今どき航空会社のアライアンスも有名無実の感もあるが、
oneworldにハワイアン航空が加盟した。
Aloha! oneworld welcomes Hawaiian Airlines to alliance
とはいえ、これはハワイアン航空の便名がアラスカ航空のAS便名に統合された結果である。
元々アラスカ航空はoneworld加盟社で、そのアラスカ航空とハワイアン航空がサービス上区別されなくなるので、
これをもってハワイアン航空はoneworld加盟社になるということである。
なお、JALは以前よりアラスカ航空・ハワイアン航空両社と提携関係にある。
ハワイアン航空がAS便名になるというのは、ハワイアン航空という名称がなくなることだと思ったが、
どうもそういうわけではなく、両ブランドは現在も存続しているらしい。
ただ、空港での表示は全部アラスカ航空になるんですけどね。
それではハワイアン航空とは一体何なのか? 同社のWebサイトを掘ると約款が出てきた。
Alaska Airlines, Inc. 運送約款 (pdf) (ハワイアン航空)
この約款には4つの航空会社の名前が出てきている。
Alaska Airlines, Inc.とHawaiian Airlines, Inc.、この2社は総称して「アラスカ」と称されている。
そしてHorizon Air Industries, Inc. と SkyWest Airlines, Inc. である。
すなわちハワイアン航空という会社は現在も存在していること。
アラスカ航空・ハワイアン航空は会社は別だが約款上は区別しないことがわかる。
Horizon Airはアラスカ航空子会社で小型機専門の会社である。
SkyWest Airlinesはいろいろな大手航空会社と提携して、そのブランド名で飛行機を飛ばしている。
アメリカン航空との提携便はAmerican Eagle、デルタ航空との提携便はDelta Connectionなど。
提携先ごとの塗装の異なる機材を用意しているが、運航会社としては同じSkyWestである。
とはいえ、地域パートナー2社の便も基本的には同じ扱いである。
アラスカ航空のWebサイトで検索すると、それぞれの運航便は下記の表示となっている。
Operated by Alaska
Operated by Alaska as Hawaiian Airlines
Operated by Horizon Air as AlaskaHorizon
Operated by Skywest Airlines as AlaskaSkyWest
Alaskaはアラスカ航空・ハワイアン航空の総称なので、
Alaskaがハワイアン航空のブランドで運航する書き方になっている。
ちなみに日本便は成田~シアトルを含めて”Operated by Alaska as Hawaiian Airlines” である。
いずれにせよハワイアン航空という会社自体は存在するらしい。
この点では岩手県北自動車南部支社を「南部バス」と呼ぶというような話とは異なるようだ。
運航会社が異なるが代表会社の便名で表すという点では、
JALがグループ各社と行っている共同引受の考え方そのものであ。
JL便名になっても日本エアコミューター(JAC)などのブランド名がなくなったわけではないし、
ハワイアン航空もAS便名の運航会社の一として今後も名前は残るということか。
そこでさらに疑問が生じたのはJALは共同引受する各社を約款上どう扱っているのかということである。
運送約款 (JAL)
国内旅客運送約款を見てみるとこういう文言がある。
会社とは、日本航空株式会社、株式会社ジェイエア、日本エアコミューター株式会社、株式会社北海道エアシステム及び日本トランスオーシャン航空株式会社をいいます。
Alaska Airlines, Inc.とHawaiian Airlines, Inc.の総称を「アラスカ」という話と同じである。
もっとも日本トランスオーシャン航空(JTA=NU)だけは特殊で、
同社便のうちJL便名のみこの約款を適用するとなっている。
NU便名についてはJTA単独の約款、あと琉球エアコミューターも単独の約款を持っている。
一方で国際運送約款を見てみると、こちらは会社=日本航空株式会社と規定されている。
あれ? 共同引受になったことでJAC運航便なども国際線航空券の一部として買えるようになったのでは? と。
変だなぁと読み進めるとコードシェア便の話が出てきた。
そうか、共同引受の便は全部JL=日本航空の便名が付いているか。
国内旅客運送約款の共同引受は、国際運送約款ではコードシェアとして扱われるようである。
JTAは独自の国際運送約款を持っている。(那覇~台北の国際線を飛ばす以前から存在していた)
この約款により昔から国際線航空券の一部としてJTA便を組み込むことができた。
一方で琉球エアコミューターは国際運送約款もなければコードシェアもない。
なのでJALグループで唯一、国際線航空券の一部として購入する手段を持たない。
では逆にコードシェアさえしていれば買えるのか? という話だが、
JALは国内線で天草エアラインなどとコードシェアをしている。
ただ、国際線扱いで買おうとすると天草便はない扱いになっていた。
会社間の取り決めにより国内線に限るとなっているのだろう。
逆もあってジェットスタージャパンは国内線にJL便名が振られている。
しかし、JALは国際線乗り継ぎ便としてのみ販売する取り決めがある。
こうなるとさらに気になるのがANAなのだが、調べた限りではAIRDO、ソラシドエア、スターフライヤー、オリエンタルエアブリッジ、IBEXエアラインズのコードシェア便は国際線の一部として買えるよう。
冒頭の話に戻るのだが、ハワイアン航空はアラスカ航空の運航会社の1つとしてoneworldに加盟したわけだが、
oneworldには提携する地域航空会社をAffiliate Airlinesに列することができる。
JAL関係ではJTAが昔からここに記載されていた。現在は共同引受各社の名前も列記されている。
多くの場合はoneworld加盟社の便名で飛んでいるわけだけど。
主に自社便名で飛ばしているのはJTAぐらいのものかもしれませんね。
ハワイアン航空はAffiliate Airlinesとは違う扱いのようである。
実態としては2社で1社みたいな話なんでしょうけど。
今後もアラスカ航空とハワイアン航空のブランドが共存するのかはよくわかりませんが。
日本と縁深かった コンチネンタル航空(→ユナイテッド航空)とノースウェスト航空(→デルタ航空)は全くなくなったわけで、
それと同じだと思っていたし、便名としてはもう完全にアラスカ航空である。
なかなか信じがたいところはあるが、ハワイの歴史ある航空会社であるという事情は考慮されてるんだろうな。
アラスカ航空もアラスカ州からの路線が集まるシアトルを拠点に各方面飛ばしているが、
ハワイアン航空のブランド名を上書きするほどのものではないと思っているのかも知れない。