復帰したように見えるが部品故障

最近、客からエラーの原因と処置方法の問い合わせが来ていて、

再通電したらエラーが消えましたというような話だったのだが……


わりとありがちな話ではある。

評価作業中など操作ミスでエラーを起こして、再通電してエラーから復帰させるということはある。

立ち上げ作業中などの操作ミスでエラーを発生させるのは珍しいことではないだろう。

こういうタイプのエラーで問い合わせがあれば、再通電して復帰すればOKで、正しい使い方をしてねということになる。


今回の問い合わせはエラーフラグからすれば操作ミスのようなもので引き起こされたものではないが、

再通電でなかったことにできるエラーということを考えると、本当にそんなエラーが存在するのか? となった。

それで詳しい人に相談したら、とある部品が故障したのでは? という指摘があった。

確かに稼働中に故障すれば、このエラーフラグが立つこと自体は変なことではない。

しかし、問題は再通電したらエラーが消え、その後、数日にわたって動き続けているということである。


そんなことある? と指摘した人に聞いたらあり得るとの返答。

と言うのも、過去にこの部品が故障したとき、恒温槽にぶち込んで1週間以上動かしてやっと再現したとか言っていて、

ほとんど普通に動いているが、時々おかしな動きをするという現象が実際にあるということである。

温度ストレスをかけると発生頻度が上がっていき、そのうち常温でも頻発するようになっていくらしいが、

壊れかけのときは、大半の時間で普通に動いているという、そういう実情もあるらしい。


部品故障だが再通電すればエラーが消えるというシチュエーションとしては、

特定モードのときのみエラーが顕在化するというものがある。

過去にもそういうタイプのエラーの問い合わせを受けたことがあるが、

もしも部品故障だとすると動作モードが変われば顕在化するから、早急に取り替えてくださいなどと言うわけだ。


ただ、今回のエラーは動作モードによって、エラーを踏むか踏まないか変わるものとは解されない。

原理的には常に故障部位を踏んでいるはず。だけど時々しか故障が顕在化されないがためにこういうことが起きてしまうらしい。

これは過去にそういう時々しか顕在化しない故障の経験がなければわからんなぁと思った。

聞いてみると部品の種類によってはわりとあるみたいですね。


その後、しばらくしてエラーが再発したと連絡を受けて、これは部品故障という見立ては正しかったんだなと。

今まであまり経験したことはなかったが、このシステムでこのエラーフラグなら、

これは再通電でなおったように見えても部品故障と考えるべきなんだなと。

あまり教科書的な現象ではないのだが、現実に起こっていることなので。

着払伝票を貼ってファミリーマートへ

買取に出そうと、ソフマップ(ラクウル)に荷物を出荷してきた。

ラクウルは基本的にはヤマト運輸が集荷に来てくれて、箱も用意してくれるのだが、

集荷に来てもらうとなると、その時間帯に家にいないといけないなどの手間もある。

これは不便な場合もあろうと、自分で梱包を準備できて、2回目以降の買取であることを条件に、

着払伝票を送ってもらい、宅急便取扱店に持参するという方法も可能になっている。

ちなみに着払伝票はクロネコDM便で送られてくる。(宅急便センターで印刷しているわけではないらしい)


そんなわけで、手元にあった適当な箱(というか宅急便コンパクトの使用済みの箱)に入れて、

伝票を貼って、ファミリーマートに持ち込むことに。

ファミリーマートといえば、最近は宅急便コンパクトの出荷でおなじみである。

もう「サイト連携専用袋」の使い方もだいぶ慣れましたね。

「配送連携APIサービス」ファミリーマートさま店舗にお持ち込みいただく際の送り状の仕様変更について (ヤマト運輸)

Famiポートで発行された受付票をレジに持参して、レジで発行されるレシートを袋に差し込んでと。

受け取る荷物ではあまり見ないんですけど、コンビニから出荷だとセブンイレブンが多いみたいで、するとこれじゃないんですね。


今回の場合は着払伝票をすでに貼っているので、そのままレジに持ち込めば良いが、

意外にもレジ係の作業はこちらの方が多いようにみえる。

  1. 伝票の追跡番号を読み取る
  2. サイズを測定する (今回はどうせ60サイズだろと目算してたが)
  3. あて先の郵便番号などの必要情報をレジに入力する
  4. 伝票に出荷日・配送予定日・サイズ・運賃を記載する

