MELF抵抗はなにものか

MELF抵抗というのがある。

メルフ抵抗器の理解:建設、アプリケーション、および利点 (ICコンポーネント)

見たことありますかね。あまりなじみはないかも。

中学校の授業でリード抵抗ははんだ付けしたことあるよという人は多いだろうし、

四角いチップ抵抗は一般的な電子機器のプリント板上に多く実装されている。

MELF抵抗はある種の製品では広く使われているそうだが、一般的かというとなんとも。


MELF抵抗はリード抵抗のリードを取って だるま のようにしたもので、

構造的にはリード抵抗同様でありながら面実装部品であるところに特色がある。

密度という面ではリード抵抗と大差なさそうではあるけど、

他の面実装部品と同様に実装できるという点でメリットがある。

両面に実装できるからこの点ではリード抵抗よりも高密度かもしれない。


リード抵抗あるいはMELF抵抗がチップ抵抗より優れている点は耐久性ということになる。

電力定格という点では大きなチップ抵抗と大差ないところはある。

3.5mm×1.4mmのMELF抵抗の代表的な定格は0.25W、

3.2mm×1.6mmのチップ抵抗の代表的な定格は0.25W、同じですね。

(ちなみに現代ではよく使われる1.0mm×0.5mmの抵抗の定格は0.1W)

ただ、円筒形で熱が逃がしやすいとか構造的な差もあり、

静電気などで短時間に過大な入力が入ったときに切れにくいことは事実である。

温度係数もMELF抵抗の方が小さい傾向にある。

チップ抵抗でも適切なものを選べば要件は満たせると思うのだけど、

MELF抵抗はそもそもの性能がいい傾向にあることは確かなようだ。


ただ、うちの職場ではMELF抵抗は使ってはいけないルールがある。

なぜかというと、MELF抵抗のはんだ付けはいろいろ問題があるからである。

円筒形の部品ということは転がりそうだなと思うし、

実際、手ではんだ付けするときのハードルとしてはそこが大きい。

部品が大きいので熱容量が大きく、暖まりにくいのも難しい点だという。

もちろん製造時には自動実装機で乗せて、加熱してはんだをリフローさせることで付けることになる。

転がらないように接着剤でつけてからリフローに流すのは当然である。

とはいえ、円筒形の部品はチップ部品より動きやすいのは確かで、

MELF抵抗は電極からズレたり立ったりする問題が多いようである。

このため原則使わないというルールになっているという。

チップ抵抗で条件を満たせない場合はリード抵抗で対応しているのではないか。


ところが今回、試作品にはMELF抵抗が大量に載っているのである。

変だなぁと思うかも知れないが、製造場所が違うので、その都合らしい。

その中で0Ω抵抗を実装するポイントがいくつもある。

どうも評価の内容に応じて付けたり外したりするらしい。

僕が使う用途ではほぼ全部ショートでいいんだけど。

そのための0Ω抵抗だが、結局はチップ抵抗を使っているのが実情である。

さっきも書いたようにMELF抵抗は転がったり、暖まりにくいなど手はんだには手間である。

0Ωってことは両端をショートできればなんでもいいわけで、

それならうちの職場に多数転がっているチップの0Ω抵抗でいいじゃないかと。

そう言われて0Ω抵抗を必要箇所に取り付けていた。


もっともうちの職場でのチップ抵抗の主流は1005サイズか1608サイズ、

これではMELF抵抗のパッドに届かないので、もう1つ大きな2012サイズ(2.0mm×1.2mm)のものが必要である。

そんなんあるんかいと思ったけど、それなりにバリエーションはあって、

もちろんその中には0Ωはありましたね。

最近は2012サイズの抵抗って使ってるのかね?

(チップ部品ではコンデンサは耐圧のこともあり、微細化が進む中でも岩みたいなサイズのものをよく見るが)

このぐらいのサイズだとはんだ付けしやすくていいですけどね。

といいつつ、MELF抵抗が立ち並ぶ中ではんだ付けするとはんだごての先を入れにくくて、

一応は付いているけど……みたいな微妙な付き方になってしまったのもある。


MELF抵抗が大量に並んでいる基板ってのは異様ですね。

リード部品がたくさん並んでいる基板ともまた違った感じですね。

ある種の製品の基板が社内では部品密度がやたらと高いということで「白っぽい」と言われたことはあるが。

(部品が載っているとプリント板のレジストの色が覆い隠されるので白っぽく見えるらしい)

まぁそれに類する話ですかね。