高架の地下鉄を引く

Cities:Skylines IIのバスはかなり利用してもらえるのはよいのだが、

バス停の混雑がすさまじいことになり横断歩行者による混雑や、

乗降時間が長くなり、後続のバスが待たされたり問題は多い。

そうなると鉄道の出番かねと思ったけど、引いたのは高架の「地下鉄」である。


高架鉄道がシステム上地下鉄と言われるとSimcityを思い出すが同じような発想なのかね。

ただ、鉄道も地下や高架を通すこと自体は可能である。

地下・高架を通せることは必ずしも地下鉄の特徴ではないのだけど、

問題は駅で、Cities:Skylineシリーズの鉄道駅は巨大である。

小さな鉄道駅は存在するが、地上に置かなければならない。

一方で地下鉄は地下・地上・高架のそれぞれのタイプが存在する。

小さな高架地下鉄駅は2セルの細長い土地があれば設置できるため、

幹線道路の本線(高速道路)と側道の間を広く開けておけば高架鉄道が引けるというわけ。


地下駅を使ってこそ地下鉄の価値があるというのはもっともな話。

ちなみに地下駅は地上に2×3セルの駅舎が顔を見せ、

その真下に線路が通る形になるので、道路の脇に線路を引く形になる。

道路の真下に引くと、駅舎と道路が被ってしまうのでダメだと。

現実世界で専ら沿線のビルの下に線路を引くのはどうかと思うけど。

高架の地下鉄を本線と側道の間に引くのは、まだリアリティはあるかもしれない。


鉄道と地下鉄のシステム上の差として大きいのは貨物輸送ができるか否からしい。

人を運ぶことだけ考えれば地下鉄の方が1編成の定員が多いらしい。

このため人の輸送に特化していれば地下鉄を地下・地上・高架問わず活用するのがよいとも言える。

ただし地上を通す場合は道路と平面交差できないという制約がある。

地下鉄なので第三軌条集電(線路脇に電気が流れている)を使っているという設定で、

平面交差すると危険なのでやってはいけないということらしい。

なので郊外では鉄道の方が使いやすいのはあるかもしれない。


ちなみに路面電車も高架・地下を通すことが出来る。

道路の上を通すと平面交差でいろいろ不都合があるので、

高架や地下を通せばよいという考えもあるし、その高架・地下に停留所のポールを置くこともできる。

ただ、リアリティとしてどうよという話もあり、高架の路面電車は不採用となった。

エクリプス賞から学ぶ

昨日JRA賞の話を書いて、ふと気になったのがアメリカ競馬である。

芝とダート両方のレース体系がしっかりあるという点では日本と似ている。

違うのは日本は芝が主流で、アメリカはダートが主流であること。


アメリカ競馬の表彰はエクリプス賞という。

エクリプスは現代のほとんどのサラブレッドの父の父の父……を追っていくとたどり着く名馬である。

アメリカの馬ではないんですけどね。じゃあなんでそんな名前にしたんだって。

その昔、アメリカではいろいろな団体が競走馬の表彰をしていたようだが、

1971年に統一的な表彰制度ができて、名馬の名前を借りてEclipse Awardと命名したと。

アメリカ競馬というのは州ごとに統括団体があり、薬物規制などのルールすらも違うという状況が続いていた。

にも関わらず全国レベルでの表彰制度の確立という点では先進的事例だったようで、

ヨーロッパ競馬のカルティエ賞はエクリプス賞をモデルに1991年に創設されたものだという。

(ちなみにこのカルティエとはスポンサーである宝飾品メーカーのことである)


エクリプス賞の競走馬部門としては年度代表馬を筆頭に、

最優秀2歳牡馬・最優秀2歳牝馬・最優秀3歳牡馬・最優秀3歳牝馬と馬齢別の部門、

最優秀短距離牡馬・最優秀短距離牝馬・最優秀芝牡馬・最優秀芝牝馬・最優秀障害馬という条件別の部門、

そして、最優秀ダート古牡馬・最優秀ダート古牝馬という馬齢+条件の部門がある。

「牡馬」とは書いたが”Male Horse”という表記なので せん馬も明確に対象である。


2021年に日本のラヴズオンリーユーが最優秀芝牝馬を受賞しているが、

芝部門については外国馬の受賞が多いのも特色である。

日本・香港などで実績がある上にBCフィリー&メアターフを優勝したということで、

アメリカ競馬の芝競馬を代表する牝馬であると認められた形である。


2015年までは最優秀古牡馬・最優秀古牝馬とダートに限定しない形だったが、

その時代には芝部門とダブル受賞ということもあったようで、

2012年・2013年の年度代表馬Wise Danは最優秀芝牡馬と最優秀古牡馬をダブル受賞している。(せん馬だけど)

