サミットで平和公園に勢揃い

広島でのG7サミットで平和公園への遠足はあるんだろうと言われていたが、

G7メンバー揃って原爆資料館を視察、慰霊碑に献花というのは、なかなか驚くべき光景だった。

G7広島サミット 各国首脳ら原爆資料館を訪問 そろっては初めて (NHK)

あと首脳らの記帳内容、大したこと言っていないなという人もいるけど、

アメリカのバイデン大統領とか、イギリスのスナク首相あたりは核保有国の首脳がここまで言えるだなと驚くばかり。

G7サミット 各国首脳らが原爆資料館で記帳した内容を公表 (NHK)


やはりどうしても比べてしまうのが2016年のオバマ大統領の訪問である。

このときもG7サミット合わせだったんですね。

現職のアメリカ大統領が原爆資料館を視察するというのは大きな話だが、

アメリカ国内の目もあり、なかなか言えることも少なかったのが実情。

さらに言えばオバマ大統領は任期満了が迫っていましたから。

本人としては核兵器廃絶に向けて動きたい思いはあったと言われているが、

立場的に難しかったことが読み取れる。


いくら広島開催のG7サミットとはいえ、実現は容易ではなかったという。

G7首脳 バイデン大統領ら広島原爆資料館へ 難航した水面下交渉 (NHK)

ただ、ウクライナの惨状を見てきたことも後押しになったようである。

核兵器が実用されたところなんて、広島か長崎ぐらいしかないのだし。


僕もこの資料館は2017年に広島訪問したときに見ているのだけど。

原爆と船と温泉

もちろん大惨事ではあるのだが……

現在の広島が瀬戸内最大の都市であるように、広島を壊滅に至らしめるほどのものではなかった。

医療資材の不足などの問題はあったが、医療機関もごまかしながら動いていたし、

放射能障害にしても寿命をまっとうする被爆者はいくらでもいる状況。

当時の核兵器というのはその程度のものだったとも言える。


だから、これを見て核兵器も大したことないと思われては困るなと。

現代の核兵器はよりコンパクトで高い破壊能力を持つとされているし、

だからこそ脅威であるわけだけど。

あと、通常兵器ならよいという話でもないですからね。

それはG7メンバーがウクライナ訪問時に知ったと信じたいところですが。


この訪問も踏まえたか「核軍縮に関するG7首脳広島ビジョン」が示されたが、

この内容には案外非難も多いところである。

元広島市長「岸田首相、ヒロシマを利用するな」 核抑止力維持に憤り (朝日新聞デジタル)

「ロシアによる核兵器の使用の威嚇」への非難というのはよいとして、

核兵器廃絶に向けたアプローチとしてこう書いたことが問題だという。

我々は、全ての者にとっての安全が損なわれない形で、現実的で、実践的な、責任あるアプローチを通じて達成される、核兵器のない世界という究極の目標に向けた我々のコミットメントを再確認する。

安全が損なわれない範囲でしか核兵器削減はしないと言っていると。

これは実質的に核兵器の正当性を認めたということになるんではないかと。


ただ、G7メンバーの岸田総理大臣が平和公園に招き、

特にアメリカ・イギリスあたりの首脳があれだけのメッセージを残し、

それで核兵器を使うようなことがあれば、岸田首相の顔に泥を塗ることになる。

それはできる限り避けるように動くだろうと言うのは期待できるんじゃないか。

やはり各国国内の事情を考えれば言えることと言えないことがあるが、

冒頭で示したような行動に表れた部分は評価してよいのでは?とも思う。


ところで今回G7サミットには招待国の首脳も来ていた。

これら招待国の首脳も別のタイミングで原爆資料館を訪問したという。

そこで気になったのがインドのモディ首相である。

というのもインドというのは核保有国だからである。

さらに現在もロシアとそれなりに深い関係を維持しているとされている。

G7の連帯と一線を引き、核兵器を使いうる立場にある人である。

そもそも訪問したの? と思ったのだがTwitterで展示を見る様子が投稿されるなど案外積極的である。


あと、韓国の大統領が訪問したというのも大きな話でしたね。

被爆者の中には韓国人もいる。当時は朝鮮も日本国内だったからね。

現在も日本に住む人もいるが、韓国に住む人もいて在外被爆者の最たるものである。

尹大統領が慰霊碑献花、韓国人被爆者ら感謝「長生きしたらいいことがあるんだ」 (読売新聞)

韓国もガッツリ当事者だったのだが、なかなか機会もなかったのである。

こういうこともあると。


岸田総理大臣が広島県選出という背景は大いにあるのだけど、

それにしてもここまでとはというのが正直なところ。

これで世界平和に近づくのかといえばそう単純とは思わない。

なにしろ相手がよくわからない理由で「特別軍事作戦」を始め出すロシアだから。

どうすれば打開できるのかもわからないというのが実情である。

まさかロシアに肩入れするわけにはいかないしね。

やむにやまれず核兵器を使うことだって考えないといけない。

ただ、そうならないように最善は尽くそうということだと思う。

異常に明るい光り物への対策

3週連続でコンサートに出かけていた。

今日は直前まで悩んでいたが、先週末に決意して購入した。

東京国際フォーラム ホールA 2階席の中腹あたり。

座って双眼鏡で静かに見るなら悪くはないが。周りの人もわりとそんな感じでしたね。

直前にチケット買うような人だから、そこは覚悟してるんでしょう。


それはそうとして、まさか3週連続で見るとは思わなかったものがある。

それが異常な光量を放つ光り物である。

特に「孔雀」と呼ばれる、扇形に何本も異常に明るく光る棒が出たものはすさまじい存在感を放つ。

シンプルに1本だけ(一般的なペンライトより長い)のものもあるが。

言うまでもなくルール違反なんだけどね。


この手の異常な光り物が目立つのがかつてのANIMAX MUSIXだった。

2018年3月に大阪城ホールで初めて参加したとき、こんなのが何人もいた。

さすがに目に余る状態で、主催者側もそれなりの対応に出たのだろう。

2019年1月(同じく大阪城ホール)で参加したときは没収者続出だったらしい。

以後もANIMAX MUSIXは横浜開催で何度か行っているが、

かつてほど派手にやることは減った気がするが、一掃とはならない。


それもこれもイベント主催者が決定的な対応ができていないのは、

主催者ができるのはせいぜい退場処分に留まるからである。

退場は重いじゃないかと思うかも知れないが、あまり問題ないケースもある。

終盤で振り回せば、発見されて途中退場となっても失う物はほとんどない。

実際、最終盤になって異常な光り物がワラワラでてくるケースはわりとある。

真に打撃を与えるには光り物を没収して返却しないのが一番よい。

なぜならばこれらの光り物は市販品ではなく、ハンドメイドだから。

しかし、イベントの主催者は不適切な持込品を預かることしかできない。

退場にしても没収にしても決定的な打撃にはならないのである。


ところで「孔雀」などの異常な光り物は一体どういう構造なのだろう?

