

水素を加えることで、分子の結合を切って酸素分など取り除いていくのだが、

この仕組み上、軽油・灯油よりも小さな炭化水素が生じてしまう。

純国産バイオジェット燃料製造技術でSAFの生産に成功、Annex2の全項目で基準を達成 (MONOist)

軽油・灯油分が80%ほど取れるものの、10~15%はバイオナフサ、5~10%はガスになってしまうという。


このバイオナフサの使い道は石油から得られるナフサと同様に使えばよく、

その典型的な用途がナフサクラッカーでの熱分解ということになる。

バイオ燃料の製造が増えると、バイオナフサを消費する必要があり、

こうするとナフサクラッカーから得られるエチレンなども、

一部はバイオマス由来ということになっていくんですね。

マスバランス方式によりバイオマス由来とみなせる物質の割合に応じて、

一定割合がバイオマスプラスチックとみなせるというわけである。


バイオ燃料の製造が増えていけば、副産物のバイオナフサも増えるので、

バイオマスプラスチックはそう珍しくないものになるのかもしれない。

石油精製でもガソリン・灯油・軽油を中心に作りたいところ、

分子量の小さいナフサが一定量発生するので、石油化学工業で消化しているというのが実情だろう。

それと同じことがバイオ燃料の製造でも起きているんですよね。

ただ、今はごく一部がバイオマスプラスチックの扱いを受けているに過ぎず、

あえて指定して買わないとそうはならないという仕組みである。


マスバランス方式といえばこんなニュースがあった。

日本製鉄の石炭由来「グリーン鋼材」に海外のNGOから批判 (オルタナ)

日本製鉄はNSCarbolex Neutralという製品を販売している。

これは客の希望する鉄を温室効果ガス排出が削減された鉄として販売するものである。

日本製鉄全体でこの商品で温室効果ガス排出削減されたとする総量は

「日本製鉄が推進するCO2削減プロジェクトにより追加性のある対策として実際に削減したCO2排出量」の範囲である。


鉄の製造を温室効果ガスの排出なしに行うのは現在の技術ではほぼ不可能である。

(例え、電炉としても黒鉛電極との反応時には二酸化炭素が生じる)

