昨日のニュースで羽田~小松を減便するかわり、那覇~小松を増便するというのを見たが、果たしてそれは交換条件なのか?
「1年延命」も苦境脱せず 日航・小松―羽田減便 知事直談判には配慮 那覇増便、ダイヤ調整へ (北國新聞)
そもそも、同路線は新幹線との競合によりかつてほどの需要がない。
なので減便は避けられない状況だったが、そこで交換条件に那覇便を増便する話が出てきたと。
とはいえあまりに脈略のない話だと思ったが、それは小松だけの話でもなかったらしい。
2026年度 下期のJALグループ路線便数計画を一部変更 (JAL)
羽田~小松は日本トランスオーシャン航空(JTA)の機材で運行されることが多い。
これは平時はJTAが運航している羽田~宮古・石垣でより大型のJALの機材を使用するため、
それで浮く機材を内地路線に入れるというところからスタートしている。
羽田~小松が減便されるとJTAが入れる内地路線が減ることになる。
が、本業である沖縄発着路線の増発にリソースをつぎ込むようだ。
具体的には台北(桃園)・小松というわけですね。
もう1つ、全社的な変化としては伊丹空港発着の路線が増えるということ。
女満別・旭川・帯広が各1往復通年運航に、新千歳で増便、JTAの関西~那覇の2往復が移管される。
これまで伊丹空港は1000km以上の国内線は便数を制限されていた。
これは関空との役割分担として導入されていたもので、
都心からの距離が遠くなってもメリットが大きいだろうとか、国際線との乗り継ぎニーズがあるだろうとか考えていたのだろう。
ただ、関西3空港の経営が一元化され、関空は国際線が忙しい状況である。
この制限は特に意味がないということで今さら撤廃された。
これにより伊丹空港にいる機材ですぐに増発できるとなったのだろう。
国際線乗り継ぎに使えなくなるデメリットはあるが、その分のリソースを国際線に充てられるメリットの方が大きいのでは?
那覇は移管だが、北海道路線は純増である。ANAも函館・新千歳・那覇で増便になる。
全体的に空路の特色が生かせる路線を増やし、陸路と競合する路線は減らす傾向があり、
沖縄路線の増発や北海道路線のバリエーション増加というのはわかりやすい方向性なのだろう。
基本的には歓迎するべきことではないのかなと。
沖縄路線という点ではJTAの果たす役目は大きいということかなと。
ところで最近、JALグループとANAでそれぞれ気になる機材の発注をしている。
JALの運航計画に書かれているが、日本エアコミューター(JAC)がATR72を2機購入するとある。
JACは主に鹿児島県内の離島路線で使うためにプロペラ機を保有しており、
ATR42(48席)が9機、ATR72(70席)を2機持っている。
これにATR72が2機加わるわけだが、果たして何に使うんだろう?
まだ明確なことは言われていないが、けっこう鹿児島県内でもJ-AIRのリージョナルジェット機が飛んでいて、
特にE170は76席なのでATR72はほぼ同サイズである。
なので県内路線を中心にJ-AIRからの移管を想定しているのかなと思った。
もう1つ、JALグループでプロペラ機購入の流れがある。
それが琉球エアコミューター(RAC)で、現在使用しているのと同じQ400の中古機を導入するそう。
なんで? と調べたら故障がしばしば発生しているようで予備機確保のためのようだ。
RAC、相次ぐ欠航を謝罪 久米島町の7団体が要請書 沖縄 (琉球新報)
Q400はすでに製造中止になっており、RACは製造中止になる前に駆け込みでQ400を購入した経緯がある。
なぜ駆け込みで買ったのかというと、操縦資格の都合ではないかと思う。
で、予備機を新しく用意するにも操縦資格の問題もあるので、中古機でなんとかということである。
で、どうも現在持っているQ400と同じ5機分の中古機の機体番号枠を確保しているようなのだが、
予備機には多すぎる気がするし、後継機にしては製造年の差があまりない。一体なにを目論んでいるのだろう?
一方のANAなのだが、こちらは新型の小型機としてE190-E2を導入することを決めている。
FDA・JALと同じエンブラエル機だが、より低燃費の次世代型である。
おそらく現在プロペラ機を使っている路線でも多く使われそうだが、
それとともにIBEXエアラインズへの貸出も行うという。
ANAとアイベックスエアラインズ、運航受委託で包括提携 ANAHDは共通事業機としてエンブラエル「E190-E2」を8機追加発注 (sky-budget)
ANA所有の機材を共同事業機として貸し出すのはオリエンタル絵アブリッジでも行われている。
コードシェアでANAと提携関係のあるIBEXエアラインズだが、
同社のCRJ700の後継機を考える中で、ANAに調達してもらうことにしたわけだが、
実はそれだけでなくANAから運航業務の委託を受ける形に転換していくことを考えている。
この場合、共同事業機というよりはANAの機材にIBEXの乗務員が乗り込んでANA便で飛ぶという形になる。
IBEXエアラインズの自社路線があればANAの機材を借りて自社便で飛ばす扱いになるが、果たしてあるのだろうか?
なんて話をまとめていて気づいたが、JALも初期のE170はそろそろ代替を考える時期になっているのだろう。
選択肢はいくつかあるが、鹿児島県内では地元のJACの顔も立ててATR72が代替手段なのだろう。
後継機を買うならクラスJ付きで飛んでいるE190の後継機、E190-E2がよさそうだが、
路線の性質によっては他の選択肢もあり、陸路との関係では現状維持とも限らないのだろう。
そんなこんなで各社ともここからしばらくは国内線のリソース再配置が忙しそうである。
JALは機材更新の目処は立っているのでしばらく安心と思っていたけれど、
いろいろ目論見通りではない部分もあるのだろうかなと思った。