参議院議員選挙の結果、特に比例代表を見ていて、
全国レベルで見ると 国民民主党・参政党・立憲民主党がともに得票率12%台、7議席で並んでいるが、
その内訳は地域ごとにけっこう違うんだなと。
都道府県ごとの上位4党の順番をリストアップするとけっこう複雑だなと思う。
都道府県の数として多いのは自民党→立憲民主党と並ぶパターン。
- 自民>立民>参政>国民
- 青森, 岩手, 福島, 栃木, 新潟, 長野, 岐阜, 三重, 島根, 岡山, 佐賀
- 自民>立民>国民>参政
- 自民>立民>参政>公明
選挙区で立憲民主党(あるいはその支援を受けた無所属)候補者が目立ったところが多いのかな。
改選数1の選挙区は自民党と立憲民主党で多くを分け合っている。
3番手か4番手には参政党の名前がある。
2番手に国民民主党が来るパターンもある。
- 自民>国民>立民>参政
- 自民>国民>参政>立民
- 自民>国民>参政>維新
都市部が多いなという印象はある。東京都もそうだったんですね。
あと、玉木代表のお膝元、香川県については国民民主党が筆頭である。
選挙区との連動性は当然ある。香川・富山・山梨は国民民主党の候補がとっている。
全体的には複数人の選挙区では国民民主党が目立った印象がある。
東京都選挙区は国民民主党が2人当選しているのも特徴的である。
立憲民主党は2人擁立したら1人だけ7番手(任期3年)にひっかかる残念な結果。
これも3・4番手に参政党の名前がある。
2番手に参政党が来るパターン、これが西日本と関東で多かった。
- 自民>参政>国民>立民
- 自民>参政>国民>公明
- 自民>参政>立民>国民
- 自民>参政>立民>公明
- 自民>参政>維新>公明
- 自民>参政>公明>立民
- 自民>参政>公明>れいわ
群馬県は出口調査の速報では改選数1を参政党が取るかと騒がれた。(結果は自民党)
茨城県では改選数2ながら、自民党と参政党になっているが、まさに順番通りである。
これらの地域で参政党が票を集めたことの妥当性は考えないといけないが、都市部で強いというわけでもなさそうだ。
次に日本維新の会が1・2番手にあるパターン。
- 維新>自民>参政>国民
- 維新>参政>自民>公明
- 自民>維新>国民>参政
- 自民>維新>参政>国民
概ね近畿圏ですね。和歌山県は参政党が2番手だが、維新も3番手にいる。
大阪府では圧倒的で改選数4のうち2議席獲得はさすがという感じ。
今回は京都府で改選数2のうち1議席を獲得して調子が良い。
元滋賀県知事の嘉田さんが比例代表で出て、維新ではトップ当選。
京滋地区での存在感が高まっていることが見て取れる。
あと、公明党が2番手に来るパターン。
なぜか鳥取県だけ公明党が2番手である。すごく不思議ですね。
調べたら自民党が圧倒的に強い(得票率41%)のでこうなってるみたい。
公明党自体の得票率は10%程度、高いが飛び抜けて高いわけでもない。
それはそうとして公明党、今回はとにかく苦戦している。
比例代表は4議席の獲得に留まり、選挙区は4議席である。
大阪・兵庫で1議席ずつ獲得するなど関西では手堅い部分もあるが、衆議院となれば維新に押されてしまう地域でもある。
関東圏は振るわず改選数6の東京都で1議席獲得に留まり、衆議院の小選挙区はほぼ無理ではないか。
参政党は今回の選挙では人気を集めたのだが、けっこう疑問はあるんですよね。
ドイツのAfDのような極右政党台頭の流れになぞらえる向きもあるし、
そういう政策に期待して投じた有権者が多いのはあると思うのだが、
本当に参政党ってそういう政党なのかはよくわからないんですよね。
陰謀論政党でしかないという意見もありますが、そうすると長続きしないのではと。
そういえば日本維新の会も全国政党化を目指したが、近畿圏以外では剥落してしまったんだよな。
どうしても重なっちゃうんですよね。わからないんですけどね。
もっとも参政党だけ見ると疑わしい部分はあるのだが、
比例代表で日本保守党が2議席とってるんですよね。
これは参政党より明確で、自民党から流出した支持者から票を集めた極右政党ですよね。
議席数としては2議席で、この規模だと長持ちしないことも多いですけどね。
ただ、今選挙の方向性を示すという点ではわかりやすい指標と言えそうだ。
自民党と立憲民主党、いかにも対決姿勢にある2党だが、
実際に行うべきと考えている施策自体はけっこう似てるんですよね。
ちょっと面白い記事を見つけたんですが。
自民党の保守系候補の落選が相次ぐ事態となった。自民の左傾化が懸念される
(自民保守系落選相次ぐ 佐藤正久、山東昭子、赤池誠章、杉田水脈、和田政宗、長尾敬各氏ら (産経新聞))
自民党と立憲民主党はお互い折り合える点も多いので、この2党で妥協点を探れば、ある程度安定的な政治ができそうに見える。
僕が考えた多党制のシナリオはこれだったんですよね。
小選挙区の多くをこの2党で分け合えば、現実的な妥協点は探りやすいだろうと。
他の政党もあるので2党だけで決まらないが、2党がリーダーシップを取るとスムーズであると。
ところがこれに納得しなかった自民党支持者(あるいは元支持者)は多かったんですよね。
国民民主党はそういう層がかなり流れ込んだものだと言われているが、
実際に多く流れ込んだのが参政党だったことがうかがえるところである。
すなわち自民党の在り方により大きく左右されるということである。
思い返せば昨年9月の自民党総裁選挙、1回目の1位は高市氏だった。
奈良県選出の総理大臣が出るのかと思ったが、2回目では石破氏に逆転された。
自民党が挙党一致でやっていくには石破さんだとなったのだろうが、
有権者からの納得は得られていないのが実情のようである。
というわけで自民党内部の事情と、外部の事情はとても複雑である。
2つの民主党が分裂したように、自民党も分裂してしまえば……
と思わなくもないのだけど、結束力が強いのが自民党のよいところである。
そこに期待して票を投じた有権者は多いはずである。
その結果が有権者の期待する自民党なのかはよくわからないのですが。
その方向性によっては参政党は早々基盤を失うかもしれないし、
極右政党として安定的な支持を得るかも知れない。
こういう状況に比して安定しているのが立憲民主党ですね。
この状況で議席が伸びないのはいけないのではという話はあるけど、
参議院議員選挙のシステムからするとさほど増減しないのが妥当に思える。
さっき書いた多党制のシナリオはそれを想定したもので、
自民党に勝てるわけではないが、自民党とともにリーダーシップをとっていくことはできると。
でも自民党の事情により難しいかもしれませんね。