というわけで、この場で料金の収受はないのだが、この時点でサイズを確定させる必要がある。


一方で、ヤフオク・PayPayフリマの匿名配送で宅急便をファミリーマートから出荷する場合は、

その時点では荷物サイズの測定は行われず、ヤマト運輸に引き渡し後に行われるとされている。

同じシステムを使っている「宅急便をスマホで送る」の説明にもそのように書かれている。

※お支払いいただく金額は、ヤマト運輸で荷物をお預かりする際に実サイズを計測することで確定します。

(FAQ/スマホで荷物の発送手続きをする画面で表示される荷物の「S・M・L」サイズは具体的にどのくらいの大きさですか? (ヤマト運輸))

個人から送る荷物ではあるのですが、法人の掛売と同じような仕組みになってるんですね。

(このことから、ヤマト運輸において掛売を表す「未収」という表記が伝票に見られることがある)


着払もその場で料金が決まらなくても困らないと思うのだが、発払と同じフローのようである。

ただ、これは紙の伝票をつかっているがためのようで、

実は「宅急便をスマホで送る」は着払も可能らしいのだが、この場合は測定はヤマト運輸で行われるらしい。

なので、着払の料金を発送時に確定させる必要があるわけではなく、

従来型の伝票を使う場合は、取扱店で料金を確定させなければならないというのが正しそう。


そもそも伝票をメール便で送っているということ自体がアホらしい話であり、

ヤフオクと同じようにQRコードを読ませて、伝票を発行できる仕組みにすればよいという話もある。

宅急便センター・ファミリーマート・セブンイレブンでしか発送できないのは難点ですけど、

米屋みたいな取扱店から出荷することがそんなにあるかという話でもある。(地域にもよるだろうけど)

調べたところ、airClosetという衣類のレンタルサービスで返送方法の1つとして採用されているようである。

ちなみに同サービスではスマリボックス(cf. スマリボックスから ゆうパケット)も併用されている。

システム上は「発払」と表示されるが、客に請求が行くことはないということが書かれているけど、

これは受取人が発送を依頼しているから、制度上は発払になっているという話だろう。


もしかしたら将来的にはあるかもしれませんけどね。

現時点でヤマト運輸に集荷依頼を出しているのなら、その延長で対応できそうなもんだし。

しかし思ったけど、60サイズで千葉県あて(ソフマップの買取センターは浦安市にある)の運賃が持込で830円ですか。

これがそのまま請求されるのかはわからないけど、案外するんだなと思った。

それに見合った買取品かという思いはありつつ、まだなにがしかの価値はあるんじゃないかと思っている。

二酸化炭素は埋めていいのか?

地球温暖化対策として二酸化炭素を地中に埋めるという話がある。

CCS(Carbon dioxide Capture and Storage)と呼ばれる技術なのだが、

さて、二酸化炭素を地中に埋めるというのは根本的解決なんだろうか?


と、気になっていたのだが、どうもそれなりの意味はあるらしい。

CCS安全性評価への取り組み (RITE)

まず、地中に埋めて漏れてこないのかという話だが、適切な地層を選ぶのが前提である。

ただ、地層で永遠にトラップし続ける必要はなく、数年程度で二酸化炭素は他の形でトラップされるようになる。

1つは岩石の隙間に入り込む残留ガストラップ、こうするとガスは岩石から出られなくなる。

1つは周辺の水に溶解する溶解トラップ、二酸化炭素は水より軽いが、水に溶ければ水より重くなる。

そして最終的には鉱物固定ということで、非常に長い期間をかけて石灰石になっていくわけである。

石灰石には貝などの死骸に由来するものもあるが、炭酸イオンと海水中のイオンの反応により作られたものも多い。

まさにそういう形で地中に二酸化炭素を戻そうとしているわけだ。


以上のことから、二酸化炭素を埋めて、しばらくの間、地底下に保てば、そこから逃げない状態にすることはできる。

そして、これは非常に長い目で見れば、我々が石灰石を掘り出して使うことの逆になるということで、

一応は理屈に合っているということになる。


二酸化炭素を放出する要因もいろいろありますが、地中にある炭素を含んだものが掘り出されることが原因で、

これはエネルギーとしての利用とは限らなくて、例えば泥炭地が乾燥することで自然発火するようなケースもある。

けっこうそういうのはあって、湿地の保全というのも地球温暖化対策のメニューなんですね。

いずれにせよ、地中に安定した状態で炭素分を置いておけるのなら、それは地球温暖化対策である。

それなら積極的に地中に炭素を戻すということで、CCSは妥当性はあるということ。

あと、地中に戻す以外にもコンクリートなど、工業製品として二酸化炭素を保持させるというのもそうである。

CO2-SUICOM (ランデス)

