飛鳥・藤原の宮都が世界遺産になる

4月に吉野に行くとき、橿原市内で乗換などしているが、

このときに「飛鳥・藤原の宮都 世界遺産国内推薦決定」というような掲示がデカデカとされていて、

まだ登録されると決まったわけではないのにな……

と思っていたが、「登録勧告」が出たとのことで、登録は確定的な状況になった。

「飛鳥・藤原の宮都」世界遺産へ ユネスコの諮問機関が「登録」勧告 (朝日新聞デジタル)


これで奈良県では4つ目の世界遺産が登録されることになる。

  • 法隆寺地域の仏教建造物(1993年)
  • 古都奈良の文化財(1998年)
  • 紀伊山地の霊場と参詣道(吉野・大峯と大峯奥駈道) (2004年)
  • 飛鳥・藤原の宮都 (2026年登録見込)

どこいっても世界遺産だなという感じですね。

飛鳥・藤原は世界遺産暫定リストに記載されたのは2007年のこと。

推薦まで相当な年数を要しているのだが、いろいろ事情がある。

もっとも大きな理由と言われているのが藤原宮跡の特別史跡指定範囲である。

史跡に指定されると利用に大きな制限がかかるため、地権者の同意を得て指定する慣例がある。

(史跡に指定されたからといって住宅などに使えなくなるわけではないが、建替などに制限がかかる)

暫定リストに記載された頃はカバー率は8割程度だったという話もあるが、

これが98%ほどになるのを待って推薦したという事情がある。


僕は飛鳥・藤原の宮都の構成資産の多くに足を運んでいるが、

その上で思うのは、ここから往時の姿を想像するのはまだ難しいということである。

これは平城宮跡との比較で言っているのだが、発掘調査の歴史やそれを補強する資料が圧倒的に少ない。

まだこれから掘って調べて行かないといけない部分がたくさんある。

それも平城京と比べても短期間で放棄された宮都ばかりなので情報が限られている。

一方で、飛鳥・藤原→奈良(平城京)→京都(平安京)の3つの世界遺産がシリーズになるということで、

それらがまとめて継承されることへの期待もあるのかなと思う。


ところで今回の世界遺産推薦にあたっては、暫定リストに記載されていた大和三山が落とされている。

大和三山は藤原京を囲むようにあった香久山・畝傍山・耳成山である。

2005年に名勝に指定されているが、世界遺産登録の前提となる国内法での保護対象とするためだったのかも。

これ自体は考古遺跡ではないという理由で外されたようだ。

説明がしにくいという理由で外される資産もけっこうあるんですよね。

地元では世界遺産と同じように紹介されてたりするんですけど。

実際、藤原京を理解しようとすれば外せないものだとは思うのだけど。


基本的に日本は世界遺産に推薦するというのは相当な確度があるからこそである。

ICOMOSの審査結果には 登録勧告・情報照会・登録延期・不登録の4つがある。

登録勧告は文句なしで登録に値するということで、今回はこれにあたる。

情報照会は何らかの修正など必要だが、それなりに絞り込まれているもので、

このパターンはすぐ修正して同年に登録されるケースも多い。

登録延期は出直してこいということなのだが、同年登録というケースもある。


近年のものでいうと、まず一発で登録勧告になったのは、

  • 北海道・北東北の縄文遺跡群 (2021年登録)
  • 百舌鳥・古市古墳群 (2019年登録)
  • 長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産 (2018年登録)
  • 宗像・沖ノ島と関連遺産群 (2017年登録)
    • 宗像大社辺津宮・中津宮は除外を勧告されていたが、世界遺産委員会ではすべて登録することが認められた
  • 明治日本の産業革命遺産 (2015年登録)
  • 富岡製糸場と絹産業遺産群 (2014年登録)
  • 富士山 (2013年登録)
    • 三保の松原は除外を勧告されていたが、世界遺産委員会では登録が認められた
  • 小笠原諸島 (2011年登録)

ここ最近はかなり確度が良いので一発登録となることが多い。

ただ、一部除外を勧告されたことはけっこうあって、でも全体的には登録すべきと認められている。


次に情報照会だが、近年では 佐渡島の金山(2024年登録)がそうで、

すぐに対応できるとみた日本政府は、遺産範囲の見直しなどして勧告された年の世界遺産委員会で登録されている。

ただ、これは特殊なケースのような気はしますね。

翌年以降に申請するのが基本的なフローのようである。


登録延期、これはけっこうあって、けっこうな年数かけて出直しているケースが多い。

  • 奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島 (2018年延期勧告・2021年登録)
  • 平泉 (2008年延期勧告・2011年登録)
  • ル・コルビュジエの建築作品 (国立西洋美術館 含む)
    (2009年延期勧告・2011年不登録・2014年登録)
  • 石見銀山遺跡 (2007年延期勧告・同年登録)

石見銀山は延期勧告から逆転して同年登録というのはよくわからん話だが。

奄美・沖縄では保護範囲の拡大、平泉とル・コルビュジエでは構成資産の絞り込みで登録に至っている。

今のところ、延期勧告で出直し準備中という案件は日本にはないよう。

平泉は登録勧告を得るために落とした資産を拡張する計画はあるようだけど。


最後に不登録なのだが、これは 武家の古都・鎌倉 で2012年に不登録勧告を受けている。

この後、世界遺産委員会で不登録決議を得ると今後推薦できなくなるので、

勧告の段階で取り下げ、現在も世界遺産暫定リストに含まれている。

ただ、登録に向けた動きはほぼ止まった状況にある。

彦根城とともに世界遺産暫定リストに長いこと居座っているが、

一旦、不登録勧告を受けたこともあり、永遠の暫定リストなのかもしれない。


世界遺産というのは日本の文化財・自然保護制度とはだいぶ違うものである。

とはいえ、普通は国内でも重要度が高いとみなされているはずである。

文化遺産の場合、遺跡や建造物をキーとして登録されることになるが、

奈良県は国宝(建造物)が64件、特別史跡が10件と都道府県別ではいずれももっとも多い。

今回の飛鳥・藤原の登録が実現すれば、10件の特別史跡のうち8件が世界遺産の構成資産となる。

国宝建造物も法隆寺・法起寺の19件を筆頭に相当数が世界遺産の構成資産となっている。

世界遺産に登録されるには何らかの保護制度の対象になっていればよいし、

百舌鳥・古市古墳群にいたっては史跡指定すらしなかった資産もある。

(現役の王族である皇室の陵墓であることは考慮されたとみられる)

