贋作をどう語るか

少し前から話題になっていたのですが……

徳島県立近代美術館「所蔵作品は贋作」 ベルトラッキ氏の絵と判断 (朝日新聞デジタル)

徳島県立近代美術館にジャン・メッツァンジェ作として所蔵されていた作品が、

「天才贋作師」など言われ、ドイツで実刑判決を受けたヴォルフガング・ベルトラッキ氏によるものと判明したと。

少し前に疑いがかかっていて、裏付け調査の結果、間違いないとなったようだ。


この記事の最後にこんなことが書かれている。

東條揚子館長は記者会見で「これまで鑑賞して頂いた皆様にご心配やご迷惑をおかけすることになり、申し訳ない」と陳謝した。作品は展示を取りやめているが、県民に説明する観点から公開を検討しているという。

素性が明らかではないということで展示をやめていたが、

贋作と判明したことで、改めて展示される可能性が出てきたわけである。

ふと気になったのだが、この場合は作者はなんと書かれるのだろうか。


よく古い作品だと「伝雪舟筆」のように作者の名前に「伝」と付いていることがある。

雪舟が描いた作品だと伝わるが、確証がないとなれば「伝」を付けているというわけである。

おそらくこう書かれるような作品は本人の作ではないという確信は高いのだと思う。

ベルトラッキ氏は著名な作家の未公開作品を名乗って市場に出しているわけで、最初からだます気満々で作品を作っている。

このように最初からだまされているパターンもあるとは思うが、

実際には○○の弟子の作品が、○○の作品として伝承されてしまったり、

○○っぽい作風の作品を作ったら、○○作と伝承されてしまったり、

模写として作ったものが、本物であるかのように伝承されたり……

本物の雪舟筆もあるが、偽の雪舟筆(実際は模写だったりする)とか、自称雪舟の後継者の絵とか、

写真がなかった時代にはそういう形で伝承されて行っていたってことなんだよなぁ。

(まんだらけのいる高島屋)


今回の場合はベルトラッキ作と明確に判明したわけで、

そうなると「メッツァンジェ作」を「ベルトラッキ作」に書き換えればよいとは言える。

とはいえ、制作の経緯からベルトラッキ氏の作品というところに価値はなさそうである。

「伝メッツァンジェ作」に「『天才贋作師』ベルトラッキ氏の制作であることが判明」と注釈する方がよい気がする。

実際、伝○○作とされる作品も、□□作と考えられると注釈されていることはある。

そこには確証の程度というのもあるのかもしれないけど。


ベルトラッキ氏の贋作というのは、既存の作品を模倣したものではなく、

著名な作家の名前だけ知れている作品を創作したというものである。

誰も知らない作品であるがゆえになかなか判明しなかったわけだけど。

制作年とされる時代に存在しなかった顔料が使われてたことが決め手になったという。

このように作風や着想を借りても、それ自体は著作権を侵害する行為ではない。

問題はこれをあたかも○○作のように流通させることである。


このような行為を取り締まる法律の1つに不正競争防止法がある。

不正競争防止法の類型にはいろいろあるが、贋作に関係しそうなものとしては、この2つがある。

  • 周知な商品等表示の混同惹起
  • 著名な商品等表示の冒用

他の作家の名前や署名、印と同一とか類似したものを使った場合に適用されることが考えられる。

前者はそこそこ知られた名前に混同させようという行為があれば対象になる。

贋作を流通させるというのはそういうことですよね。

後者はかなり著名な名前を使うだけでも発生する。

マリオカートみたいなレンタカーは、マリオカートというゲームと混同することはないが、

明らかに著名なデザインを使っているので、不正競争行為にあたるとされた。


実はこういう話はわりと最近ホットな話である。

作家の様々な作品を「学習」した人工知能により、○○風の作品を大量に作れるようになったためである。

著作権法の例外規定により、情報解析の目的での著作物利用は自由である。

先ほども書いたように作風を模倣する行為自体は著作権を侵害するものではない。

しかし、それを○○風とか混同させるような行為は不正競争行為にあたる。

これは人間がやってもAIがやっても変わらないわけである。


情報処理目的での著作物利用は「著作権者の利益を不当に害することとなる場合」は認められない。

「学習」といいつつ、ほとんど複製に近いことができてしまうとダメだろう。

これが1つ歯止めにはなりうるが、どこまでやると不当なのかは難しい。

模倣行為自体を禁止するのも実情には合わないだろう。

歴史的に見ても模倣を通じて芸術を学んできたことは多々ある。

人間の手業によるものは認めるが、コンピュータによるものは認めないのは難しいのでは。

結局は明確に線引きできるラインが、著名な作家と混同させる行為なんじゃないかと思う。

これは誰がやっても明らかにダメと断言できるし、十分に歯止めにはなるのではないかと思う。


没後の作家の作品はなんとでも言えてしまうという話ではある。

そういうのをありがたがるのもどうなのかという話はあるのだけど、

一方でそういうコレクターがいるからこそ価値が決まる部分はある。

難しい話だと思いますね。

近鉄が開閉式のホーム柵を使う理由

近鉄ほどホーム柵の設置が難しい鉄道会社もないだろうと言われているが、

鶴橋駅の全てのホームにホーム柵が取り付けられることになったのだが……

鶴橋駅2番線昇降ロープ式ホームドアを2025年3月30日(日)初列車から使用開始 (pdf) (近鉄)