芝から年度代表馬ってあるのかと思ったが、2019年にもBricks and Mortarが芝部門から年度代表馬になっている。

2019年はアメリカ国内の芝G1 6連勝、その最後がBCターフでまさに世界チャンピオンである。

そして今は日本で種牡馬をしている。だから聞いたことある名前だったと。


エクリプス賞と日本の表彰制度を比較すると気づくことはいろいろある。

まず、アメリカでは1971年に全国レベルの表彰制度ができたわけだが、

日本ではJRA賞とNARグランプリは並立する形となっている。

2つの統括団体がそれぞれ賞を与えるという昔のアメリカ競馬と同じようなことをやっていると。

その上で部門を見てみると、JRA賞もNARグランプリも馬齢別の部門以外は性別を問わず1つだが、

エクリプス賞は障害部門以外は牡馬・牝馬が全て分かれているということ。

ダートだと牡馬・牝馬の差が比較的大きいのもあるのかもしれない。


部門についてはJRA賞は2023年から最優秀マイラーと最優秀スプリンターに分けられた。

JRAでは1600m以下を短距離と位置づけて、1200mと1600mのG1を交互に並べてきた。

ところが近年は距離にこだわり香港国際競走など外国を含めて転戦することが増え、

1200mと1600mで全く面々が異なり、スプリント路線とマイル路線どちらに賞を与えるか難しくなっていた。

このことから1400m未満をスプリンター、1400~1600mをマイラーで表彰するようになった。

一方のNARでは1500m以下を短距離としている。1600mは短距離ではない。

エクリプス賞も概ねその考えのよう。

短距離部門はJRA賞では芝、エクリプス賞・NARグランプリではダートの実績で表彰されるのが常だが、

おそらくそのような規定はないので、2023年にレモンポップ(フェブラリーステークス・南部杯とダートマイルG1級2勝)を最優秀マイラーに投票する人はいた。

ヴィクトリアマイル・安田記念を連勝したソングラインより評価するべきだったのかは疑問だが。


地方競馬にはサラブレッドの障害レースはないのでNARグランプリでは障害馬の表彰はないが、

その代わり「ばんえい最優秀馬」というのがある。ばんえい競馬もNARの所掌でしたね。

NARグランプリは地方所属馬の全国チャンピオンを表彰するものだと言えるが、

現在はばんえい競馬は帯広でしかやってないので……ある意味では世界チャンピオンですが。


馬齢別の部門はJRA賞では芝・NARグランプリではダートで選ばれるのが常だが、

昨年のJRA賞最優秀3歳牡馬でフォーエバーヤングが票を集めたように必ずしもそうでなくてもよい。

一方でエクリプス賞は4歳以上についてはダートと限定されるようになった。

2歳・3歳はダートと制限されていないから芝の実績で選んでもよいが、

BCジュベナイルやケンタッキーダービーなどのダートの世代戦の結果が重視されるだろうから、

現実的には芝で評価されるのは難しいということではないかと思う。

そう考えると昨年のフォーエバーヤングってすごかったんだなと思うけど、

3歳の表彰でさえ秋の古馬戦の結果を重視するJRA賞の特色なんじゃないですかね。


日本の表彰制度の最大の問題としてJRA賞とNARグランプリのスコープの差がある。

JRA賞は基本的にはJRAのレースで実績を残した馬が受賞対象である。

(ただし、JRA所属馬は地方開催のダートグレード競走・外国の重賞の結果も考慮に入れてよい)