でも、普通は国内制度でもトップクラスの保護体制にあると考えるのが自然で、

奈良県所在の世界遺産はいずれもそのようなものである。

平日夜なので急いでノンストップ?

今日は休暇を取って東京へ。

と目的地には何時に着けば良いのかなと思ったら、18時開場・19時開演……えらい遅いな。

これだと休暇を取らなくても間に合った? さすがに1時間ぐらいは早上がりしないと無理か。


そんなことに気づいたのが前日だったというのがマヌケなのですが。

で、なんでそこに気づいたかというとこれですね。

大橋彩香 official/ 6/5(Fri) Ayaka Ohashi Oneman Live『Fiesta』 今回のライブは【 MC無し 】のノンストップライブになっております ――

なんでノンストップにするんだろう? それだけ時間を切り詰めたい?

というので開演時間を見たら、えらい遅いことに気づいたと。


そんなわけで往路では寄り道しつつ、田町駅からお台場レインボーバスに乗り、フジテレビ前まで。

お台場レインボーバスと言えば、前に乗ったときはiDで払っていたが、

システムが置き換えられ、2024年11月からクレジットカードのタッチ決済が、

2025年9月からICOCA他のICカードに対応している。

なぜ東京でICOCA他と言ったのかというと、JR西日本がコミュニティバス向けに開発したハンディ端末を使ったシステムだから。

運賃箱の上に固定器具で取り付けられていて、そこにタッチする。

ただ、処理時間が少しかかるようで、クレジットカードをタッチしてお先にと。

(タッチ決済もちょっと遅いが、こちらを使う人は少ないので)


お台場レインボーバスは港区が台場地区のために走らせているコミュニティバス、

だけど目的地は江東区青海ということで、早々歩道橋を渡って、目的地のダイバーシティ東京プラザに到着。

やっぱり便利ではあるんですよね。特に台場向きは寄り道もあまりないので。

ダイバーシティ東京といえば、横にガンダムがあるわけだけど、今年には撤去されるとのこと。

長い間、この地域の景色として定着していたものが大きく変わることになる。

暫定利用の施設が多いこともあり、東京港の埋立地は目まぐるしく変化しますね。


ここに来るのはだいたいZepp DiverCity TOKYOに来るときだけど。

実はちょうど10年前にもここに来ている。大橋彩香さんの1stワンマンライブである。

ちょうど10年後、同じ場所でというのがキーポイントだったらしい。

結果として金曜日にはなってしまったが。そういう妥協を言い訳する策でもあったのかもしれないけど。

ここも忙しいんでしょうね。


ノンストップといっても、やはり間に何らかのインターバルは必要で、

バンドの休み時間としてDJが音をかけて歌う時間があったり、

衣装替えの時間をバンドとダンサーでつないだり。(これはいつものことだが)