しかし、鉄鋼業界ではマスバランス方式を適用することで、

例えば排出量0.1%削減すれば0.1%の鉄は排出量0とみなせるとしたわけである。

原理的に温室効果ガス排出量0の鉄は存在し得ないのに、仮想的には存在するのである。

この時点でちょっと変な気がしますが……


さらにいえば製品によって排出量削減効果にも大小があると思われる。

しかし、日本製鉄全体での削減量とNSCarbolex Neutralで販売した鉄の削減量が一致していればよいので、

実際に購入する鉄はほとんど削減されていない可能性はある。

そういうところで不気味さがある仕組みではある。

製鉄の中で排出量を削減していることだけは確かなんですけどね。


なので「グリーンウォッシュ」という批判自体は真っ当なものではあるが、

グリーンウォッシュしたい顧客が払ってくれた付加料金を積み重ねることで、

将来的な温室効果ガス排出の大幅削減に向けた投資ができる。

最終的には製鉄全体として大きな温室効果ガス削減につながると考えているということだろう。


バイオマスプラスチックというのも懐疑的なところはあるが、

バイオマス燃料の製造で生じるバイオマスナフサの有効利用だとすれば悪くない気はする。

バイオマス燃料の製造に大義があればですけどね。

万博会場で籠城するか脱出するか

昨日、万博会場も大概店じまいという21時すぎ、中央線が運休というニュースが入ってきた。

この時点で今夜は万博会場に籠城だろうなと悟った。

こりゃ大変だなと遠巻きに見ていた。


東ゲートの夢洲駅前はひどい混雑で、これではどうにもならないと、

滞留している人を場内に再入場させる措置がとられた。

場内に入れば西ゲートからのバス・タクシーに回ることは出来る。

とりあえずとりうる策としては桜島駅のバスへの迂回である。

幸い、少しは余力があったようで、これで早々抜けられた人もいたよう。

しばらくはこのルートのバスの増発で運びだそうとしたようだ。


さて、中央線の運休はすぐに復帰出来る目処が立たなかったが、

夢洲~コスモスクエアに限れば運転できるとのことで、

ニュートラムが大増発され、四つ橋線と合わせて都心へのルートが開通したのが22時10分である。

ニュートラムの輸送力が限られるし、区間運転も便数はあまり出せないだろう。

このルートは夜通し運行され、難波・本町・梅田などへのルートとして活用されたとみられる。


そうこうしているうちに桜島駅も終電の時間帯だが、

終電の繰り下げを行い、増発されたバスで可能な限り運ぼうとしたようだ。

西九条で接続する環状線、その環状線から天王寺で接続する路線など、

終電を待たせてできるだけ桜島ルートでの救済を図ったという。

大変なことだが、これでなんとか帰れたという人もいたのだろう。

果たしてどこまで救済されるかはバスに乗った段階では見通せなかっただろう。

せいぜい環状線内までだろうと思ったが、想定より頑張ってくれたようだ。


さて、万博の緊急時対応の計画には弁天町へのバス輸送も考えられていて、

今回は終電間際ということで桜島を優先したと思ったが、

どうも桜島の終電に押し込んだ後は、弁天町へのバスが走ったらしい。

弁天町にバスで運んだのは、この周辺の宿に帰る人を想定してというのもあるんだろうけど、

どうも環状線は終夜運転をしてたみたいですね。

【速報】JR西、万博輸送で大阪環状線を終夜運転 (47NEWS)


中央線の運転再開は始発とそう変わらない5時頃だったという。

ここから夜通し滞在した人は帰っていくことになる。

大阪都心などに戻れれば済む人は代替手段が使えたが、

その先の接続列車のアテがないなどで会場で夜を明かす覚悟をした人も多かったわけである。

そもそも万博会場は地震発生時など身動きが取れなくなっても、

なんとかなるだけの準備はあるとされており、動かないのは堅い選択肢だった。

一部のパビリオンが開放され、ある程度は屋根のあるところで過ごせたようだ。

この影響で今日の開場は30分遅れ、パビリオンによってはさらに開館が遅れたようだが。


そんなわけで概ね事前想定通りの対応が出来たのかなと。

運休の原因は鉄粉が溜まって漏電が起きてたらしい。

万博客3万人が足止め、パビリオンなどで一夜 協会会見「心苦しい」 (朝日新聞デジタル)

想定外のトラブルということで原因究明に時間を要したようだ。

始発までに復活したのは不幸中の幸いということか。


広い会場にあまりに多い人がいるということで、情報提供が課題である。

今どきはスマートフォンで調べて情報を得ることもできるが、

本来は放送や掲示などの手段で告知が進むべきところである。

なかなかこれがうまくいってなかったような話はある。

帰宅ラッシュに突然の足止め 万博会場で夜明かし「疲れ取れない」 (朝日新聞デジタル)

人により様々事情がある脱出手段よりは、

安全に場内で待機できる方法を案内することに注力していたとも言えるが。


もうこんなトラブル起きて欲しくはないですけどね。

ただ、中央線のトラブルはやはりなかなか避けがたいところである。

万博が始まってまもない頃、これも夜に中央線が1時間ぐらい運休になるトラブルがあった。

昨日ほど人が多くなかった日ではあったし、そうかからず再開したので、

そこまで大ごとにはならなかったが、万が一これで電車に乗れない人がいてはいけないと、

終電を超えてもしばらくは中央線を走らせていたという。

このことからニュートラム・四つ橋線ルートは終夜運転に近い対応になるであろうことは推測できた。

沖縄鉄軌道は費用対効果が悪い?

現在、沖縄県を走っている鉄道は沖縄都市モノレール、ゆいレールに限られている。

那覇空港と浦添市の てだこ浦西駅を結ぶ路線である。

2019年に首里~てだこ浦西が延伸されたが、高速バスとの接続やP&Rを意図しての延伸らしい。

那覇周辺の交通機関としてはそれなりに活用され、営業損益は黒字化している。


ただ、あくまでも那覇周辺に限られ、都市間移動に活用できるものではない。

それでどうも沖縄鉄軌道という那覇~名護の鉄道構想があるらしい。

しかし、費用対効果を計算すると1以上にならないのだという。

那覇-名護間の鉄軌道計画、玉城知事が部分開業を示唆 「収益性高い地域で先行整備も」 (産経新聞)

というわけでなかなか難しいのだが……という話らしい。


では、どれぐらいギャップがあるのかという話なのだが……

沖縄政策/鉄軌道等導入課題詳細調査(令和6年度) (内閣府)