こういうことができる素材は限られますけどね。


もっともCCSの大きな課題は、二酸化炭素を分離するために無駄なエネルギーを要することである。

一般的には省エネルギーは地球温暖化対策になると思っているかも知れないし、それは多くにおいて正しいが、

工場から排出される二酸化炭素を分離して、埋めるなどして固定化するというのは、

本質的に二酸化炭素は発生してるんですね。ただ、それが地中に出ないというだけで。

なので、現状で二酸化炭素を出している工場に、CCSをつけると資源の浪費になりかねないわけだ。


でも、もしかすると正当化できるかもしれないケースがあって……

オーストラリアで低品位の褐炭を使った水素製造に向けた動きがあるようだ。

褐炭は石炭ではあるが、水分が多く運搬が難しく、その場で燃やすぐらいしか使い道がなかった。

(水素で聖火を灯す?)

褐炭は現状では他の地域に運んで使うことが難しい。

その褐炭があるのがエネルギー消費地近くならばその場で発電することはできる。

ところが、オーストラリアの辺境だと、その場で消費するにも限りがあり、実質的に使えないエネルギー源となっている。

そこで、その場で水素やその派生燃料を作って運搬できるようにして、そのとき発生する二酸化炭素は分離して埋めてしまうと。

実質的に使えないエネルギー源を「CO2フリー水素」という付加価値をつけた形にできるのなら、資源の浪費も正当化できるというわけ。


いろいろなロードマップがありますけど、単純な燃料以外の用途だと製鉄用還元剤とか。

製鉄所では石炭とかプラスチックを原料としたコークスを燃料と還元剤に使って、二酸化炭素を放出している。

プラスチックをコークスの原料にすると、同じ二酸化炭素排出でも廃棄物処理と製鉄の2つの役目を果たせるのでお得である。

それで水素を還元剤にすれば、還元剤の分として放出されるガスは水蒸気などになる。(燃料分は引き続きコークスの想定)

「CO2フリー水素」が安価に手に入るようになれば、これを還元剤として投入すると、コークス使用量が減り、二酸化炭素排出量が減る。

まずはコークス炉ガス(製鉄所内で発生)の水素分を使って二酸化炭素排出量の10%の削減を目指しているそうだ。

そういう素材作りに使うところも削減していかないといけないんですね。


ただ、そもそも地中で安定して存在している掘り出さないに越したことはないんですけどね。

省エネルギー・省資源はなにごとにおいても基本だと考えてよいのではないか。

ただし、地球温暖化対策としては、エネルギーの浪費でも二酸化炭素を放出しなければよいとかいう話が出てくる。

それが妥当なのかというのはよく考えないといけない。

でも、多分そういうごまかし方をしないといけないところはあると思いますね。

だって、どう頑張っても石炭の燃焼によらずに鉄は作れなさそうだし。(もちろん鉄をリサイクルするのは前提だけど)

