今日は新居に関連する買い物の下見に出かけていた。
とある事情で午前中は家にいてもどうしょうもなかったのもあるので。
下見というのはまだ購入するタイミングが固まりきってないというのが大きいが。
結局のところはインターネットから注文することになりそうねと。
店に行っていろいろ見ていたけど、だいたい思った通りかなと。
転居にあたって電気の契約だけはさっさとやっておくことにした。
今回は入居日から引越が完了するまで1ヶ月ぐらいある。
この間に新規に購入する家具・家電類を搬入していこうと。
逆に引っ越さない家具はそれはそれで対応が必要なので、その対応は引越完了後の半月で対応する予定と。
近所の引越だからこういう作戦が楽なんじゃないかと。
で、最初に必要になるのが電気というわけ。
今どきは規制料金じゃないとなにされるかわからんなと、
東京電力エナジーパートナーのWebサイトで従量電灯Bを探して申し込んだが、
このときにちょっと気になることがあった。
新居の住所を打ち込むと、違う建物名が表示されたのである。
その建物名ではないということで選んだので大丈夫だと思うのだが……
なんでそんなことになったのか、調べてみた。
確かに隣の建物と住居表示の建物番号が同じだった。
そのさらに隣の番号は1違い、反対の隣の建物も1違いと。
すなわち4軒並んでいる建物が 7,8,8,9 というように番号が付いていると。
確かに住居表示ではこういうことも起きうるけど、まさか自分の住む家がひっかかるとは思わなかった。
そもそも住居表示という制度を知らない人もいるかもしれない。
日本では住所を地番で表記する地域と、住居表示で表記する地域がある。
地番は建物の建つ土地が登記されていれば、それで住所表示が決まるため運用コストが低く、郊外の住所表示はほぼこれである。
ただ、区画整理されていない市街地では、分筆などで地番が複雑であることが多く、郵便の配達などに不便する。
このため、地番とは別に建物を識別する「住居表示」を定める仕組みができた。
土地の権利関係とは全く無関係に、建物の玄関の位置で住所表示が決まるわけである。
これにより区画整理なしに発展した市街地でも、整然とした住所表示を手にすることができた。
住居表示の運用方法は市町村やその中の地域によっても異なるが、一般的な方法は下記の通りである。
町域内の道路で区切られた区画ごとに1番,2番と街区符号を決めて、
各街区のフチに沿って一定間隔ごとに区切って1,2,3……とフロンテージと呼ばれる番号を振る。
建物の玄関の目前に振られた番号がその建物の住居番号となる。
町名・街区符号・住居番号と並べたものが、その建物の住居表示である。
この方法は番号の一貫性は保ちやすいのだが、1つのフロンテージに複数の建物が該当することがある。
このあたりは比較的小さなアパートが連なっている。
アパートですら1つのフロンテージに分けられないとは思わなかった。
ちょっと間隔が広いのかな?
住居番号が重複する問題がもっとも顕著なのは袋小路にある家だという。
街区に沿って番号が振られると、袋小路に沿っている建物は全て出入口の場所に玄関があることになる。
こうすると同じ住居表示の家が多数出現することになる。
地番で表記する場合も1筆の土地の上に複数の建物が建っていると似たようなことはあるが、
住居表示の場合、建物の間口などの形状の都合で発生するのが問題である。
この問題を打開するための方法として枝番を取り入れている場合がある。
袋小路の入口のフロンテージが3ならば、その中にある各建物に3号1, 3号2, 3号3……と振っていくという具合である。
(通常は 5番3号2 は 5-3-2 と略記されることになるだろう)
この運用ルールは市町村により異なる。枝番を運用していないところもある。
うちの市では枝番の運用は行っており、戸建ての場合は申出により付けられるらしい。
ただ、集合住宅の場合は対象外となっている。そう、対象外なんです。
なぜ集合住宅が枝番の対象外なのか?
それは必ず建物名を付けるはずだからということではないかと思う。
「本町5番7号 コーポ内田205号室」「本町5番7号 中田ハウス205号」は建物名まで見れば明確に区別できる住所表示である。
戸建ての場合、名前で識別しなければならないが、田中さんが複数いるかもしれないし、違う名字の人が住んでるかもしれない。
そこで住所部分だけで明確に識別できるようにする手段は枝番ということになる。
集合住宅によっては部屋ごとに住居番号が付くことがあるそう。
といってもうちの市では運用してないみたいなんだが。
例えば、建物の玄関のフロンテージが9で、部屋番号が802だと、9-802号といった具合に。
この表記が認められた場合は建物名は必須ではなくなる。
ということは引っ越し先のアパートみたいに同じ番号に2つあるようなのは論外だと。
規模の大きな集合住宅だけを対象にしている市町村も多いみたいですね。
集合住宅で部屋番号まで住居表示に入る制度があるのは知ってて、
これの対象になるのかな? とか思ってたら、それ以前の問題だった。
町名+街区符号+住居番号+部屋番号で識別できないから、
町名+街区符号+住居番号+建物名+部屋番号が絶対に必要だと。
そしてそもそもうちの市ではこのシステムを運用してないというのだから。
けっこう住居表示って地域ごとの運用に差が大きいんですよね。
市町村を越えて引っ越すと、あれ? と思う人も多いかも。
かつて住んでいた市は住居表示を導入している地域はないのだが、
区画整理された住宅団地に住む人が多く、そうすると地番が整然と並ぶので取扱がよい。
この地番というのは概ね一筆書きで1区画ごとに1番地,2番地……と振っている。
階層化されていないので区画数だけ振るので300番地ぐらい行くこともある。
区画整理後の地番の付け方もいろいろだが、住居表示との整合性も考えて街区ごとに階層化するのが最近の流行らしい。
ある街区は 9番地1, 9番地2……、ある街区は10番地1、10番地2……と。
こうすると市内に地番地域と住居表示地域が混在しても違和感が少ないと。