なんとロープ式だけでなく、一般的な開閉式のホーム柵を導入するのだという。


近鉄は全列車のドア位置を揃えるのは事実上不可能である。

通勤電車の多くは4ドアではあるが、このドアの配置が車種により差がある。

老朽化した車両を一掃して……というのを近鉄に期待するのは厳しいだろう。

名古屋線を中心に3ドアの車両もあり、これも一掃とはならないだろう。

さらに近鉄には特急があり、通勤電車と配置が大きく異なり、車種による差も大きい。

奈良線においては、阪神電車との直通運転を行っているが、

阪神車は車両の長さからして異なるということで絶対に揃うわけがない。


となれば、ロープ式しかないだろうというのが常識的な考えである。

昇降ロープ式のホーム柵はJR西日本が特急停車駅を中心に導入している。

この方式は車両連結部などへの転落を防げないなどの欠点もあるのだが、

特急停車駅の安全性向上には効果的ということで活用されている。

JRの成田空港駅・空港第2ターミナル駅でも使われているようですね。


実際、近鉄は早い段階で阿倍野橋駅にロープ式のホーム柵を試験導入、

現在は本格導入に向けて順次設置ホームを増やしている。

乗り入れ先の阪神三宮駅の快速急行折り返し用ホームにも導入され、

鶴橋駅の奈良・伊勢方面のホームの両側に設置されることも決まっている。

近鉄にとっての本命はこれに違いないと誰もが思っていたわけである。


ところでちょっと話は逸れるのだが、JR西日本と近鉄ではロープ式でも形状がだいぶ異なる。

JR西日本のロープ式は支柱が伸縮することによりロープを上げる方式になっている。

この方式は一般的な開閉式のホーム柵と同じような工事で取り付けられそうである。

一方、近鉄のロープ式は支柱を立てて、その支柱に沿ってロープを昇降させる仕組みになっている。

こちらは支柱を立てる工事がかなり大がかりになっている。そのかわり支柱部がかなり細い。

近鉄車と阪神車が混在する場合、昇降ユニットを置く場所すら容易ではない。

細さを求める必要があり、支柱を立てる方式を採用しているのではないかと思う。

当然これは阪神三宮駅(快速急行用ホーム)にも当てはまるので、こちらを採用している。


話は戻って近鉄は昇降ロープ式のホーム柵しか導入できないと思っていたのだが、

まさかの開閉式のホーム柵を導入するのだという。

具体的には近鉄名古屋駅(急行・準急用ホーム)と鶴橋駅(上本町・難波方面)だが、このような注釈が付いている。

(※ 大開口ホーム柵:多様な扉枚数に対応できるようホーム端からセットバックして設置)

そう、柵と車両の間を歩けるぐらい空けておく訳である。

こうすることで車両の扉と柵の開口部がズレていても、調整が利くというわけである。

言われてみればなるほどという感じはあるけど……


実はこの方法を導入している駅が川崎市内にあって、それが東急田園都市線の宮前平駅である。

今となってはなんでこんな設置方法なんだという話なんだけど、

柵が設置された2015年には田園都市線には6ドア車が走っていたという事情がある。

6ドア車に合わせたホーム柵の設置ができなかったので、柵と車両の間を歩けるようにしたと。

ただ、なんでそこまでして宮前平駅へのホーム柵設置を急いだのかというのは謎である。

というのも当時6ドア車の廃止が迫っていて、そこまで待てばよかったのである。

実際、JR山手線の駅では6ドア車が来る可能性のある部分の設置を先送りにする対応も取られていた。

それだけ転落が多くて早急な対応が求められたのか。よくわからない。


他の採用例としては新幹線の熱海駅、新神戸駅があるが、

これは新幹線がホームを高速で通過するという事情によるものである。

開口部と扉の位置を厳密に合わせる目処は立たなくても、安全面から柵の設置を優先したわけである。

熱海は日本初の可動式ホーム柵設置駅であり、新神戸もそれに次いで古い。

現在は開口部を広いものができて、そこそこの停止精度でも開口部と扉位置を合わせられるようになった。

このため新神戸駅では2018~2019年に最新式のホーム柵に置き換えられ、歩ける隙間はなくなった。


なぜロープ式ではなく、セットバックした開閉式を採用するのか。

これは明確なところはわからないが、何らかの支障があるのではと。

近鉄の支柱を立てるロープ式は支柱を立てる構造物が大きくなる。

そのため導入できない場所があるのではないか。

逆にセットバック方式はホームの幅に余裕がないと導入できない。

鶴橋駅の上本町・難波方面は利用者の割には余裕がありそうだ。

これが同じ駅で異なる方式が採用される理由なのだろう。


近鉄は極端だが、各社ともいろいろ苦労はありそうですね。

阪神は近鉄車が入りうるところへの柵導入はロープ式を導入した三宮以外はないけど、

梅田とか三宮の他のホームとかは近鉄車は来ないので開閉式のものを導入している。

ところがこれもちょっと面倒な事情があって、山陽車の一部は車体長が若干長いらしい。

このため開口部の広いホーム柵を使った上で、停止位置を微妙にずらすことにより対応しているという。

広い開口部に微妙な調整をしながら当てはめているという路線はけっこうあるようで、

京成のスカイライナーも停止位置の調整と大開口部の活用でホーム柵対応させているようだ。

そう、特急車でも車種が限られていればなんとかなる場合もあるんですね。

不課税か非課税か

パスポートの申請費用を会社が持ってくれるという話で、

領収書をスキャンして精算していたのだけど、そうだったの? というガイダンスが。

課税区分の入力について「パスポート・証明書手数料は非課税、ビザ手数料は不課税」とあった。

すなわち非課税を選ぶわけだが、そういうもんなのか。


消費税の計算では「課税」「非課税」「免税」「不課税」の4つの取引区分がある。

「課税」は10%または8%の消費税がかかる取引だが、他3つは消費税がかからない取引である。

ただ、それぞれの取引の性格に応じて区別が必要な部分がある。

といっても、売上はともかく、支払側はあまり区別する必要はないのだが。


「不課税」は消費税の対象外の取引である。

会社が払う側としては給与、税金、配当金などいろいろ思いつく。

逆に会社が受け取る側というのは配当金、補助金、保険金など。

あとは国外取引というのがあって、海外出張中の支出は軒並み不課税になる。

(当地で払った付加価値税は還付の対象になることもある)