一方でNARグランプリは基本的には地方所属馬のみが対象である。

ダートグレード競走特別賞に限っては所属を問わないことになっている。

この隙間に転落したのが2021年にBCディスタフを優勝したマルシュロレーヌである。

日本馬だってアメリカで表彰される

日本調教馬初の外国のダートG1制覇という快挙だったが、

JRA賞最優秀ダートホースはテーオーケインズ、最優秀4歳以上牝馬はラヴズオンリーユー、

NARグランプリの最優秀4歳以上牝馬は地方所属馬しか受賞できないし、ダートグレード競走特別賞は船橋のカジノフォンテンとなり、

なにか表彰してやれないかと考えたNARはマルシュロレーヌを「特別表彰馬」とした。

地方のダートグレード競走をステップにBCディスタフを制覇したことは地方競馬にとっての名誉であるという理屈である。


今の制度では NARグランプリ年度代表馬、ダートグレード競走特別賞、JRA賞最優秀ダートホースと、

ダートのチャンピオンを表彰する賞が国内に3つ存在するわけですよね。

2023年で言えば、イグナイター(NAR年度代表馬)、ウシュバテソーロ(ダートグレード競走特別賞)、レモンポップ(JRA最優秀ダートホース)である。

これではいけないじゃないかという考えは当然あると思うのだが、

地方所属馬をたたえることに主眼を置いているNARグランプリと、

かつての八大競走を筆頭にJRAの重要レースでの結果が評価されがちなJRA賞の考え方の差は大きい。

エクリプス賞もカルティエ賞もJRA賞も記者などの投票で決まるわけだが、

現状のJRA賞を見ても地方競馬のレースを正当に評価してくれるかは疑わしい。

なお、NARグランプリは選定委員会での投票により選定されている。


あと中央・地方通じてダートの馬齢・性別の表彰を行う場合の課題としては、

JRAではダート牝馬路線の整備がほとんど追いついていないというのがある。

3歳戦の関東オークス、古馬戦のJBCレディスクラシック、エンプレス杯とチャンピオン決定戦は用意されたが、

JRAからの出走馬を選ぶためのレースが不足しているという実情がある。

またJRA所属馬が出走できる2歳の牝馬限定戦はエーデルワイス賞が唯一、

それで牝馬ながらに全日本2歳優駿に出たミリアットラヴが優勝したのは快挙だけど……

本当なら地方所属・中央所属ともに目指すべきチャンピオン決定戦は同じであるべきのはず。


というわけで難しい問題なんだけど、昨年から大井の3歳ダート三冠が始まり、

こうなると地方・中央を通じたダートの3歳チャンピオンを表彰したくなるはずである。

芝・ダート通じて、中央・地方通じての年度代表馬を決めるべきだとは必ずしも思わないけど、

ダート競馬の表彰の在り方は改めるべきときが来ているのかなと。

JRA賞はどうやって決める

2024年のJRA賞の受賞馬が発表された。

「2024年度JRA賞」決定!年度代表馬はドウデュース! (JRA)

気になっていたのは最優秀3歳牡馬の行方だったのだが、

結果は日本ダービーを優勝したダノンデサイル、普通はそうか。


JRA賞の競走馬部門には 最優秀2歳牡馬・最優秀2歳牝馬・最優秀3歳牡馬・最優秀3歳牝馬・最優秀4歳以上牡馬・最優秀4歳以上牝馬

最優秀スプリンター・最優秀マイラー・最優秀ダートホース・最優秀障害馬、そして年度代表馬がある。

だいたいは各部門のJRA G1の優勝馬から選ばれるわけで、

最優秀2歳牝馬はほぼ阪神ジュベナイルフィリーズの優勝馬だし、

最優秀障害馬は中山グランドジャンプ・中山大障害のどちらかの優勝馬になる。両方勝てば当確だな。


ところでJRA賞の選考対象となるレースなのだが、このように規定されている。

JRA賞のルールブックを読んでみた 競走馬部門編 (百々書き置き場)

JRA所属馬はJRAの全レース、地方開催のダートグレード競走、外国の重賞(G1~G3)、

地方所属・外国所属馬はJRAの全レースとなっている。

このためJRA所属馬についてはJRAのレース以外での成績だけで評価してもかまわない。

とはいえ、やはりJRAのレースが重視されることは間違えない。

最優秀スプリンターは1400m未満、最優秀マイラーは1400~1600mのレース結果で決めることになっているので、

1400mの阪神カップの結果が反映されるのは最優秀マイラーである。そうなの? と思うけど。


最優秀3歳牡馬・牝馬、4歳以上牡馬・牝馬、そして年度代表馬の選定には傾向があり、

日本国内の古馬三冠と言われる天皇賞(秋)・ジャパンカップ・有馬記念のうち2つ以上勝てば年度代表馬を受賞する可能性が高くなります。

(JRA賞は国内>海外、古馬王道>クラシック重視傾向か (ぐりぐり君の個人馬主ブログ))