50年間で生じる便益と事業費でB/Cを計算すると、もっとも基本的なパターンで0.49とある。

確かにB/Cが1を切っているがこういうのは見覚えがありますね。


それは北陸新幹線の大阪~敦賀間ですね。

現在計画されている小浜・京都・学研都市経由でのB/Cは0.5程度である。

新幹線の費用対効果

建設費が高額のため、現在の計算手法でB/Cを1以上にするのは難しいが、

便益を現在価値に換算するのに使う社会的割引率4%が高すぎるとか、

強風による運休・遅延の減少や、交流人口の増加など貨幣価値に換算できていない便益が多そうであることから、

計算手法の見直しでB/Cを1以上にできないかと考えていると。


沖縄鉄軌道のB/Cが低いのはやはり建設費も要因のようだ。

基本パターンではおよそ80kmで事業費が10320億円となっている。

1kmあたりの事業費は130億円と出てくる。

北陸新幹線(金沢~敦賀)が125kmで1兆6779億円で134億円/kmだから、

那覇~名護に鉄道を引くのは新幹線並みに単価の高い事業なんですね。

なぜ建設費がかさむかというと、地下区間とトンネルが多いんですね。

中南部は市街地化したところを走るので半分ぐらいは地下鉄になってしまう。

恩納~名護はアメリカ軍基地との兼ね合いもあり険しい区間を走る。

大都市圏の地下鉄に比べれば安いかなとは思いますが。


建設費は軽減したいのだが、高速性も必要である。

最高速度100km/hで運行できれば那覇~名護を1時間程度で結べるのでこれが目標。

このためモノレールや現在のAGTは遅いので選択肢に入らない。

そこで考えられているのが1つがミニ地下鉄のアプローチである。

リニアメトロや小型車両の活用で低コスト化しようということである。

トンネル断面積が減ればコストが下がるのは立証されている。

「スマート・リニアメトロ」というのが出てくるが、

100km/hで走行できて、12mの車両で走るリニアメトロらしい。

現在のリニアメトロは急カーブの続くトンネルで速度が出ないため、

国内での実績としては最高速度70~80km/h程度である。

条件さえ良ければ現在のリニアメトロでも100km/hは出そうだが。


もう1つのアプローチがHSSTや高速AGTの活用である。

HSSTといえばリニモだが、急勾配に対応でき高速走行できる。

ただし、このシステムは高架鉄道向けなので、できるだけ高架走行にしたい。

でも、やはり地下・山岳トンネルは避けられないですからね。

イマイチな方法かなという気はする。


これらの手法を活用するとB/Cは0.7程度にはなるが、その程度である。

貨幣換算できていない便益が相当あるだろうからそこまで悪くはないのかもしれないが、

事業費の捻出などの課題も多いわけでそう簡単ではない。

せめてB/Cが1以上あることを立証できればよいのだが。


輸送力を増強できる余地を考えれば、HSSTやAGTはあまりよくないだろう。

普通鉄道が輸送力・スピードの両面からよいとは思うが、事業費がかさむだろう。

リニアメトロは通常の地下鉄より狭いので輸送力は劣る部分はある。

東京の大江戸線はそれで大混雑で大変なんですけど。

ただ、6両編成だとあれぐらいは運べるのでそれでもよいとは言える。

少なくともHSSTやAGTよりは拡張余地は多そうである。

事業費縮減効果と天秤にかけてどうなるかというところか。


B/Cが1を超えたところで事業費の捻出方法は課題である。