通信データが読めるオシロスコープ

未だにうちの職場にはブラウン管のオシロスコープ(さすがにデジタル式だけど)があって、

あまり稼働率は高くないので予備用みたいな感じですけどね。

とはいえ、それは使い勝手の良いオシロスコープが台数がやや不足であるということで、

今年は1台の新品のオシロスコープを購入する計画があって、その計画を聞きつけてとある依頼をしていた。


それがオシロスコープにシリアル通信解析オプションを付けてもらうことだった。

実はこれまで導入していたオシロスコープにはオプションとしてシリアル通信解析機能が付けられるようになっていた。

メニューだけあったのだが、オプションを付加していないので実質使えないと。

オプションの追加注文もできるらしいのだけど、ちょうど新しいオシロスコープを買う計画があるならば、そこに乗っかれないかと。

今回購入するのは、職場ですでに導入している機種の後継機、シリアル通信解析機能も同様にオプションにある。


そんなわけで購入したオシロスコープが届いていて、早速使わせてもらった。

オプションを付けると、その分だけ値段が上がる。

カタログを見ると意外とするなと思ったが、それ以上の効率化は主張できるだろうという金額ではあった。

担当者も「予算次第だね」なんて話をしていたが、結果的にはオプション代のことでとやかく言われることはなかったという。

というのも、新機種になって全体的に値段が下がったので、オプションを付けても少し値段が下がってしまったらしい。

もともとオプションで付けていた機能が、新機種ではさらに高機能なものが標準で付いていたりしたんだよね。


そんなこんなでシリアル通信解析機能を使って、マイコンと周辺ICのSPI通信波形を解析してみた。

設定はちょっとめんどくさいのだが、ポチポチと設定すると、シリアル通信データが16進数で表示された。

改めて仕様書と見比べてみるとなるほどって感じだった。通信方式を学習するにはよかったですね。

それが目的ではないけど。製品評価のためですけどね。


あと、通信データをトリガにすることができて、複数の通信が連続して行われる中で、

特定の通信データをトリガにすると、うまく頭出しができたり。

もし、この方法でトリガができなければ、適当なところで波形を止めて、

通信データを目で読んで、特定のデータを探す必要があったわけである。

その機能がなければ、そこまで真面目にやったかはよくわからないけどね。


通信波形を目視でデータに読み替えるのは、この分野の技術者にとってはあるあるであって、

チームリーダーとも「UARTは目で読むよねぇ」なんて話をしていたが、やっぱり不毛ではあるんですよね。

シリアル通信解析機能を使ってみて、これなら自動で解析してくれるので、通信波形を読むところを絞り込む必要が無い。

今までは、目視でやるなら最初と最後数バイトだけ読むとか、そういうケチり方をしてたわけですよね。

そういうことをしなくても文字でデータが表示されるんだから、こんなに楽なことはない。


一方でこの機能を使う機会は限定的だろうというところはあって、

このオプションを付けたオシロスコープは1台止まりとなるんじゃないか。

全体としてはあまり高くなかったという話だから、来年かもう1台購入予定なんて話もあるので、

漫然とシリアル通信解析オプションを付けてくれる可能性もあるけど、必ずしもいらないとは思う。

最初にも書いたけど、このオプションそのものはちょっと値が張るので。


というわけで、もっと早く導入したかった機能だったなと、使ってみて思った。

一方で、こういうオプションが買えることはあまり知られてなかったのかも知れない。

そういうものがあることを知らなければ、買おうとも思いませんからね。

BGAをX線で観察できる?

最近、職場でX線撮影をしていた。

プリント板に実装されたBGAパッケージのICのはんだ付けの確認なんですね。

BGAというのは、ICの裏面にはんだボールが並んでいて、それがICの端子になっていると。

一般的なICはパッケージの辺に沿って端子が出ている。

1辺に並んでいる物、2辺に並んでいる物、4辺に並んでいる物、間隔もいろいろだ。

ただ、端子数の多いICでは、これでは巨大なパッケージが必要になる。

そこで高密度化できるBGAパッケージが重宝されているのである。


しかしBGAにはいくつか不便な話がある。

1つは手ではんだ付けができないこと。ICの裏面には はんだごて は入りませんからね。

必然的にリフローということで、はんだペーストを塗った上に乗せて、オーブンみたいなので加熱する方法になる。

まぁ表面実装部品のはんだ付け方法としてはこちらの方が一般的ですから、量産にあたっては何の問題もない。

もう1つの問題が、はんだ付けの状態を目視確認出来ないこと。

実はここが問題で、そこでX線を使って撮影して、はんだ付け状態を確認することとなったわけである。


ところで、これははんだ付けがおかしいと疑ってやっていることではない。十中八九問題ないと思っている。

とある現象を説明する上で、はんだ付けに要因がないことを確認するのが目的である。

これが難しくて、どうすればはんだ付けが正常であると言えるかは、なかなか部署内にノウハウもなく、

生産技術の人に、こういう特徴があれば異常な可能性が高いというのを教えてもらった。

明確に足が浮いているとか、そういうのが見えるわけでもないので、難しいのである。


X線撮影だが、事業所内に小型の装置があって、予約すれば容易に使うことができる。

使い方は部署内で経験のある人に教えてもらったが、想像していたより簡単だった。

小型の装置ということで、あまり大きな物は撮影できないが、そのために出張だのしなくていいので楽である。

(昔はこういうのがなくて、X線撮影のために、いちいち設備のある工場に出張していたらしい)

移動するテーブルの上にプリント板を入れて、ドアを閉めて、X線照射とすると、

画面にX線で透視された画像が出るので、スティックを操作してテーブルを動かして、撮影したいところに持ってくる。

管電圧・管電流やコントラストなど調整して撮影することになる。


以前、とある製品について、工場での検査で不良が多く出るもんだから、

調べたらBGAのはんだ付けについて問題があって、その原因を取り除くために設計変更を行ったことがあった。

そのときにX線撮影の画像とか使って、こういうことだったのですという説明があったので、

BGAのはんだ付けをX線で調べるということは、知ってたんだけどね。

実際にやってみると、見えてるのか見えてないのかわからないような撮影だなぁと。

これまで、この手の調査は生産技術の人が専らやっていたんだけど、

今回の件は事情が違って、開発部署でやるのが相当で、今後に向けてノウハウを蓄積するのがよいだろうという判断だった。

そこで僕が上司から指名されたんだよね。今後、同様の案件があれば、こうしてX線撮影を担当するんだろうと思う。

温湿度計の不思議な通信方式

Raspberry Piで部屋の温度を取得するという、いかにもな題材に取り組んでいる人がいて、

ふーんと思って見ていたら、使ってる温度センサーの通信方式がけっこう独特だった。


DHT11というよく使われている温湿度センサーもモジュールがあるようで。

温湿度センサ モジュール DHT11 (秋月電子通商)

