日本のチャンピオンがドバイで勝つ

昨晩はドバイワールドカップデー、日本からも大挙して参戦していた。

昨年の日本ダービー優勝馬のドウデュースはドバイターフへ、

一昨年の日本ダービー優勝馬のシャフリヤールはドバイシーマクラシックへ、

昨年のUAEダービー優勝馬のクラウンプライドはドバイワールドカップへ。

と3頭のダービー馬が向かったのが印象的である。

ただ、ドウデュースは前日に獣医師に指摘され、出走取消となった。残念。


ドバイシーマクラシックのイクイノックスの勝ちっぷりもすごかったけど、

やはりUAEダービーのデルマソトガケの圧勝と、

そしてドバイワールドカップをウシュバテソーロが優勝したことですよね。

これはどちらも画期的なことである。


UAEダービーはダートのG2ですが、ドバイワールドカップはダートのG1、

長年、日本調教馬は外国のダートのG1で勝てていなかったが、

2021年のブリーダーズカップ ディスタフでマルシュロレーヌが優勝。

同年のJBCレディスクラシックが1500mで、国内に適するレースがなかった。

こうしてダート競馬の本場、アメリカの乗り込んだら、まさかの大快挙。

次いで、つい先月、サウジカップでパンサラッサが優勝。

芝で実績のある馬だが、サウジのダートならと挑戦したら、1ターンの1800m戦という条件にもマッチした。


それに次ぐ3例目ではあるが、この2頭と違うのは日本ダート競馬のチャンピオンであること。

パンサラッサは芝の実績だけで選ばれているし、

マルシュロレーヌは国内のダート牝馬重賞で結果を出していたが、

G1で勝ったわけでもなくチャンピオンとまで認識されていたわけではない。

これに対してウシュバテソーロは昨年末の東京大賞典で優勝している。

年末の大一番、地方唯一の国際GIでの優勝というのは大きな戦績である。

これをきっかけにドバイワールドカップの参戦を決め、前哨戦の川崎記念で優勝、

そしてドバイワールドカップ優勝とG1級3連勝という快挙である。


日本のチャンピオンという点ではデルマソトガケも、

全日本2歳優駿、日本のダート2歳チャンピオン決定戦の優勝馬である。

ケンタッキーダービー参戦を視野に入れてのUAEダービー参戦だったが、

ここで優勝したことで、ケンタッキーダービーの出走権はほぼ確保された。

これほどケンタッキーダービーの日本代表にふさわしい馬もいないのでは。


ドバイワールドカップについては、2011年にヴィクトワールピサが優勝している。

ただし、当時はオールウェザーで、アメリカ勢がずいぶん少なかった。

メイダン競馬場でのオールウェザー導入というのは、

当時のアメリカ競馬の取り組みを取り入れた形だったのだが、

これが裏目に出た形で、後のアメリカ式のダートに戻されている。

アメリカ勢が手薄ということで言えば、今年も大概ではある。

実質的に昨年覇者のCountry Grammerの1頭しかいませんでしたから。

一応、Super Corintoもアメリカ調教となっているけど、チリのG1優勝後、

アメリカに移籍したが条件戦を2走したのみで、アメリカでの戦績はほぼない。


とはいえ、ウシュバテソーロは全く手薄な中で勝ったわけでもなく、

2着のAlgiersは、イギリス調教馬だが、前哨戦2連勝と乗りに乗っており、

3着のEmblem Roadは、サウジアラビア調教馬で、昨年のサウジカップを優勝し驚かせた馬である。

というわけで、それなりの相手に勝っており、十分評価できる内容である。

なお、それに続く4着はテーオーケインズ、5着はクラウンプライドと日本勢。


確かにダート競馬におけるアメリカ勢の分厚さは圧倒的で、

それはドバイゴールデンシャヒーン見て思ったんだよな。

今年はアメリカ勢5頭でそれで1・3・4着と上位の多くを占めた。

ここ最近はアメリカ勢が手薄な分、2着まで食い込めることが多かったが、

今年はリメイクの5着が最先着、なかなか厳しいなと。


その逆にドバイワールドカップは例年にないアメリカ勢の手薄さだった。

ただ、これについては日本から多くの参戦があったことで、

なんとか国際招待競走としての面目が保てたというところはある。

  • カフェファラオ(フェブラリーステークス、南部杯)
  • テーオーケインズ(JBCクラシック)
  • ジュンライトボルト(チャンピオンズカップ)
  • クラウンプライド(UAEダービー、JBCクラシック2着、チャンピオンズカップ2着)
  • ウシュバテソーロ(東京大賞典)

と、これだけ日本のダートで実績を出している馬が揃ったことは大きい。

もっとも、この凄さは外国から見ると伝わりにくいところはある。

総賞金約16億円のドバイWCは「日本VS世界」と海外メディア 日本馬8頭は「際立った記録を持っていない」 (UMATOKU)


そんなドバイワールドカップデーだったが、来年から日本国内のレース体系変更の影響がある。

まず1つが大井の3歳ダート三冠が始まること。

3歳春までに2勝するとJRAでダートで走れるレースが少ないことが、日本からサウジダービー・UAEダービーに参戦する理由の1つだったが、

来年からはこの時期に羽田盃の前哨戦が入り、国内のレースを選びやすくなる。

これは影響があると思うが、ケンタッキーダービーへの道としてUAEダービーを選ぶものはいるだろう。

東京ダービーのJRA枠が優先出走権で埋められる可能性もあるので、

東京ダービーを目指すなら国内を走るべきということで二極化しそうだが。


もう1つがドバイワールドカップの前哨戦として使われてきた川崎記念が4月になること。

これは日本国内のレース体系を見ての再配置なのだが、

ドバイワールドカップと時期・距離が完全に被ってしまうようになった。

おそらくドバイ直行か、サウジカップを前哨戦にするかだと思うけど。

フェブラリーステークスもあるけど、ちょっと違う気がするしなぁ。

まぁサウジカップも違うような気はするんだけど。


それにしてもウシュバテソーロはどうするんだろうね?

アメリカ競馬のチャンピオン決定戦、ブリーダーズカップクラシックへ向かう?

と思ったのだが、凱旋門賞参戦かという話があるらしい。

なんで芝の凱旋門賞? と思うわけだが、父が凱旋門賞2着2回のオルフェーヴルなんですよね。

3勝クラスまでは芝で勝ち上がっているということで一定の実績はある。

また、凱旋門賞→ブリーダーズカップという転戦は可能ではある。

(一般的にはBCの芝レースに転戦するんだが)

少なくとも暑さに弱い馬なので帝王賞というのはないらしい。