意外に多いなと思ったのですが。
日本で生まれたが強制送還対象に、在留資格ない子ども140人に異例の「在留特別許可」へ (読売新聞)
在留資格がない状態で長く留まっている送還忌避者の外国人のうち、
日本で生まれた子について今回限り在留資格を与えるという話である。
必要な場合は親などの家族にも在留資格を与えることがあると。
これは出入国管理及び難民認定法の改正時の付帯決議を踏まえたものだという。
ただし、親が一定の犯罪を犯したなど場合などは除外されるということで、
対象者201人中、在留資格の付与対象は7割程度になるのではないかとある。
この7割程度に在留資格が認められるというのが意外と多いなという話。
在留資格がない状態で滞在が継続してしまうケースもいろいろある。
例えば、就労系の在留資格を持つ外国人の配偶者・子がいたとする。
その場合は配偶者・子の在留資格は家族滞在である。
この状態で就労系の在留資格を持っている人が死んだとする。
すると配偶者・子の在留資格もなくなってしまうわけである。
そうすると配偶者・子は国籍のある国などに出国を余儀なくされる。
しかし、引き続き日本の学校に通いたいなどの理由があれば、それを主張してみる価値はある。
日本の学校に通っている子がいるとなれば、それなりの理由があるので、
生計が成り立つか、素行面で問題が無いかなど検討して、何らかの在留資格を認めるケースが多いとみられる。
元が家族滞在の場合は就労できない在留資格なので生計が成り立つかは課題だが。
何らかの理由で在留資格がなくて、日本の小中学校に通う人というのはもうほとんどは救済されてると思うんですよね。
それでも在留資格を認めない人には相当な理由があるはずだと。
そもそも在留資格から逸脱していたとか、犯罪に関わっていたとか、生計が成り立ちそうにないとか、
そういう事情がある人が凝縮されて201人ということであろうと思う。
そのうち3割程度が親が犯罪を犯したことが原因であるということらしい。
思っていたよりは少ないというのは、こういう事情を考慮したものである。
様々なルールから逸脱すると、在留資格の扱いは厳しくなるとみられる。
外国人は日本人なら必要ないような届出がいろいろ必要になる。
永住者ならいろいろ緩和されてはいるが、それでもいろいろある。
期限付きの在留資格で様々な条件が付く永住者以外はなおさらのこと。
このような様々なルールを理解して守ることはけっこう大変なことだと思う。
そのルールの逸脱によっては、在留資格を失ったり、そこまで行かずとも不利な扱いも考えられる。
ルールの逸脱ということで厳しいものの一例が、
短期滞在で入国してそこから中長期在留者に切り替えることだよね。
短期滞在というからには90日以内に出国する前提で入国してるのだから、
90日以内に出国しないということ自体がルールからの逸脱である。
例え、他の在留資格に当てはまるにしても、日本にいるまま中長期在留者に切り替えるのはそうそう認められないという。
それ以外に手がないケースでは認められるらしいんだけどね。
今回の在留資格を与える件が今回限りの特別措置であるのは、
今後は在留資格を失った人はスムーズに帰国していただくという意思表示なのだろう。
法改正というのは退去強制対象者でも難民申請をすると送還されないのを、難民申請2回目までに限るという内容である。
日本での運用として難民認定の条件はかなり厳しいのだが、
一方で人道上の理由で在留資格が与えられるケースもそこそこあるようだ。
ただ、それ以前にルールの逸脱があるとそういうのも認めにくくなる。
調べてみると、技能実習や留学などそれ以前の在留資格からの逸脱して、
それで難民申請に至るケースが多いらしい記載がある
こういうルールからの逸脱には厳正に対処するという話なのだろう。
そのためには難民認定の条件は厳格に考えたいということではないか。
実務的にはいろいろ救済策があるんですよね。
ただ、それが認められるためにはこれまでの在留状況、素行、生計の目処が問われる。
それが満たされないのに出国しない人が送還忌避者であるということだろう。
今回の件で、親の犯罪歴で子の在留資格を認めるかの判断が変わるのはおかしいのではという指摘もある。
ただ、子の在留資格に付随して親の在留資格を認めるとなれば、
それは認めるべきとは言えないという判断もあるのかもしれない。