足が4本生えているが、1本はNC(未使用)、1本はGND、1本はVcc(電源)で、

すなわち、通信線は1本だけということ。

通信線1本でデータをやりとりする手段自体はいろいろある。

調歩同期式シリアル通信(UART)はその典型ですよね。


どうなってるのかなーと見てみたら、なんかえらく複雑なんですが。

詳しいことはデータシートを確認して欲しいが、だいたいこういうこと。

  • 18ms以上のローパルスをマスターから送る
  • センサーからLo:80us, Hi:80us出力される
  • 40bitのデータを0はLo:50us, Hi:26~28us、1はLo:50us, Hi:70usとして出力
  • センサーから52us以上のローパルスを出力して、Hi状態が続く

なんだこれ。


Raspberry PiでDHT11からデータを取得するプログラムの実装を見てみると、

GPIOでピンの状態を取得し続けて、0が連続する数、1が連続する数を数えて、

0のカウント数と1のカウント数、どちらが多いかでデータが0か1か判定する仕組みになっているようだ。

ひたすらGPIOの値を読み続けるのがちょっとなぁとは思うんだけど、

Raspberry Piのプログラムとしては案外実装しやすいようだ。

とはいえ、取得失敗することも多いようで、あまり完成度は高くないのかなぁ。


UARTが線1本で通信ができるというのは、便利そうだけど、いくつか難点がある。

その最たるものが、送受信双方のクロック精度が要求されるということ。

マイコン内蔵のCR発振回路を使って、UARTで通信しようとしたこともあるが、うまくいかなかったこともある。

CR発振回路は温度による変動も大きいから、常温では通信できたが、温度が変化するとダメということもあるかも。

その点ではSPIやI2Cのような、クロックとデータの2本以上の信号線を使う方式は扱いやすい。

これは、マスター側が発生させたクロックに応じて、スレーブ側が出力すればよいだけだから。


おそらく、DHT11の通信方式は、1本の線で全て完結するということを重視したんだろうと。

SPIだと典型的にチップセレクト・クロック・データの3本の線が必要である。

複数のデバイスを接続する場合、チップセレクトはデバイスごとに必要、クロック・データは複数で共用できる。

I2Cはクロック・データの2本で、複数のデバイスをぶら下げることが出来る。

ただ、デバイスごとにアドレスの設定が必要なので、その点では不便かなと。

これが1本で済めばやっぱり便利だろということである。

LoとHiが連続する時間が長い・短いぐらいの判別がつけばよいのだから、

マスター・センサー双方のクロックに10%ぐらい誤差があっても全く問題ないだろう。


ただ、OSなしのマイコンで動かすことを考えると、GPIOの状態を読み続けると、

通信中マイコンを占有し続けて大変かなぁ、とか思ってしまうよね。

UARTとかSPIとか、マイコンのペリフェラルで対応している通信方式ならば、通信中は手放しで済む。

ところが、DHT11のような特殊な変調方式だと、どうしてもソフトウェアで復調しなければならない。

どうせこのデバイス、温湿度の更新周期が2sおきというのだから、ゆっくり送ればよいのである。

あと10倍ぐらい長いパルスだったら、数百usおきに割り込みとかそんなんでもいけたかなぁと。

温湿度測定に使える安価なデバイスは他にもいろいろあって、I2C対応だとAM2320というのがあったりするようだ。

温湿度センサ モジュール AM2320 (秋月電子通商)

