ブレーキパッドを交換して散歩

昨年末からバイクのブレーキがどうも調子が悪いということで、

あれこれといじっていたのだが、どうやってもキーキー鳴るなどの問題があり、

これはブレーキパッドが不均一に削れてしまったせいではと思い、

ブレーキパッドを交換することにした。それでYahoo!ショッピングで買ったと。


一般的な自転車では前輪がリムブレーキ、後輪がドラムブレーキになっているが、

このバイクは前後輪にディスクブレーキが付いているが……

どうもバイク用のディスクブレーキというよりは、自転車用のディスクブレーキっぽい。

というのも一般的なバイク用のディスクブレーキは油圧式なんだそうだけど、

これは自転車のブレーキでよく見るワイヤーで引っ張るタイプである。

マウンテンバイクみたいな上等な自転車で使われるものを使っているのかなと。


というわけでこれまでの自転車のブレーキとはいろいろ違う部分があり、

説明書もないのでブレーキ調整のやり方とかもわからんので困っていた時期があった。

で、バイクのブレーキ交換方法とかいろいろ見て勉強したのだが、

典型的なバイクは油圧式でいろいろ説明が食い違うので、混乱もあった。

まず、そもそもディスクブレーキというのはブレーキパッドをディスクに押しつけてブレーキ力を得るわけだが、

ブレーキパッドがすり減るとディスクに当たらなくなってしまう。

油圧式ブレーキだとそこは自動調整されるのだが、機械式だと手で調整が必要で、

それはブレーキの内側にあるネジを締めるとパッドが内側に入ると。

このような形でブレーキを引かないときのパッドの位置をよきところにする必要がある。

これが通常のメンテナンスである。というのは説明書に書くべき事だと思うが。


で、ブレーキパッドがすり減っていくと、十分なブレーキ力が得られなくなるので交換が必要である。

本来は0.5mmまで使えて、減り具合は横から除けば見える……わかりにくいが。

薄い部分でもそこまで減ってはなさそうだったが、不均一に減っていると、

うまく当たり具合を調整できないので、これは交換せざるを得ない。

で、交換方法なのだが、まずブレーキキャリパーを取り外す。

これだけならネジ2つで容易に外すことができる。

で、ブレーキパッドを固定しているネジを外すと、パッドが外れるようになる。

調整ネジをゆるめた状態でパッドを付けて、ブレーキディスクとブレーキパッドの中心が合うようにキャリパーを取り付け、

その後にブレーキパッドとディスクの隙間がよきところになるように調整ネジを回せば完成と。

慣れればそんなにかからないと思うが、まず慣れていないのが問題である。


で、前に将来ブレーキパッドの交換をする場合に備えて、ブレーキ部の分解調査をしてたんですよ。

まさにここで書いたような作業をブレーキパッドの交換をせずにやってみたと。

もちろん、それはディスクブレーキの構造を理解し切れてなかったのはあるんだけど、

他にも重要な目的があって、それは交換用のブレーキパッドの型名を調べるということである。

刻印などでわかるかと思ったが、そういう形では結局判明しなかった。

ただ、わかったのはSHIMANO M06と同形状であるということだった。

SHIMANO製のブレーキではないんですけど、よくあるやつに乗っかったのでは?