整備新幹線事業と類似したスキームを採用できないかという話があり、

貸付料(このケースではほとんど見込めなさそうだが)を差し引き、

2/3を国、1/3を地方(主に都道府県)で賄う仕組みである。

沖縄県に新幹線は整備されないだろうと考えればアリかもしれない。

ただ、こういう手法を適用するにも便益が大きいことを立証しないといけないわけである。


ゆいレールができる以前、沖縄県には鉄道がない期間が長かったが、

実はかつて「ケービン」と通称された軽便鉄道が那覇~嘉手納などに存在した。

この那覇駅跡地に那覇バスターミナルが整備されている。

そのバスターミナルに隣接してゆいレールの旭橋駅が存在している。

この軽便鉄道と沖縄鉄軌道の構想は全く違うものだが、

那覇の拠点となる場所は旭橋駅で考えられているようである。

関門海峡は直流送電で渡る

本州・九州間には関門連系線という送電線がある。

関門橋の近く、早鞆の瀬戸を渡る送電線である。

九州では太陽光発電の電力が使い切れずに出力抑制が頻発している。

九州から本州に出られる電力が増えれば軽減が見込まれるということで、

新たな連系線を整備する計画が動いているようである。


で、どうもこの連系線というのが直流送電になりそうだと。

現在の関門連系線は空中を通っていることもあり交流500kVなのだが、

わざわざ直流に変換して戻す設備を両端に整備して直流送電にするらしい。

北海道・本州間や紀伊水道に比べれば大したことないような気もするけど。


中国九州間連系設備に係る計画策定プロセス(中西地域)(電力広域的運営推進機関)

ここに検討の経緯などがいろいろ書かれているのだが、

新たに架空送電線を引くのは難しく、海底ケーブルにならざるを得ないようである。

海底ケーブルの距離が長い場合は直流送電の方が低コストだが、

距離が短い場合、海底ケーブル部分は安くても、前後の変換所が高く付くように思える。

しかし、どうも今はAC500kVの海底送電ケーブルを調達するのが難しいようで、

海底に大電力を通すとなった時点で直流送電になってしまうらしい。


既設のトンネルや橋の活用も検討されたようだが、これも困難なようである。

関門海峡には下関北九州道路で架橋計画はあるが、まだ先の話。

ケーブルを直接海底に通すというのが現在取り得る策のようである。

海を渡る以外にも既存の送電線との接続などを考えると、

それなりの距離にはなるようで、そこら辺加味して効果的な方法を考えているようである。


東日本の50Hz地域では日本海に海底送電ケーブルを通す計画があり、

これは送電距離が相当に長いので費用もかなりかかるが、

既存の送電線の増強では追いつかないだろうということで計画されている。

北海道や東北の日本海などで風力発電の導入が見込まれていることが要因で、

これらを結ぶことを目的としているようだ。これこそ大がかりである。


ただ、関門海峡も意外と難しいということである。

現在の関門連系線は2800MW送電できるそうだが、

他の制約によりフルには送電できず1600~2800MWぐらい。

これに1000MWの直流送電設備2つを用意すると、だいたい倍ぐらいになる計算である。

本当は交流で新設すると既存の関門連系線の利用効率もよくなるらしいが、

それは困難なのでこういうことになっているよう。大変だな。

万博は東ゲートか西ゲートか

万博の入場券売上が損益分岐点と言われていた1800万枚に達したそうだ。

来場者数と入場チケット販売数について (EXPO2025)