インターネットを介して外国にいる顧客にサービスを提供する場合、

外国に行ってサービスを提供する場合も、国外取引で不課税になる。


「非課税」は「課税対象になじまないものや社会政策的配慮から消費税を課税しない」とされた取引で、

身近なところでは土地や住宅の貸付、保険診療などがある。

非課税とはいうのだが、潜在的に消費税の支払いは発生している。

というのも非課税売上に対する仕入は仕入税額控除の対象外だからである。

課税事業者は売上に対する消費税と、仕入時に払った消費税の差を納めるが、

非課税だと売上時に消費税が発生しないので、差し引きができない。

大家は家を貸すのに建物を購入したり、修理したりするとき、消費税を払っているが、

それは結局のところ非課税とされている家賃から捻出されているのである。


それで、この非課税取引の中に「国等が行う一定の事務に係る役務の提供」があり、

パスポートの手数料はこれに該当するということである。

てっきり税金と同じ扱いで不課税だと思っていたのだが、非課税が正確だったようだ。

ただ、役所に支払う料金の全てが非課税というわけではなく、

ゴミ処理手数料とか、施設使用料とかは課税取引にあたる。

こういう取引では登録番号が記載された「適格請求書」が渡されるはず。


「免税」は輸出あるいは輸出類似取引に適用される区分である。

国内外をまたいで提供される運送費や通信費もこの区分になる。

この区分の特徴は消費税はかからないけど、仕入税額控除が可能であることにある。

製品を作るのに部品を仕入れると部品に消費税がかかるが、

それを輸出した場合は、部品仕入れ時に支払った消費税が戻ってくると。

ただし多くの場合、外国への輸入時に当地の付加価値税を支払う必要がある。

これもちょっと複雑で「国外取引」だと不課税になるんですよね。

完全に国外で行われるサービスの提供や、インターネット越しに国外の顧客に提供されるサービスが該当する。

国外取引のために日本で払った消費税は免税取引のように単純に戻ってくるとは言えず、いろいろ複雑なようだ。


消費税率の計算で重要なファクターとして課税売上割合というのがある。

これは (課税売上+免税売上)/(課税売上+免税売上+不課税売上)で求まる。

製造業の場合は課税売上割合はほぼ100%だと思う。国内に売れば課税売上、外国に売れば免税売上なので。

一方で、医療機関だとかなり低い割合になっているはずである。

課税売上と非課税売上の両方に共通する仕入の仕入税額控除は課税売上割合をかけた分が認められるよう。

そのようなこともあり、消費税がかからない取引がどれに該当するか区別することは重要なのである。


ただ、これは売上の話で、仕入ということでは区別する必要性はない。

仕入側で課税仕入れの比率を計算するような作業は必要ない。

書類に書かれた消費税の通りに集計すれば基本的にはOKである。

一定の事務に対して役所に払うということで非課税取引になるパスポート手数料も、

外国政府への支払い、すなわち国外取引で不課税取引となるビザ手数料も、

書類に消費税率が書いていないという点では結局同じことである。


もっとも例外というのもある。それが切手の領収書である。

切手類の購入そのものは非課税取引にあたる。消費税率は0円と書かれている。

ただ、通常は切手類は郵便料金の支払いに使うために購入するものである。

そして、切手類を郵便として発送するとそこで課税取引が発生する扱いになる。

基本的にこの考えなので、切手購入を精算すると消費税率10%で計算される。

でも、よくよく考えると国際郵便は免税取引で消費税がかからないので、

その場合は回り回って消費税率0%が正解になる。それは入力できるのか?

バンダイナムコのVTuberいろいろ

ちょっと話題になっていたのですが。

MEWLIVE【公式】/ 今夜20:00から、#AJ2025勝手にアフターパーティーを無料配信いたします! (略) (x.com)

これ、実は全部バンダイナムコグループなんですね。


以前「バーチャルは生配信を使うこと?」なんて話を書いている。

結局はこのタイトルが全てなのかなという気はするが……

リアルとバーチャルというかアバターとの距離はいろいろだねと。


MEWLIVEというのはバンダイナムコミュージックライブが運営するVTuberプロダクションである。

バンダイナムコミュージックライブってLantisの会社ですよね。

「表現者たちがリアルとバーチャルの架け橋となり、自由に活躍できる世界の実現を目指すVTuberプロダクションです」という説明はよくわからないが、

MEWLIVEは「すでに声優やアーティストとして活動している人のVTuber活動」と

「ゼロからオンラインで活動したい人をオンラインで採用」の2本立てなのだという。

後者は普通な気がするけど、前者は果たしてなんだろうか。

と、MEWLIVEのメンバーについて調べるとちょっと変な記述が見つかる。

我王むすび ※飼い主は来栖りん

熊乃ベアトリーチェ ※飼い主は小岩井ことり

夜羽咲クロネ ※いとこは鈴原希実

(MEWLIVE (ピクシブ百科事典))

うーん? と思うわけだが、この3名は「中の人」が明らかになってるんですね。

一応は別人格なのだが、密接な関係を持って語られているところである。

熊乃ベアトリーチェ|バンダイナムコ研究所の技術協力のもと『バーチャルシンクロライブ』を実施 @『新春みゅ~らいぶ2025』 (Lantis)

顔が置き換えられてるけど、まるっきり中の人じゃないですか。


vα-livは以前紹介したがアイドルマスターシリーズの新プロジェクトで、

ちょうどこの週末に1stライブとしてリアルイベントが行われたところである。

こちらは一貫してアバターなのだが、なんとバンドを伴ってのステージである。

『ヴイアライヴ』待望の1stライブがいよいよ開催!生バンド演奏を背負ってのパフォーマンスで盛り上がった熱狂のステージをリポート (ファミ通App)

アバターがスクリーンに映っているだけじゃないかという見方もあるが、

そこにリアリティを与えられるのはアイドルマスターの強みなのかな。


アイカツアカデミー!(デミカツ) もまたシリーズ展開の中でVTuberを活用したものである。

そもそもアイカツ!シリーズはデータカードダスとテレビアニメの両建てでやってきたが、

それとは デミカツ  は全く違うもので、ファンと双方向につながれることを目的としたコンテンツのようである。

そうなると完全にバーチャルの世界に閉じて、アイカツ!の世界を涵養することが目的なんだろうか。

アイカツ!自体が本来的には子供向けのコンテンツとされる中、VTuberというのはそれよりは大人向けだが、

そこもアイカツ!のターゲットには含まれていますよというアピールでもあるのかなとか想像しますがどうなのだろう。


蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブについては以前も紹介しているが、

ゲーム内の姿での一形態としてアバターでの生配信を取り入れているというものである。

ラブライブ!シリーズの特色であるゲーム内の「蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブ」と、

声優ユニットとしての「蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブ」が併走する形態は変わらない。