でもDHT11に比べるとだいぶ高いですね。流通量の差か。

石炭も石油も相変わらず使う

火力発電の燃料といえば、天然ガス か 石油 か 石炭か。

最新鋭の天然ガス火力発電所は、熱効率がとてもよく、SOxや煤じんの排出が皆無で、

ガスタービンは起動・停止が素早く、CO2排出量も少ないということで、大変優れた性質を持っている。

日本の電力の40%ほどは天然ガス火力発電ということで、まさに主力である。


じゃあ、天然ガスでいいじゃないかという話ではあるが、

石炭火力発電所も新設されているし、石油火力発電所も少し新設されている。

最新鋭の発電所同士比べると天然ガスに比べて熱効率も劣るし、環境負荷も大きい。

SOx・NOx・煤じんなどは適切に対策されるのが前提だが、CO2は排出するしかない。


石炭火力発電所について言えば、低コストであることが大きな理由のようだ。

石炭は可採年数が150年以上ということで、他の化石燃料に比べれば経済的に採掘できる量が多い。

それゆえ比較的安価に輸入できるということで、期待が多いようだ。

石炭はほとんどが炭素だから、同じエネルギーを得るのに排出されるCO2の量はどうしても大きくなる。

ただ、熱効率が改善されているので、発電量あたりのCO2排出量は、昔の石油火力発電所ぐらいに抑えられる。

老朽化した石油火力発電所の代替としては、環境負荷が悪化することはなく、経済性は高いということである。


あと、石炭火力発電所の期待としては、バイオマス燃料の混焼というのがある。

石炭を燃やせるなら、他の固形燃料も燃やせるので、木質バイオマス燃料を混ぜてもよいと。石炭火力発電所でバイオマス燃料を燃やしても、固定価格買取制度の対象になっていた。

ただ、この方式でのバイオマス発電があまりに多くなりすぎたので、新設だと対象にならなくなったようだ。

バイオマス燃料の安定確保は課題だが、発電するだけなら石炭でもよいとも言える。

なかなか日本国内でも未使用間伐材の燃料化が進んでいないようで、まだこのメリットは十分生かされてないとも。


石油火力発電所が少し新設されているというのは、アスファルトのような油を有効活用するため。

石油製品で高く売れるのが、ガソリン・灯油・軽油、逆に重油というのは安くしか売れない。

そこで重油となってしまう分子量の大きな炭化水素を、ガソリン・灯油・軽油の材料によい炭化水素に作り替えるわけだ。

(製油所で大量の水素が消費される)

従来は船舶やボイラーの燃料、あるいは発電用燃料としてC重油を売っていたわけだが、

環境対策からC重油から他の燃料(天然ガスとか軽油)への転換が進んでいる。

そこで従来、C重油として出荷していたものを、さらに分解して軽油などに作り替えているわけだが、

それでもなお残る油というのは、C重油よりさらに重質なアスファルトのようなものになる。

アスファルトは舗装用にも使われるが需要が低迷しており、それなら燃やして燃料にしようということである。

硫黄分・窒素分・金属分が多く、環境対策には気を遣う必要があるが、製油所内で発電や熱源に使われているようだ。


いずれにしても共通して言えることは、資源の有効活用であるということ。

日本は石炭すらほとんどを輸入に頼っていて(石炭はある程度自給できている国が多いのだが)、

エネルギー需要が増大した時代に石油火力発電所を増やしてしまった経緯もある。

それこそ資源の有効活用という点では問題だったので、是正した結果が天然ガスとか石炭への転換だったのかなと。

余剰なアスファルトのような単純に燃やすしかない石油は、引き続き燃焼させて使うけど、

石油はできるだけ輸送用燃料と化学原料に使うという方針は明らかなのかなと。


地球温暖化対策という点で、石炭火力発電所の新設はおかしいんじゃないかと言われることもある。

先日、そのことで日本が「化石賞」に選ばれたなんてニュースもあった。

COP25、初「化石賞」に日本 (朝日新聞デジタル)

