中道改革連合とはなにか

どうも衆議院を早々解散するらしいという話が出てきて、

いや正気か? という話はあるが、どうも堅いようである。

そんな中、連立政権から離脱した公明党はどうするのか?

と見ていたら立憲民主党とともに「中道改革連合」という新政党を設立することにしたという。

これは政党ではあるのだが、衆議院に限って活動する政党になるようである。

地方議会や参議院については従来通り立憲民主党・公明党が並立するという。

選挙制度の違いから妥当性はあると思うのだが、気になる部分は多い。


どうして2党は衆議院では合同の政党を設立する必要があったのか?

これは衆議院議員選挙が小選挙区含め政党中心であることがある。

重複立候補をするためには比例代表と小選挙区の政党を合わせる必要がある。

比例代表の議席配分はドント方式によるが、簡単に言えば1議席未満の端数を切り捨てにする仕組みである。

端数処理を考えれば2党で1党扱いできれば1議席増えるかもねと。

現在の公明党所属の議員は小選挙区から撤退し、比例代表の名簿上位に記載するようである。

そうなるとほぼ当選確実だが、端数処理で得すればチャラである。

残りは主に小選挙区からの復活当選に充てられることとなる。


公明党からすれば勝ち目に乏しい小選挙区への擁立を避けて、

一方で自民党に次いで立候補予定者の多い立憲民主党に乗っかれれば、

公明党支持者が投票先に困ることも少ないだろうと。

実態としてはすでに公明党支持者の相当数が小選挙区では立憲民主党の候補に投じていただろうし、

全体的に受け入れられやすい仕組みだったのかなと思う。

連立政権を去る理由、去られた理由


というわけで実態に合っているとは思うものの、なんで立憲民主党だったんだろう? とも思う。

というのもかつての公明党にもっとも近いのは国民民主党のように思えるからである。

この点について分析した記事があった。

なぜ新党結成?公明・学会の事情◇電撃解散で急展開 (JIJI.COM)

連立政権からの離脱の背景には公明党結成当初の理念との乖離があり、

一方で立憲民主党との一致点はかなり多いということである。

なのでまずはここを軸にしたのだろうなと思う。

そこに国民民主党が乗っかる気があれば参加してほしいが、

国民民主党としてはとりあえずお断りということである。

公明党が両にらみしたのかはわからないが、選ばれたのは立憲民主党だったと。


さて、冒頭書いたように衆議院で立憲民主党・公明党が合同する形ではあるものの、

一旦離党して新党に参加するという手続きを取る必要があるようである。

これは公明党側の意向なのかな? という気はする。

新党の理念に乗っかれないとした人は立憲民主党に残る可能性はある。

こういう話を聞くと希望の党騒動を思い出してしまうのだが、

おおかたは新党の方針に賛同しているようで、ほぼ移行できるようだ。


立憲民主党にしてみればメリットが多いことは確かである。

労働組合との連携の中で、共産党と距離が近いといろいろ言われるわけで、

そういう中で公明党との提携が強化されれば、そう言われることも減るとみているのだろう。

すでに共産党は衆議院では小選挙区への候補者大量擁立に戻してますからね。

小選挙区比例代表並立制がゆえ


以前にも書いたのだが、自民党としては多党制に否定的で、

そもそも連立に参加した日本維新の会との関係すら微妙である。

両党の事情もあり、選挙を行うとしても基本的に候補者調整はせず、

大阪府すら自民党はかつて公明党が擁立していた選挙区を含めてフルエントリーの意向らしい。

自民大阪府連、衆院選で公明党が候補者を立ててきた4小選挙区に独自候補の擁立目指す…大阪府知事選・大阪市長選は見送り (読売新聞)

今、選挙を行えば日本維新の会の口を封じられると見たのかもしれない。

だからといって勝てるわけではないと思うのだけど。


小選挙区制からすれば二大政党制は必然という話はあり、

自民党+日本維新の会と中道改革連合というのはその定石に沿ったものではある。

(自民党+日本維新の会は連帯しているか怪しいが)

ただ、本当に二大政党制がよいのか? というのは疑問もあるんですよね。

人々の考えが二大政党に集約できるとはとても思えないからである。

全体としては自民党一強の時代が長いが、これは自民党が国民政党としての役目を果たしていたから。

自民党が多党制に否定的なのは今もそういう自負があるからなのかもしれない。

一方で国会での議論が軽視される状況もあり、これではよくないという考えはある。

公明党の連立離脱もそういう問題の積み重ねなのだろう。


希望の党騒動の後、立憲民主党・国民民主党・日本維新の会がそれぞれ異なる道を進んだことは、

二大政党では包含できない考えが多いということを示してもいる。

国民民主党はどちらにも与しないという姿勢ですから、この考えは保たれているが、

そもそも自民党からの支持者流入が多かったらしい政党である。

自民党の党勢が戻ってくれば苦しいのではないかな? と思う。

国民民主党が他の政党と異なる道を行くこと自体は悪いとは思わないが、

芯が強そうで実は弱い政党なのではないかという疑念がある。


全体的にはあてにならない分析かもしれないのだが、

公明党としてはこちらの方があるべき姿とみた点は理解できる。

これで情勢が大きく変わったのか? というと懐疑的な面はある。

結局は自民党の党勢次第の面が多いんじゃないと。

ただ、小選挙区の仕組みからすればちょっとの差が大きな差になりかねないところで、

その点ではけっこう大きな話なのかもしれない。