後半のチェックだらけの衣装を見て、やっぱりこれだよなと思った。

今まではどちらかというと前半の衣装になっている印象である。

そんなこんなで本編は1時間半ぐらいで終わって……

ってアンコールはあるんですね。結局それで1時間ぐらいは消費している。

結局、合間合間にMCあるよりはアンコールの方が時間消費著しいよなと思ったのだった。

ノンストップにしたことで詰め込める要素が多くなったことは事実だが、

時間を節約したかったという理由ではなかったようだ。


事務所の同期に比べれば歌手デビューは少し遅めだったが、

そこから10年経ってもこれぐらい盛大に出来ているのはすごいのだろう。

でも、このライブハウスを満員にするにはほど遠い動員数ではあるが。

ファンもそのまま歳を取っていった感はあり、だから平日でも困らないんじゃね? って。

なかなかTVアニメの楽曲とか歌うことも最近はないので。


そんな中でも最近知って来る人ってどんな人なのかというのは気になるが。

比較的知る機会がありそうなのはバンドリだけど、

果たしてMyGO・AveMujicaから知った人がPoppin’Partyまで目が行くものか。

ましてそこでドラム叩いている人の歌手活動まで行き着くものか。

けっこう難しい気はするが、チャンスはあるのかもしれない。


いろいろ思うところはあるが、フェスに出演してもやりそうにない曲はたくさんあって、

そういうのを披露する機会はこういうところしかないんですよね。

その点では続いていることがありがたいところである。

そんなことを思いながら、出るともうダイバーシティの店は閉まっているようだった。

そんなわけで東京テレポート駅まで館外を通って歩いて行く。

時間が遅いので本数・早さ重視で りんかい線 だが、けっこう距離あるなと。

ダイバーシティ東京も東端からテレポート駅は近いのだが、西端だと案外遠いらしい。

夜で何もない中を歩いて行くというのも遠く感じた理由なのかも。

夜のりんかい線はなかなか混んでたが、大井町で一気に空いて、大崎から先も新宿までは混むことはなかった。

まぁ楽ではある。運賃的には距離が長いのもあって割高なのだが。

5000人規模のホールの改修工事

パシフィコ横浜の国立大ホールが2027年5月~2028年3月に休館、

東京国際フォーラムが2029年1月~2030年3月に全館休館、

いずれも大規模改修工事のためである。


国立大ホールと東京国際フォーラムホールAは最大5000人収容の大規模ホールである。

この規模のホールは全国的にも少ないので、両方休館になると大変だなと思ったが、

そこはちゃんと被らないようにしているようだ。


パシフィコ横浜にとってはパシフィコ横浜ノースができたことで、

国立大ホールの本来の目的である国際会議はこちらが使われるようになっている。

パシフィコ横浜ノースは会議場だった

多目的ホールは全て組み合わせると最大6000人程度の会議室になる。

この点では特に問題ないように思える。

ただ、全て平面なので柔軟性は高い一方、コンサートなどの用途には適しない。

じゃあほとんど代替性はないですねというのが大方の見方だが。


東京国際フォーラムはホールA, ホールC以外は展示場としての機能も多く備えている。

ずいぶん先の話を言うんだなと思ったけど、これは東京ビッグサイトの改修計画も踏まえたものだろう。

AnimeJapanの会場になるインテックス大阪

AnimeJapanが2027年・2028年は大阪開催になるという話で、

これは両年とも1~2月に全館休館での大規模改修工事があり、

その煽りで3月にビッグサイトを広く確保できなくなった。

このため広く会場が確保できるインテックス大阪を使うことにしたと。


ビッグサイトの予定されている改修工事が終わってまもなく東京国際フォーラムの休館がある。

ここにはもう1つの観点があるのではないかと思う。

それは有明GYM-EXが使えるうちに改修を完了しておきたいということではないか。

有明GYM-EXはオリンピックの体操競技のための仮設施設の転用である。

仮設施設とはいえある程度の年数を使うことは想定されているが、

将来的にはこの土地を別目的に使う想定なのだと思う。

東京国際フォーラムの改修が完了した2030年には跡地利用に向けた動きが見えてくるのだろうか。


幸いにして現在は5000人程度入るホールの選択肢も増えている。

なんといっても 東京ガーデンシアター(着席で最大7000席程度)ですよね。

そして最近 SGCホール有明 ができた。

着席で3700席程度だが、スタンディング併用だと5000人程度入るとのこと。

国立大ホールの代替として横浜市内にフォーカスすると、

ぴあアリーナMM(1万席程度) や Kアリーナ横浜(2万席程度) と、

規模はより大きいが、近所に多目的に使える施設ができている。

そういう事情も考えれば、1年ほどの休館も十分乗り切れる状況にはあるのではないか。


そもそも他の地域にはこの規模のホールって全然ないし……

大阪・夢洲のIR計画では来訪及び滞在寄与施設として「夢洲シアター」の計画がある。

これが3500人程度入るそうで、近畿圏では飛び抜けた規模のホールになりそう。

6000人収容の会議室の正体

計画が具体化するまでは、6000人入る最大会議室ってのがホールだと思っていたのだが、

それはパーティーなどの利用も考え、平土間タイプということになっている。

この点では期待外れではあったものの、3500人でも大きいには大きい。

2000人程度のホールは全国的にもいろいろあるけど、

それを超えるとほとんどの地域は体育館や展示場になっちゃうんですよね。

(大阪城ホールが忙しすぎる原因の1つはこのギャップでは?)

その点では東京・横浜は非常に恵まれていますよね。

新しい気象警報の意味

今回の台風は早々暴風域がなくなったが、かなりの降水量が予想されていて、

これは雨台風ですねということで、洪水・浸水・土砂災害が怖いと。


この6月から気象警報・注意報の仕組みがいろいろ変わった。

警報・注意報にはレベル2~5のレベルが付くことになった。

(レベル1は警報・注意報の可能性を示す早期注意情報のこと)