8月中旬ぐらいにはいきそうだなと思ってたので、だいたい妥当ですかね。

まだこの先も積み上がるとは思いますけど、どんなもんでしょうね。


万博行くのに東ゲートか西ゲートがよいかという話がある。

往来手段でだいたい決まるという話ではあるのだが、

朝早い時間は東ゲートが早々埋まってしまうので西ゲートに回るという話があった。

で、実際どんなもんなんだよというところが「来場者輸送実績」として掲載されている。


夏休み期間に入ってから3週間の平均値で見てみた。

厳密には駐車場も障害者・自転車(特定原付)は東ゲートだが極少ないだろうと無視して、

中央線利用者から西ゲートに徒歩・eMover・バスで回った人を引いたのを東ゲート入場とする。

同期間の平日でおよそ9万人(71%)が東入場、3.7万人(29%)が西入場、

休日でおよそ10.9万人(71%)が東入場、4.4万人(29%)が西入場である。


では、西入場の内訳を見てみると、一番多いのは駐車場で、平日29%、休日32%となっている。

けっこう使われてるんだなと思うが、後で書くが西入場の面倒さの1つの要因である。

次いで多いのが桜島駅からのバスで平日28%、休日30%ですね。

それ以外のシャトルバス(コスモスクエア・弁天町を除く)が平日8%、休日9%、

空港バス・長距離バスが平日6%、休日3%、平日は多いのか。

これらバスの合計で平日42%、休日43%となっている。

団体バスは平日10%、休日6%と、やはり団体客は平日に多い。


そして夢洲駅から徒歩で西ゲートに行くのが平日2%、休日3%、

e Moverで西ゲートに行くのが平日3%、休日3%、

当初計画になかったコスモスクエア・弁天町からのバスが平日5%・休日6%と、

合計で平日は10%、休日は12%もいるんですね。

西ゲート全体の1割強というと大したことなさそうな気もするが、

休日は団体バス全体の倍ぐらいの人数が回っているのだから大きい。

あとタクシーが平日8%、休日6%いるのだけど、

これらはコスモスクエアなど中央線沿線からタクシーで乗り付けている分も多いとみられる。


ただ、ここで気づいた人がいるかもしれないが、夏休み前はバスで来場する学校団体が多かったのでは? と。

というわけで5月の連休明け~6月末(5~11週)の平均を計算した。

平日は9.9万人(71%)が東ゲート、4.0万人(29%)が西ゲート、

休日は11.3万人(74%)が東ゲート、4.1万人(26%)が西ゲートである。

7月と比べると平日の入場者は東西とも多かったようである。

中央線で来場の学校団体も多かったんだよな。

休日は総数は同程度だが、東ゲートの割合が高かったことがわかる。


で、この期間はやはり西ゲート入場の団体バスが多くて、

平日で27%、休日で15%が団体バスでの入場である。

この団体バスの減少分を徒歩・eMoverやコスモスクエアからのバスでの西入場が埋めている形なのだろう。

西ゲート入場全体としては減っているのだが、団体客に比べると入場の効率が悪いのだろう。


東入場か西入場がよいかという話だが、当然手段により決まるが、

特にこだわりがなければ東入場の方が無難だろうとのことである。

依然として西ゲートは団体客対応が多いため一般客のレーンが少ないこと、

そしてP&R向けの優先レーンがあるため、それ以外の一般客にはなおさら利用しにくいと。

このP&R向けの優先レーンにはローカルルールがあって……

西ゲートにおける優先入場レーン設定時間帯を入場予約12時台まで拡充!大阪・関西万博P&R(パーク&ライド)駐車場及び夢洲北岸浮桟橋への船舶を利用される方への更なる利便性向上の取り組みについて

10時台の予約の人は9時、11時台の予約の人は10時、12時以降の予約の人は11時の列に並べると。

この仕組みにより本来の予約時間に他の手段で来る人は割を食うことになる。

東ゲートの9時台が取れないからと、西ゲートの9時台に回ると、

夢洲駅から徒歩やeMoverでの移動を要する上に余計な待ち時間が生じやすいと。


東ゲートは個人客の多客対応に適している点にメリットがある。

西ゲートと東ゲートのギャップを埋めるために一定数が徒歩・eMoverなどで回っているわけだが、

あえてそういうことをするのは万博に慣れた人のやることで、

普通の人は東ゲートからの方が無難ですよと。

もちろんP&Rや桜島など西ゲートのバスが取れている人は西ゲートでいいんですけどね。


しかしもう9時台は東西ともにほぼ枯れてるみたいですね。

10時台はまだいけそうですけど、だんだんこれも厳しくなってきそう。

さっきチケットが1800万枚売れたと書いたけど、

来場者のうちチケットを使って入ったのは1340万人とみられる。

チケットの内、通期パスは40万人、夏パスは27万人、

何回入ってるかわからないが、控えめに4回・2回とおいて210万人ぐらい?

通期パス・夏パス以外の売上から1130万枚引くと600万枚と出てくる。

万博の会期は残り9週、この分だけで毎週67万人になるんですよね。


今後も平日券・夜間券を中心に売上は積み上がるでしょうしね。

夜間券の人は17時(16時)以降だから朝の入場枠争いには関係ないが。

しかし16時以降の入場列もけっこうなものになってるみたいですからね。

夜間券での来場が増えるとずっと人が引かないわけで、ひどい混雑が続くことになる。

これは大変ですよ。


僕は4月と7月という会期中でも空いてる時期にしか行かなかったけど、

それでも10万人ぐらいは入ってひどい混雑というしかなかった。

もう手遅れ感はあるが、チケットを持っている人はできるだけお早めに。

わたなれはBL作品を参考にした?