最重要なのが秋の中長距離G1の3つだということである。

これを勝つと日本競馬のチャンピオンにふさわしいということである。

なので、天皇賞(秋)・ジャパンカップを勝ったドウデュースはそれだけで最優秀4歳以上牡馬は当確、年度代表馬も最有力だった。

皐月賞・ダービーと2着も天皇賞(秋)・有馬記念と勝ったイクイノックスが最優秀3歳牡馬・年度代表馬になったように、

3歳戦よりも秋の古馬戦という傾向はかなり強い。

実績馬でも5歳ぐらいまで現役を続けることが多い日本競馬ではまさにチャンピオンが評価されるのだろう。


最優秀ダートホースについてはJRAのダートG1(チャンピオンズカップとフェブラリーステークス)の結果が特に重視される。

ダートについてはJRA所属でも地方開催のダートグレード競走が主戦場という馬も多いし、

ドバイワールドカップデーやブリーダーズカップなどの外国の有力レースを中心にスケジュールを立てるものもいる。

JRA所属馬にはこれらのレースだけで結果を出した馬に賞を与えてもよいのだけど、

やはりJRA賞なのでJRAのレースで結果を出した馬が重視されると。

特に今年はチャンピオンズカップを勝ったレモンポップが、

さきたま杯・南部杯と地方開催のG1級レースを2勝しており、合わせ技で最優秀ダートホースは堅いとみていた。


今年の場合、問題は最優秀3歳牡馬だとみていた。

最優秀3歳牡馬の選定で重視されるのは当然クラシック三冠、そして秋三冠である。

とはいえ、それ以外の活躍馬を最優秀3歳牡馬に選ぶこともできて、

この観点で浮かび上がるのがフォーエバーヤングである。

東京大賞典(GI)・ジャパンダートクラシック(JpnI)・UAEダービー(G2)・サウジダービー(G3)と重賞4勝、

ケンタッキーダービーとBCクラシックで3着2回とダート競馬の世界チャンピオンに迫った馬である。


問題はJRA未出走であることと、ダートでの戦績であること。

とはいえダートでの戦績を芝での戦績に置き換えてみればすさまじい結果で、

東京大賞典は芝で言えば有馬記念のような秋のチャンピオン決定戦だし、

ジャパンダートクラシックは芝で言えば菊花賞の位置づけだが、メンバーの充実度は三冠の中で一番だし、

UAEダービーはG2だが、ケンタッキーダービーの前哨戦と考えれば皐月賞に近いかも知れない。

BCクラシックは芝なら凱旋門賞とかジャパンカップのような世界チャンピオン決定戦だろう。

これは最優秀3歳牡馬になってもいいんじゃないかと思っていた。


ただ、一方で芝中長距離ではないというところが気になるところで、

これは最優秀○歳牡馬・牝馬というのは暗黙的に芝中長距離の活躍馬を表彰するものだという説もある。

確かに過去にさかのぼってみると2013年にロードカナロアが年度代表馬になっている。

マイル以下、特に高松宮記念・スプリンターズステークス・香港スプリントと1200mのG1を3勝したことが評価され、

香港スプリントは香港勢が強いレースであり、そこで勝ったことは歴史に残る快挙である。

というので、当時の最優秀短距離馬をあわせて受賞するのは当然としても、

最優秀4歳以上牡馬には選ばれず(かなり票は集めたが)、こちらはオルフェーヴル(有馬記念優勝・凱旋門賞2着)が受賞している。

年度代表馬なのに4歳以上牡馬を代表しないというちょっと奇妙な結果になっている。


フォーエバーヤングについて、最優秀ダートホースとしても評価に値するという声はあるも、

さっきもあったようにこの部門ではレモンポップが最有力という状況である。

一方の最優秀3歳牡馬については、G1級を2勝以上したのはフォーエバーヤングだけである。

とはいえクラシック三冠・秋三冠に目を向けてみるとダノンデサイルの活躍も悪くなく、

クラシック三冠の中で最重視される日本ダービーを優勝、そして有馬記念で3着と一定の結果を出した。

とはいえ有馬記念を勝ってはいないので、東京大賞典を勝ったフォーエバーヤングの方が評価すべきという考えはある。

問題は芝中長距離でないことだけだったんじゃないかと思う。


で結果は冒頭にも書いたようにダノンデサイルが最優秀3歳牡馬となっている。

ダノンデサイル144票・フォーエバーヤング103票とかなり割れたようである。

ジャスティンミラノ(皐月賞優勝・ダービー2着)もあるかと思ったがわずか8票、

屈腱炎のためダービーが結果として引退レースになってしまったのが痛かったか。

ここまで票が集まらないのかと思ったが、それだけ秋の結果も重視されているということである。


フォーエバーヤングは最優秀ダートホースでも票を集め、レモンポップ160票に対して90票まで迫っている。

あと、これは最優秀マイラーでソウルラッシュ(マイルチャンピオンシップ優勝・香港マイル2着・安田記念3着)が182票で選定されているが、

次点が安田記念を勝った香港のロマンチックウォリアーで66票となっている。

確かにロマンチックウォリアーは香港のチャンピオンホースであり、

これが日本で結果を出したなら表彰に値するというのはもっともな話である。

ただ、ロマンチックウォリアーでは香港では2000mを中心に走っているので最優秀マイラーには違和感はあるが、

JRA賞の選定では外国馬はJRAのレース以外見ないとすればそれもあるのかもしれない。

対照的にJRA所属のソウルラッシュは香港マイルで加点して最優秀マイラーなんですよね。


そんなフォーエバーヤングも特別賞という形では評価されることになった。