ただ、果たしてなにを重視するかという話ではあるんだよね。

CO2排出量か、省エネルギーか、省資源か。いずれも両立する分にはよいが、相反することもある。


僕の考えだが、資源の浪費だけは取り返しが付かないので、何においても省資源は重要だろうと。

省資源のためにはおのずと省エネルギーを目指すことになるだろう。リサイクルも重要ですね。

そうして考えてみると、CO2排出量削減だけを追求するのはちょっとちがうんじゃないかなと思うんだよね。

以前、「CO2フリー水素」のことを紹介したが(cf. 水素で聖火を灯す?)、

二酸化炭素の分離・貯留にかかるエネルギーは果たして見合っているのかという見方もあるようだ。

省エネルギーが結果として、CO2排出量削減につながるのはよいのだけど、

CO2排出量だけが理由で活用できない資源が出てきたり、活用できる資源に偏りが生じたりするのはよくないなと。

実際、それで世界中でバイオマス燃料の奪い合いになっているという話も見ている。


老朽化した石油火力発電所を、最新鋭の石炭火力発電所に置き換えて、経済性を向上させて、石油資源の有効活用を図る。

この時点ではCO2排出量は横ばいだが、後にバイオマス燃料の導入を拡大し、カーボンニュートラルに近づける。

というのは理にかなったシナリオだと思うんだけどね。

日本には、より先進的な取り組みを期待されているんだということでもあるんだろうが、

どうしても段階的な取り組みにならざるを得ない実情はあるし、今どきの石炭火力発電所は案外よくできている。

過放電も充電できないのも困る

明日から連休にしたので、例によって午後から東名ハイウェイバスで移動。

新東名スーパーライナー新宿号に乗ったけど、東京発だと休憩場所が海老名SAと静岡SAのようだ。

東京駅発着だと足柄SA・遠州森町PAで、新宿便でも名古屋発はそうなんだけどね。

ところが海老名SAは満車のため、結局、足柄SAまで休憩を引っ張るという。

以前も海老名SAが混雑のため、鮎沢PAまで引っ張られたし、やっぱり海老名SAは無理があるんじゃないか。


ノートPC用のマウスは取り回しの都合、無線マウスを使っているが、無線となると電池が問題となる。

もうだいぶ前のことだけど、電池の液漏れでマウスをダメにしてしまったことがあって、

その代替として充電池が搭載されたマウスを使っていた。

USBケーブルで充電して(充電だけだからACアダプタでも可)、あとは無線で使えるというもの。

電池交換もいらないし便利だと思っていたが、ここ1年ぐらいは充電してもすぐに電池切れになってしまうようになった。

明確な理由はわからないけど、電池の劣化だろうか。


というわけで、またしても乾電池を使う無線マウスに戻ってきた。

これ自体はもらい物なんですよね。使い道もなかったので、それならと。

液漏れさせたときは、単4電池2本だったが、今回のは単3電池1本になってた。

電池の用意という点ではこっちの方が便利かな。単3電池は旅行中に持ってることも多いし。


ところで電池の液漏れだが、いくつか要因はあるようだが、ほとんどの場合は過放電が原因のようだ。

なので、消耗した電池を放置し続けないというのが液漏れを発生させないためにもっとも重要だ。

無線マウスは省電力機能があるので、スイッチ入れっぱなしでも電池の減りは抑えられる。

ただ、わずかな消費でも、それが長時間放置されるとなれば大きな問題である。

というわけで、使用頻度が低い機器では切れるスイッチは切ること。これがまず大切。

ただ、電池は電流を流さず放置していたとしても、内部では化学変化がゆっくりと進んでしまう。

なので、消耗した電池は機器の中に残さないこと。これも大切である。


ペンライトの電池電圧を時々マルチメーターで点検しているけど、

もちろん、電池が消耗していたらいざというとき光らないというのもあるけど、過放電対策という一面もある。

過放電になる前に機器から電池を取り出す。これが液漏れ対策には有効であると考えている。


無線マウスもどうでしょうね?

