ハーバーハイウェイの悩み

大阪と淡路島・四国方面を結ぶバスは、たいていは阪神高速湾岸線とハーバーハイウェイを組み合わせて走る。

ハーバーハイウェイは六甲アイランドとポートアイランド(神戸大橋)を結ぶ道路で、

正式な施設名は「港湾幹線道路」、神戸港(管理者:神戸市)の港湾施設として運営されている。

無料区間もあるが、高羽ランプ~新港ランプの区間は有料道路になっている。

いまどき回数券を渡して使っているようだった。ETC導入してないからね。


どうしてハーバーハイウェイを使うのかと言えば、阪神高速湾岸線の西端が六甲アイランドで切れてるから。

六甲アイランドに渡る手前の住吉浜出入口がハーバーハイウェイに直結していて、

そのままハーバーハイウェイを真っ直ぐ走って新港ランプを出ると、阪神高速神戸線の京橋出入口がある。

ちなみに住吉浜出入口はよく詰まるので、その場合は六甲アイランドまで走りきって乗り継いでも良い。

これが基本の使い方(阪神高速の乗り継ぎ料金制度の対象)なのだけど、

他に阪神高速湾岸線と新神戸トンネルの乗り継ぎに使われることがあって、

これは乗り継ぎ制度の対象外だが、高速バスでこのルートを使って乗り継いでびっくりしたんだけどね。

よく知られた話だが、阪神高速神戸線~第二神明道路の月見山付近はよく渋滞するので、

これを回避するために北神戸線経由のルートが使われる。(というかバスだとこのルートに迂回することの方が多い)

大阪へ行くからといって中国道に合流すると宝塚東・西トンネルでさらなる渋滞に巻き込まれてしまうので、

新神戸トンネルか神戸山手線に乗り継ぐのが一般的で、いずれにせよ最終的には湾岸線に入るので、

乗り継ぎ料金制度の対象外であることを承知で、新神戸トンネル~ハーバーハイウェイ~湾岸線と走るんですね。


そんなハーバーハイウェイがニュースで話題となっていた。

通行量の徴収漏れ13億5千万円に 神戸のハーバーハイウェイ (神戸新聞)

どうもハーバーハイウェイは夜間に料金所が無人になるらしい。

無人の料金所には料金箱が置かれている。(Googleストリートビューで見たが、確かにあった)

なので、ここに現金や回数券を入れて通るのが正しいのだが、大半の車は素通りしていると。

素通りした車の台数に料金(110~210円)を掛けると2015年以降で13.5億円あったというニュースである。


注意点としては、ハーバーハイウェイは夜間に料金所が無人になっても有料だが、

ハーバーハイウェイの西区間と平行している摩耶大橋(これも港湾施設の有料道路)は夜間無料であるということ。

確かに通行料金にも「自動車1台1回につき、午前8時から午後8時まで 110円」と書かれている。

なので、こちらは料金所に料金箱は置かれていない。この時間帯は有人だから。


最初に書いたように、一般の人にとってはハーバーハイウェイは阪神高速湾岸線と乗り継ぎに使う有料道路という印象だが、

本来は港湾施設ということで、港を行き来する自動車のための道路である。

港湾道路というのは各地の港にあって、橋やトンネルなどでよく知られている物をいくつか挙げると……

大阪港の大阪港咲洲トンネル・夢咲トンネル、咲洲トンネルはかつては有料道路でしたね。(2014年無料化)

港区~咲洲を結ぶ道路には阪神高速大阪港線(港大橋)もあって、こちらが有料なのとバランスを取る目的だったんじゃないか。

東京港のレインボーブリッジの一般道路部(首都高速台場線は港湾施設ではない)、これも無料ですね。

そして、神戸港のハーバーハイウェイ、通行料の設定はあるが、二輪車以外の車ならば全区間通行でも一律210円である。

大型車にとっては異常な安さだし、さらに言えば港湾関連事業者には通行券の配布もあるらしい。


このことから読み取れるのは、神戸市はハーバーハイウェイの料金徴収をあまり重視していないのでは? ということ。

大阪~四国を移動するような神戸港には全く関係ない車も多く、維持費程度は頂きたいという考えはあるんだろうが、

異常に安い料金ゆえに、夜間も料金所に係員を置くようなことは避けられてきたということである。

実際、17.5億円の徴収漏れがあったといっても、それを徴収するのにいくらかかったのかという話もあるし、

さらに言えば、無料突破できることを前提に通行している車両も相当割合あるだろうから、

実際に係員を置いてもこんなに集金できるかは別問題だと思う。あまり報われないだろうなと。


もっとも、ハーバーハイウェイの実情からすると、ETCが使えないというのは不便だし、料金所付近の渋滞も起きている。

このことから神戸市は2022年度までにハーバーハイウェイにETCを導入する方針だという。

ETC導入はハーバーハイウェイにとっては重い負担だが、この道路の実情を考えるとやらざるを得なかったということかなと。

このときには料金体系や夜間の料金収受体勢も見直しが行われることになりそうだという。

大型車まで210円は安すぎるので、ここは何らか見直しが入りそうですね。


そもそも、ハーバーハイウェイなんて使わせるなというのが、阪神高速湾岸線の利用者の思いだと思う。

六甲アイランドでちょん切れていても、渋滞ポイントが多数ある神戸線よりは、片側3車線で走りやすい湾岸線の方がマシとはいえ。

阪神高速湾岸線は六甲アイランド~名谷は計画はあっても、具体的な動きは最近までなかった。

2016年に六甲アイランド~駒栄の建設に着手し、やっとこの問題が緩和されそうである。

これが開通すれば阪神高速の乗り継ぎ目的でハーバーハイウェイを利用する人は激減すると思われる。

ただし、開通時期は未定、長大橋を複数作らないといけないので相当な年数がかかる見込みである。

(2026年完成予定とみたけど本当だろうか?)


というわけで、ハーバーハイウェイの夜間の徴収漏れについては、それなりの理由があったわけですね。

一応、神戸市としては看板を設置して、夜間の通行料について周知することを考えているようだ。