動いていないEES

何ごともなく無事に出張先の都市に到着、時間はかかるが比較的楽だな。

前回はあまり日本人いないなという感じだったが、今回は多かった。

日曜発ということでビジネスに適しているからか、季節的なものなのか。


昨年の出張時とほぼなにも変わりは無かった。機内食すら変わりがなかった。

機内でいろいろビデオが並んでいる中に「EESについて」というのがあった。

どうもEUというかシェンゲン協定加盟各国の入国管理に導入される新しいシステムだそう。

ただ、まだ稼働してはなかった。なんかそれっぽい装置はあったけど。


出入域システム(EES) (European Union)

ご丁寧にも日本語版のWebサイトがある。

どうもEU圏・シェンゲン圏外からの短期滞在の外国人はまずキオスク端末に行く。

そこでパスポートを読み取らせて、顔写真と指紋の取得を行う。

その後、追加の審査は不要と判断されればEU圏・シェンゲン圏の人と同じ自動ゲートに、

追加の審査が必要と判断されれば有人ゲートに回るということらしい。

将来的にはパスポートの押印も廃止するとのこと。


顔写真と指紋の採取という点ではアメリカのUS-VISITや、日本のJ-BISに似ているような気がするが、

これらは外国人についてはほぼ全てが対象となる仕組みである。

アメリカではテロ対策というところを重視しての導入だったというが、

日本で最も重視されたのは過去に退去強制となった外国人を発見することだった。

このためほぼ全ての外国人を対象とする必要があったわけですね。

日本人とか特別永住者になりすまされたら発見できないのはどうなのかという話はありますが。

(日本人の帰国・特別永住者の再入国は拒否できないので、必須化していないという事情もあるようだが)

この顔写真・指紋の採取を審査手前で先行して行うバイオカートというのが一部空港で導入されている。

あくまでもバイオカートは上陸許可を与えることが困難な外国人を効率的にあぶり出すもので、

それ以外の点では昔からの上陸審査のフローと何も変わるところはない。


EUが顔写真・指紋を短期滞在という部分に活用しようとしたのは、短期滞在でのオーバーステイというところが大きいのかも知れない。

シェンゲン圏ではあらゆる180日間での滞在日数が通算が90日以内となるものを短期滞在としている。

日本のJ-BIS導入の動機もそうなのだが、同一人物が複数のパスポートを使い分けると判別が難しい。

そこで本人から生体情報、特に指紋を得ることでごまかせないようにしようとしたわけである。

そこさえ抑えられていれば低リスクと考える条件もいろいろあるようで、

そこにあてはまるなら有人ブースでの審査すらいらないので省力化も実現できるねと。

これはなかなか日本では考えがたいことですが。


ただ、これを実現しようとすると相当な台数のキオスク端末が必要ではないかと思う。

有人ブースが不要になるということはない。

短期滞在以外の外国人、そして短期滞在でも審査が必要となった外国人は有人ブースに回る。

どれぐらい審査不要という判断になるのかはわからないのだけど。

果たして上手く回るのかというのは気になる。


でEESは昨年10月から段階的に導入し、今年4月10日から全面運用という。

普通に考えれば主要空港から導入と思うわけで、そしたらあの空港で動いてないのはおかしいよねと。

もう1ヶ月ぐらいしかないわけだから。でも動いてないんだよな。

ヨーロッパは新しい制度とか導入すると期日まで決めて言っても延期とか頻繁なんですよね。

日本ではおおよそ考えられない話なんだけど。果たしてEESはどうなんだろうね。

またここに出張することがあれば判明するかもしれませんが、今回の用事が終わると当面ない可能性が高い。

というか今回で終わってくれという話である。