「わたしが恋人になれるわけないじゃん、ムリムリ!(※ムリじゃなかった!?)」

長いのでだいたい「わたなれ」と呼ばれているがTVアニメとなり好評を博しているが、

その中でTVアニメ放送後に配信されている「甘織れな子の『わたなれでぃお!』」で、

「BLソムリエ」らしい田中貴子さんが話の展開がBL作品に近いと言っていて、

よりによって百合もので言うかと思ったが、実は仕込まれたものかもしれない。


この作品は元々集英社 ダッシュエックス文庫の小説である。

集英社ってのがどうにも意外な気がするのだが……

おそらくこの中で多くの人に手に取って欲しいという意図があったのではないかと思う。

僕が読んだときに、これはよくあるハーレムもののライトノベルのような構図だなと思ったが、

これは1つの側面で、そういう要素も多く取り入れたのであろうと。

で、実はBL(ボーイズラブ)作品の構図も活用していたのだろうと。

例えば、強引なイケメンが出てきて……というのはまさに王塚真唯である。


以前も書いたことがあるのだが、百合のルーツは少女漫画にあるそう。

百合ものはどうやって読む

ただ、これが相当なニッチな路線になってしまっていて、

特にここで書かれたような王道な作品はかなり少ないのだろうと思う。

一迅社の「コミック百合姫」があれやこれやと詰め込んでいるが、

バトル漫画みたいなのとか、SFみたいなのとか、特殊な性癖の作品とか、

大同団結して1つの雑誌になっているが、そうでもしないと1冊にならないのである。


わたなれの着想点は「かわいい女の子がかわいい女の子に恋をすれば、二倍かわいいのでは」と、

これは第1巻のあとがきに書かれているが、こういう発想である。

それを実現するために参考にしたのが、

ハーレムもののライトノベルや、BL作品だったのではないか。

そこをうまく活用しながら、女同士の有情関係や恋愛関係を描くと、

取り付きやすくて、思い描いた発想が実現できそうだねと。


入口こそこんな発想ではあるけど、話が進むごとに事情も変わっていて、

直近の小説6・7巻というのは女同士のある種において陰湿な人間関係にフォーカスされていて、

後から振り返ってみると1巻のこういうところとかにつながっていたのかとか、

間口は広く取っているが中はけっこうな内容だったりする。

全体としてはかなりコメディなんですけどね。


作者の みかみてれん さんといえば、最近は「Link!Like!ラブライブ!」、

すなわちは蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブのシナリオで知られてるのかな。

調べたらやたら風呂の話が多いのが、わたなれに通じるという指摘があった。

小説という点ではもう1つの代表作が「女同士とかありえないでしょと言い張る女の子を、百日間で徹底的に落とす百合のお話」

で、ひどく長いので「ありおと」と略されている。

なんとなく わたなれ とタイトルが似ている気がするが、最初だけは似てる。

もはや「徹底的に落ちている」のでタイトル詐欺もよいところだが。

わたなれ より読み手は選ぶかもしれない。

運賃計算上必要な幻の駅

先日、JR東日本の運賃値上げの余波で東海道新幹線の乗換駅を厳密に指定する必要があり、

その条件によっては東日本加算以上の値上げもあるという話を書いた。

東海道新幹線に関わる新ルール

最後に「さらに変な話」と書いたが、これは先例というべき新下関~博多の山陽新幹線のことである。


ことはJR西日本・JR九州発足の頃にさかのぼる。

JR九州は独自の運賃体系を導入し、東日本・東海・西日本より割高な運賃が適用されることとなった。

山陽新幹線・博多南線については九州島内を含めてJR西日本に移管され、

この結果、下関~博多では新幹線と在来線で運賃体系が異なることとなった。

この区間は在来線と別ルートの途中駅がないので、元は全く新幹線・在来線の区別がなかった。

小倉~博多と新幹線に乗る場合も、小倉・西小倉……吉塚・博多と通る在来線のきっぷを買っていた。

でも、運賃体系が異なるとなると、区別が必要になる。


というわけで、新幹線利用者は西日本の運賃体系のきっぷを買い、

在来線利用者は九州の運賃体系のきっぷを買うことになった。

ところがそう単純にはいかないケースがいろいろあったのである。

まずは分岐駅通過特例である。

西小倉駅は大分方面に向かう日豊本線の分岐駅である。

しかし特急は通過するため、特急の乗り換えは小倉駅で行う。