一般的なペンライトは根本にLEDが1ユニットあり、アルカリ電池で駆動するのが一般的。

拡散シートを入れたプラスチックの棒で根本の光を拡散させるわけである。

これに対して異常な光り物は1本の棒に複数個の高輝度LEDを収めている。

LED1個の輝度もさることながら、根本から先まで自発的に光る。

さらに駆動源も大電流を取り出せるリチウムイオン電池が一般的だという。

電流制限抵抗などもなく電池とLEDを直結していることが多いという。

このため電力消費が激しく、ごく短時間の点灯しかできないという。

もちろん安全面の問題もある。だからハンドメイドでしか作れないんだが。


短時間しか使えず、使ったら退場のリスクがあるとなれば、使い所は限られる。

そもそもルール違反なのは置いておいて、ここぞという曲でこそ出番がある。

そういう観点で先々週はまだ理解できた。

開幕早々、大変盛り上がる楽曲で「孔雀」など振り回し退場処分というのは潔い。

まもなく消灯したから、主催者側もすぐに取り押さえて処置したようですね。

ただ、先週末・今週末とそんな出番があると思っていなかったところで、

視界の端に異常な明るさを感じると思ったら「孔雀」がいたとか。

今日は東京国際フォーラムホールAという広い会場ということもあってか、

スタッフが取り押さえるのにも時間を要して野放しの状態が続いた。

でも、なんでここで光らせる必要があるのかというのは全く理解できなかった。


明確なところはわからないんだけど、異常な光り物のストックが年々増えているのかなと。

ハンドメイドなので作るのは大変だが、短時間の点灯に留まればそうそう壊れるものでもない。

一時的に没収されても返却されればノーダメージである。

この手の光り物が根絶されないのは、たかだか退場処分で済むからだろうね。


というわけで困った話ですよ。

どれだけ迅速に対応できるかが全てのような気はするんだけど、

最終盤に短時間・散発的に使われては、なかなか対処も難しい。

警戒されてるのを知ってかそういうことが起きているイベントも以前あった。


没収して返却しないことこそ、問題打開の近道であろうと思うが、

法令に根拠もなく人の所有物を奪うことはできないのが実情である。

となればできるだけすぐに発見して止めさせるのが最善であろう。

それが徹底されると最終盤を除いておおっぴらには使えないのだし。


でも、なんでこのイベントで「孔雀」などに警戒する必要があるのって。

今日のあれは想定の範囲を大きく越えてますよ。なんで?

G7の仲間とG7が仲間にしたい国々

広島でG7サミットが行われていますが、

G7サミットにはG7構成国の首脳だけが集まるのではない。

まず、欧州理事会議長・欧州委員会委員長は必ず参加する。

G7に直接参加しないEU加盟国も構成国に準ずる扱いと考えられる。

そして招待国としてG7を構成しない国の首脳も呼ばれるのも通例で、

今回はオーストラリア、ブラジル、韓国、ベトナムと、G20議長としてのインド、ASEAN議長としてのインドネシア、アフリカ連合議長としてのコモロ、太平洋諸島フォーラム議長としてのクック諸島が呼ばれている。

さらに今日、ウクライナのゼレンスキー大統領が追加でやってきた。


G7の招待国というのは拡大会合への参加のために呼ばれているようだ。

あわせてG7各国との会合をこなすことになる。

G7と招待国の顔ぶれを見るとG20サミットと被るところが多い気がする。

G7拡大会合は食料・保健・気候変動・エネルギーなどG7各国ではいかんともしがたい問題を中心に扱うという。

経済におけるカバレッジを重視したG20とは意図が異なる部分もあるが、

真に世界共通の課題というのはG7では扱いきれないのは同じかもしれない。


G7の構成国の共通点についてIMFはこんなことを言っていたそうである。

最も裕福な自由民主主義国であり、グループは多元主義と代議制政府という共通の価値観に基づいて公式に組織されている

(主要国首脳会議 (Wikipedia))

かつてロシアを加えてG8だったがロシアとは価値観が合わない部分も散見された。

そのロシアが抜けたG7を見てみると、ヨーロッパと北アメリカの大西洋両岸がほとんどで、

日本だけぽつんと1ヶ国アジアにある形になっている。


これがG20になるとだいぶ様相が変わる。

G20は19ヶ国とEUのことなので、G7に12ヶ国加えたものと言える。

ヨーロッパはG8から叩き出されたロシア(アジアにもまたがる)が加わり、

北アメリカはメキシコが加わった程度である。

アジアでは韓国・中国・インドネシア・インド・サウジアラビア・トルコ、

南アメリカではブラジル・アルゼンチン、そして南アフリカ・オーストラリアと。

日本にとって見れば韓国・中国・インドネシア・オーストラリアあたりが加わるとぽつんと1ヶ国という感じはほとんどなくなる。


そういえば韓国とオーストラリアって先進国だよねと。

G7の特徴に当てはまる部分も多く、拡大構想もあったという。

ただ、ほとんどの構成国は拡大に消極的なので実現することはなかったが。

このあたりは連帯できそうな部分も多そうなんですけどね。


ここ最近、急に聞くようになった言葉に「グローバルサウス」がある。

ウクライナ・対中国、連携は 「核なき世界」へ成果なるか G7議長国、問われる手腕 広島サミット (朝日新聞デジタル)