世界観を広げるために生配信を取り入れているという点ではデミカツと類似する点はある。

それより大きな差異は「リアルタイム『スクールカレンダー』連動プロジェクト」ということで、

ゲーム内の時間の進みと現実世界の時間の進みを一致させるため、

メンバーが卒業してしまうという大きな話があり、この3月はまさに卒業である。


というわけでいろいろあるのねという話である。

いずれも社内とはいえ、観点が少しずつ違うんだなとは思う。

ただ、技術的には共通的に使っている部分もありそうな気はする。

バーチャルの裏側というのはほとんどわかりませんからね。

MEWLIVEは「飼い主」が暴露している部分も少しありますけど。

マイナポータルでのパスポート更新

そういえばマイナポータルでのパスポート申請の話を紹介してなかったな。

というわけで書いておこうと思う。


まず写真が必要ですね。職場の人にスマートフォンのカメラで撮影してもらった。

GIMPでサイズ調整をして、サイズ規定に合う顔写真ができた。

これはマイナンバーカードのときにもやったような覚えがある。

もう1つ、これも面倒なのだが署名の画像データが必要である。

適当な紙に書いて撮影すればよいとなっているが、それでは難しいのでは。

更新なのをよいことに、現在のパスポートの署名と同じぐらいのサイズになるように書いて、

それで書いた紙をスキャナで読み取って切り出して作成した。

本物の申請用紙があればそれに合わせて書けばいいんだけどね。

市役所でもらえばいいけど、更新なら市役所に行くことないし。


ともあれ、これで必要事項をマイナポータルで入力していく。

そもそもマイナポータルのどこにパスポートってあるんだよと思ったが、

「さがす」でパスポートと入れるのが一番早い。

PCでPasoriを使ってマイナポータルを使っている場合でもスマートフォンアプリが必要である。

マイナンバーカードの券面事項確認APとか、パスポートの読み取りはスマートフォンアプリでしかできないようで、

そのたびにQRコードが表示されるのをマイナポータルアプリで読む必要がある。

でも、それはそれでスムーズだと思う。

ちょっと苦労したのがパスポートのICチップの読み取りで、ICチップのページを直接当てるとうまくいかず、

畳んだ状態で当てるとうまくいくという、これはよくわからない話だが。


ともあれ、そんな必要事項の入力をあれこれ済ませれば申請は完了。

数日後にマイナポータルで完成日と受付票のPDFが入手できる。

この受付票を印刷して持参するとスムーズである。(画面表示でもいいらしいが)

