今日は今回の旅行の中でも特に余裕がある日なので、寄り道をしていくことに。
北海道の路線図を見ると、苫小牧から札幌に行く線路と並行して少し違う方向へ向かう路線がある。路線名は「室蘭本線」……えっ?
室蘭本線は 岩見沢~苫小牧~東室蘭~長万部 と 東室蘭~室蘭の支線からなる路線である。
室蘭が中間にあるのが変な感じがするが、歴史的経緯からこうなっている。
この路線の苫小牧~長万部は札幌~函館を結ぶ特急や、本州~北海道の貨物列車が多く走っている。
それに対して岩見沢~苫小牧は1日8往復とかそんな本数である。
一体、この路線は何なのかというと、石炭を室蘭に運んだ線路である。
かつてはこの区間には接続路線から石炭を載せた貨物列車が集まってきていた。
その名残が昨日帯広から札幌への特急列車で通過した石勝線にあって、追分駅を挟んでS字を描いて南千歳で千歳線に合流するルートにある。
室蘭本線の支線として夕張に向かっていた夕張線を新夕張から帯広方面へ、追分から南千歳へ伸ばした結果こうなったと。
新夕張~夕張は石勝線の夕張支線として2019年まで運行されたが廃止されている。
実際どんな路線なのか。旭川行きの特急に乗り岩見沢まで行き、ここから1両編成のディーゼルカーに乗り込む。
乗客は少ないが、こまめに乗り降りがある。運賃を現金で払う人もけっこういた。
よくわからない路線だがかなり生活感はある。
かつては多くの貨物列車が走った路線とあって、走りやすそうで複線区間も多い。行き違う列車はないが。
こうして苫小牧に到着。
なお、全体的に北海道の路線名は実態にあっておらず、駅ナンバリングの路線記号は
- 札幌―(千歳線)→苫小牧―(室蘭本線)→長万部―(函館本線)→函館 : H
- 東室蘭―(室蘭本線 支線)→室蘭 : M
- 札幌―(函館本線)→長万部 : S
- 札幌―(函館本線)→旭川―(石北本線)→網走 : A
という形になっている。函館本線はその実態に合わせてH・S・Aに分かれてる。
そして今回乗車した岩見沢~苫小牧はナンバリング対象外である。
苫小牧からまた札幌方面の列車に乗って到着したのは千歳である。
一般的には飛行場の町として知られるところで、飛行機への乗り継ぎを意識したホテルも多い。
轟音がするから空を見れば、尾翼に赤い丸の描いた飛行機……って政府専用機じゃないか。
政府専用機は千歳基地を拠点にしてるんですよね。何度かみかけたので訓練中なのかも。
その後に戦闘機が飛んでいったり……あれ? 一般の民間機は?
実は新千歳空港と千歳基地は接続しているが別々の滑走路を持っていて、離着陸のルートが市街地の真上になるのは千歳基地の滑走路だけなんですね。
民間機に比べれば飛行頻度は低いと思うが、低騒音化が進む民間機と比べると軍用機はうるさいのでは? という気はする。
千歳にやってきたのは千歳水族館という淡水魚の水族館があるからである。
「サケのふるさと」と名前に付いているのだが、千歳川がそうなんですよね。
千歳というと太平洋側のつもりだったが、千歳川は石狩川水系で日本海側に流れ、水源は支笏湖である。
太平洋に近いのはそうだが、実は日本海側の川のわりと上流域だったんですね。
淡水魚の水族館もいくつか見たけど、サケ・マス類がメインでけっこう見栄えする印象である。
淡水魚には違いないけど、海にも行く魚ですからね。
水族館では水辺の動物を展示することも多いが、そういう観点で展示されていたのはなんとアメリカミンクである。
もともと毛皮のため飼育されていたのが野生化して千歳川沿いで暮らしているらしい。
この水族館には川を直接観察できるところがあって、ウグイを中心に魚がたくさん見られた。解説にはウグイが産卵していると書いてあった。
入口にインディアン水車というサケを捕獲する機械が置かれていたが、
実際この水族館のあたりで年30万匹ぐらいのサケを捕獲しているらしい。8月ぐらいから捕獲が始まるみたいですね。
なぜここでサケを捕獲するのか? それは人工孵化に使うためである。
明治時代、資源保護のため、従来アイヌたちが行っていた川でのサケの捕獲が禁止されるも、河口付近でのサケの乱獲は続き、サケの数が減っていたという。
そこで外国の方法を参考に、サケを捕獲して、そこから卵を取り出して受精・孵化させて、放流することで、サケの生息数を増やそうとした。
ただ、これもなかなかうまくいかなかったらしい。これが大きな効果を上げるのは1970年頃からだそう。
この人工孵化がどうして効果的なのかというと、サケをある程度育てた状態、さらに海のプランクトンが多い時期を狙って放流することで、生存率を高められるということである。
さて、水族館を出て、早々宿へ向かうために特急に乗るが、
千歳駅は特急停車駅ではないので、隣の南千歳までは快速エアポートで行く。
快速エアポートはこの区間の列車の多くを占め、まぁ通勤電車ですね。
南千歳が特急停車駅なのは、なにより新千歳空港への乗換駅であること。
また、函館方面と釧路方面の特急を相互に乗り継ぐニーズがあるためらしい。
乗り継ぎ駅ということで、待合室が改札内にある。北海道では珍しい。
登別駅で降りてバスに乗ってたどりついたのは登別温泉である。
背の高いホテルがたくさんあって戸惑う。
根室にいた日、予約していた宿から電話があってなにごとかと思ったら、
「この日は予約していた宿を休館にするので向かいの宿に来て」とのことだった。
これは昨年に白浜で同じようなことを経験しているのだが、
温泉宿が割安な別館を設けていて、双方が埋まるのならよいのだが、
なにぶんこの状況では別館を開けるのは割に合わないと、本館に来てくれと。
ということで立派なホテルである。修学旅行生がいるから風呂の時間はずらした方がいいよと言われたが、それぐらい大きなところである。
明日で北海道滞在は最終日である。いろいろ回ってきましたねぇ。
前に北海道に来たときは4日間の滞在でしたからね。まぁ前後はありましたが。