この結果、博多方面と大分方面を往来する場合は西小倉~小倉を二度通ることになる。

この区間はソニック号の直通運転があり、西小倉~小倉の折り返し分は運賃・特急料金の計算双方から除くルールがある。

これ以外の列車でも西小倉駅を通過する場合は、小倉駅で途中下車しない限りは西小倉~小倉は運賃計算に含めない。

この西小倉駅を通過する列車には山陽新幹線も含まれていたのである。


従来は博多~大分で博多~小倉を新幹線を使う場合は、

博多……西小倉……大分 と通るきっぷを買っていた。

ところがこれでは山陽新幹線に乗れなくなるのでどうするかとなり、

この場合は小倉駅で途中下車しない限りは 西小倉~小倉の距離を運賃計算から除くルールになった。

システム上は 博多~西小倉を西日本、西小倉~大分を九州扱いで計算する処理になっている。

もっともJR九州と他社をまたぐ運賃計算は全部をJR西日本他の幹線運賃表で計算して、

その後にJR九州の加算運賃を加えるということになっているので、

結果的には従来のルートで計算したJR西日本の幹線運賃に、西小倉~大分の九州加算を加える計算なのだが。

この結果だけ見ればシンプルですね。


なお、博多・小倉・新下関で新幹線・在来線を引き返す向きに乗り継ぐ切符は1枚で出ないとも定義されている。

前にこの話は書きましたね。

さて、冒頭に書いた博多~新下関~山陰本線というのは片道乗車券の要件を満たさない。

なぜかというと、新幹線と在来線が完全に平行する区間はどちらかしか乗車できないためである。(略)

しかし、博多~新下関は新幹線に乗ることにしても、……小倉・門司・下関・幡生と在来線を通ってきたのと同じ扱いになるのである。

(博多~新下関の新幹線の罠)

このルールから小倉~西小倉を運賃計算から除いた乗車券が出ないと、

博多~小倉を新幹線、そこから大分方面に向かう切符は1枚で出なくなる。

実はそこに対する救済措置という側面もあるんですね。


上記のことは福北ゆたか線(篠栗線)の分岐駅の吉塚駅にも当てはまる。

新大阪~博多で新幹線を使い、博多~篠栗で在来線に乗る場合、博多~吉塚の距離は差し引くため、

システム上は新大阪~吉塚は西日本、吉塚~篠栗は九州扱いで計算している。

両方コンボというのも理屈の上では考えられて、吉塚~西小倉だけ西日本扱いで博多~小倉を新幹線に乗ることもできる。


さて、これとは別の変な話があって、それが福岡市内・北九州市内からの乗り越しである。

新大阪から小倉まで新幹線に乗る想定で、大阪市内→北九州市内の乗車券を買う。

ところが気が変わって博多まで乗ることになる。

この場合、博多駅で精算するわけだが、この場合、折尾~博多の距離に相当するJR西日本の運賃が請求されるそう。

【営業規則系】 なんとも複雑な運賃計算 幽霊折尾駅の登場 新下関⇔博多の怪  (旅と鉄道の美学)

ほんまかいなという感じはあるのだが、どうもそうらしい。

折尾駅は北九州市内の端にあたる駅である。

小倉~博多を在来線で乗り越せば、折尾~博多のJR九州の運賃が請求されるのは当然。

小倉~博多を新幹線で乗り越す場合、小倉駅が北九州市内最後の駅という解釈になりそうだが、

新幹線とて 小倉・西小倉……折尾(ここまで北九州市内)……福工大前(ここから福岡市内)……吉塚・博多 と踏んでいると扱い、

山陽新幹線の折尾駅からの乗り越しという計算をしているという。


分岐駅通過特例で西小倉~小倉、吉塚~博多の距離を差し引いた切符で、

小倉・博多で途中下車した場合、この区間の運賃が請求されることになる。

博多~大分方面のきっぷを持って、小倉駅の新幹線改札で途中下車を申し出ると、

西小倉~小倉の距離に相当するJR西日本の運賃が請求されそうである。

ところがどうもJR九州の運賃が請求されてるっぽいんですよね。

ここまでの話からするとなんで? と思うのだが……


この後、在来線に乗る時には小倉~西小倉のきっぷを買って乗る。

ちなみにこの区間は不正乗車対策で券売機での購入を止めていた時期もある疑惑のきっぷである。

正当な理由があるからこの期間は窓口で買ってたんかね。

こっちはよいのが、在来線途中下車後に新幹線に乗る場合、

果たして小倉~西小倉の距離に相当するJR西日本の運賃で計算したきっぷはどうやって買うのだとなる。

このためこのケースは往復とも在来線相当とするという取り決めがあるのだろう。

もっとも新幹線乗り場まで来てしまうと窓口でしか対応できない気もするけど。


さて、この奇妙な現象は果たして東海道新幹線に関連して見られるようになるのか?