かつては先進国と発展途上国という構図で、先進国を束ねるG7の力は大きかった。

これを大きく変えることになったのが中国を中心とした東アジアの発展なのだと思う。

中国自体は都市と農村の格差もあり発展途上国としての性質もあるが、

香港・マカオの特別行政区は先進国のリストに記載されているぐらいである。

韓国・台湾(中華民国)・シンガポールは先進国に列せられていたり、

マレーシアも先進国には至らないも裕福な国である。

この背景に中国の発展は無関係ではないだろう。日本との関係もありますが。

これらの国々はG7の価値観と合わない部分も散見されるところである。

この他、東ヨーロッパの発展というのも大きな要素だが、

こちらについてはすでにEUを介してG7の連帯に加わっている部分も多い。


で、グローバルサウスというのは、上で書いた経済発展から取り残された、あるいは遅れた国々のことである。

概ね赤道付近より南に集中していることからこのような呼び名がある。

G20の構成国ではインド・ブラジル・南アフリカ・インドネシア・トルコ・アルゼンチン・メキシコ・サウジアラビアなどが該当するかと書かれている。

トルコとかメキシコあたりは先進国にあたらないもそれに近いという認識で、

それならグローバルサウスではないように思うが、含まれると書かれた資料が多い。

まぁあまり明確な定義はないのですが。


最も経済発展から取り残された地域がアフリカですよね。

その中では南アフリカは発展の早かったこともありG20に参加している。

が、国内の経済格差はすさまじく、貧困や感染症など他のアフリカ諸国と共通の問題は多い。

アジアは発展の早い国があった一方、発展が遅れた国もあり、

微妙なところはあるが、インドとインドネシアは遅れたグループになるのだろう。

確かにこの両国、とにかく人口が多く、国単位の経済規模は相当なものだが、

インフラ整備の遅れや経済格差など課題は多いところである。

こういう課題を抱えた国がまだまだアジアには多いということである。

南アメリカも経済規模は大きいが、経済格差がとにかく大きい。

西アジアは紛争が頻発し、民主主義が根付かない国が多く、

G7構成国にとっては苦慮するところが多い地域かもしれない。


アジアで唯一のG7構成国である日本だが、近国に目を向けると、

  1. 民主主義が根付いて裕福な 韓国・オーストラリアなど
  2. それとは異なる価値観で経済発展を遂げた 中国・シンガポール・マレーシアなど
  3. 経済発展するも未熟な点が多い インドネシア・フィリピンなど
  4. 小さな島国ゆえに大国に依存せざるを得ない太平洋諸島の国々

と言った具合に価値観や成熟度という点でも多様性がある。

(オーストラリアは言うほど近所ではない気もするけど)


1.に着目すれば近所にもG7に近しい国はあると言える。

2.に着目すればG7のカバレッジの低さが気になってしまう。

今回の広島でのG7の招待国というのは、3.の国々とG7が連帯していきたいとか、

歴史的にアメリカやオーストラリアと強い結びつきを持って来た4.の国々との関係を中国に奪わせまいという意図がありそう。

そのために日本と1.に挙げた国々がこの地域で存在感を発揮していきたいと。

決してG7はヨーロッパ・北アメリカだけのものではないと。

そういうことなんだろうと思う。


グローバルサウスという言葉も早々死語になりそうな感じはある。

結局、最後まで取り残されるのはアフリカじゃないかということである。

ただ、今はアジアの一部と南アメリカも同じような問題を抱えていて、

なのでこれらの国々の課題も含めて打開していこうということなんでしょう。

帰ってきた食堂

先日、ちらりと書いたが今年度に入ってしばらくして職場の食堂が再開した。

2020年3月から長く続いた食堂閉鎖だった。

出勤者数が少ないこと以上に、時期により出勤者数の変動が大きかったことは食堂再開の大きな妨げになっていたのだと思う。

しかし、ここ最近はその状況も安定してきて、再開の目処が立ったと見ている。


食堂閉鎖が続く間、出勤時の昼食の多くを占めていたのが弁当だった。

かなり出勤者数が少ない時期でも販売されていたので助かっていた。

ただ、緊急事態宣言発令時など弁当販売すらも止まっていた時期があった。

そんな時期に出勤して対応しないといけない仕事が重なることもあり、

そのようなときに頼りにしていたのがカレーメシだった。

カレーメシという選択肢

当初は食堂に比べて弁当は見劣る印象が強かったのだが、

これに比べれば弁当を買えるのはよっぽどいいのは確かですよね。


当初、弁当が見劣る印象があったのは、メニューの選択肢が少ないのに食堂より割高だったことによる。

ちなみに食堂閉鎖以前の弁当は2種類選べたらしい。値段は一緒だったはず。

2019年10~2021年1月の家計簿から1食あたりの平均を計算して、

これを当時の弁当価格と比べると、弁当だと平均7%ぐらい割高だった。

食堂から遠い職場の人ならともかく、うちの職場はそこまでのことはない。

それでもめんどくさがって職場で弁当買って食べている人も一定いたが。


食材価格高騰を受けて、弁当価格は昨年に約4%値上げされた。

学校給食でも栄養価が保てないと食材費引き上げの動きが出ていた頃で、

もうメニューの工夫でどうにかできる状況ではなかったと理解した。

それでも値上げ前後を通じて、似たような具材が繰り返し使われる場面が増えた印象で、食材のやりくりの難しさがあらわになっていた。

元々食堂のような選択肢はない点が見劣りすると思っていたが、

その弁当がさらに単調なものになっていき、なおさら魅力が低下していた。


そんな状況で迎えた食堂再開は本当に朗報だった。

ただ、長期閉鎖前の食堂とはいろいろ事情が変わっている。

以前の食堂は おかず2種類、セットメニュー2種類、カレー、丼、ラーメン2種類、うどん・そば2種類 といった構成だった。

これだけ充実した食堂だったのも供食数の多さゆえだろう。

さすがに再開時にはここまでのメニュー数はなく、おかず2種類、カレー、丼、麺類2種類となった。

麺類はラーメンの日 と うどん・そば の日が日替わりであるらしい。

(再開した当初は毎日ラーメンだと思っていたが、実は違ったらしい)

これは元が充実しすぎていたのだと。


そして価格も大きく変わっている。

全体的に従来より値上がりしているが、2種類ある おかず の一方、丼、麺類の一方はかなり高い印象。

従来のスペシャルセットがこれぐらいの価格帯だったかなぁ。

従来はおかず2種類の価格差はそこまで気にしていなかったが、

今は高い方を選ぶのはちょっと覚悟がいる、とは大げさだが。

この結果、閉鎖前は食堂より弁当が割高だったのが、逆転している。

食堂でのメニュー選び次第ではあるものの、再開からの平均額は弁当より6%高くなっている。

2019年10月~2021年1月の食堂と比べると平均19%も高くなっている。


供食方法も閉鎖前は おかず と ライスS はすでによそわれたのを取る形だったが、

供食数減少を踏まえてか おかず・ご飯 も都度注文する形になった。

が、効率が悪かったのか、ある程度はよそって置いておく形になった。

明確に変わったのが みそ汁 の提供方法で、具だけ入ったお椀が置かれ、

これを取ってセルフサービスでみそ汁を注ぐ形になった。

みそ汁マシン DL-1HTF (マルコメ)

