歌手デビュー10年間の苦悩

今日は久々に市内で1日過ごすというのに休暇を取った。

それは昨日出かけていたからなのだが、それがこのコンサート。

Machico 10th Annivesary Live ~Trajectory~

会場は世田谷区の昭和女子大学人見記念講堂――って大学なんですか。

三軒茶屋駅から近いということで、運賃が安いという理由だけで世田谷線を使って行った。

大学の敷地にたたずむ講堂で不思議な感じだった。


今までオールスタンディングのライブハウスで行うことが多かった中で座席のあるホールだった。

今どき珍しくも1席おきなのは、それで収まったからというのもあるのだろうが、

ライブハウスでの開催では実現性に疑問もあったので、こういうホールを確保したのはあるのだろう。

かつての感覚で言えばだいぶ背伸びした会場選びである。

それは開催に確実を期すための会場選びでもあったのだろう。満席になればなおよかったが。


それはそうとして、Machicoさん、歌手デビュー10年ですって。

本編でも言及していたし、パンフレットにもいろいろ書いてあったけど、デビューから4年ほどはいろいろな苦悩があったようである。

前提として、Machicoさんは2011年のタレントスカウトキャラバンをきっかけにホリプロ(後にホリプロインターナショナルに分社)に所属することになったことがある。

大手芸能事務所の挑戦だった

これは「声優アーティスト」を見いだすためのオーディションだったが、

ホリプロ自身手探りなところもあっただろうし、採用後の流れはいろいろだった。

Machicoさんは早々2012年に「すぴぱら」というゲームの主題歌で歌手デビューした。

ただ、歌手としてのデビューは早かったが、声優としてのデビューにはここからしばらくかかった。


では声優としてのデビュー作はなんだったのか?

これはアイドルマスターミリオンライブの伊吹翼役である。ゲームのリリースが2014年である。

TVアニメで名前のあるキャラクターを演じたのは2015年放送の「聖剣使いの禁呪詠唱」とのこと。

声優と言われて一般にイメージするような仕事にたどり着くには3年ぐらい要したわけだ。

この頃には同期はTVアニメで何作か主役級のキャラクターを演じて……という状況だった。


それでも歌手活動が順調ならよかったのだが、歌の仕事が多かったわけではない。

そんな中で事務所が「Anisong Ichiban!!」というイベントを2013年から定期的にやって、事務所の同期たちとともに定期的に歌う機会が与えられていた。

(上で引用した記事は2017年に「Anisong Ichiban!!」が久々に行われたときのもの)

これはこれでよい機会であった一方で、困ったこともあった。

というのも、当初の会場が「AKIBAカルチャーズ劇場」ということで、アイドルのファンを取り込むような形でやっていたが、行儀の悪い人も多かったのだ。

2014年にミリオンライブで役を得て、注目度の高いコンテンツでかつ、キャラクターとして歌う機会もあり、歌手活動についても注目を受けたわけだが、

その客層は「動物園のよう」と例えられるほどだったそう。

そこからの立て直しには(同期たち含めて)事務所も苦心したようである。


そんな苦労を乗り越えて、2016年にTVアニメ「この素晴らしい世界に祝福を!」の主題歌「fantastic dreamer」でメジャーデビュー(日本コロムビア)を果たす。

これによりアニメ・ゲーム音楽のフェスに出演したりと知名度を上げていくことになる。

「動物園のよう」なライブももうその頃には過去のものとなっていた。

比較対象が事務所の同期たちでは分が悪いが、十分に売れっ子と言えるところまできた。


さらにここ2年ぐらいでさらに注目を浴びることがあった。

1つが「ウマ娘 プリティーダービー」のヒットである。

ウマ娘が発表された2016年頃から音楽関係は先行して動き始めていたが、

これが大きく注目を浴びたのは2018年放送開始のTVアニメ、そして2021年にやっとリリースされたゲームのおかげだろう。

Machicoさんは2021年放送の2nd Seasonの主人公であるトウカイテイオーを演じており、この点で注目を浴びることが特に増えた。


もう1つが2020年からプリキュアシリーズの主題歌を担当していること。

それ以前にプリキュアに出演してたことが、ここにつながったのだと思うが。

歌手として子供たちの憧れになるというのは、アニメ分野で歌手をする人にとっては名誉あることだろう。

ということで歌手という面でも注目度が上がったところである。

今は日本コロムビア発売の楽曲より、こっちの方が見る機会が多いのかも。


それでもあのホールを満席にできるほどは客は集まらんのかとも思うが。

でもインターネット配信はやってましたから、実際に見てた人数はもっといるか。

やはり各種のコンテンツで注目を浴びても、それをファンをソロの歌手活動にまで引きずり込むのはけっこう大変なことである。

フェスなどを通じて根気よくアピールしていきたいもんですがね。


一昔前は歌手デビューが先行して、時々キャラクターに声をあてるような、そんな声優ってけっこういた印象はあるけどね。

栗林みな実 さん(一時Minamiに改名していたが)が2005年放送のTVアニメ「舞-乙HiME」で主題歌を担当する一方で、エルスティン・ホーを演じていたとか。

彼女の数少ないTVアニメ出演の1つだったらしい。(調べたら本当に少なかった)