「レベル2大雨注意報」「レベル3大雨警報」のような言い方になる。

大雨警報はもともと大雨特別警報というのが存在したが、

この特別警報は「レベル5大雨特別警報」に移行している。

そしてこの間を埋める「レベル4大雨危険警報」というのが追加された。

「危険警報」という新たな概念が導入されたわけである。


警報の名前も変わっていて「土砂災害警報」「氾濫警報」というのがある。

もともと洪水警報は河川氾濫のリスクを示す警報なので、氾濫警報は同じ意味であろうと。

一方の土砂災害警報だが、これは従来は大雨警報で扱われていたものである。

以前の大雨警報は土砂災害と浸水害の2つのリスクを示す警報で、

おそらく昔は単純に雨量で警報を決めていたのだと思う。

しかし、土砂災害リスクは土壌雨量指数、浸水害リスクは表面雨量指数という別の指標で測るようになっていた。

気象庁のWebサイトなどではどちらのリスクで出た警報かわかるようになっているが、

一般に大雨警報と報じられるときにはわからなかった。

これが土砂災害リスクを示す警報は明確に分離されたわけである。


今回目立ったのが「レベル4氾濫危険警報」「レベル5氾濫特別警報」である。

氾濫特別警報は和歌山県の古座川で発表され、これは実際に川が溢れたことを表している。

氾濫危険警報は東京都の都市河川で続々発表されたのが目立った。

従来の洪水警報には特別警報がなかったことも考慮すると、

この2つの警報は一見すると全く新しい警報に見えるが、案外そうでもないらしい。


レベル3~5というのはそれぞれ「高齢者等避難」「避難指示」「緊急安全確保」に対応する。

実際に避難指示などを出すのは市町村の判断ではあるのだが、その基準となる情報は昔からあった。

特に河川の氾濫リスクについては、河川ごとに水位の基準がある。

水防団待機水位・氾濫注意水位・避難判断水位・氾濫危険水位である。

そして実際に氾濫が発生したことを示す氾濫発生情報がある。

市町村は避難判断水位を超えると「高齢者等避難」を発表し、

氾濫危険水位を超えると「避難指示」を出し、氾濫が発生するると「緊急安全確保」を出す。

すなわち警報という名前でないだけで、危険警報・特別警報相当のものは昔から存在したのである。


どうしてこれまでは洪水警報とは別立てだったのか? それは根拠となる法令が違ったからだそう。

気象警報は気象業務法、水位ベースの水防警報は水防法による。

水防警報の主体は国土交通省または都道府県となっている。

しかし指定河川洪水予報という重要な河川の予報は気象庁も関与している。

これを気象警報と横並びで見せるようにしたというのが6月からの変化である。

「氾濫危険警報」「氾濫特別警報」は以前から相当する水防警報はあったんですね。

そしてそれを元に避難指示など発表されていたと。


ところで従来の洪水警報は市町村単位で発表されていた。

新たな氾濫警報は河川単位で発表されることになる。

氾濫リスクを示すという意味では河川単位は理にかなってそうだが、

実は従来の洪水警報は水防警報の対象にならない中小河川の氾濫リスクも表していた。

それは知らなかったのだが、実はそうだったらしい。

なので氾濫警報の対象にならない河川は氾濫リスクを表す流域雨量指数を新たな大雨警報に反映することにしたそう。

すなわち新たな大雨警報は、従来の大雨警報・洪水警報から、新たなな氾濫警報・土砂災害警報を引いたものに相当する。


とはいえ、大雨警報(浸水害)と洪水警報の線引きはわかりにくかったんだよね。

どちらも家屋などが浸水するリスクを表しているという点では同じである。

雨水が排出できなくて浸水するリスクを表すのが大雨警報、

川が溢れて浸水するリスクを表すのが洪水警報というほど単純ではなく、

雨水が排水できない原因が川の水位にある場合は洪水警報として扱われていた。

浸水被害がどのようにして起こるかというメカニズムはかなり複雑である。

比較的規模の大きな河川が溢れるリスクは氾濫警報、

それ以外の浸水リスクは小河川の氾濫も含めて大雨警報と整理したわけですね。


レベル4にあたる「危険警報」は新たな概念に思えるが、

氾濫危険警報は水防警報には相当するものが昔からあったし、

土砂災害危険警報も土砂災害危険情報というのが以前からあり、

これが土砂災害警戒区域の避難指示の基準とされてきた。

真に新しい概念は「レベル4大雨危険警報」である。

以前は浸水害のリスクに対して避難指示に相当するリスクレベルはなかった。

実際、どこからどこに避難するかなど考えられているかは疑問だが、避難に相当するリスクレベルは決めたと。


なお、レベル2~5が付加されるのは 氾濫・大雨・土砂災害・高潮 の4つのみで、

台風で発令されることの多い暴風警報・強風注意報はレベルは付加されない。

特別警報があってレベル5まで揃う警報・注意報がレベル付加の対象みたいですね。

慣れるまではいろいろ混乱もありそうだが……

氾濫・土砂災害は従来のリスクレベルがそのまま移行しているだけなので、単純にわかりやすくなったと言えそう。

セブン銀行というかファミマATM

前々から言われていたがセブン銀行ATMのファミリーマートへの設置が開始されたそう。

ただ、見た目がかなりセブン銀行っぽくはない。

ファミマに設置されたセブン銀行ATM「ファミマATM」を見てきた (ケータイWatch)


まず、ATM上部の色が緑色で ATM+ と書かれている。

セブン銀行ATMといえば赤色がまず目立つので、まずそこが異なる。

そしてATM下部にセブン銀行の社章がない。

しかもATMの初期画面は「ファミマATM」という表示になっている。

実はこのセブン銀行ATM、ファミリーマートにおけるサービス名は「ファミマATM」なのである。

というわけでこれだけ見るとセブン銀行であることはさっぱりわからない。

ただ、それ以外の機能は基本的には同じである。

電子マネーチャージ機能もあり、nanacoチャージにも対応している。

(ファミリーマートではnanacoは使えないのだが)


