平日も盛況だが、連休だからといって入場者数の跳ねない夢洲での国際博覧会だが、
週あたりの入場者数はじわじわと伸びておりよい傾向である。
この様子だと梅雨時もけっこう混みそうだ。
そんな万博の開幕前の話題として大きかったのが収支見込みである。
果たしてチケット代は想定通り集まるのかということである。
そもそも万博招致の頃の想定より様々コストがかさみ、チケット代は高くなってしまった。
警備強化のためさらに高くなりかねなかったが、警備費は国も一定負担することとなった。
その上でチケットが1800万枚売れれば赤字にはならないとのことだった。
でも1800万枚って通期パスも1枚、夜間券も1枚と数えての数字らしい。
果たして一体1枚あたりいくらで見積もっているのか。
資料を見ると、入場券収入969億円、ロイヤリティー収入など191億円を見込んでいるとのこと。
ということは 969億円を1800万枚で割ると1枚あたり5400円ほど。
けっこう妥当な気がするな。
大人のチケット代金、定価では7500円だが、前売券や平日券の割合が多い。
1日券は中人4200円・小人1800円など、子供は当然安いわけだが、
万博の入場者は大人が多いのも実情である。とすればそんなにおかしくない気がする。
その上でチケット1800万枚というのは、前売時点でおよそ970万枚が売れていた。
これとは別に団体客の予約が230万枚ぐらいあるとのことだった。
計1200万枚、この他に600万枚売れればよいということになる。
万博の会期は6ヶ月、月100万枚、新規に売れればよいわけだ。
開幕~5月23日で販売されたチケットは271万枚とある。
もっともこのうち18万枚は団体券だから前売分に数えている分である。
団体分以外では 1日券73万枚、平日券99万枚、夜間券35万枚、障害者用の特別割引券21万枚、通期パス19万枚など。
売れ線は平日券ですね。そりゃこの来場状況だとそうでしょうね。
通期パスも1枚で30000円、割引コードを使ったとしても24000円なら平日券4枚分の値段、けっこうな貢献度である。
開幕からの5週間でこれなら、週50万枚のペースで売れると考えるのは早計で、
なぜならば、今売れたチケットが実際に使われるのはもう少し先だからである。
特に予約制の万博、早めにチケットを買って予約をしないと困るのである。
とはいえ、さすがに月100万枚は会期中に売れたチケット使われるんじゃないって。
だんだん前売券を使い切って新規にチケットを買う人も出てくるだろう。
控えめに見積もって夏休み前半までの10週間はこの売れ行きが続けば750万枚である。
会期末になると将来のチケットを買う人は減るが、駆け込みで行きたい人が増えるのも確実で、
入場枠が取れず断念というのはあるにせよ、おそらくチケット売上は盛況だろう。
というわけで入場券収入の見込みは達成出来そうに思える。
もう1つの柱、ロイヤリティー収入だが、ここは大丈夫でしょう。
だって万博会場の公式ショップ、恐ろしい混雑ですからね。
あれでロイヤリティー収入未達なんて言われたら困っちゃいますよ。
実際、会場内外でのグッズ売上は好調という話を聞きますから。
もちろん補助金や協賛金ありきではあるのだが、黒字化は堅い計画だったんじゃないか。
警備費の補助金に相当するぐらいは黒字を出せればチャラですね、
という話になるんだけど、そうなるとそこそこハードルは高い。
補助金や協賛金は基本的に受け取りっぱなしということで、特に問題ないんだろうが。
想定と異なる部分はあるが、決して悪くはないと言ってよいのではないか。