2012年にMachicoさんがデビューしたときはギリギリそんなプランもあったのかも。


デビュー10年を迎えて向かうべき道はなんだろうか?

やはり魅力はボーカルだと思うんだよな。歌手として歌う姿がやはり一番合っている気がする。

それはANIMAX MUSIXなどのフェスでパフォーマンスを見て、その後もワンマンライブなどで見て、やっぱりこれだなと。

ただ、それだけではなかなか差別化も難しいのかも知れない。

そこで助けになってきたのがミリオンライブやウマ娘のように、セリフも歌もキャラクターを演じるというようなところなのかな。

これも芝居も歌もうまい人が多いから大変だけど、やはり はまり役というのはある。

こういうことは本人や事務所がよく考えていることでしょうが。

去年は中国で有観客、今年は日本で有観客

ちょっと驚いたのだが、冷静に考えればそれしかないという話。

BILIBILI MACRO LINK – STAR PHASE 2022(ビリビリマクロリンク スターフェーズ 2022/略称BML-SP2022)は大手動画配信プラットフォーム/ビリビリが主催する大型アニソンイベントです。
これまでも日本を代表するアーティストが多数出演しています。
6回目を迎える今年、日本では初の有観客での開催が決定しました!

(BILIBILI MACRO LINK -STAR PHASE 2022)

BML-SPといえば、中国の動画配信サイト、Bilibiliのイベント、BILIBILI WORLD(BW)にあわせて開催されてきた音楽イベントですね。

詳しく言うと、BILIBILI MACRO LINKという中国在地の歌手などが出演するイベントと、「海外嘉賓演唱会」とあるが実質的には日本の歌手を招いて行うBML-SPがある。

そもそもBilibiliが日本のニコニコ動画をモデルにしており、BWはニコニコ超会議のようなものである。

それに付帯する音楽イベントということであり、日本のアニメなどで活躍する歌手を呼んでいると。


ただ、これは現在は難しいわけである。イベント出演のための渡航は現実的ではない。

そこで、去年のBML-SPは日本特設会場からの生中継で行われた。

ところが、今年は日本から招待しようにも渡航が困難ですから、ここは日本特設会場からの生中継となった。

このため今年のBML-SPについては「大型ライブビューイングイベント」なんて書き方をされることも。

(3Dセキュア非対応ではね)

事実、上海では満員の観客が日本からの映像を見て盛り上がっていたようで、その映像が差し込まれていた。

マスクの着用率も半分ぐらいで、大声出す客もいたかなぁ。

当時は中国のゼロコロナもうまくいっていた時期で、その一方、日本では新型コロナウイルスのデルタ株による感染拡大が深刻で緊急事態宣言も出た。

もっともこの頃はイベントの開催はのらりくらりとやっていたのだが、翌8月には遵守事項が守られず、感染拡大を引き起こしたイベントもあり問題となった。

これはずさんにすぎるイベントだが


ところが今年はこの状況が全く異なるわけである。

渡航困難なのは相変わらずのこと。

日本ではイベント開催について、マスク着用・大声を出さないなどの条件を満たせばさほど大きな制約を受けずに開催できるようになっている。

一方で中国では上海で長期間のロックダウンが続いたり、イベントどころか社会活動自体が困難な状況が続いている。

この結果、昨年は日本特設会場(無観客)から上海の観客の入ったホールに映像を送っていたのを、

今年は逆に有観客の日本会場から中国のBilibiliユーザーにインターネット配信する形になりそうだ。

久等啦!#BML-SP2022#7月17日将首次落地日本东京幕张国际展览馆国内直播信息后续会于官号公布,敬请期待~十组嘉宾,超豪华阵容,这个夏天,我们一起快乐干杯!

