特別に払い戻しをすることもある

今回の旅行の目的地が西日本だったら中止にしないといけなかったかもなぁ、

なんて思ってたら、なんと北海道での先日の豪雨で乗車予定の路線の一部が運休になっていることがわかった。

不明点もあったのでJR北海道に電話で確認したのだが、どうも数日で復旧できるものではなさそうで(一方で数ヶ月単位での運休を宣言しているわけでもないが)、

代替輸送があるよとは言っていたけど、代替輸送は前日になるまでは不明などいう状況で、とてもじゃないが旅行に組み込める状況ではない。。

というわけでルートを引き直して、宿や交通機関の予約も取り直した。

あとは、今持ってるきっぷがどうなるかですが。札幌で駅員に相談だな。

出発前に気づいてよかった。


さて、昨日は山陽新幹線がほぼ終日運休、今日から運行再開となった。

これでも新幹線はよくて、中国地方の在来線に至っては今日も終日運休、さらに長期運休が見込まれる区間もちらほらあるという状況。

高速道路も通行止め区間が残っており、中国地方の移動には苦慮する状況が続く見込みだ。

とはいえ、昨日に比べれば新幹線が運行再開したというだけでも明るいニュースで、これで救われた人は多いはず。

裏返せば昨日は移動に絶望した人があまりに多かったということだ。


そんな中で話題となっていたのがコンサートのことだった。

会場自体が危険が見込まれるような場合は中止にするという判断をすることもある。

ただ、会場自体は安全、出演者・スタッフも到着できるとなれば、中止というわけにもいかない。

でも、そうはいってもこれでは移動がままならない参加者も多い。さて、どうしたものか。

日本では興行券は中止の場合を除いては払い戻しをしないという条件になっていることが通常だ。

ということは開催されればいかなる場合でも払い戻しをしないのが原則である。不可抗力であっても払い戻さないのが普通だ。

とはいえ、さすがにこれは……ということで特別な取扱を行うこともあったようだ。


まずこんな方法。神戸市で行われたラジオ大阪開局60周年イベント「V-STATION THE LIVE! Passion!!」では、

土曜・日曜と公演があったところ、土曜日の未使用チケットを日曜日に持参すると当日券に交換するという措置がとられた。

なぜそんなことができるかというと、空席がたくさんあったんですね。

出演者も半分ぐらいは同じなので、その点でもよい解決策だったのだろう。主催者の持ち出しもないしね。

全てにおいて解決になっているわけでもないが、今日であれば代替交通のあてもなんとかなった人は多いだろうから、ある程度の救済にはなっている。


もしくは特例的に未使用チケットの払い戻しを行うというもの。

ただ、特例的なものということもあってか、開演前は原則論を言うばかりで、事後に払い戻しを行うと発表したケースもあるようだが。

例えば、福岡市で開催された「ラブライブ!サンシャイン!! Aqours 3rd LoveLive! Tour ~WONDERFUL STORIES~」の福岡公演、

土曜・日曜と2公演行われたが、土曜の公演終了後にこういう発表を出している。

今回の記録的豪雨で被災された方や、交通網が遮断されたことにより、ご来場できなかったお客様に限り、チケット代金の払戻しをさせて頂きます。

又、明日7月8日(日)公演は予定通りの開催となります。払い戻しの対象とはなりませんので予めご了承ください。

といいつつ、今日の終演後には2公演ともに払い戻しを行うとある。

昨日は中国地方の交通がほぼ寸断され、九州島内の移動も支障区間が多く、飛行機以外の手がないということで大変な騒ぎだった。

当然、福岡への飛行機は大混雑で、宮崎へ迂回したりとなんとしても福岡にたどりつかねばと、もがいている人をTwitterで多く見た。

写真で見る限りはそれなりに埋まってるように見えるけど(cf. ラブライブ!公式(Twitter))、まぁそれでもちらほら空席があったようで。

あと、独特の救済策としてライブビューイングの映像を時間差で上映するディレイビューイングを実施予定とのことだ。

これは当日は移動がままならなかった人を広範に部分的に救済するものになっていると言える。(どれぐらいの興業規模かわからないけど)


ただ、主催者のことを考えると、開催しながら払い戻しをするというのはなかなか厳しいものがあるわけで、なかなか無理強いもできないよなとは思う。

来場できない人の席を当日券として売れれば、それで穴埋めできるし、不幸な空席も埋められる。

とはいえ、直前の払い戻しに対応するにはチケットレス化されていなければならないが、なかなかチケットレス化はできていないのが実情だ。

なんとかして解決できないかと思うのだけど、大規模な興業でチケットレス化するには相当なインフラが必要だろうと思うので、なかなか。

やっぱり紙のチケットをもぎるのは簡単だけど確実性が高いんだよね。紙のチケットの引き渡しもコンビニがその役割を担えているので。


JR西日本は今回の大雨に際して、「旅行見合わせのお願い」という告知を出している。

北陸新幹線などごく一部の区間を除いて、このような告知を出して、旅行の中止を依頼している。

これは何を意味するかというと、実際に運休になる否かによらず、無手数料での払い戻し あるいは 有効期間の変更に応じるということだ。

最近のJR西日本は事前に取りやめるように早めに告知を出す傾向があって、その一環として行われているのだと思う。

JR他社ではここまで明確に言うことはあまりないが。(JR四国が全線終日運休宣言を出すことはあるけど)

普段はいかなる不可抗力であっても払い戻しに応じないわけだけど、

多くの人が利用するJRがこのような告知を出している以上は、特例的な対応を取るというのは理屈に合うのではないかなと思う。

それぐらいですかね。影響の甚大さは言うまでもないけど、どこまで影響範囲とするかという線引きは実は難しい。