そもそもなぜファミリーマートにセブン銀行ATMが設置されることになったのか。

よくニュースで報じられていたが セブン&アイ・ホールディングスは株主からあれこれ言われていた。

イトーヨーカドーなどをヨーク・ホールディングスという別の持株会社に移管することになったが、

それとともにセブン銀行を連結から外すということが行われた。

セブン銀行が自己株式を取得することでセブン&アイの持株比率を下げている。

これに伴いセブン銀行としては別の提携先も模索することになったとみられる。


ここに興味を持ったのが伊藤忠商事である。

伊藤忠商事はファミリーマートの親会社だが、ファミリーマートへのATM導入を考え、

セブン銀行の自己株式を買い取るなどの形で出資することになった。

間接的にはセブン&アイから伊藤忠商事が株式を買った形になる。

現在は伊藤忠商事は20%を出資する第2位の大株主となっている。


ほとんどのファミリーマートにはATMがあるが、過去の経緯から様々なものが設置されている。

一番多いのはイーネットで、旧am/pm以外の店舗の多くはこれ。

旧am/pmの店舗は@BANK の代替で ゆうちょ銀行ATMを導入し、

これを全店舗に展開する構想もあったが立ち消えている。

そんなこんなでファミリーマートにとっては決め手に欠く状況だったが、

一方のセブン銀行ATMはセブンイレブン以外に設置されることも増えていた。

銀行口座からの入出金以外のサービスも様々備えているのも特徴である。

これはファミリーマートにとって役立つと考えた伊藤忠商事は大胆だが、

セブン銀行としても設置場所が増えるのは好都合と話は進んだようだ。


コンビニではライバルのセブンイレブンのATMが付くのは不都合と思ったのか、

それをわざわざ「ファミマATM」と呼ぶのはよくわからないこだわりだが。

ただ、セブン銀行としては黒子でも構わないという話なんでしょうね。

ある種のBank as a Service (BaaS)なんでしょうかね。

ファミリーマートのサービスの一要素としてセブン銀行のATM機能を取り込むという考えかね。

利用者としてはセブン銀行と明確な方が手数料などの条件を理解しやすいが、

「セブン銀行ATM・ファミマATM」のように紹介されるようになっていくのかもしれない。


さて、ここで気になるのがイーネットATMの今後である。

まず、そもそもファミリーマートへのセブン銀行ATM設置だが、

全国というわけではなく「沖縄県・宮崎県・鹿児島県を除く」となっている。

鹿児島県内のファミリーマートには鹿児島銀行のATMがある。

宮崎県・沖縄県ではイーネットATMがあるが、これは変わらないということなのだろう。

これらはエリアフランチャイザーの方針によるところである。

地元地方銀行との関係性によるところもあろうかと思う。

宮崎県・沖縄県のイーネット提携先の宮崎銀行・沖縄銀行はセブン銀行との提携もあるので、代替可能かもしれないが、

鹿児島銀行はコンビニATMとの提携関係がないんですよね。

となれば、ここは変わらないのだろう。今もイーネットATMじゃないのだけど。


宮崎県・沖縄県はさておき、それ以外の地域ではファミリーマートのイーネットATMは撤去されることになる。

2026年5月末時点でイーネットATMは11758台とある。

このうち「ファミリーマート」と付く設置場所は10610箇所が検索にかかる。

9割はファミリーマートだが、1割ぐらいは違うということのようだ。

検索結果からすると比較的多いのが、デイリーヤマザキ(200件)、ライフ(164件)、

ドン・キホーテ、アピタ、ピアゴ (計178件)といったところである。

これでファミリーマート以外の設置場所の半分ぐらいは説明できるんですかね。

他も多くは何らかの店舗内のようですね。わりとスーパーでは見るような気がする。


イーネットというのは金融機関からATMを受託する会社である。

といってもATMの現金補充・回収の実務を担っているのは警備会社だろうが。

これはセブン銀行も同じなんですけどね。(実務はALSOKがやっている)

会社の存廃も気になるほどだが、減ったら減ったなりにやりようはあるという話なのだろうか。

あるいは他社への移管も視野に入れているのだろうか。


ファミリーマートとしてはいいことだと思いますけどね。

イーネットは地元銀行との特有の提携関係に特色があるが、

必ずしもそれが役立つわけではなく、さしたる意味がないこともある。

長年課題だったATMサービスが不均一という問題がかなり改善する。

いや、沖縄県・宮崎県・鹿児島県は相変わらずなんですけど。

イオンカードを呈示して現金払いしたい

前に書いたがASBeeはイオン同様にオーナーズカードの返金対象の店である。

しかし、イオンと異なり現金払いに限るという制約が付いている。

ASBeeでオーナーズカード

先月30日、イオンモールに買い物に行った時に靴も買うかと見ていたのだが、その時の話。


前はイオンモールアプリにあった10%OFFクーポンを見せているが、

今回は30日なのでイオンカード会員は5%引きである。

ASBeeもそうなの? と気になるところだが対象で良いらしい。

全社的にやってるのかはよくわからないんですけどね。

もしかするとイオンモールとしての取り組みなのかもしれない。

あまり大々的には掲げられてなくて、端の方にちょこんと掲示があるぐらいなんだけど。


で、オーナーズカードとイオンカードのクレジットカードを出して、

カード呈示で5%OFFにして現金払いで、オーナーズカードに付けられるか?