こんなやつが何台か置かれるようになった。

おかずの列にあるマシンの使用頻度が高いが、カレー・丼の列にもあるので、混んでいるときはそちらにも分散して使ってねと言っている。

まぁこれも供食数減少に対して効率的に対応するための方法でしょう


新型コロナウイルスの感染対策はまだ完全には緩められないところがある。

食堂利用者も当面は従来より大幅に少なくなる想定ということもあり、

食事のとき座る向きは一方に揃えて、食事中は対面しないようにして、

座席間隔も従来より広げて、従来の3割程度の座席数になっている。

利用者数が増えていけばだんだん詰めていくのかもしれない。


一方でメニューについては以前の食堂が帰ってきたという感じはあって、

食堂の中でも人気の高いメニューはできるだけ維持したということだと思う。

僕はあまり食べないけど、ラーメンの人気も高かった。

特にスペシャルラーメンと呼ばれていた日替わりメニューの人気が高かった。

おそらくこのために ラーメンの日と、うどん・そばの日を分けることにしたのだと思う。

再開後もラーメンの列が長く伸びているのを見ることがあり、根強い人気の高さを感じる。


いろいろ思うところはあるんだけど、昼食はおいしいのが一番よい。

出勤者数が少ない時期でも多くは弁当販売が行われていたのはありがたかったけど、

食材高騰の煽りもあり、おいしさという点での欠点は増していた。

確かに再開後の食堂は弁当より高くなってしまうケースが多い。

それでも、ものすごく高くなったわけではなく、許容できる範囲内にある。

それ以上に選択肢があることと、結果として得られる満足感は全く違う。


供食数が増えればメニューの選択肢も増えていくと思うので、

食堂の利用者が増えることに期待したいがどうでしょうね?

まず、そもそも出勤者数が伸びるかどうかというところである。

うちの職場は違うけど、フリーアドレス化で固定の席がなくなって出勤するのに躊躇すると言う人もいた。

(そう思われるようならフリーアドレス化は失敗してると思うのだが)

社内外でテレビ会議の活用が増える中で出勤するとやりにくいというはある。

これはまさに僕が直面している課題である。

物に触れて仕事ができることがメリットになればよいのだが。


もう1つが出勤した人の中で食堂を選ぶ人の割合ですよね。

食堂閉鎖が続く中で、弁当販売・売店の利用、弁当持参、外食が定着したかもしれない。

うちの職場にインスタントの焼きそばを持ってきて、湯を注いで食べてる人がいるのだが、

昨今の食費の状況も見て、これが最善だとなっていったらしい。

このような形で「弁当持参」が定着した人には食堂の再開なんて無関係だろう。

閉鎖前の食堂でさえ高いという人は一定いた状況だから、再開後はなおさらだと思う。

従来より食堂のカバレッジが減ったことは確かかもしれない。

通算獲得賞金世界一の馬

先月、香港チャンピオンズデーということで、シャティン競馬場で3つの国際招待競走が行われた。

日本からはクイーンエリザベス2世カップに3頭、チェアマンズスプリントプライズに1頭参戦している。

12月の香港国際競走に比べれば地元勢メインという感じはあるが、

今年はいずれのレースも外国勢を交えてのレースになったようで。


その3レースの1つ、チャンピオンズマイルで地元のGolden Sixtyが優勝した。

これにより同馬は通算獲得賞金1億4793万HK$(約26億円)で、世界記録を塗り替えることとなった。

​ゴールデンシックスティが史上初の香港チャンピオンズマイル3連覇、通算獲得賞金も世界一に (JRA-VAN ver.World)