(BML制作指挥部 (Bilibili))

日本・東京・幕張メッセで開催され、中国国内でインターネット配信があると。


実のところBML-SPは日本からの配信という形で開催できるだけマシで、

中国在地の歌手らが出るBML、あるいはバーチャル歌手の出演するBML-VRはそもそも開催見込みが立っていない。

例年だと上海開催ですよね。それはなかなか厳しいですよね。

というわけで本当に昨年とはなにもかも逆転してしまった。


そんな困難がある中でも日本文化とのつながりは維持したいのがBilibiliということか。

もちろん日本開催にあたっては、日本のアミューズなどの協力あってのことだろうし、

それは中国開催のときから日本のコンテンツを売り込むような意図で参加してたんだろうが。

まさか日本開催なんていうのは当時想定もしてなかっただろうけど。


出演者には中国・上海出身のLiyuuさんもいる。

日本で歌手デビューしましたからね。「海外嘉賓」なんですね。

ラブライブ!スーパースター!!でも出演するので、それならということだと思うが。

こういうので中国のファンにも喜んでもらえたら良いけどね。

延期されたゲーム会社の音楽フェス

今日は幕張新都心におでかけ。

「バンダイナムコエンターテインメントフェスティバル 2nd」が千葉マリンスタジアム(命名権でZOZOマリンスタジアム になっているが)で行われるためである。

これは2020年冬に東京ドームで行う予定のイベントが延期されたものである。

バンナムフェスはアイドルフェス

2019年10月にバンダイナムコエンターテインメントが行った新しい取り組みだった。

この2回目が翌冬に行われると発表されていたが、新型コロナウイルスの影響で延期となり、

かなり延期されてやっと開催できたが、場所は変わってしまった。

屋外ですか。雨が心配ですねって言ってたら本当に雨に当たって。

でも今日は朝に止んだので本番は特に影響は無かった。


改めて書くけど、バンダイナムコエンターテインメントはかつては バンダイナムコゲームスという社名で、ナムコとバンダイのコンピュータゲーム部門に由来する。

(この会社の法人格はかつてのナムコそのものである)

このため一般的な認識としてはゲーム会社であるが、一方でライフエンターテインメント事業としてイベント企画・グッズ販売を行っている。

最近では非ゲームのコンテンツを立ち上げるなどの動きも見られる。

そういう会社が行う音楽フェスというのは、自社製品あるいはそれ以外のバンダイナムコグループのコンテンツのキャラクター、あるいは作品ゆかりのミュージシャンを集めたものである。