ダートの活躍馬を評価する仕組みはまだ不十分なところはある。

NARグランプリとの関係もある。

最優秀3歳牡馬受賞となれば風穴を開ける結果だったと思うが、

そうはならずとも昨年の日本競馬で大きな話題を生んだ馬であったことは確かである。

今年は早速地元ダービー馬としてサウジカップ・ドバイワールドカップと世界チャンピオンを目指すところから始まる。

頑張って欲しいですね。

uintptr_t型を使う

以前、データ型モデルの話を書いた。

long型のサイズの方がアテにならない

64bitのシステムではポインタ型が64bitになるのはともかくとして、

それに伴ってlong型も64bitになるLP64というモデルがある。

UNIX系のシステムのコーディングではポインタを格納する整数にlong型を使う慣例があり、

その場合は修正量が少ないのだが、そういう使い方でなければ面倒なわけである。


元々、32bitのシステムのデータ型モデルであるILP32では、int型もlong型も同じ型で、

ゆえに使い分けもなく漫然とintとlongを混在させていたのが実情である。

移植にあたってはとりあえずはint型に統一してから考えようということになった。

で、新年早々に「全部、longからintに置き換えたコード作りましたよ」

というのでソースコードを見るとコメントのlongまでintに置換されていたので、

一括置換してから、ビルドエラーになる部分を調整してやったんだろう。


ただ、ワーニングはいろいろあるわけで……

int* ptr1, ptr2;
ptr2 = (int*)((unsigned int)ptr1 + (unsigned int)size2);

ポインタ型をint型にキャストして足し算して、ポインタ型に戻しているが、

64bit→32bit→64bitという変換になってしまっている。

元々は全て32bitだったから特に問題はなかった。

元がintだったかlongだったかはわからないけど、特に規則性はないので。


というわけでこの計算は64bit幅のlong型でやるべきなのだけど、

単純にlongに書き換えると修正漏れなのかパッと見てわからない。

で、こういう場合に使える表現があって、それが uintptr_t型である。

stdint.hで定義されている型の1つで、ポインタ型と同じ幅を持った符号無し整数型である。

これを使えばさっきのはこう書ける。

ptr2 = (int*)((uintptr_t)ptr1 + (uintptr_t)size2);

これだと意図が明確ですよね。


ところで他にもポインタ型と同じ整数型を表してそうなものがある。

stddef.hで定義されている size_t と ptrdiff_t である。

size_tはsizeof演算子の結果が格納できる符号無し整数型ということになっている。

現実的に配列などのサイズがそんなに巨大であることは考えにくいけど、

アドレス空間が64bitのシステムならば char arr[0x4000000000000]; みたいな配列を表現することはできる。

1PB(ペタバイト)のメモリを確保できるシステムが存在するかはさておき。

なので size_t型はポインタ型と同じ幅の符号無し整数型、すなわちuintptr_t であるのが通常である。

この配列の先頭と末尾の添字の差は -0x3FFFFFFFFFFFF~0x3FFFFFFFFFFFF  の範囲となるが、

そのような数値を格納できる型というのはポインタ型と同じ幅の符号付き整数型、すなわち intptr_t であるのが通常だという。


size_t と uintptr_t が同じ、ptrdiff_t と intptr_t が同じである保証はない。

違う型にする理由がないので実態としては同じ型であると考えてよいのだが。

配列の添字を表現する型としては size_t が最も適しているから、

for(size_t i=0; i<len; i++){
   sum += arr[i]; }

というようなときに使うとよいけど、そういう書き方が一般的とは思わない。


さっきのポインタ演算だけど、char型のポインタを使ってこう書いても同じ意味になる。

ptr2 = (int*)((char*)ptr1 + (size_t)size2);

ポインタ型は1進めると、配列要素1個分進むことになっている。

なのでint型のポインタにy加算すると、ポインタの数値は4×y増えることになる。

これは面倒な話なのだが、1byte型であるchar型のポインタだと加算した数値がそのまま進むことになる。

なので一旦char*型にキャストして加算して、目的のポインタ型にキャストするという方法が考えられる。

さっき書いたように配列の添字を表す型としてはsize_t型が最も適しているので、

size2はsize_t型にキャストしてchar*型に加算している。


ただ、この書き方もそれはそれでわかりにくいなと思ったので、

冒頭に書いたように uintptr_t型を使うのが最もわかりやすいと思った。

結局のところはポインタ型のサイズの整数型で演算が行われるわけですからね。

というわけで、多分こう言う形になるんじゃないか。

USスチールがぶち切れるわけ

USスチールがぶち切れているということで話題となっていたのだが……

日鉄のUSスチール買収阻止にCEO「中国が小躍り」と激怒 労組は「歓迎」で温度差 (産経新聞)