香港の三冠馬で、三冠達成後はマイルを中心に走っているが、

今年の香港ゴールドカップ(G1・2000m)では、香港カップ優勝馬のRomantic Warriorを破って優勝している。

通算成績は29戦25勝、全てシャティン競馬場での結果である。

日本の安田記念への遠征案もあったが、昨年・今年と立ち消えている。


Golden Sixty以前に通算獲得賞金の記録を持っていたのはオーストラリアのWinxですね。

2015~2019年に33連勝、生涯でG1 25勝というトンデモ記録を打ち立て、

それなりに高額賞金のオーストラリアということも相まって、

通算獲得賞金は2645万オーストラリアドルにも達した。

これは2019年引退時のレートで約20億円に相当する。

なおWinxは牝馬だが、この頃は牝馬の活躍馬が多かった時期でもある。

日本ではアーモンドアイがG1 9勝(芝G1あるいは国際G1では日本競馬最多)、

ヨーロッパではEnableが凱旋門賞連覇などの顕著な結果を出していた。


Winxが強い馬なのは疑う余地はないのだが、33連勝という数字は疑ってもよくて、

なぜかというと連勝を重ねるうちにWinxが出るレースを避ける動きがあって、

同厩舎の馬を送り込んでなんとかレースを成立させていたところもあった。

このあたりはG1レースの数が多いオーストラリアだからこそのことかも。

一方のGolden Sixtyの29戦25勝というのはそれなりに相手が揃っていて、

2022年の香港マイルではCalifornia Spangleに敗れて2着になるなど、

決して楽勝というわけではないことも読み取れるところである。


日本競馬の馬券売上は世界一という話がありますが、開催規模を考えれば香港はそれ以上かもしれない。

その充実した馬券売上は賞金の充実にもつながっているのだが、

特に年2回の国際招待競走デーの充実には力を入れていて、

香港国際競走の4レース中、香港スプリント(芝1200m)・香港マイル(芝1600m)・香港カップ(芝2000m)は芝で同距離のG1レースでは世界最高賞金という。

世界でもっとも距離別のチャンピオン決定戦を重視している主催者と言えると思う。

日本をはじめとする外国からの参戦もあるが、全体的に見れば地元馬が賞金の多くをかっさらっていくことになる。

Golden Sixtyはその恩恵を受けた1頭と言える。


日本競馬の賞金が高いのは間違いないんですがね。

ジャパンカップ・有馬記念は世界最高賞金の芝G1だし。

ただ、それ以外のチャンピオン決定戦の賞金は見劣りするよねと。

ここ数年でだいぶ上がりましたけどね。

天皇賞(秋)は今年から2.2億円だが、2020年は1.5億円だったわけだし。

でも、香港カップの1938万HK$(3.4億円)やドバイターフの290万US$(4.0億円)と比べるとどうしてもね。

マイル以下やダートはもっと差が大きい。


もちろん世界的に見れば日本競馬の賞金はものすごく恵まれているし、

地元馬に次いで香港競馬の高額賞金の恩恵を受けているのも日本勢である。

ただ、Golden Sixtyの記録を見てしまうと、少し考えてしまうよね。

日本競馬のマイル王、グランアレグリアの通算獲得賞金は10.7億円ですから。

まぁ世界見渡しても10億円以上も稼ぐ馬はそうそういないんだけどね。

ILSと目視とGPS

先日、南風で混雑時の羽田空港への着陸ルートのことを書いた。

市街地上空を通って着陸する理由

この中でGPSを使った航行方式を使って騒音軽減に努めていると書いたが、

調べてみると着陸時の飛行機の航行方式って空港によりいろいろあるらしい。


空港ごとの飛行ルートはAIS JAPANというサイトで公開されている。

ユーザー登録は必要だが趣味目的で登録することも想定されているみたい。

空港ごとにいろいろな”Instrument Approach Chart”が登録されているが、

一体どういう使い分けなのか、わかる部分とわからない部分がある。

航空無線をよく聞くなどして研究すると実際の使われ方も見えてくるんだろうけど。

以下で書くのはいろいろな資料からこういう傾向なんじゃないかという話。


一番いいのは、ILSの電波に従って一列に並んで着陸する方法。

滑走路の端からの方角・距離・垂直方向の角度を把握できる電波を飛ばす。

これに従って降りてくると、滑走路が見えなくてもかなりの精度で降下できる。

そして高度200ftとか100ftとか定められた高度で滑走路が見えれば着陸できるというわけ。

成田空港・関西空港・中部空港では常時ILSを使っているとみられるが、

ILSが全ての滑走路の両側に付いている空港は限られるし、できれば直線的な着陸を避けたい空港もある。


日本では、滑走路の片側のみにILSが取り付けられている空港が多い。

コスト面の問題もあるのだが、それ以外の事情もある。

伊丹空港は長短2本の滑走路の南北から着陸できるが、長い方の南側だけにILSが付いている。

伊丹空港の南側だけにILSがあるのは、北側に山がある。

こういう地形の問題でILSが付けられないことはけっこうあるとのこと。

神戸空港もILSは西側だけで、これは地方空港仕様というのもあるけど、

関西・伊丹との関係で神戸空港の出入りは必ず西側になるという事情もある。


このような空港で風向きの都合で反対側から着陸する代表的な方法として、サークリングアプローチという方法がある。

伊丹・神戸とも多少の追い風ならILSのある向きに着陸するのだが、

それができない場合は、まずはILSに従って接近して、滑走路を目視する。

そして、滑走路を見ながら、その横を通ってぐるりと反対側に回って着陸する。

伊丹空港のILS RWY32Lのチャートを見ると、ILSで着陸する場合は高度250ftで滑走路が見えればよいが、

“CIRCLING”の場合は高度559ftまでに滑走路を発見しなければならない。

ある程度はILSを利用できるが、最後は目視に頼る部分が多いので、悪天候に弱いのが難点。

ただ、伊丹・神戸で滑走路の反対に回るにはほぼこの方法しかないみたいね。


天候がよければILSなど使わず、完全に目視で着陸するビジュアルアプローチという方法もある。

設備が整わない空港ではビジュアルアプローチ頼みということもあるけど、

ILSがあるのにあえてビジュアルアプローチを使う空港として、福岡空港・新千歳空港・羽田空港などがあるそう。

福岡・新千歳は海側からやってくる飛行機が、反対側から着陸する場合、

ILSに従うとかなり内陸に入り込んで直線的に着陸しなければならない。

これは遠回りになる上に、騒音の影響範囲が広がるのも不都合。

そこで、天候がよい場合には滑走路の横に誘導して、そこから滑走路を目視してぐるりと回り込んで着陸する方法があると。


羽田空港は海側の南北方向の滑走路に南側から着陸する場合に”HIGHWAY VISUAL”という方法が使われることがある。

海ほたるPAを右に見ながら目視で着陸しなさいという指示をするそう。

ただ、これって滑走路に直線的に着陸するルートで、ILSの着陸ルートとほぼ同じだったりする。

(実際、ILSの電波を参考にして着陸する操縦士もいるらしい)

なぜ「HIGHWAY VISUAL」があるのか【Short】 (Squawk.ID)

ILSは視界が悪くてもある程度までは降下できるが、降下して滑走路が見えなければ着陸をやり直さなければならない。

2本の滑走路にILSで同時着陸するためには、待避ルートも別々に取らないといけない。

この条件を満たすには木更津付近から2本の着陸ルートを真っ直ぐ引くとよい。

これは悪天候時には使われているが、木更津付近の騒音が大きくなるのが問題。

騒音対策には陸側の滑走路へのルートを富津岬の方に曲げたいということで、

海側の滑走路に目視で降りられるなら、陸側の着陸ルートを曲げていると。

目視にしたことでやり直しのルートも操縦士任せにできるというわけ。


少し前まではこれらの方法や、その変種が使われていた。

しかし、現在は地上設備と目視以外にGPSなどの人工衛星を使った測地技術が使える。

これを使った着陸方法を RNP進入 とか RNP AR進入 という。

RNP AR進入は滑走路直前まで曲線を描いて飛行して着陸する方法で、

機材・操縦士の訓練体制などに特別な許可が必要となっている。

しかし、従来では取り得なかったルートが使えると言うことで、

飛行時間の短縮や就航率の向上に役立っているという。


まず、ILSがどうしても付けられない空港の場合。

松本空港は周囲が山なのでILSが付けられず、悪天候にとにかく弱かった。

RNP AR進入では周囲の山を器用に避けながら、着陸するルートが開拓され、

最短距離で空港へ向かい、高度300ftで滑走路が見えれば着陸できるようになり、

就航率の向上・飛行時間の短縮・操縦士の負担軽減とメリットが大きい。

松本空港は地形の都合でどうしてもILSが付けられなかったが、

離島の空港などILSの導入が見送られてきたところでの導入も進んでいる。

東京都でも調布・新島・神津島は従来ILSなどなかったところに導入している。


滑走路の片側しかILSがない空港でも積極的に導入されている。

例えば、北九州空港は北側にILSが付いている。

ILSを使う場合は門司区方面から着陸する。

高度200ftで滑走路が見えればよいので一番確実な方法ではあるが、騒音や遠回りになるのが気になる。

騒音対策の面では東側に誘導してそこから目視で着陸するルートがVOR A, VOR Bとして記載されていて、騒音対策から推奨ルートらしい。

滑走路のどちらにも遠回りせず着陸できるが、高度979ftで滑走路が見えないといけない。

これに対してRNP ARで東側から滑走路の両側に直行できるルートがあって、

高度300~306ftで滑走路が見えれば良く、遠回りもしなくてよい。

ILSよりやや劣るが、ビジュアルアプローチやサークリングアプローチより悪天候に強い。


伊丹空港だと短い滑走路に着陸するルートとしてRNP進入方式が選べるそう。

伊丹空港の長短の滑走路は機材の大小で使い分けているのだが、

ILSを使う場合は、長い方の滑走路に向けて直線的に降下して、

滑走路が見えたら短い方の滑走路に方向転換する方法になる。

これもサークリングアプローチの一種である。

RNP進入だとILSがない短い方の滑走路に直行することもできるので、一部で活用されているらしい。

(なお北側にはRNP進入ルートはないので、サークリングアプローチとなる)