手間はそこそこだし、写真・署名の用意がけっこう手間ではあるが、

やはり申請書を持っていかなくていいのは楽ではある。

というのを実感するのは受け取り時なのだけど。


10年前にパスポートを取得したときは市役所が申請場所であり受領場所だった。

これは市が県からパスポート窓口の権限移譲を受けているためであった。

東京都でも島しょ部は町村がパスポート窓口になっているが、

それ以外の地域では少なくとも受領は東京都のパスポートセンターに行く必要がある。

東京都は新宿・有楽町・池袋・立川とあるが特に管轄は決まっていない。

他の用事も考えれば新宿がよかろうということで新宿にした。


もう1つ異なるのが手数料の納付方法である。

10年前は収入印紙と県収入証紙を受領書に貼って持参した。

市役所でパスポート申請

ところがマイナポータルでの申請だと受領書は当日に窓口で渡されることになる。

なのであらかじめ貼って持参できないのと、もう1つ問題は東京都は収入証紙を廃止していることである。

東京都の手数料については当日に窓口で納める以外の手段がないのである。

一方でマイナポータルでの申請の場合、電子納付という選択肢もある。

便利なのだが、今回は不都合があって、なんとパスポート申請費用は勤務先が持ってくれるのである。

印紙と東京都手数料の領収書が必要なので、電子納付はできない。

印紙を郵便局で買うとゆうちょPayで払えるのでは? と考えたが印紙は対象外である。


そんなこんなで事前に現金を下ろして都庁へ向かったのだった。

都庁にたどり着いてから、本当に向かうべきは都議会議事堂だったことに気づき、

だいぶ遠回りして到着すると窓口の混雑がひどいなぁと。

でも「申請受付」って書いてあるから、受領は別のはず。

どこだとキョロキョロすると、あまり人が多くない一室に「受け取り」と書いてあった。

ここで印刷してきた受付票とパスポートを出すと、QRコードを読んで受領書を渡してきた。

これを持って隣の窓口で手数料払ったら戻ってこいという。

隣の窓口で16000円払うと、14000円の収入印紙と東京都手数料納付済のマークをして返ってきた。

領収書も14000円の印紙の販売証明書は普通紙に印字されたもの(日付まで刷り込まれていた)で、

一方の東京都手数料は感熱紙のレシート、なんでなんだろうね。

同じ窓口に戻ると受付番号が渡されて、少し待つとすぐ出てきた。


新しいパスポートは冨嶽三十六景デザインのもの。

日本らしいといえばそうかもしれないけど。

今月24日申請分から新しいデザインになるが、冨嶽三十六景がモチーフなのは変わらないようだ。

あと最終ページの所持人記載欄は緊急連絡先のみになっている。

だからか帰ったら早々書いてねというようなことは言われなかった。

従来のパスポートは返却されるが、VOIDという穴を開けられるかと思ったら、

スタンプを数個押して、ICチップに穴を開けて返却されるだけだった。

外から見ると判別が付きにくいので、表紙にテープを貼って別の場所に保管して置いたが。

このあたりは窓口次第なんでしょうかね。それにしてもVOIDシールぐらい貼ってくれてもいいじゃないかと思いますが。


顔写真ページがICチップ内蔵のプラスチック製になると、

こんな冊子の中央にICチップのページを綴じ込んで不格好なと言われるのかもしれないけど。

でもこれが初代バイオメトリクスパスポートなんだって話ですよ。

顔認証ゲートが当たり前になったのは、これがあったからこそ。

まぁスタンプ無しで問題ないのかというのは別の問題としてありますけど。

三の丸尚蔵館へいく

祝日と土日の間があくところは休暇を取る人が多いが、

僕も休暇をとって東京にお出かけしていた。

大きな目的がパスポートの受取ですね。

マイナポータルで申請したパスポートを受け取るために西新宿に行く必要があったと。

てっきり都庁かと思ったのだが、隣接する都議会議事堂の地下にパスポートセンターがある。

申請はかなりの混雑だったが、受領はスカスカですぐに終わった。この話は改めて書くかも。


そのためだけに東京に行くのもねとは思っていて、

北の丸の東京国立近代美術館に行こうと思ったのだが、

そういえばと思い出したのが三の丸尚蔵館のことだった。

元は御物だけど

相続税の物納や寄贈により国に集まった御物は従来は宮内庁が管理していたが、

他の物納された文化財同様に文化庁に移管され、その管理は国立文化財機構が行うこととなった。

どうも三の丸尚蔵館はこれから改修のためしばらく閉鎖されるようなので、

その前に一度は観に行くかと。皇居東御苑ってことは近所ですからね。


というわけで三田線の大手町駅に到着、三田線なのは都営地下鉄だけで来るため。

大手町駅も広いので、路線により大違いだが、千代田線と三田線だと近い。

ここで大手門に向かって歩いて行く。大手門の入口には “GARDEN IS CLOSED” と書かれた札をもつ人がいる。

ん? と思ったが「三の丸尚蔵館に行きたいのだが、ここでよいか」と聞くと、

チケットを見せてくれと言われて、見せると通れた。

すぐにわかったのだが、月曜・金曜は皇居東御苑は休園なんですね。

おそらく外国人の観光客が多く訪れるのだろう。(なにしろ無料である)

三の丸尚蔵館は月曜はともかく、金曜は開館日なので入ることができる。

ただし、東御苑内を通過することはできないから大手門が唯一の入口となる。


中ではあれこれと工事をしているようだったが、三の丸尚蔵館の工事である。

そもそも国立文化財機構への移管の背景には所蔵品の増加という事情がある。

もともとは昭和天皇の遺品を中心としていたが、その後も皇族や縁故者からの物納・寄贈が続いた。

このため大幅に増築して展示室・収蔵庫とも拡大するのが目的の1つである。

(ちなみにこの改築は宮内庁の事業として行われている)

現在は半分完成した状態だが、これでも宮内庁管理の時代に比べれば広い展示室になったという。


時代としては明治以降のものが多い。

今でも皇室に美術品が「献上」されることってあるんですかね。

今は調度品や儀式につかうものを調達するのは「購入」するという体裁を取ることが多いはず。

宮内庁が購入すればそれは国有財産なので相続税とかいう話にはならない。

国立博物館のネットワークにある施設の中ではもっとも時代的に新しい博物館かなという印象は受けた。

(東京国立博物館と東京国立近代美術館が1907年を境に所蔵品を移管し合った背景もある)

もちろんそれより古い所蔵品もあるんですけどね。

新しい割には伝統的なテーマによるところが多いのは皇室という性格だろう。


観覧しての感想は失われ行く貴族文化ってやつなのかなという話で、

今はなき宮家で使われていた品とかみるとそう思いますよね。

今回は季節がら花にちなんだいろいろな品を並べていて、

当然、美しいんだけど、そこまで一流の品を揃える人はそうそういないんだろう。

本当にすごいんですけどね。それを「献上」してもらえる人がいたんですよね。

日本では皇室がありますので、その点では完全に失われたわけではないが、

いろいろな要因もあり皇族数も減る中で細っているのが実情だろう。

そもそも三の丸尚蔵館ができた背景も、皇室内で伝承し続けられる御物は限られるというのがあり、

文化庁蔵となったことで、国民が伝承していく美術品になったということで、

そう考えればこうして常設の展示施設で盛大に観覧できることはよいことかもしれない。


ちなみに展示室2つと規模としては小さいが、観覧料は1000円である。

Webで日時指定のチケットを購入していったが、直接窓口で買うこともできる。

今年5月に一時閉館後、隣接地で作っている建物をくっつけて展示室が増える予定もある。

1000円ってのはそこを念頭に置いた価格だったのかもしれない。

今でもこれはこれで悪くないですけどね。

国立博物館そのものだったら、奈良博の賛助会会員証を見せればいいけど。

そこは言っても仕方ない話だし、展示活動の充実には必要なことだろう。


引き続きお堀に沿って歩いて東京国立近代美術館へ。

こちらも花にちなんだ作品が多く並べられていた。

春っていうと日本画の淡い感じがよく合う気がする。そうでしょうね。

逆に夏は油絵の濃いやつが合うのかもしれない。ふとそんなことを思った。

桜がさくとそこら中花見だらけだが、まだそういう感じでもなく、落ち着いた感はある。

広告ごとコメント欄を折りたたむ

このBlogをどういう形で見ているかはわからないけど、

最近、個別記事のページの下の方で広告が気になってた人がいるかもしれない。

これはコメント機能のために利用しているDisqusが付けている広告で、

有償サービスを利用すれば広告が付かないとかあるのだが、そこまでするほどの価値は見いだせない。

ただ、この広告、さすがに低俗に過ぎるのではないか。


けっこうそういう不満を持つ人は多いようで、打開策の1つとして普段は閉じておくという方法が書かれていた。

確かにコメントを書いたり読んだりしたいというのは稀だろうから、

その場合だけ表示すればいいのはその通りである。

Disqusのコメント表示を行うdiv要素を非表示にするには、

スタイルシートでdiplay:none; を設定すればよい。

その上で、リンクをクリックしたら document.getElementById(“disqus_thread”).style.display=”block” にセットすればよいだろう。

