電動バイクの1年

出張前の準備を進めているが、準備を進めていくと想定と異なる部分もあり、

それはそれで右往左往という感じはある。やはり難しい。


さて、そろそろ特定原付の電動バイク、MySmart-16を購入してから1年である。

実際には納入されてから乗れるようになるまで2週間ぐらいは要しているので、

そこを起点にすると1年までは少しあるけどね。

先日、軽自動車税の自動振替とか、マイカー共済の更新とかで1年の節目を感じたので、

1年乗っての感想をあれこれ書いておく。


1年でどれぐらい走ったのかというと2280kmほどである。

一般的な自動車に比べればよっぽど短いが、原付としてはどうだろうか。

週あたり45kmと出てくるが、普段はそんなに乗ってないはず。

日常的な用途としてはイオンモールとの往来が多い。

というのもこのバイクを買ってからイオンに買い物に行くことが増えた。

昔から衣料品など買うためにイオンに行くことは多かったのだが、

特に夏なんて自転車で買いに行くと汗だくで仕方なかった。

それが漕がなくていいのは画期的な話だった。

一方で従来は食品はイトーヨーカドーで買うことが多かったのだが、

以前に比べると高いという印象が強まり、買いに行くことは減った。

で、だいたいイオンモールと往復すると12kmほどですね。

週1回か2回と考えると、到底そのような距離にはならない。


というとやはり距離を稼いでいるのは旅行先に持ち出しての利用である。

夏休みの山陰(豊岡・鳥取など)からはじまり、先日の佐渡まで、

いろいろなところに持ち出して、延べ28日ぐらいかな。

1年のうち1ヶ月ぐらいは遠くで使ってたと考えるとすごい数字だけど。

というか、自分もそんなにお出かけしてたんですね。

それで1日40km走ると1100km、これと日常的な利用が1200km、

とか考えるとだいたいつじつまが合うような気がする。


そんな旅行時には電池切れに見舞われることが多かった。

最初の山陰旅行は予備バッテリー自体がなかったが、

その後、バッテリー2本持ちでも電池切れを起こすことがあり、

特にこの前の佐渡行きはかなりの距離を押し歩きするハメに。

カタログ上は40kmほど走るが、坂など考えると30kmぐらい、

しかし、一番最初に付いてきたバッテリーの1号機はもっと走らない。

おそらく劣化が進んだのだろう。1年でこれでは困るのだが。

このため3本目のバッテリー購入も検討しているが、

バッテリーパックは1本4万円ぐらいするんですよ。


確かに電動バイクの動力費はタダ同然である。

しかし、バッテリーパックにこんなに金がかかるのではという話でもある。

一般的なスクーターだとガソリン1Lで30~40km走るという。

2280km走るのに65Lほど使って、170円/Lとおくと11000円ほどである。

そりゃバッテリーは劣化しても一定の能力は保つとはいえ、

4年乗ってかかるガソリン代と電池パック1本がほぼ同じってなら、

電池パック1本で足らない距離乗るのに電動バイクはコストパフォーマンスが悪いという話にもなる。


一方で、電動であることが保有するメリットになっていることも事実である。

1つは特定小型原動機付自転車は電動でなければならないからということ。

自転車同等の規制であることが良いか悪いかは用途によるけど、

家の近所でも「自転車を除く」規制はいろいろあり、これを無視できるのは使い勝手がよい。

自転車同様に車道側端を走る規定から、自動車が詰まってても無理なく追い抜けるのもある。

もう1つは列車で運べること。これはエンジンのある車では絶対にできない。

佐渡へは船で運んだが、片道500円の手荷物料金を払えば済んだ。

(大多数の航路は袋に入れて運べる自転車は運賃のみでよい)

そもそも電動でなければこんなに使えないのである。

普段も玄関で保管しているが、折りたたんで階段を持ち上げられる車なんてそうそうない。


旅行時にバイクがあることの恩恵はかなり大きい。

従来は鉄道・バスで行けるところを時刻表に縛られて巡っていた。

これがバスの路線図・時刻表を見ずに回れるようになったのは大きくて、

山陰旅行の玄武洞公園から始まり、従来はとても行けなかったところをいろいろ回れている。

当地でレンタサイクルを借りるなどの方法はあったかもしれないが、

距離があれば列車に畳んで乗せてしまえばよいなど、ハイブリッドな手法がとれるのは自家用車だからこそ。


いかにも未成熟な車でいろいろ不満はあるんですけどね。

ある種の自転車の部品を取り寄せればDIYで修理するにも困らないのはいいけど。

ブレーキパッドを交換して散歩, バイクのパンク修理をする

1年で特定原付のバリエーションも増えたには増えたが、それでも作ってるメーカーは限られる。

今買うならこの車にはしないだろうと思う一方、はるかにいい車があるという状況でもない。

とはいえ、自転車形の車が1つ主流になりそうな気配はあって、

先行したキックボード形の車は実用面でいろいろ課題が見えてきて、

台湾の微型電動二輪車(旧:電動自行車)のようなスクーター形の車は出てこない。

今後は大手のメーカーも自転車形でそれなりの車を出してくるのでは? とも思いますが。


歩道のルール以外は自転車とほぼ同じ、違うところを探すのが難しい。

でも、そのようなルールを厳守している自転車も限られるのが実情。

もちろん自転車歩道通行可であれば歩道走行が容易なので、あえて車道を走らないからという側面もあるが。

(特定原付が居場所に困るのはだいたい歩道走行前提のところでもある)

以前、「電動キックボードを自転車だと思ってるのか」と苦言を呈している人がいたが、

ルール上はそれでよいのである。自転車のルールを知らないか守らないことが問題である。

反則金制度も始まるので、反則金を踏み倒したのをきっちり起訴していけばだんだん変わっていくのでは。

世の中では圧倒的にLUUPの電動キックボードが多いわけですけど、

LUUPは自転車もやっているのだから、自転車を含めた利用者のレベルアップを図っていくのがお役目ではないかと思う。

HELLO CYCLINGも今後スタートするドコモバイクシェアもそうだが。