と聞くと、あまりそういう人はいないのか戸惑っていたが、

これでいけるとのことで、割引をつけて、オーナーズカードを登録して現金払いで購入となった。

レジで財布の中身が足りるか? と心配になったが大丈夫だった。

すぐに近所のATMで補充したけど。


前に買ったときはあまり見てなかったんだけど、

ASBeeだとオーナーズカードの番号を手打ちするもんなんですかね。

オーナーズカードのプラスチックカードを使うのも限られているが、

メガスポーツだとカードの読み込みが求められるので、それと同じだと思っていたが。

よくわからないけどレジのシステムが独特なんだろうかね。

現金払いでなければならないというのもそのあたりの兼ね合いなのか。


というわけでお得ではあるがめんどくさい話だった。

もう最近は靴もASBeeで買ってばっかりですね。

イオンモールに毎度来るようになってからはずっとそうみたい。

時計のサイズのこと

Yahoo!ショッピングのキャンペーン合わせで腕時計を買うか、

ということでいろいろ探してたが、結局はカシオかという感じ。

そんなわけでカシオのWebサイトでいろいろ探していたわけだが、

そこで自分が今使っているのがひっかからないのでどういうこっちゃと、

検索条件をいろいろ変える中で気づいたのはこれは「レディース」を選ばないとひっかからないということである。


えっ? そうだったの? と思ったのだが、よくよく見てみると理由がわかった。

実は「サイズ」という項目として「メンズ」「レディース」「ユニセックス」が存在したのである。

すなわち単純に大きいか小さいかだけの話である。

そして、同じ形状の時計はどんなデザインでもこの分類は変わらないのである。

なるほどな。それならこれはレディースに分類されてしかるべきだろう。

同じシリーズはいかにも女性向けのが多かったわけだし。


実際どういう使われ方をしているのかは気になるところだが。

腕が細いのにデカイ時計を付けるのは見合わない気がするが、

その逆は別にいいんじゃない? という感じはある。

というわけでサイズにはあまりこだわらず探したところである。

これはゴテゴテしすぎているなとか、この機能は落とせないなとか、

考えていくとわりと小さなところに落ち着いて行く傾向はあった。

その中で気に入ったデザインがあったので、これでという感じですかね。


ちょっと妥協はあって、実際使ってみるとどうなのかな? と思うところはある。

実機を見て選ぶべきだったかとか、考えるところもあるけど、

今よりは使いやすいものになるんじゃないかなとは思う。

そういえば今の時計って急場しのぎで買ったものだったような覚えがあり、

そういえばその前に使っていた時計が破損して、わりと急に買ったやつだったなと。

それが2017年のことだから、想像より気に入ったというところなのかもしれない。

11年ぶりに行く技研公開

NHKの番組でNHK放送技術研究所の公開の話が出ており、

久しぶりに行くかと。前に行ったけど11年前ですね。

NHK技研で来たるべき8Kを知る

そりゃ当時とは全然事情が違うわけか。


うちから鉄道で行くとなかなか面倒なのだが、途中までバイクで行くと行きやすい。

ナビに従って走って行き、なんやかんやとして世田谷区砧のNHK技研に到着した。

デカイ建物だなと思った。まぁ放送分野では日本最大の研究所だし。

全体的な感想としては、本業が放送局なので、説明がわかりやすいですね。

資料もさることながら、話し方とか、拡声器とかいろいろ準備もあるんだろう。


そんな中でも気になった話がいくつか。

「可搬型リアルタイムアバター合成システム」といっていたが、

8Kカメラ1台で撮影した映像にアバターを合成して、そこからあたかもカメラワークで切り抜いているような映像を作るものである。

「VTuberのような」と説明があったが、NHKですのでリアル世界と合成した映像を作りたいと。

ところがカメラワークがあると合成がとても難しくなってしまう。

じゃあカメラ動かさなきゃいいじゃないと。8Kカメラなら2K程度なら好きに切り出せるよねと。

これは11年でだいぶ変わったなと思うところだが、8Kカメラがすごく小さくなっていたことである。

大きめのACアダプタみたいな筐体から目玉が出たような形である。

11年前はまだ8Kカメラは大きいので、機動性の面では4Kカメラを活用していきたい話もあった。

でも今はそんなことないんですね。8Kカメラが汎用的に使えると。


この合成に使っていたアバターには「砧ラボ」という名前が付いていて、

バーチャル技研職員という名目で会場のいろいろなところに描かれていた。

こういう例題として使えるキャラクタを作るのもNHKって感じ。


地上波・衛星それぞれに新しい放送方式の検討という話があった。

地上波でも4K放送をするという話がある。必要性は疑問視されてるが。

思い返してみれば地上デジタル放送導入時には、瀬戸内などアナログ放送を一旦引っ越しして、

デジタル放送を導入する周波数帯を確保して、しばらく共存させることも行われていた。

しかし、この電波再編は大変なので移行期には新旧方式を同じ周波数帯に乗せるアイデアが紹介されていた。

どうも従来方式の1/100の電力で新方式を送ると、まず従来方式への影響はない。

一方でこのままでは新方式の受信ができないので、従来方式の電波を一旦復調して、

それで従来方式の電波を推定して引き算する。従来方式にとっての雑音を推定するわけですね。

そしたらそこには新方式の電波が入っているというわけである。

ビットレートは落とす必要はあるが、同程度の受信エリアで対応できるはずと。

しかし複雑な方式である。果たしてそこまでするのかというのは議論になりそう。


もう1つ、21GHz帯の衛星放送というのがある。

今のBS放送用の衛星で発射することができて、実験しているらしい。

現在の衛星放送より広帯域で使えるので、本格的な8K放送に使いたい? という話なのかな。

ただ今より降雨に弱いというので、降雨時でもそれなりに受信できる仕組みを考えていて、

これも大電力のデータに小電力のデータを重畳するという方法が考えられていると。

あわせて受信できれば完全なデータが揃うし、大電力の方だけでもそれなりの放送は見られるはずと。

現在のNHK BSで採用されている降雨時用のデータを別に送る方法よりは、

サービスレベルを維持しやすいのではないかとのことだった。


あと目立ったのが360度カメラですね。

ACアダプタに目玉が付いたような8Kカメラに驚いたと書いたが、

実はこのカメラに魚眼レンズを付けて、背中合わせで組み合わせると、

それで360度カメラになるというもので、技研では多く使われているのだろう。

その360度カメラの情報を伝送するための方法や、それを表示する方法、

さらには将来的な表示方法としてホログラムの研究など行われている。

これも果たしてNHKの放送に乗せられるかというところは課題はあるが、

360度カメラでの撮影自体は活用されているのではないか。


この技研公開の中では NHK TECH EXPO というのがある。

どうもこれは各放送局の技術部門など、技研以外の取り組みを紹介している。

その中で野球中継でスコアボードを画像認識してBSOや球速を自動で放送に反映するものがあった。