両側にILSの付いた主要空港だとあんまりという感じはあるが、

羽田空港では騒音対策でRNPが活用されていて、

1つが冒頭に書いた南風・混雑時の都心部での高度を少しでも稼ぐ方法で、

こちらは多くの飛行機が利用できるRNP進入方式。

もう1つが深夜に海上を小回りで着陸するルートで、こちらは特別な許可を要するRNP AR進入方式。

許可を受けていない飛行機がいることを考えれば、RNP AR進入の着陸ルートに列を成して着陸させるのは難しそうだが、

深夜にまばらに来る飛行機をさばくなら使えるという話なんでしょうね。


というわけで飛行機の着陸ルートもいろいろあるという話だった。

ILSが最善ではあるけど、RNPもそれなりによいということですね。

目視で対応というのもけっこうよい場合があるのだが、悪天候に弱かったり、管制が難しくなったり欠点もある。

乗り入れる航空会社が限られるならRNP AR進入方式への対応もしやすいので、

まずはそういう空港から導入が進んでいる状況ですね。

インターフォンで解錠する建物

もう何年も前に、勤務先の構内の建物が常時施錠になった。

一部の建物を除き、誰のIDカードでも開閉できるのだけど。

あと、一部の建物は施錠対象外になっていたりする。

そんなに強固になった気はしないが、守衛の見落としなどで部外者が立ち入ったとしても、建物に入れないからどうにもならないということだね。


ところで構内の柵の外にもいくつか会社の建物があって、

こういう建物だとIDカードによる施錠の重要性はなおさら高い。

ただ、一方でこの手の建物は会社以外の団体が使っていることもある。

例えば、労働組合の事務所も会社の外にある建物に入っている。

こういうのも常時施錠の対象になっている。


最近、とある建物に用事があって出入りすることがあるのだが

他の建物が常時施錠になってからも特に施錠されていなかった覚えがある。

というのも、この建物は入居している団体の関係者の出入りが多いのである。

一方で会社の業務ではあまり大した使い方はしていない。

そのような性質もありセキュリティを強固にする必要性が薄いのだと思う。


ただ、この建物も気づけば常時施錠の対象になっていたようである。

IDカードを持っている人はそれで開けて入ればいいんだけど、

IDカードを持っていない人はインターフォンで事務所を呼び出して、

カメラで目視確認をして解錠するという操作をしているらしい。

けっこうな頻度でインターフォンの音がしている。


もちろん普段から出入りする人にはIDカードを発行すればよいのですが。

常勤スタッフはIDカード持ってると思いますがね。

ただ、それ以外の関係者はなかなか会社のIDを渡すのは難しいのだろう。

会社への来訪者として扱うならば守衛所で一時IDを受け取るべきだが、

そういう扱いもまた実務的ではないところがある。

だから、目視確認で解錠するという方法にしてるんだと思う。


この団体にしても、建物に部外者が入ることは好ましくないわけだろうし、

その点で常時施錠になったこと自体は改善ではあるのだろう。

ただ、建物の出入りがけっこう多いので、そこは手間だろうなと思う。

なんかいい方法はないものなのだろうか。


そうして振り返ってみると、そういえば柵の外にある建物にはだいたいインターフォンがありますね。

従業員ならば自分のIDカード、会社への来訪者なら守衛所などで発行される一時ID、

会社以外の団体の関係者・訪問者はインターフォンで目視確認と。

ある建物には複数のインターフォンがありましたね。

それぞれ異なる事務所につながるのだと思う。確かに2団体入居していたはず。

だから他の建物もそんな対応なんですね。


もしかするとこういうのは顔認識が効果的なのかもしれないけど。

ただ、IDカードは渡さなくていいにしても、登録状況の見直しは絶えず必要なわけだけど。

まぁ目視確認でちゃんとできているのかという話もありますが。

ホームゲームは1試合でも大切

サッカーのホームゲームにまつわる話題が立て続けにニュースになっていた。

鹿島サポーター、J30周年マッチ前に抗議の横断幕 「国立開催ありえない」「聖地国立<ホームカシマ」 (FOOTBALL ZONE)

バルセロナ戦の国立開催で…J1神戸サポ異例要請 ネットで議論沸騰「ヴィッセル東京にしようぜ」 (東スポWeb)

どちらも特別な試合ではあるのだけど。


まず1つ目、先週末にJリーグ30周年記念ということで、東京・国立競技場で鹿島アントラーズ vs 名古屋グランパスの試合が行われた。

Jリーグ開幕カードの再現ということらしい。

ただ、鹿島アントラーズのホームゲームが東京開催になるということで、

ここに反発するファンが一部にいたようで抗議の横断幕が掲出される有様。

本拠地が他地域からのアクセスがあまりよいとは言えないところなので、

東京開催は広域でのファン拡大に役立つのではという意見もありますが。

1試合ぐらいと思うんだけど、それですらこういうことが起きていたと。


2つ目、こっちは全体的に謎が多い話である。

スペインの FCバルセロナ が日本で親善試合を行うということで、その相手は ヴィッセル神戸 となった。

ここには同クラブ所属でスペイン出身のイニエスタ選手の存在があるとみられていて、

最近は出場機会がないそうだが、この親善試合が日本での最終戦になる? という噂があると。

ただ、明確に言われた話ではなくて、クラブ側も現時点で言えることはないらしい。

で、ヴィッセル神戸のホームである神戸開催かなとか思うのだけど、

そうではなく東京・国立競技場での開催であるということになったz。


ただ、実際はどうもヴィッセル神戸の主催試合ではない扱いらしい。

6/6(火)「ヴィッセル神戸vs.FCバルセロナ」チケット販売のお知らせ (ヴィッセル神戸)

そもそもこの親善試合、FCバルセロナの金策という面もけっこうありそうで、

というのも同クラブは資金難にあえぎ、放映権の売却などの金策をやってきた。

これでスタジアムの改築費用や選手の補強費用をまかなった状況と。

そういう事情もあり、日本でがっつり稼ぎたいという意図がありそう。

この目的を考えたとき、東京開催が適しているというのは確かである。

あとは、噂されているイニエスタ選手の日本最終戦になるのかというところで、

これがホームである神戸で行われないとすればおかしいのでは?