まず、分岐駅通過特例だが、こちらは対象区間がないため問題なし。

次に東京都区内・横浜市内からの乗り越しだが、

こちらはおそらく東海道新幹線には当てはまらないのではないかと思う。

確かに現在、横浜市内までのきっぷで乗り越して、品川まで行くと、

川崎(制度上の横浜市内の端)~品川の運賃が請求される。


ところがこの計算の根拠には、小田原~品川の選択乗車が背景にある可能性がある。

小田原~品川を新幹線経由または在来線経由の乗車券を持っている場合、

他方のルートを選択して乗車できるというものである。

もっともこの区間を貫通するきっぷは現在は原則区別しないルールなので、

新横浜で途中下車して、横浜駅から再乗車するというレアケースか、

2枚以上の乗車券を組み合わせて乗車する場合に適用されるルールである。

後者の典型例が横浜市内までの乗車券に川崎からのきっぷを付け足すものである。


そしてこの選択乗車はおそらく廃止になるはずである。

なぜならばこのルールがあると、JR東海の運賃表(従来通り)で計算したきっぷで、

本来値上げされたJR東日本の在来線に乗れてしまうからである。

新下関~博多は新幹線に別の位置にある途中駅がないので、

新幹線も新下関・幡生……吉塚・博多と踏んでいると解釈するルールを残さざるを得なかった。

しかし、品川~小田原は新横浜駅の存在により別扱いするほうが自然である。

品川の隣は新横浜だし、新横浜の隣は品川・小田原なのである。

従来は在来線に乗ったとして乗り越し精算して、新幹線を選択したという解釈が有利だったが、

この解釈が成立しなくなる以上は、素直に品川・小田原からの乗り越しと判断した方がよい。

なので、JR東海扱いの川崎~品川、蒲田~新横浜、戸塚~小田原みたいなのは発生しないのではないか。

(最後のケースは現在は実務的には本郷台からの乗り越しで計算するそうだが)

十中八九そうだと思いますけど、実際どうなるかは始まってみないとわからないね。

食堂に人が少なかった理由

今日は食堂の人がえらい少ないなと思ったのだけど、

確かにこの時期は夏休みだの休暇だので人が減る時期ではある。

でも、特に少ないのは理由がありそうだ。


そもそも前提としてうちの勤務先では1週間連続の夏休みを取る。

この時期は人によって違うので、全員休みとなることはない。

(社内でも工場勤務の人は全員同じ時期に1週間休む)

僕はほぼ7月上旬にとっていて、部署でもだいたい最速だが、

やはり多いのはお盆前後の2週ですね。

今年で言えば今週か来週というところである。


で、実はこの夏休みの取得方法、今年からルールが少し変わった。

従来は7~9月で取ることになっていたが、今年から6~9月で取ることになった。

それでも7月上旬にとった僕が部署で最速だったように、6月に夏休みを取りたいニーズは少ないが。

もう1つは必ずしも土曜はじまりでなくてもよくなったということである。

実は来週に夏休みを取る人にとっては重要な要素になるのだ。


というのも来週は月曜が山の日で元々休みである。

従来はこのような場合は翌週に繰り越すという選択肢しかなかった。

すなわち8/9(土)~8/18(月)が夏休みとなる。

しかし、このような場合、前に1日延ばしたいと思う人も多かったはずである。

今年からのルールでは 8/8(金)~8/17(日) というのも認められるようになった。

この結果、今日は2つの夏休みの人が重なって休みになる日で、

結果として人が少なかったのではないかという推測がある。


当然、祝日とは無関係なところで使ってもいいんですけどね。

7/9(水)~7/15(火)のようなことも可能ではある。

ただ、こういうやり方の場合、夏休み期間の土日が1回で連休が短くなってしまう。

都合によってそういう選択肢が存在することは事実だが、

あえてそれを選ぼうという人は少ないのだろう。


勤続10年と少し、夏休みのルールは細かいところではいろいろ変わっているが、

期間中の適当な1週間を休みにするというルールは変わっていない。

世間的にはどうでしょうね。

やはりお盆周辺で夏休みを入れるところが多いのかな。

勤務先では一斉で休暇を取る工場含めて、お盆周辺に一斉で消えることはないので。

もちろんこの時期はそもそも休暇を取る人が多いんですけどね。