社長のコメントとしてこういうことを言うかという話だが、それだけ道理のないということで。


外国企業がアメリカ企業を買収する場合、CFIUSの審査を受けなければならない。

多くはすぐに承認されるようだが、詳細な検討が必要となると時間がかかる。

日本製鉄によるUSスチールの買収はこのパターンにあたったわけだが、

CFIUSの審査結果は「合意に達することができなかった」というものだった。

は? と思ったのだが、複数の省庁の合議体で全会一致できないとこうなるらしい。

その場合に最終判定を行うのは大統領ということでめんどくさいことしてくれたなと。


バイデン大統領は日本製鉄によるUSスチールの買収を阻止すると豪語していた。

これは民主党の支持団体の1つである 全米鉄鋼労働組合(USW)の働きかけもあったのだが、

次期大統領のトランプ氏も同じようなことを言ってるから、2大政党が揃って阻止すると言ってるのだが。

じゃあ、大統領が判定するとなればNO GOになるに決まってるじゃないかと。単純に考えればそうだが。


ただ、CFIUSの審査で残った懸念は「国内の鉄鋼生産量が減少するおそれ」なんですよね。

日鉄のUSスチール買収審査、国家安全保障リスクで合意できず=米紙 (ロイター)

とはいえ、USスチールは買収不成立となれば、老朽化したモンバレー製鉄所を閉鎖すると言っているほどである。

USスチールには老朽化した製鉄所を改修する金はないのである。

大義がないのに大統領が買収を差し止めたとなれば、国の信用にも関わる話である。

公約で買収を阻止するとは言ったけど、CFIUSの見解を見て阻止するには値しませんでしたというのもあると思っていた。

ところがなんと大統領の手で買収を阻止したのである。そんな野蛮な国が存在したんですね。


それに対するUSスチールの社長のコメントもひどいものである。

「北京の中国共産党指導者たちは路上で小躍りして(喜んで)いる」というのはいかにも陰謀論めいた話である。

USスチールを追い詰めた要因の1つが中国での鉄の過剰生産だとされている。

世界的にも製鉄業が苦境になる中、日本製鉄は高付加価値の鉄でうまくやっていて、

過剰生産に打ち勝つための方策があり、そのための投資をすると言っている。

ところが買収阻止によりこれが打ち砕かれれば、過剰生産をする中国の思うつぼじゃないかと。


買収が成立しなければモンバレー製鉄所の閉鎖もあるという話が出てきて、

日本製鉄としても丁寧な説明をしたこともあってか、USスチールに近いところでは買収への理解は深まっているところである。

地元市長は買収を承認するようにと大統領に陳情をしていたというし、

実はUSスチールの労働組合も買収には賛同しているところである。

上部団体のUSWは反対しているのだが、その下部では賛成なんですね。


日本だと会社別の労働組合が基本だが、アメリカでは業種別の労働組合が基本である。

業種全体として処遇改善を訴えかけるには協調して労使交渉やストライキにあたるのが効果的だが、日本ではあまりみられない。

善し悪しはあるが、会社ごとの事情を見ながら対話できるのはよい側面である。

USWとしては製鉄業全体を見て買収を阻止するべきと主張したという理屈だが、

下部団体の組合員の意向が反映されていないのはどうなんだという話になり、

それが実際に影響を与えたとすれば、USWにとっても大きな問題ではないか。


司法判断を仰ぐという話もあるのだけど、早々どうにかなりそうな話ではない。

ビジネス的には買収失敗という方向で動かざるを得ないわけだけど、

こうなると日本製鉄がUSスチールに違約金を払わないといけない。

そうなんですよ。競争法上の問題などで買収が成立しなかった場合は、

買収をしかけた会社が違約金を払うという商慣例があるんですよ。

その額はなんと約890億円、USスチールに投資額に比べれば小さいが何のリターンもないお金である。

買収不成立の違約金といえば、T-Mobile USのことを思い出す。

ソフトバンクがアメリカで当時加入者数3位の携帯電話会社、Sprintを買収したとき、

業界4位のT-Mobile USと経営統合して、上位2社と戦うことを目論んでいたとされている。

この当時、AT&TによるT-Mobile USの買収が2社合計のシェアが高すぎると阻止されている。

ならば3位のSprintなら認められるだろうという目論見はあったのだが、

このときT-Mobile USは多額の違約金を得て、このお金で顧客開拓を進めたと。

するとみるみる契約者数が増加し、Sprintを抜いて業界3位となったわけである。

こうなるとSprintがT-Mobile USを買収するという目論見は成り立たず、

最終的にはT-Mobile USにSprintが吸収されるという形になっている。

ソフトバンクは引き続き大株主だが、親会社はドイツテレコムである。


いろいろ信じがたい話ですよね。

アメリカがわりと閉鎖的な国であるのは今さらではあるけど、

それにしてもさすがにこれはおかしいと思いますけどね。

アメリカの製造業にとっても波及効果の大きな買収案だっただけに本当に変な話である。

作りやすい立体交差

Cities:Skyline IIは渋滞でダメになるゲームだと脅されまくって、

実際、平面での右折処理にはかなり難があるので立体交差を作るのだが、

立体交差を手で作るのはけっこう大変である。

ジャンクションのパーツもあるが、既存の高速道路に取り付けられるわけではない。


市内の幹線道路は一方通行高速道路を2つ組み合わせて作っているが、

これだと歩行者が歩けないし、電気・上水・下水が供給できない。

そこで側道として「狭い歩道」というのを作る。

歩道という名前なのだが、バス専用道路と考えた方がよくて、バスや公共車両は走れる。

一般車両も入ってくることがあり、特に沿線の建物に関わる車は使わざるを得ない。

あと路面電車の設定も可能らしい。これでは歩道とは言えませんね。

一般的なイメージに合う歩道は「舗装路」という名前ですね。

狭い歩道は道路としては一方通行の扱いになる。(歩行者は双方通行可能)