というのは確かにそうだと思うが、まだ発表されていることはない。


どちらもJリーグのファンによるホームへの思い入れの強さが表れたエピソードである。

Jリーグの理念として地域密着ということを掲げてきた。

ホームタウンを定めて、トップチームの試合だけでなく育成にも取り組み、

あるいはサッカー以外の取り組みをするクラブもある。

チーム数も増えて、複数のチームのホームタウンが複雑に入り組んだり、

あるいは重なり合うケースも出てきている。

で、Jリーグの試合というのは基本的に週末に1試合という形で、

ホームとアウェイで半々、ホームゲームとてそれぐらいの試合数。

そのホームでの試合をホームタウンでやらんのはけしからんという声があると。


野球の場合は試合数が多いのと、チーム数が限られて、わりと偏在しているので、

多少他地域で試合を行うことはファンサービスとして好意的に見られている。

主なところではこんな取り組みが知られている。

  • パ・リーグ球団の東京ドーム開催
    (2023年は楽天・西武・ロッテ・ソフトバンク各1試合、2022年は日本ハム4試合・ソフトバンク1試合)
  • 阪神タイガースの大阪ドーム開催(甲子園球場が高校野球使用時・年9試合)
  • 読売ジャイアンツの大阪ドーム開催(年2試合)

東京からパ・リーグの試合を観戦に行こうと思えば、千葉か所沢に行けばよいがやや遠い。

一方、日本ハムファイターズの元本拠地が東京であることから、札幌移転後も一定の主催試合を行ってきた。

ただ、今年から北広島に移転して、全試合が北広島開催となった。

しかしパ・リーグとして東京での観戦機会を一定確保すべきとなったのか、4チームで4試合行われることになった。

阪神タイガースの大阪開催は、これはむしろ関西での試合機会確保のための取り組みだね。

読売ジャイアンツの大阪開催は小学生時代のクラスメイトが言ってて、

大阪ドームを近鉄バファローズ(当時)以外が使うことがあるのかと驚いた覚えがある。


というのでサッカーと野球ではだいぶ感覚が違うという話だった。

Jリーグ30周年記念ぐらいは大目に見てやりなよとは思いますがね。

急速充電の効果はどんなもの?

Redmi Padの高速充電はQuickCharge 3.0相当という話を書いたが、

家ではUSB PDの充電器とは別に付属品の充電器を設置したからよいとして。

出先での急速充電を1台で行うためにUSB PD・QuickCharge 3.0両対応の充電器を購入した。


大手のメーカーも出してないわけではないのだが……

Anker PowerPort Atom III (Two Ports)

USB PD対応 AC充電器(USB PD45W・QC + 12W/C×1+A×1) (ELECOM)

出力が大きいということもあり携帯用には大きいなと。

いろいろ探したところ一方のみ使用時18W出力でコンパクトなものがあった。

メーカー名は判然としないが(輸入業者の名前でPSEマークが付けられていた)、

これでスマートフォン・タブレットともども最高速度で充電ができるからいいねと。

Type-CとType-A両方接続すると双方とも5V出力になるらしいが、そういう使い方をする予定はない。


USB PDやQuickChargeによる急速充電は確かに速いのだが、

実際の使い方にとってその差を実感出来るかというと案外難しい。

というので、AQUOS sense6とRedmi Padでそれぞれ50%から満充電にしたときのデータから検討してみた。

従来方式のUSB BC(5V×1.5A)相当と急速充電で充電が5%進むのにかかる時間を拾ってグラフを描く。


そしてグラフを観察するとこんな感じだった。

  • AQUOSのUSB PDでは75%あたりまで直線的でそこから充電ペースが落ちる
  • AQUOSのUSB BCでは80%あたりまで直線的でそこから充電ペースが落ちる
  • Redmi PadのQuickChargeは80%まで直線的で、そこから充電ペースが落ちる
  • Redmi PadのUSB BCは100%まで直線的に充電が進む

AQUOSはパッテリー温度も見ながら充電しているなどそう単純ではないが、

ある程度までは直線的に充電が進む前提でシミュレーションしてみる。


充電開始時の電池残量と充電時間により効果は違う。

AQUOS sense6で電池残量10%から95%までの充電時間を見ると、

USB BCで150分に対して、USB PDで102分で48分短縮と効果が大きい。

ただ、そこまで電池残量を減らして充電器に付けるのは稀だと思う。

20%からは42分短縮、30%から34分短縮、40%から27分短縮、50%から21分短縮、60%から14分短縮、70%から8分短縮、80%から3分短縮。

普段は60~70%ぐらいで充電器に付けることが多いから、10分程度の短縮効果しかない。

AQUOSが電池の長寿命化のために充電ペースを落としてしまうからだけど。

ただ、旅行のときなど40%程度まで減らして付けることはあるから、そしたら30分ほど短縮で効果はありそうな気がする。


もう1つの観点が充電器に取り付ける時間だよね。

50%からスタートして20分後にPD73%・BC63%、30分後にPD80%・BC69%、

PDだとこれぐらいの時間であらかた充電できるので効果が見えやすい。

ただ、45分後にPD88%・BC79%、60分後にPD93%・BC86%というと大した差はない。

開始時の電池残量にもよるのだが、30分以内の充電だと効果が見えやすい。

在宅時はスマートフォンは定位置で充電している時間が長く、

ということは充電時間は30分よりはるかに長く、効果は見えにくそうだ。


一方のタブレットPCは在宅時に充電器から外して使う時間が長い。

さらに電池容量が大きいので、こちらは急速充電の効果が見えやすい。

残量10%から95%までの充電時間はUSB BC340分に対して、QC138分と202分短縮、

さすがにそこまで電池を使い尽くして充電開始にすることは稀としても、

残量30%から152分短縮、50%から119分短縮、60%から77分短縮、70%から52分短縮、80%から27分短縮と。

60~70%まで減らせば1時間も充電時間が変わるのだから大きい。

充電時間ごとの効果も60%から充電を開始して、

30分後にBC67%・QC80%、60分後にBC75%・QC94%といずれも効果大。

30分程度の充電で他用途で使うこともけっこうありますからね。


じゃあ、自宅にUSB PDの充電器いらんのではという話もありますが。

ただ、充電忘れてた時に30分程度の充電をすることも時々あるからね。

そもそも元はHUAWEIのタブレットがUSB PD対応していたのだから、

タブレットでの恩恵が大きかったわけですからね。


一方で旅行ということになれば急速充電の効果はおしなべて大きい。

  • スマートフォンを電池残量40%以下から充電開始
  • スマートフォンを30分程度充電してから外出
  • タブレットを1時間程度充電して、スマートフォンの充電に切り替え