これを開発したのは松山放送局とある。

なんで松山? と思ったのだが、NHKではどこの放送局でも高校野球中継というのがある。

プロ野球と違ってデータ連携するような仕組みは期待できない。

従来は手入力だったが、これを画像認識に置き換え、しかも球場ごとのセッティングもすぐできると。

これなら高校野球の都道府県レベルの大会にも容易に適用できると。


技研の表札には「NHK財団」という字も書かれていた。

NHK財団はいろいろな業務があるが、NHKの研究活動で生み出された成果をNHK以外で活用するための受け皿という側面があるよう。

技研の研究活動の中で特許をとることもある。

それをNHK自身が使うこともあるが、必ずしもNHKだけが使うわけではない。

その際にNHK財団を介して特許の活用ができるようになっていると。

他にも放送研修センター・ことばコミュニケーションセンターという、

アナウンスなどの教育活動を行う機能もあって、実は技研のビルに入居しているらしい。

どちらかというとそららの表札だったのかも。


8Kというのも十分に手が届くものの、8K放送自体はそんなに意味はない感じで、

実際のところ4Kすら解像度という点では微妙なところはある。

放送や映像という点で研究したいテーマはいろいろあるけど、

NHKがやる意味も考えながら、いろいろ選んでいるのかなとは思う。

しかし、今のデジタル放送の方式が古いので置き換えた方がいいのはわかるが、

BSの4K放送もNHK以外は続かないという話もある中で、置き換えどころじゃない気がするんだよな。

さらに放送にこだわる必要もないじゃないかという話になるとなおさら。

午前の熱中症リスクは高い

JRAが暑熱対策として従来の1日12レースから7レースに削減して、

その削減したレース数に相当する分、開催日を増やすことを考えているとのこと。

JRA、夏は1日7レースに削減 競馬暑熱対策、来年から (47NEWS)

なお、現在は法令の上限まで開催日を設定して、全て上限の12レースまで実施しているため、

暑熱対策で削減したレース数に相当する開催日を増やすのは法令改正が前提である。


今年は7/25~8/29の中京競馬場・新潟競馬場で12時頃~15時頃の長い昼休みが設定される。

この間も札幌競馬場でのレースは行われている。

メインレースは昼休み明け2レース目の7レースに設定されている。

その後は12レースまで行い、全て終わるのは18時台である。

終わる時間が遅いと、その後の馬や厩舎関係者の移動が大変なので、

両トレーニングセンターからの交通の便が良い、中京・新潟での開催で行うことにしている。

1日5レース削減というのはこの昼休み前のレースをやらないことを指している。


それで思い出したんですよね。それは高校野球のことである。

甲子園2部制、午前1試合と午後3試合に 3回戦までオンライン抽選 (朝日新聞デジタル)

夏の高校野球でも熱中症対策で長い昼休みが導入された。

昨年までは午前2試合・午後2試合で13時ごろ~16時の試合を避ける形で行われていた。

ただ、野球というのは試合時間が読めないので第2試合が想定より延びることもあった。

そういう影響もあり、第2試合での熱中症疑いが多かったそうである。

このため今年からは午前1試合・午後3試合という形になるそう。

昼休みは11時ごろ~13時半という形になる。13時半開始とかそれはそれでどうなんだと思うが。


共通して言えるのは午前の熱中症リスクは思っているより高いということである。

強い日差しがあり、気温が急上昇していくのがよくないのだろう。

思い返して見れば2021年の東京オリンピック、

トライアスロンなど相当な早朝スタートになったが、それでも距離短縮など競技に影響があるのではないかと言われた。

もともとオリンピックは世界的なテレビ中継の都合で時間が決まることが多く、

しかもこのときは無観客だったので別に早朝でもよかったが、

早朝では観戦に困るというのが通常の考えである。


そう考えると午前はやらないというJRAの判断も妥当性はありそうだ。

ただ、その分を全て午後にやるとはしなかった。

これは地方競馬との関係である。近年は地方競馬はナイターに活路を見いだしている。

結果として夏の暑さ対策にもなっている側面もあるんだよな。

120レース分の付け替えも現在2場開催になっている日程を3場開催にするとか、祝日の開催を増やすとか、

現在の地方競馬との関係を大きく変えない形で行われるのではないか。


結局は夕方から夜が熱中症リスクが比較的低いということなんかな。

しかし、高校野球もこれ以上遅くするのは難しそうなんですよね。

第4試合がプロ野球のナイターより遅いということもあった。

甲子園球場はナイターの設備があるから、試合をするだけなら問題はないが、

応援に駆けつけている関係者にとっては大変なことである。

高校野球は高校の夏休みに日程を収める必要があり、1日の試合数を変えるのは難しい。

休養日を削ればという話もあるかもしれないが。

そのため13時半からの試合を設定せざるを得なかったんだろうなと。


高校野球も競馬も1日の気温推移を見て決めたんでしょうけど、

実際にやってみると熱中症リスクの軽減には不十分だったと。

WBGTという観点で見るとどうなんだろう? と調べたが、

神戸の昨年8月のデータでWBGTが特に高い時間帯(平均WBGT>29.5)は11~15時のようである。

この時間帯に危険とされるWBGTが31以上も集中している。

各種の準備を考えると午前中に使える時間はかなり限られていると言える。


法令改正により暑熱対策で削減した分のレースを他に振り替えれば、

理屈の上では出走機会は変わらないということになる。

条件別のレース数も基本的には維持する考えのようである。

ただ、夏の下級条件(特に3歳未勝利)が削減されるのは避けられず、

特に未勝利馬にとっては従来より早く勝ち上がることが求められることになる。


実はすでに暑熱対策で大きな影響を受けたところに九州産馬限定戦がある。

JRAの九州産馬限定戦は2歳新馬2レース、未勝利1レースとOPクラスの ひまわり賞がある。

ひまわり賞は「九州産馬のダービー」とも言われる名誉あるレースである。

この九州産馬限定戦は小倉競馬場で開催されるのが慣例である。

九州だからというのと、ひまわり賞は佐賀からの参戦も想定しているからだろう。

ただ、暑熱対策のため、もっとも暑い時期は中京・新潟で開催することにした。

小倉競馬場ではトレーニングセンターとの往来に時間がかかるため不適であると。

このため夏の小倉競馬の開催時期が前倒しになり、九州産馬限定戦も全て前倒しになった。

レース数が維持されてもその意義が変化してしまう一例である。


というわけでなかなか困った話ではあるんですよね。

高校野球も、午前1試合・午後3試合で折り合えればいいけど、

これではやはり熱中症リスクの軽減に不十分という話もあるかもしれない。

13時半からの試合は相当過酷でしょうよ。

そうなると1日3試合にしろという話になるかもしれないが、

これでは高校の夏休みに収まらないとなれば、出場校を減らすとか考えるのかもしれない。

まずは枠組みを大きく変えないところからスタートするけど、なかなか難しいのが実情か。

intの幅が32bitじゃないと怖いから?