これには電気・上水・下水も通っているので、高速道路とセットで引けば途切れない。


その高速道路同士を平面交差にしてはどうしょうもないわけで、

立体交差を考えるわけだけど、結構大変である。

なぜならば道路の立体交差に加え、歩道の立体交差も考えなければならないからである。

高速道路を歩行者に横断させてはいけませんから。無謀にも高速道路を歩くのも出てきますからね。

そこでいろいろ試していたが、やりやすいのはトランペット型のジャンクションだなと。

3方向の接続ならばこれが楽で、なぜならば道路同士の立体交差が1箇所で済むからである。

平面・地下の2階層で道路の交差は処理できる。高架レベルは歩道橋だけに注力すればよい。

ただし、トランペット型は270度曲がる部分がどうしてもかさばる。

市街地に作るには不向きである。


となるとY型ジャンクションがコンパクトだが、これはランプ同士の交差も考えなければならない。

ランプ1つを地下・1つを高架とすれば作りやすくはなる。

ただ、こうするとランプ1つと歩道橋の干渉が発生するので、そこは考えなくてはならないところ。


で、もっと面倒なのが4方向の接続だが、これはやめた方がいいなと思った。

碁盤の目だと破綻するみたいな話を見たが、各方面の右折車同士の処理がダメだからである。

で、立体交差にすればよいのだが、4方向のジャンクションはどれも作るのが大変。

3方向の接続を2つに分けた方がよっぽどよいと後で気付いたけど。

市街地に4方向の立体交差を容易に作るにはどうしたものかと考えたが、

クローバー型のジャンクションを変形させたものを作ってみた。

クローバー型というと面積が大きくて渋滞が起きやすいといいことはないが、

ランプ同士の交差が発生しないので作りやすいというメリットはある。

かさばる原因はクローバーの葉っぱの部分の270度向きを変える部分である。

ここを一般道を通すようにするのである。

すなわち右折したい場合は、JCTを一旦通り過ぎて、左折・左折・左折で合流、再度JCTを通って目的地に向かうわけである。

一方通行道路との交差点は左折しか発生しないので比較的渋滞に強い。


初期にあったインターチェンジの先の十字路が最大の渋滞ポイントになっているが、

代替のインターチェンジも確保したし壊してしまおうかなと考えている。

こういうのもありがちな話なのかなと。

大ガールズバンド時代そのもの

正月2日目から「BanG Dream! Ave Mujica」のTVアニメがスタート。

バンドリのTVアニメシリーズとしてはかれこれ5作目ですか。

2nd Seasonと3rd Season、MyGO!!!!!とAve Mujicaは実質的に一体ですが。


2024年に話題になったアニメとして「ガールズバンドクライ」の名前が挙げられていた。

実は来週末、バンドリのMyGO!!!!!とガールズバンドクライのトゲナシトゲアリで「Avoid Note」というライブをやる。

バンドリが他のコンテンツと一緒にライブをやるというと、

Poppin’PartyとSILENT SIRENでやった「NO GIRL NO CRY」が思い出される。

西武ドームを使うための方便にガールズバンドの大先輩を連れてきたという感じ。

それに比べればどちらもキャラクタを背景としたバンド同士であるから親和性はありそう。

あと、会場もTOKYO DOME CITY HALLですしね。狭いわと言われてたけど。


その前年2023年に話題となったのが「BanG Dream! MyGO!!!!!」であり、

そのさらに前年2022年に話題となったのが「ぼっち・ざ・ろっく!」である。

これもガールズバンドのアニメである。

というわけで3年連続でガールズバンドのアニメが話題になっていると。

そしてその翌年にはAve Mujicaですからね。すでに話題作である。


こう言われると「大ガールズバンド時代」だなと。

これはバンドリの中でしばしば出てくるキーワードであり、

バンドリの世界の中ではプロもアマチュアも数多のガールズバンドが活動していて、

そんな流行に乗って結成しようとするものもいる、というのが MyGO!!!!!のスタート地点ですが。

現実世界の何倍もガールズバンドの存在感のある世界である。