なんていう使い方は普通に発生しますからね。

こういうニーズに1台で対応できるコンパクトな充電器はメリットが大きい。


このあたりは人によってもいろいろだと思うけどね。

世間的に見れば、在宅時でもスマートフォンを多用する人は多い。

そういう場合、30分程度の充電の効果が大きいことはメリットになる。

その逆に充電する機器数が多すぎる場合、口数が多い充電器を使いたいということで、

こうすると個別に電圧制御が必要な急速充電対応のものは選びにくいかもしれない。

Anker PowerPort 6

出力電圧5V固定だから口数を増やしやすい。

多くの機器を同時充電できるなら1つ1つは遅くてもよいという考えもあるかもしれない。


世の中、まだまだUSB BCでの充電が普通に行われているのだと思うし、

案外それでもなんとかなるのかもしれない。

今はだいぶ改善したけど、USB PDの充電に使うケーブルは割高である。

両側Type-CならばUSB 2.0でよいが、これが案外高くて入手性が悪いと。

ただ、大容量バッテリーを積んでいるタブレットだときついですね。

これはやっぱりQuickCharge対応の充電器が出先でも必要ですね。

市街地上空を通って着陸する理由

今日は新宿で用事を済ませて、渋谷公会堂(LINE CUBE SHIBUYA)でコンサートというので、

時間調整もかねて新宿駅南口から代々木公園まで散歩していた。

新宿駅南口付近は渋谷区に一部かかっており、意外と近いのだ。


散歩する中で気になったことがあった。それは上空を飛ぶ飛行機である。

それなりに高度が下がっていることもあり騒音もなかなかだし、

便数も多く、2機が並んで飛んでいる姿もしばしば見られた。

これは羽田空港で2020年から適用されている新飛行ルートの1つで

南風で夕方の混雑時間帯に使われる着陸ルートに該当する。


羽田空港は井桁状に4本の滑走路がある。南北方向にはA滑走路(陸側)・C滑走路(海側)、東西方向にはB滑走路(陸側)・D滑走路(海側)とある。

羽田空港の南側・東側は海上(住宅利用以外の埋立地を含む)である。

できるだけここを通って離着陸するようにしている。

ただ、全てをそこに収めようとすると便数が限られてしまう。

そこで混雑時間帯に限って、複数の滑走路で同時離陸あるいは同時着陸をする飛行ルートを決めることになった。


飛行機は風に逆らって離着陸するのが基本である。

南風のときに2つの滑走路を同時に使うルートとしては下記の2つが考えられる。

  • 東側からB・D滑走路に着陸、A・C滑走路を南向きに離陸
  • 北側からA・C滑走路に着陸、B滑走路を南西向き、A・C滑走路を南向きに離陸

東側から着陸するのは従来のルートだが、離陸ルートがD滑走路と競合する。

北側から着陸すると、離陸ルートとの交差は最小限になる。

B滑走路を南西向きに離陸したら川崎区の臨港地帯上空で旋回して海に向かうので比較的周辺への影響は抑えられるが、

着陸は直線的に並ぶのが効率がよいので、どうしても市街地上空を通る。


飛行機は昔より静かになったというけど、エンジンが静かになっても着陸時はほとんど変わらない。

従来より飛行機が小型化したことで平均的には静かになったかもしれないが、

羽田空港は国内の他の空港に比べれば中型機以上の割合が多い。

なので取れる対策は可能な範囲で高度を上げるということになる。

そのための対策の1つとして、GPSを活用したRNAVと呼ばれる航行方式がある。

滑走路の端から出ている電波を使うILS方式に比べると柔軟性が高く、

滑走路の少し内側に着地するようにして少しでも市街地での高度を上げたという。

ただし、着陸判断高度の点では不利なので悪天候のときはILSを使うルートになる。


それで渋谷区周辺だと2500~3000ftぐらいのところを飛行する。

国土交通省のデータを見ると、2500ftを飛行して着陸するとき直下の騒音レベルは、737-800で65dB、777-300で72dBなどとなっている。

騒音が気にする人が増えるのは65dB程度からというので、

これが混雑時間帯に断続的に発生するのはけっこう気になるのも当然。

品川区内ではさらに高度が下がり、大井町あたりでは1000ftまで下がる。

こうなると737-800で76dB、777-300で80dBほどになる。

80dBはサイレンを鳴らしながら走る緊急自動車並みの騒音とのこと。

着陸とはいえなかなか大変である。


北風の場合も従来より市街地への影響が拡大している。

午前中にB・D滑走路から同時に北東向きに離陸するルートを使うのだが、

2つの滑走路からの離陸後のルートが干渉しないようにするため、

B滑走路から離陸した飛行機は荒川沿いに北上することになる。

できるだけ海上で高度を上げて、江戸川区・江東区の市街地にかかるあたりでは3000ft以上となる。

離陸時はエンジンを吹かす分うるさいが、新しい飛行機では低騒音化が進んでいる。

3000ft飛行時で737-800が73dB、787-8が69dB、777-300で77dBと。

787はだいぶ静かだなと思うけど、急上昇可能なのでさらに高度も稼げる。

離陸時の騒音対策として最新鋭の飛行機を導入する効果の大きさがわかる。


ところで羽田空港は複数の滑走路から同時離陸・同時着陸するために新飛行ルートを導入したわけだが、

同じようなことをやるかもしれない空港として関西空港がある。

現在の関西空港は2本の滑走路を離陸・着陸で使い分けている。

滑走路の両側が海なので使える向きが制約されないので、これでも悪くないが、

出発が多い場合は2本とも離陸、到着が多い場合は2本とも着陸にできるとよい。

しかし、現在のルートはそれができるようにはなっていない。


関西・神戸の両空港はできるだけ海上に収まるルートを取っている。

このため遠回りを強いられることもあることも課題である。

今後、関西・神戸の両空港は発着枠を増やしていきたいという話があり、

そのためには陸上を通るルートの拡大も考えなければならない。

羽田空港を見てもわかるけど、着陸は飛行ルートの広い範囲で騒音の影響がある。

羽田に比べれば、関西・神戸はある程度は海上に押し込められるのはよいけどね。