使用頻度が高ければ、電源が入らなくなったところで交換すれば、知らないうちに過放電になることはないだろうが。

ただ、使用頻度が低いと、知らないうちに過放電になりかねないところである。

そう考えると、積極的な点検をして、予防的に交換するのが効果的なんだろうか。

とはいえペンライトほど電池消費をする機器でもないので、どれぐらいの頻度で点検すべきか。

サーキットプロテクタを入れる

最近、試験対象の機器の電源ON/OFFを行うために、電源ラインにサーキットプロテクタを挿入した。

もともとはコンセントでプラグをいちいち挿抜していたのだが、

なんかイマイチだなと思い、ちょっと前に定格電流を間違えて買って余っていたサーキットプロテクタを挟むことにした。

サーキットプロテクタって、過電流が流れたら切れるスイッチで、家庭のブレーカーにも入っているやつだね。


プラグを挿抜するのは、電源ON/OFFの方法としてはわかりやすいが、頻繁に挿抜するためのものでもないしね。

それで、電源ケーブルの途中にスイッチの付いた「こたつコード」のようなものを使っている人もいた。

それを思い出して、そういえばサーキットプロテクタ余ってたよねということで、電源ラインに挿入したのだった。

過去にも、電源をON/OFFするという試験を行うときに臨時でサーキットプロテクタを挿入したことはあったが、

プラグの挿抜で済むようなところに、サーキットプロテクタを入れるのはあんまりやらない。


作業性の改善効果は大きくて、プラグを挿抜するよりスイッチON/OFFの方がよっぽど楽で、

今まで挿抜するプラグを間違えてしまうこともあったが、そういうこともなくなった。

サーキットプロテクタの端子部が露出しているので、万が一指が触れてしまったら感電しそうだなということで、

手元にあったプラ板を切って、端子部を覆うように取り付けておいた。

簡易な対策だが、これで安全・確実に電源をON/OFFできるようになったと言えそう。

うちの製品に組み込んだときもそうだし、家庭のブレーカーでも、端子部が露出しないようにカバーを付けるのが一般的なところではあるので。


コンセントでプラグを挿抜するというのは、シンプルな電源ON/OFF方法だと思うし、

はんだごて は席を外すときは必ずプラグを抜くことが、安全面から職場のルールになっている。

はんだごて 自体にもスイッチはあるが、プラグが抜けているというところで確実にOFFであることがわかるというのが理由。

家庭用の機器だと、それこそ こたつ はケーブルに付いたスイッチで電源をON/OFFするけど、

ほとんどの機器はそれ自体にスイッチが付いているから、あえてプラグを挿抜する理由は乏しいが。


一方でプラグで電源をON/OFFできないところは、スイッチがないと安全なメンテナンスができない。

家庭のブレーカーで、契約ブレーカーや漏電遮断器の下に、さらに部屋ごととかにサーキットプロテクタが付いているのも、

工事などのときに、部屋などの単位で電源を切って安全に作業できるようにするという目的もある。

もちろん、過電流が流れたときに危険な状態にならないようにというのもあるけど。


他の対策としてはスイッチ付きの電源タップを使うという方法もあって、それでやっている人もいたはず。

とはいえ、実情としてはプラグの挿抜でやっている人が多いですかね、

頻度が低ければ妥当な方法とは思うけど、サーキットプロテクタなどスイッチを挿入する方法がもっとも妥当だったな、

ということをサーキットプロテクタを組み込んでから思った。

やっぱり明示的なスイッチはあった方がよい。容易に挿入できるはさておき。

電力計がちょうどよい

ICの消費電力を推定したいという話があって、

ICの足で電力を測定できればよいのだが、それはなかなか難しい。

1つのICに電源端子がいくつもあったり、ICの足で消費電力を測定するのは難しい。

そこまで厳密な測定はいらないので、プリント板の入口で電力を測定すれば、推定できるんじゃないかという話になった。


プリント板の電源入力のところにヒューズが入ってるので、

ヒューズに直列に電流計を挿入できるように細工をして、マルチメーターで電流を測定した。

測定は出来たが、これって妥当な結果なのかな?

ということで設計者に確認してみると、設計上の最大消費電力の半分以下ではあるのだが、桁が違うほどではない。

ただ、動作条件に対する消費電流の変化が想定と異なったので、どうしたもんかと。


そこで判明したのだが、測定対象のICに供給する電力を作るのに、スイッチングレギュレータを使っているようだ。

プリント板の入力電源電圧とICの電源電圧が違うことは知っていたのだが、

リニアレギュレータで電圧をドロップさせているのかなぁと思っていた。

だから、ICの消費電力を推定するのに、プリント板の供給電圧はあまり重要ではないと思い込んでいた。

でも、スイッチングレギュレータというのは、入力電圧が変化すると、必要な電力に応じて消費電流が変化する。

ということは、電圧も測定して、電流×電圧で消費電力を出さないと、正しくICの消費電力が推定できないことに気づいた。

測定条件によって入力電圧も変化しかねないですから。


電流と電圧を同時に測定しないといけないけど……というところで電力計を使えばよいことに気づいた。

交流電力の測定だと電力計は必須だが、直流だと電流×電圧で求まるので、必須とまでは言えない。

ただ、1台で電流と電圧を測定できるのだから、まさに適しているのは確か。

電力計なんて使うのは、高専時代の実験以来だなぁなんて思いながら結線していた。

もっとも、あの頃使ってた電力計はアナログの指示計器で、交流しか測定できませんでしたけどね。

職場に置いてあるのはデジタル式で、直流からそれなりに高い周波数までの測定精度が保証されている。

1Wもいかないような電力を測定するには不釣り合いな気もするけど、用途的には全く問題ない。


電力計というのは、電流の測定端子と、電流の測定端子を別々に持っている。

電力計は使い方に応じて、電流・電圧の結線方法がいろいろ変わるので、それぞれ自由に結線できるようにしてあるのだろう。

デジタルの電力計というのは、電流・電圧をそれぞれ測定したのを、デジタルでかけ算・積分して電力を出しているだけのはず。

それを高精度にやるにはデジタル信号処理の工夫もいろいろあるんだろうけど、測定回路としては電流計+電圧計というのが実情ではないか。

アナログの電力計は電流計・電圧計とは測定原理からして違うけど。


条件を変えて測定してみると、電源電圧が条件によって変化するので、

電力計で測定するアプローチは妥当だったようだ。

もっとも、それでも動作条件と消費電力の対応に想定と異なる点が残った。

もうちょっと工夫が必要そうだね。