参加するか迷っていたのだが、アイドルマスターシンデレラガールズもいるし、、Liella(ラブライブ!スーパースター!!)もいるから1日目行くかと決意。

出発が少し遅くなってしまったが、開演までには座席に着けた。

ところで今回のチケットは紙チケットを発券しないし、電子チケットの呈示もしない。

これは顔認証システムが導入されているからで、事前に顔写真をWebからアップロードするんですよ。

座席番号などはそのWebサイトで確認しないといけないんですけどね。

まぁスムーズでしたよ。入口にタブレットPCを三脚に付けたような装置があって、それで確認しているようだった。

入場ゲートやステージ脇にはパックマンのモチーフがあったが、特に本編には関係ない。

やっぱりナムコって言ったらパックマンですよねってだけの話。

座席は2席使って1席空けるという感じで使っていたが、理由はよくわからない。

スタンドの2層目は少ししか使ってなかったことを考えてもまだまだ入る。

ただ、これとは別にインターネット配信もあることを考えれば、そこそこなんかなぁ。


前回参加したときのDay2は出演者が女性ばっかりで「アイドルフェス」のごとき状況だったが、

今回はそこまで極端なことはないが、やっぱりアイドルコンテンツが多いんだよな。

最初・中間・最後と固めるのは自社製品でイベントを多く行っているアイドルマスターシリーズである。

そこにラブライブ!シリーズが入り、ワイルドカードのように使われたアイカツ!シリーズと。

これでだいたい骨組みが出来ていて、そこに自社コンテンツでは「電音部」、

他にテイルズとガンダムゆかりのミュージシャンが挟まりという感じである。


今回、アイカツであったりテイルズの楽曲が披露されるときの周りの反応を見て思ったが、

このあたりは思い出のコンテンツの楽曲が生で楽しめるのが貴重ということなんだろうなと。

今回の出演者でも少女時代、アイカツ!シリーズを見て育った人は多いという話がある。

観客の側にとってもそうだろう。少女だったときの思い出か、あるいは少女に混ざって遊んでいた「アイカツおじさん」か……どっちでもいいですけど。

アイカツ!シリーズとしては10年続いているが、シリーズが移り変わり、なかなか以前のシリーズの曲を披露する機会というのはない。

そもそも時間が経って歌唱担当だって揃うわけではないですから。

思い出の曲に再び出会える。これはこういうイベントの意義として大きいんだろうな。


一方で新しいコンテンツもある。それが「電音部」、これがバンダイナムコエンターテインメントの非ゲームコンテンツと書いたものである。

「ダンスミュージックをテーマにした音楽原作キャラクタープロジェクト」とのこと。

このバンナムフェスはその顔見せという意味も強かったんではないか。

存在は知ってたがこうして目の当たりにするのは初めてであっけにとられたところも多かった。

その世界観について詳しいことは小説・漫画などの形で公開されているようだ。


とはいえやっぱり、アイドルマスターとラブライブ!ですかね。

来場者の装いとかみる限り、だいたいはこれがお目当てなんだろうなと。

ラブライブ!の2つのコンテンツはどちらも見るのは初めて。

ラブライブ!スーパースター!!のLiellaは正統派という感じ。全曲5人での披露。

Liella自体が立ち上がってまだ短いけど、出演者もこれがデビュー作だったり、近年に声優に転身したり、まだルーキーという印象が強い。

今は5人だけど、7月からのTVアニメ新シリーズでは後輩4人が加わり9人になるそうで。

一方の 虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 はソロのスクールアイドルの集まり、

といってもその中でユニット組んだりしてるんだけどね。

このフェスでは2日に半分ずつ分かれ、それぞれ2ユニットずつということなんだと思う。

このあたりのやり方はアイドルマスターシンデレラガールズあるいはミリオンライブと似ている。

あと出演者はけっこう売れっ子が多いので、そういうので興味を引きやすい面もある。

ラブライブ!シリーズでは特異な存在だが、このフェスではそれがうまくハマっている気がする。


不思議なイベントだよねと。

コンテンツあるいはミュージシャンの世界観もいろいろであり、

そこをうまくまとめるというのはけっこう大変なことだと思うがな。

ただ、アイカツ!の根は広く張っていることは確かである。


終演後は海浜幕張駅が大変なことになるのは目に見えていた。

往路でも改札出るまでだいぶかかったから、これは改札止め必至だと。

そこでマリンスタジアムから幕張本郷駅行きのバスに乗って行くことに。

バス代は余計にかかってしまうけど、西船橋から東西線経由にすれば、京葉線で東京駅経由にするよりは安上がりだし。

(往路に使った西船橋まで東西線、そこから海浜幕張駅が一番安いはず)

スムーズに帰宅できたのでよかったですね。

バスも何台か待機してるから退場後スムーズに乗れたし、これでいいですね。

八大競走からGIへ

NHK競馬中継の一覧を見ると、GIレースの一部をピックアップしてるが不思議な並びである。

桜花賞(BS1)・皐月賞(G)・天皇賞(春)(G)・NHKマイルカップ(G)・オークス(BS1)・日本ダービー(G)・菊花賞(G)・天皇賞(秋)(G)・ジャパンカップ(BS1)・チャンピオンズカップ(BS1)・有馬記念(G)

ジャパンカップがBS1ってのがちょっと不思議な感じがするなぁ。


このチョイスの元になっているのは「八大競走」だという。

この八大競走はGI・GII・GIIIの格付けが日本に導入される以前に、格の高い重賞をピックアップしたものだという。

桜花賞・皐月賞・天皇賞(春)・オークス・ダービー・菊花賞・天皇賞(秋)・有馬記念

これに加えてNHKにとっての最重要レース、NHKマイルカップ、

そして国際招待競走として新設された2つのレース、ジャパンカップとチャンピオンズカップ(旧ジャパンカップダート)が加わっていると。

ジャパンカップは現在は日本競馬のチャンピオン決定戦として知られているが、外国馬に蹂躙された時代もあったりで扱いが微妙だったのかもなぁ。


現在はJRAの重賞レースには国際的な格付けがつき、GIレースのバリエーションも増えた。

しかし、そのレースの歴史はどんなもんなのか。調べたらこんなところだった。

まず、1984年にグレード制が導入された時点でGIになったレース。

創設時から名称・距離など大きく変わったものは()で付記している。

  • 東京優駿(日本ダービー) 創設:1932年
  • 天皇賞(春) 創設:1937年(帝室御賞典)
  • 天皇賞(秋) 創設:1937年(帝室御賞典・3200m) (1984年から2000m)
  • 優駿牝馬(オークス) 創設:1938年
  • 菊花賞 創設:1938年(京都農林省賞典四歳呼馬)
  • 桜花賞 創設:1939年(中山四歳牝馬特別)
  • 皐月賞 創設:1939年(横浜農林省賞典四歳呼馬)
  • 阪神ジュベナイルフィリーズ 創設:1949年(阪神3歳ステークス・1991年まで牡馬出走可能)
  • 朝日杯フューチュリティステークス 創設:1949年(朝日杯3歳ステークス)
  • 安田記念 創設:1951年(安田賞)
  • 有馬記念 創設:1956年(中山グランプリ)
  • 宝塚記念 創設:1960年
  • エリザベス女王杯 創設:1976年(1995年まで3歳限定)
  • ジャパンカップ 創設:1981年
  • マイルチャンピオンシップ 創設・GI格付け:1984年