ところがこの方法には それは#disqus_threadへのリンクで、コメントの位置にジャンプできないという問題があった。


どういうことかというと display:none; が設定された要素は存在しないのと同じ扱いになる。

このためid=”disqus_thread”の設定されたブロック自体が消失してしまうのである。

結果として #disqus_threadへのリンクが機能しなくなるわけである。

うーん、一体どうすればいいんだろうか。


いろいろ調べたところ、代替策としてはリンクをクリックしたら、画面の位置を動かすという方法があるようだ。

具体的にはこんなJavaScriptを記述することで解決した。

if(!location.hash){
  var disqus_block = document.getElementById("disqus_thread");
  var disqus_pos = disqus_block.getBoundingClientRect().top
+ window.pageYOffset;
  disqus_block.style.display="none";
  var links = document.getElementsByTagName("a");
  for(var i = 0; i < links.length; i++  ){
    if(links[i].getAttribute("href").indexOf("#disqus_thread") >= 0){
      links[i].onclick = function(){
        document.getElementById("disqus_thread").style.display="block";
        window.scrollTo(0, disqus_pos);
      };
    }
  } }

#disqus_thread などページ内のアンカーを指定してのリンクの場合は、普通に表示する。

そうでない場合は、id=”disqus_thread”の要素を style.display=”none”に設定するが、

その前にこの要素のY座標をdisqus_posとして保存しておく。

その上で #disqus_threadへのリンクのonclickイベントとして下記2つを記述する。

1つはid=”disqus_thread”の要素を style.display=”block”にして表示状態にすること。

もう1つはdisqus_posに保存して置いたY座標に画面をジャンプさせる。

(ちなみにこの記述は他ページの#disqus_threadへのリンクまで書き換えてしまうので厳密ではないが、実態からよしとしている)


それはそうとして広告の質の低さというのはここ最近、いろいろと問題になっている。

Disqusの広告はただただ低俗というぐらいでそこまでではないけど、

あるアプリでは明らかな違法コンテンツに向けた広告が表示されたり、

いかにも人を不快にさせるような広告に埋め尽くされたり……

オレンジページから“性的広告”は消えたが、「足の爪どアップ」や「インプラントの歯茎」もツラい (ITmedia)