定時内の移動中は仕事にちょっと関係する勉強でもするか、

ということでセキュアコーディングの勉強をしていた。

その中で、前々からなんで静的解析で指摘されるのだろうと思っていた部分の真の意味がわかった。

が、それは本当に心配するべきことなのだろうか? と思った。


(1u<<31)のような1をビットシフトしてデータを作る記述は、

特にマイコンのGPIO操作などではあまりによく見る記述である。

これは結果としては 0x80000000u と同じことを指すものの、

31bit目を1にするという明確な意図が伝わりやすいし、

(1u<<FOO_CH)のようにビット番号を他の定数を使って表したりもする。

あまりに当たり前すぎる表現だが、これがいちいちケチが付くのである。


これが意図した結果が得られることは机上検討で明らかなので、それでよいことにしているが、

果たしてこの記述にどのようなリスクがあるのだろうか?

答えはこの記述はint型のビット幅に依存するということのようだった。

1u<<31 が 0x80000000u と同じにならない場合があると。


1uというのはunsigned int型の1を指す。

さらに言えばC言語で整数演算するときはint型あるいはunsigned int型に揃える汎整数拡張というのがある。

この汎整数拡張というのもくせ者で、特にビット反転では思いもしない結果を生じさせかねないもので、

そういう問題を未然に防ぐためのコーディングというのもあるのだけど。

ただ、1u<<31 を32bit幅のレジスタなどに代入する分には何も直感に反する動きはないように思う。


しかしここには前提条件が合ってint型が32bit幅であることである。

いろいろデータ型モデルはあるが、今どきはほぼintは32bit幅である。

しかし16bitのマイコンなどではintが16bitというものも存在する。

この場合 1u<<31 は16bit幅のunsigned int型から押し出されて0になってしまう。

これにより 1u<<31 の結果は直感に反するものになりますよということである。


なるほど。確かに16bitのマイコンってのもあるから移植性の問題はあるかもしれない。

でも、そのときにこのコードをそのまま使うのは現実的ではない気もするが。

1uという整数リテラルは16bit幅、32bit幅、めったにないが64bit幅のintいずれでも表現できる。

一方で0x80000000uという整数リテラルは32bit以上の幅でなければunsigned intで表現できない。

このような場合はlongやlong longを適用することになる。

なのでintが16bitでlongが32bitの場合は 0x80000000u はunsigned long型になるはず。

この観点では 1u<<31 より 0x80000000u の方が移植性がよさそうである。


しかし、コンパイラによってintの幅が違うって不便じゃない。

というのは当然あって、それで stdint.h にuint32_t などビット幅固定の型が用意されている。

そして実はここには整数リテラル用のマクロってのもある。

UINT32_C(1) のように書くと最低32bitの幅のある符号無し型の整数リテラルを生成できる。

intが32bit幅の場合は UINT32_C(1)は 1u、intが16bit幅・longが32bit幅の場合は 1UL となる。

これを使って UINT32_C(1)<<31 って書けば文句ないだろ?

と静的解析にかけたのだがマクロ展開後の 1u<<31 で解析されたのか何も変わらなかった。


静的解析ツールが問題ないと判断できる書き方は ((uint32_t)1)<<31

のような表記になる。

でもこんなのをビットシフトで数値を作る度に書いていては括弧だらけで読みにくくなってしまう。

で、なんでこれが問題なのかというところにたちもどって考えて見ると、

int型が32bitより狭い環境に移植する場合に問題となると。

じゃあint型は32bitであると規定できれば問題にならないのでは? と。


16bitのマイコンのことはあるが、32bitも64bitもintは32bitであると考えてよい。

long型のサイズの方がアテにならない

32bit環境ではほぼ ILP32 で、int, long, ポインタ型がいずれも32bit幅である。

64bit環境では LP64 と LLP64 の2パターンがほとんどである。

LP64は intが32bit、longとポインタ型が64bitである。

LLP64は int, longは32bit、ポインタ型とlong long intが64bit型である。

UNIX系ではポインタ型をlongに代入する使い方が多くみられ、

その用途ではLP64が移植性がよいという理由で主流になっているよう。

とはいえ、いずれもint型は32bit幅である。

汎整数拡張の都合、int型の幅が変わる影響が大きいので、そこは回避したということなんだろう。


ちなみに16bit→32bitの移植ではintの幅は変わるが、longの幅はいずれも32bitなので、

この部分だけ見るとlongの方が移植性がよいように思えた。

この経緯から32bitを表すためにlongを使っているコードも多いんですよね。

この観点ではLP64は余計なお世話なのだが……

こういう歴史も考えれば、将来どうかというのを予測するのは難しいが、

int型が32bitより狭くなるということは考えないという決断はあってもいいように思う。


他にも想定しているリスクに見合わないような指摘もありますけどね。

ただ、想定しているリスクが何なのかは正しく勉強しておかないといけないと思ったのだった。