寄り道して見た1970年の万博の軌跡

尼崎から京都を寄り道して帰るのだが、その前に尼崎で少し寄り道。

木曜に行った尼崎市立歴史博物館には別館の産業資料展示室があったのだが、

行くのを忘れてたので帰る前に寄っておこうかと。

特に書かなかったがこの博物館は無料で見られるので、分けて見ても特に問題はなかった。


やはり現代でも尼崎というのは工業都市なのかなぁ。

しかし、醤油、マッチ、紡績、火力発電、製鉄と展示されているものはいずれも廃れてしまった。

知らなかったんですけど、尼崎って製鉄所があったんですね。

今でも金属工業が目立つのはその名残なんでしょうね。

後で調べて気づいたのだが、世界的なチタンメーカーである大阪チタニウムテクノロジーズは尼崎の会社なんですね。


さて、尼崎から京都へ向かうのには阪急電車に乗ると安くて良い。

で、阪急の駅ってどこやねんと地図を見ると、塚口か園田かとなり、

阪神電車に比べて阪急電車の駅間の長さに驚く。

園田駅までバイクを走らせて畳んで、十三まで乗って乗り換えて、

桂で向かいの電車に乗り換えて到着したのは西院駅である。

直前までいろいろ悩んでいたのだが、まず梅小路に向かうことにした。

梅小路公園、バイクはどこに置いておけるのかと思ったら、自転車・バイク兼用の駐車場があった。

料金体系が違うのに入口が同じで不思議に思ったが、タイヤの幅で識別してるらしい。

自転車だと3時間まで無料だが、バイクだと1時間まで無料、以後2時間毎200円なので、

けっこう料金は違うのだが、バイクの駐車場も潤沢に用意されているのはよい。


梅小路というのは京都鉄道博物館である。

どうしてここに来たのかというと「1970年 あの頃の交通展」という万博合わせの特集展示があったから。

1970年というのは言うまでもなく大阪万博のことである。

展示されている車両を見て、新幹線500系はまだ現役だよなぁとか、

環状線スタイルで保存されている103系も兵庫県内では細々走ってるよなぁとか。

車両工場では特に特別展示もないので、117系が置かれていた。

常設の展示スペースが取れないのでこうして時々持って来ているのだろう。

軌道自転車の体験なんてあって、本当に自転車なんだなと。

主に子供向けに改造されてるのもあり、漕ぎにくくて遅いが。

重いものを運ぶこともあるので、スピードはそこそこでも有用なことがあるんですよと教えてくれた。

京都鉄道博物館は蒸気機関車の保存施設としての役目が大きく、保存車両の半分ぐらいは蒸気機関車である。

それ以外の博物館のスペースは案外狭いのである。

そんな中でも最前線を去った英雄をなんとか残せるように努力していると。


さて博物館内には復刻版の時刻表が所々に置かれていた。

昔は本当に夜行列車が多かったなと思う。連絡船を挟んだ時刻表もちらほら。

東海道新幹線開業時には新幹線の接続先に夜行列車もたくさん書かれていた。

それが国鉄がJRになる頃には現在のような新幹線中心のネットワークになっていた。

今に比べれば夜行列車など在来線の長距離列車もあった時代だが、

すっかり新幹線中心のネットワークへの集約が進んでしまった。

飛行機とのすみ分けとか、それが受け入れられるだけの理由はあったんですけどね。


さて1970年の万博輸送について、主には切符が多かったんだけど、

驚いたのは国鉄の駅から「万国博中央」「万国博東口」への切符がたくさんあったこと。

万国博中央は新大阪駅から大阪市営地下鉄・北大阪急行経由、

万国博東口は国鉄茨木駅からバスという意味で、他社込みのきっぷが売られていたと。

あと名神ハイウェイバスも万博会場に乗り入れていて、名古屋からバスも選択肢にあったらしい。

阪急のきっぷも展示されていたが、梅田~万国博西口(現在の山田駅付近)のきっぷもあり、

当時は自動改札機もない時代、往復きっぷとしてせっせと手売りしていたのだろう。

時刻表を見ると、万博入場券・きっぷなど一括手配する「万国博コーナー」なんてのもあって、

今はICカードで乗れるからそんなの事前手配しないけど。

果たして2025年の万博輸送の軌跡はどうやって残るのだろうか? と見ていた。


梅小路を出て七条通をひた走って京都国立博物館へ。

束の間の平常展期間である。3階は展示準備のため閉鎖されてたが。

目玉は修理された「釈迦堂縁起」ですかね。

修理というのは書画の書かれた紙を剥がして、修理して、改めて表装し直すことだが、

元々の表装が豪華だったので、紙を剥がした後、白紙を貼り付けてこちらも保存したのだという。

主には絵の部分で評価されて重要文化財になっているわけだけど、

箱や表装といった部分も重要文化財を構成する要素ではある。

あと「新収品展」ということで最近博物館にやってきたものがあれこれ展示されていた。


そんなこんなで京都駅八条口まで走り、バイクを畳んで新幹線に乗せる。

ひかり号がEX早特で安く買えたのでこれで。割と空いてたのもよかった。

松弁ネットでテイクアウトして家に帰って夕食をとったら、

明日暑い中買い物に行くのも嫌だとバイクで駆けずり回って買い物へ。

閉店間際に駆け込んだり、過積載でシートバックに収まらなくなったり、

いろいろあったが無事に用事も済ませて帰宅と。

汗だくの1週間だったが、帰ってきてからは涼しかった。