料理のサイトに性的なコンテンツの広告が表示される事象があり、

当然意図したものではなく、広告ネットワークの審査をかいくぐって表示されたものだったと。

それは意図に反するにしても、じゃあ代わりに表示される広告はなんなんだというと、

足の爪に関する広告だったり、インプラントの広告だったり、それはそれで不快と。


見ている人にとって何らか有益に思ってもらえる広告の方が価値が高いのは言うまでもないが、

そういう広告はなかなか集まらないというのが実情のようである。

代わりに集まる広告は価値も低ければ、単価も安いという状況なのだろう。

それで十分な収益を得るには広告の量も増やさざるを得ない状況で、

画面をブロックして広告を表示するという手法も見られるところである。

かといって有料コンテンツで商売していくのも容易なことではない。

大量に使うなら有料会員になってもいいかもしれないけど、

そんなに使わないものを有料会員限りにされたら、使わないという答えになる。


Disqusもそうで、有料サービスが必須になったら、コメント欄撤去を選びますよ。

このBlogにコメント機能なんてほとんどいらんでしょ。

でも稀に役立つから置いているというのが実情である。

広告があまりに煩わしければ、それすらも受け入れられない状況だったが、

必要時のみ表示するというところで1つ落とし所にしようと。

皆様方におかれてもこの程度はご容赦を。

再帰呼び出し疑惑とスタック消費量見積もり

最近、スタック消費量の見積もりをやっている。

前にも書いたのだが、どんぶり勘定というわけにはいかない部分があり、真面目に計算している。

リアルタイムOSのスタックの使い方


コンパイラにスタック消費量の見積もり機能があって、

この関数を起点にしたスタック消費量を計算してといえば、普通はうまく出てくる。

ただ、アセンブラのコードやポインタ呼び出しの関数があるとそうもいかず、

それで前にOSの中身を調べていたという事情もある。

とはいえ、このあたりは調べればだいたい判明するものである。


ところがこれだけでは済まない部分があって、それが再帰呼び出しである。

関数の再帰呼び出しがあると 関数A→関数B→関数A→関数B……

となるとスタック消費量の見積もりは発散してしまう。

当然、無限に再帰呼び出しされるということはあり得ないし、

なんなら再帰呼び出し自体が発生しないことも多いのだが、解析上生じてしまうことがあると。

こういうケースについては再帰呼び出しの最大回数を指定して解析する機能がある。

再帰呼び出しはせいぜい1回だろうという検討が付いていれば、最大1回と指定すればうまくやってくれる。

実際は1回も再帰呼び出しにならないものが多いから過大な見積もりのような気はするけど。


ところが、これでもうまくいかないケースがあったのである。

(関数A, 関数B, 関数C)→関数X→関数Y→(関数A, 関数B, 関数C, 関数D) のような呼び出しパスがあると、

複数の再帰呼び出しのループが関数X→関数Yで被ってしまう場合である。

関数Aの再帰呼び出しが最大1回となるケースを考えても、

A→X→Y→B→X→Y→C→X→Y→A→X→Y→D のような遠回りをするケースも想定され、

解析ツールもこういうケースはまともに結果を出せないと警告が出てくる。

うーん、困ってしまった。


で、いろいろ調べたわけだが、こういうことは実際には存在しなくて、

例えば、関数Aを起点にした場合、関数Yには遷移しないとか、

関数Yから先への遷移がないとか、関数Yで呼び出す関数は関数Dに限られるとか、

いろいろな制約を付ける余地があることがわかった。

ところが、こういうのを解析ツールに設定する方法がないので、さてどうしたものかと。


考えた結果行き着いたのは、こういう問題を引き起こす関数のスタック消費量を別途計算して、

その結果を使って他の関数のスタック消費量を計算させるという方法だった。

関数Aを起点にした場合、関数Yには遷移しない場合は、

関数Yのスタック消費量は計算に入れないとしてスタック計算をさせる。

こうすると再帰呼び出しにならないので普通に計算できる。

関数Yからの遷移先が限られるというのは、いずれもポインタ呼び出しで、

ポインタ呼び出しの関数を列挙している部分を書き換えて、スタック計算させる。

この結果を関数Aのスタック消費量としてオーバーライドしておけば、回避できるというわけである。


しかし、なんでこんなわけのわからないことになってしまっているのか。

実はこれは社内でコーディングされたものではなく、

あるベンダーから購入したライブラリのコードなのである。

なかなか、どんぶり勘定とはいかないし、スタック消費量はコンパイラ次第、

どうしても我々の責任でもってスタック消費量を見積もらざるを得ない。

確かに意図的に再帰呼び出しを利用しているコードも一部には存在するのだが、多くはそうではない。

どうも関数ポインタを多用していることが背景にあるらしい。


解析上、関数ポインタ呼び出しを行う関数は、関数ポインタに入りうる関数をすべて列挙せざるを得ない。

ところが実際には呼び出し元によりだいたい限定されているのである。

わかりやすいパターンでは、関数ポインタを引数にとる関数があって、

func_z(func_1, ….); のように具体的な関数名を指定して呼び出される。

この場合、関数A→関数Z→関数B、関数C→関数Z→関数D のようにルートは決まり切っているが、

解析上は関数Zは関数B, 関数Dを呼び出しうるとして記述する。

この結果として解析上は再帰呼び出しが存在することになるが、実際にはあり得ないわけである。


ライブラリのコードの中身に立ち入る必要は本来なさそうなのだが、

デバッグやカスタマイズの都合で現実にはいろいろ立ち入っている。

あまりに複雑なコードに「一体何を考えてコーディングしてるんでしょうね」とぼやいているひとがいたが、

確かにこれは何を考えて作っているのか大変わかりにくい。

難しいですね。


当初は明らかにあり得ないパスの計算結果を出してすさまじい数字になっていたが、少しずつ収束してきている。

まだいくつか解消しないといけない再帰呼び出しはあり、難易度は高いが、なんとかなるかなぁと。

「もうひとつの京都」は4つあった

「海の京都」「森の京都」「お茶の京都」というのを聞いたことある人はどれぐらいいるだろうか。

わりと京都府と行き来のある人なら見聞きしているかもしれない。

これらは「もうひとつの京都」というキャンペーンによるものである。

海の京都ってのはいかにも印象深いし、この中では一番積極的な活動が見られる。

2016年前後からこれら3地域のキャンペーンは行われている。


京都府内にはこの3つのキャンペーンの対象地域に含まれない地域がある。

当然、京都市は含まれていない。京都市以外への観光誘致を目的としたキャンペーンだからである。

その京都市の西側にある向日市・長岡京市・大山崎町で、これらの地域は乙訓地域と呼ばれる。

生活面では京都市への依存度が強い地域とは言えるのだと思うが。

で、気になって調べたところ、乙訓地域でもこういうキャンペーンはあって、

それが「竹の里・乙訓」で、あまり知らなかったが同時期からやってたらしい。


3つのキャンペーンの対象エリアも細かく見てみると気になることはある。

「森の京都」は京都府の丹波地域で、亀岡市、南丹市、京丹波町、福知山市、綾部市が該当する。

厳密なことを言うと現在は京都市に属する京北なども丹波である。

区域ではないが「森の京都」のWebサイトには京北のことも書かれてはいる。

乙訓ほどではないが観光面では影が薄い感じはある。

目下においては亀岡のサンガスタジアムを中心に広げていきたいとのこと。


「お茶の京都」は宇治市以南の山城地域である。

本来は山城というのは京都市も含むし、乙訓地域も含むのだが、

京都府の行政区分としては京都市を除くのが慣例で、乙訓地域も時に除かれる。

宇治茶のブランドを形成した宇治市、茶畑が広がる周辺地域を意識してお茶の京都と言っているが、

実際には八幡市などはそういうイメージではない地域も含まれている。

京都の郊外として歴史ある地域というのが「お茶」というところに現れているということか。

その中でも南部の相楽地域はもはや奈良の郊外という色合いが強いが。

(奈良県のパンフレットにもあたかも県内のように書かれてたし: あられ舞う南山城と火の粉舞う奈良)


で、気になったのが「海の京都」なんですよね。

これ、最初は丹後という意味だと思っていたが、丹後+福知山市+綾部市が正しい。

そうなんですよ。福知山・綾部は「海の京都」と「森の京都」の両方の対象地域なんですね。

海の京都の典型的な地域が天橋立(宮津市)や舞鶴といった地域である。

いずれも長い歴史のある景勝地であり、港町である。

福知山・綾部はそれ自体が海に面しているわけではないし、歴史的な区分も異なる。

しかし、交通面で言えば、綾部や福知山を経て丹後や但馬(兵庫県)といった日本海側の地域へ向かうことが多い。

おそらくこういう流れを考えて海の京都に含んでいるのだと思う。


この3つのキャンペーンの特色としてDMOの存在がある。

DMOはDestination Management Organizationの略で日本語で言えば「観光地域づくり法人」らしい。

従来的な観光協会などがこの役目を果たしていることも多いが、NPO法人や株式会社という体裁を取るものもある。

(株)南紀白浜エアポートが和歌山県牟婁地域を中心とした地域連携DMOとして書かれているが、

この会社は南紀白浜空港の運営とともに旅行業をはじめとした観光誘致を行っているためDMOなのだという。

京都府ではもうひとつの京都のキャンペーンに合わせて観光協会を再構築していて、

特に一般社団法人京都府北部地域連携都市圏振興社(海の京都DMO)では、

構成市町にあった既存の観光協会を集約しており、事業規模が大きい。

さっきもあったが福知山・綾部は森の京都の区域でもあるが、

地域の観光協会に相当するのが海の京都DMOなので、ちょっと複雑である。

他はそこまでではないが、いずれのDMOも旅行業登録を持っており、旅行商品の開発なども行っている。


「海の京都」「森の京都」「お茶の京都」という言い方も気に入らないところはあるが、

一方でこれらのキャンペーンが功を奏していることは確かである。

やはり京都というのが世界的な観光都市であるところ、

その周辺も魅力的な地域が多々あるというのでうまくやっているとは思う。

どちらかというと乙訓地域は京都市内の観光を分散させるという観点で興味がありそうで、

これは京都市が山科・醍醐地域への観光客誘致に取り組んでいるのはよく知られているが、

同様に「京都西山」ということ京都市西京区に属する地域も含めた乙訓地域のプロモーションもしている。

この点で切っても切り離せないという言い方はできるかもしれない。

それは伏見と「お茶の京都」であるところの宇治・八幡とかもそうだけど


比べるものではないが、奈良県が中南部への観光客誘致に苦戦しているのは昔からである。

みどころは多い地域ではあるのだがポテンシャルに見合っているとは言えないだろう。

昔は奈良市を中心とした北部にしても宿泊客が少ないと言っていたが、

最近はホテルの充実も進み、少しずつだが滞在形の旅行にシフトしつつある。

とりあえずこれでも大きな進歩と捉えられているところだが、

それが中南部まで波及するのはまだ遠いというのが実情かなとも思う。

どっちかというと「お茶の京都」への観光誘致に寄与しそうな話だが。

(「お茶の京都」の課題にも宿泊施設が少ないことが書かれていたし)