バンドリもPoppin’Partyの立ち上げが2015年、もうかれこれ10年である。

それもこれも「THE IDOLM@STER M@STERS OF IDOL WORLD!!2014」で、

ジュリアを演じる愛美さんがギターを持ってステージで演奏したのに着想を得たと言われている。

これも現実世界に比べてアイドルの範囲が広い中で、そういうアイドルもいて、

そこに偶然ギター経験のある愛美さんがキャスティングされたところから始まる。

そこが全てのスタートだとも思わないけど、不思議なこともあったもんで。

Cities:Skyline IIで遊ぶ

ニコニコ動画を見ていたときにCities:Skylines II(CS2)が気になった。

都市シミュレーションゲームで、前作のCities:Skylineの続編として2023年に発売された。

当初はいろいろ問題も多かったようだが、1年経ってこなれてきたか?


ただ、要求スペックがえらく高いんですよね。

画質など下げてなんとかなるなら……と思ったがお試しできないもんかね。

調べたところ、Xbox Game Passというゲームのサブスクリプションサービスがある。

Xboxとなっているが、Microsoftのゲームプラットフォームと考えればよく、

PC Game PassというのはWindows PCでプレイするゲームが対象である。

最初の15日は150円、以後は月990円だが、最初に試すだけなら安い。

で、気に入れば買い切りで買えばよくて、会員である間に買えば2割引で4680円、

一旦会員になって買った方が総額では安いと。


遊んでみて思ったのはこのゲーム、描画が重いのではなく、シミュレーションが重いのではないかということ。

というのも最速でもゲーム内の1時間進むのに2分ぐらいかかるんですよね。

1日進むことが1ヶ月に相当するので、1ヶ月進むのに実時間で48分かかる。

ゲーム内の1年は10時間ぐらいかかるという計算になる。

これが計算能力の問題なのかは定かではないところもある。

ただ、計算能力の問題だとすると人口2万人程度でこれというのは先が思いやられる。

ゲーム内時間が進まないと税収が入ってこないし、規模が小さいと建てられる施設が限られる。

規模がある程度大きくなるまでは苦行だが、規模が大きくなるとゲームが進まないのも苦行である。


このゲームは交通渋滞で破綻することが多いようである。

都市シミュレーションゲームではありがちな話だが、これが深刻な話で、

救急車・ごみ収集車などの車も全てシミュレーション対象に入っていて、

これらのサービスが道路渋滞により提供できなくなり破綻していくのである。

細々とこれらのサービスを提供する公共施設を建てればよいのだが、

面積がわりと大きいので公共施設を細々置いて対応するのも限度がある。


そんな中で交通渋滞の原因の1つとして横断する歩行者というのがある。

このため歩道橋を作って、横断歩道を撤去するというのが効果的だが、

歩道橋を作るのもけっこう大変で、それがスロープを設置する必要があるから。

階段でコンパクトに上がる方法はないのである。

一般的な道路の場合+6.25mの高さで越えられるらしい。

2.5m刻みで動かせるのでEL+7.5mを基本にしているが、

この高さまで真っ直ぐ上がると7マスぐらい必要だったかな。

交差点付近で3マス角ぐらいの空間にEL+5mの地点を経由してクネクネ曲げながら入れている。

地下道という方法もあるが、これも同じようにスロープを作る必要がある。

それでも無謀横断するものが出てくるので、いろいろ工夫が必要である。

非公式の拡張とかで階段もあるらしいけど、歩道橋が必要なのを知ってるなら最初から用意しておいてくれという話である。


というわけで楽しい部分もあるけど、苦行になってしまう部分も多いというのが悩み所である。

SimCityは各種インフラはわりとどんぶり勘定みたいなところがあり、

そんな細かいところまでやらなくてもそれなりには回るものだけど、

CS2はかなり細かい部分まで気を配らないと市民の生活が成り立たなくなる。

そこを目の届く範囲に納めようという考えもあるが、

それではあまり立派なものは置けないわけで、いろいろ制約がある。

いずれにせよ思うように行かない部分が多いので、さて買うかどうか。

15日のお試し期間中に決めなければ。