この調べが付いていたので、今回ブレーキパッドの交換をするにしても、スムーズだったわけである。


というわけでサクッと交換して調整したら、キーキー鳴くこともなくなり、ブレーキもよく効くようになった。

取り外したブレーキを見たら、だいぶ偏ったすり減り方をしていたし、

あとパッドとディスクの間に石でも挟んだような傷が入っていて、これではダメなわけだと。

偏った減り方になった根本原因だが、おそらくブレーキキャリバーの位置がおかしくなってたんだよね。

ある時期に気づいて直したのだが、そこまでに偏った減り方になり、

偏りがあるままではディスクとパッドの位置関係は正しくならないわけで。

結局は整備不良が原因だったと。


で、ブレーキ交換して気分がよくなってひなたぼっこでもするかとお出かけ。

やってきたのは多摩湖である。新青梅街道を走ってやってきた。

多摩湖というと多摩湖自転車歩行者道がぐるっと回ってゴールになるところなので、

自転車で来るにはよいところだが、平面部は歩行者が多すぎて走りにくいし、

特定原付は走行可能とはいえ立場もわきまえて新青梅街道で。

で、坂を上がって狭山公園の入口に着いて驚いたんだけど、

多摩湖周辺の道路って二輪通行止めなんですね。時間制限も車種の限定もなく、バイクマークに通行止めとあって驚く。

騒音対策ですかね。山道ではしばしば見ますけど、多摩湖周辺もそうなのか。

特定原付はここでいう二輪に含まれないので走行可能である。

でも、あまり知られていないだろうし、トラブルになりそうだなとも思う。


で、その横には自転車歩行者道があって、中央線も引かれているが一方で歩行者優先とあるように、

歩行者が歩くことも想定された道である。というかけっこう歩いてる。

ここには自転車歩行者専用の標識が付いているのだが……さて、これはどういう意味か。

一見すると歩道に付いている標識に見えて、とすると自転車歩道通行可の意味で、

普通自転車ではない自転車は走れないし、特定原付は歩道モードにしなければならない。

でも、おそらくこの標識は車道とは別の道路に付けられた自転車歩行者専用道路の標識である。

すなわち特定原付はそのまま走行できるし、普通自転車にあたらない自転車も自転車道を通行できるものは走れる。


公安委員会設置の真新しい標識とは別に、時々古ぼけた「自転車・歩行者専用道路」という標識が付けられている。

この標識は道路法の規定による自転車歩行者専用道路を示す標識ですよね。

公安委員会の標識はこれと同様の規制を行うために付けていると考えるべきで、

標識令で言うところの「交通法第八条第一項の道路標識により、特定小型原動機付自転車及び自転車以外の車両の通行を禁止すること。」にあたる。

(この前の条文で「自転車」は自転車道を通行できないものを除くとなっている)

というわけでOKなはずなのだが、歩道に付いた標識にしか見えないものあり、わりと謎である。


実は多摩湖周辺のこの標識には一時「タンデム車を除く」という補助標識が付いていた。

自転車に大人が2人乗りするのは都道府県の規則で大概において禁止されているのだが、

一時期の東京都では「タンデム車を除く」とある自転車(歩行者)専用道路に限り、

タンデム車の2人乗りを認めるというルールだったことがあり、

それに対応した道路の1つが多摩湖周辺の自転車歩行者道だったのである。

この当時は道路交通法に基づく自転車歩行者専用の標識がある道路では、

普通自転車以外の車は走行できないのが原則で「○○を除く」で除外されれば通れるルールだった。

なので「タンデム車を除く」で普通自転車+タンデム車が通行できるようにする必要があった。

(東京都ではあまり見ないが「軽車両を除く」でも全ての自転車が通行できるので同様の効果がある)


ただ、この事情は2023年7月の道路交通法改正により一気に変化する。

この改正は特定原付の制度導入に伴うもので、特定原付は大概において自転車同様の扱いを受けるようになった。

このときに道路交通法に基づく自転車歩行者専用の標識の意味がさっき書いたように変わり、

普通自転車に加え、2輪・3輪の自転車、普通自転車サイズの自転車、特定原付も走行できるようになった。

ハンドル幅が60cmを超えるマウンテンバイク、あるいは2人乗りのタンデム車も当然走行できるようになると。

あわせて東京都の規則も変更になり、タンデム車の2人乗りは全面的に認められることになった。

その後、東京都内の「タンデム車を除く」の補助標識は撤去された。もはや意味がないからである。


話は戻るのだが、自転車歩道通行可と自転車歩行者専用道路の標識が同じというのは、

紛らわしいのは確かだが、以前はあまり問題なかったのだと思う。

なぜならばどちらも普通自転車が走行できるという点では同じだったから。

ところが2023年7月以降はそれ以外の自転車の一部と特定原付にとっては事情が違い、

歩道であれば普通自転車以外の自転車は走行できず(従来通りのルール)、特定原付は歩道モードにする必要がある。

道路全体に対する標識か歩道に付けられた標識か区別に困ることはそうそうないが、

多摩湖周辺はかなり紛らわしい。背景を知らなかったら歩道に付いたものしか見えないからね。


で、二輪通行止めの車道をバイクで走ったのか、自転車歩行者専用道路をバイクで走ったのかという話だが、

どのどちらでもなく自転車歩行者専用道路を歩いて村山下貯水池をぐるっと一周してきた。

いや、電池残量が心許なかったんですよ。で、なんとなく歩き始めたら、

けっこうなところまで来てしまったので、一周してしまうかとなったと。

ひなたぼっこのつもりだったが、とにかく寒い。

それでもバイクでも徒歩でもいい散歩になったかな。