奈良県だって中南部への観光客誘致に興味がないわけではないだろうが、

でも優先度の面で奈良市周辺を中心に考えていたところはあるだろう。


奈良県で言えば中南部なのか、中部と南部(五條・吉野)なのかわからないけど、

一定の地域ごとに広域観光の司令塔がいるのは1つのモデルではないかと思った。

地域連携DMOの一覧を見て、ああそういえばと思ったのが「KIX泉州ツーリズムビューロー」で、

これは和泉地域の市町で構成されていてKIXとある通り関西空港と関連付けた活動である。

いろいろな観光資源を掘り起こして、特に外国からの観光客誘致では一定の成果を得ている。

けっこうやりようはありそうな気がしますよね。

ヤフオクの入力画面が変わった理由

ショックなことがあって、それがヤフオクでクーポンの適用漏れがあったこと。

どうしてそんなミスをしてしまったのかというと、最近操作手順が変わったのである。

落札後の取引画面、手順の変更について (Yahoo!オークション)

従来は取引情報の入力とYahoo!かんたん決済での支払の2ステップに分かれていたのだが、

出品者が送料決定するプロセスが不要な場合はワンステップでできるようになった。

普通に考えれば便利になったという話ではあるんだけど。


そもそも、昔のヤフオクはおてがる配送もなかったし、かんたん決済も必須ではなかった。

取引ナビのテキストで送付先、送料、振込先などの情報をやりとりしていた。

これがだんだんと定型化されてきたという流れがあり、

まず送付先などの情報は取引ナビのフォームに入力することが基本になった。

支払はYahoo!かんたん決済の利用が原則になった。

送料も自動的に決まるケースが多くなっていた。

1つは送料込みの場合、開始価格=即決価格でYahoo!フリマへの掲載を希望する場合などこれにあたる。

2つ目が おてがる配送を利用する場合、この場合はサイズを登録しておけば、自動的に送料が計算できる。

3つ目があらかじめ送料を入力できるケース。

基本的には全国均一じゃないと難しいかな。(沖縄県と離島だけは別金額を指定できるが)


こうなってくると、送付先の入力→Yahoo!かんたん決済での支払は連続してできるのだが、

出品者が送料を決めるプロセスを挟むことがあるという理由で2工程に分かれていた。

Yahoo!かんたん決済のフォームも送料の額を任意に変更できるフォームになっていた。

すなわち、送料が自動的に決まるパターンでもやりとりで送料を変更することはできた。

ただ、これがトラブルの原因になるケースもあったんじゃないかと想像するところはある。

あと、この仕組みを理解できてなくて、支払せずに放置されるケースもあったかもしれない。


冒頭に書いたクーポンの適用漏れがなぜ起きたのかという話だが、

従来はYahoo!かんたん決済のフォームへの入力時にクーポンを選ぶ仕組みだったが、

新しいフォームでは一括化されたので、最初の取引情報の入力時にクーポンを選ぶ必要がある。

ところがそのことに気づかず、かつ表示を見落としてしまったのである。

Yahoo!フリマと同じになったという意味ではよいのですが。

ちなみにYahoo!フリマの場合はクーポンはそのとき持っているものでもっとも有利なものが自動選択される。

が、それがもっともよいかは状況によるので選びなおす必要はあるかもしれない。


実は今回、落札した商品は大きな不満があって、

それが本なのに発送方法が宅急便だったということである。

それを おてがる配送で落札者負担となっていたのである。

明らかに割に合わない送料をふっかけてくる商品というのはあるが、

これはおてがる配送なので、支払った送料はそのまま差し引かれる。

なので送料を浮かせて出品者がかすめ取るみたいなことはあり得ない。

(そういう行為はそもそも禁止されているけど)


ただ、それでもこれまでメルカリなどに出品されていた価格よりは安かった。

本当ならネコポスとかゆうパケットのような手段を選んでほしかったが、

そのためには一旦出品を取り消してもらわないといけない。

オークションの期日も当日まで迫っており、取り消して再出品という対応には時間に余裕がない。

落札後に発送方法を変更できるか確認してみたのだが、

匿名配送で変更できるのは想定より大きなサイズになった場合のみで、

後からネコポスに変更するようなことはできない。


となれば匿名配送を使わずにレターパックライトなど考え得るが、

レターパックライトの430円と宅急便60サイズの関東圏内々750円はそこまで大きな差ではない。

この出品者、過去の実績でも発送が早く、それは おてがる配送だからこそというのはある。

おてがる配送の枠内でネコポスに変更して、送料が安く出来るなら、

これは出品者にとっても受け入れやすいが、全く違う方法は難しいだろう。

後で気付いたけど、そもそも新しいフォームでは送料を後からやりとりで変更すること自体ができない。

なので落札後のやりとりで送料を変えるということがそもそもできない。

できるとすればまとめて取引の場合のみである。


だからこそクーポンを適用して送料を少しでも相殺したいと思っていたのだが。

このミスに気づいたときにはものすごいショックだったのだが、

それでもメルカリよりはだいぶ安かったし……とは思う。

あと発送はすごく早かった。この点ではよい出品者である。

送料出品者負担でおてがる配送を使っているのも透明性が高くて基本的にはよい。

ただ、そもそもこれが宅急便60サイズというところが疑わしいことが問題である。

絶対そんなサイズなわけがないんだけど。