現存する重賞レースでもっとも歴史が長いのが現在はダービーデーのハンデGIIとして行われる目黒記念ですが、GIならダービーみたいですね。

天皇賞については、その前身となったレースは1905年ぐらいからあって、春に京都・秋に東京に固定されたのが1937年ということ。

それに次いでダービー以外の3歳クラシック4レース、太平洋戦争前からあるのはここまで。


2歳(当時は数え年だから3歳)チャンピオン決定戦が導入され、

そしてその次に歴史があるのは安田記念なんですね。

この「安田」というのは日本ダービーの創設などに尽力した安田伊左衛門のことで、その点では実に格式が高いレースとも言える。

事実、4歳以上馬が出られるマイル以下のレースでこれほど歴史のあるレースは他にないという。

その次が有馬記念、宝塚記念の両グランプリ、有馬記念はお祭りですね。

エリザベス女王杯というのは牝馬三冠最終戦として創設されたもので、今の秋華賞の位置づけに近かったのかもしれない。

そういえばNHK競馬中継には秋華賞ないですね。

国際招待競走のジャパンカップ、これは日本初の国際GI(1992年~)でもある。

最後のマイルチャンピオンシップは秋のマイル王決定戦ということで、この辺から距離別チャンピオン決定戦が充実していくと。


ここからは比較的歴史の浅いレースである。

  • スプリンターズステークス 創設:1967年(1984年からGIII)  GI格付け:1990年
  • 高松宮記念 創設:1971年(高松宮杯・2000m・1984年からGII) GI格付け:1996年(ここから1200m)
  • NHKマイルカップ 創設・GI格付け:1996年
  • 秋華賞 創設・GI格付け:1996年
  • フェブラリーステークス 創設:1984年(フェブラリーハンデキャップ・GIII) GI格付け:1997年
  • チャンピオンズカップ 創設・GI格付け:2000年(ジャパンカップダート)
  • ヴィクトリアマイル 創設・GI格付け:2006年
  • 大阪杯 創設:1957年(大阪盃・GII(1984年~)) GI格付け:2017年
  • ホープフルステークス 創設:1984年(ラジオたんぱ杯3歳牝馬ステークス・GIII・1600m) GI格付け:2017年

といっても大阪杯は天皇賞(春)の前哨戦として1957年から存在していたり、

スプリンターズステークスも実は1967年創設で、ただGIになったのは1990年と。

高松宮記念は1996年に1200mのGIになる以前は、2000mのGIIだったとか、それはもはや別物だろうと。でもトロフィーが同じなんですよ。

NHKマイルカップは歴史の浅さゆえに創設当初から外国産馬の出走を全面的に認めていて、「マル外のダービー」の異名もあったという。今は昔ですが。

フェブラリーステークスは1984年創設でもJRAではもっとも歴史のあるダート重賞である。

(ちなみにJRAがダートコースを導入したのは1961年)


僕が競馬について本格的に見聞きするようになったのはここ4年ぐらいのことで、

日本競馬で距離別のチャンピオン決定戦が整備され、得意な距離に専念するのは普通の時代になっていた。

しかし、それこそ「八大競走」とか言っていたときには芝中長距離……いや今の感覚では長距離ばかりのチャンピオン決定戦しかなかった。

1984年に天皇賞(秋)が2000mに、宝塚記念(2200m)・安田記念(1600m)がGIに位置づけられ、マイルチャンピオンシップ(1600m)が新設され、短い距離のレースも充実するようになった。


その煽りを最も受けているのが、今日行われた伝統の3200m戦、天皇賞(春)なんでしょうね。

GI優勝馬は1頭(昨年の菊花賞優勝馬、タイトルホルダー)だけ、3勝クラスからの格上挑戦も1頭いる(昨年は3頭もいた)状況である。

昔は中長距離のトップホースは多くが出走したんでしょうけど、

大阪杯のGI格上げ、香港のクイーンエリザベス2世カップへの遠征(今年は遠征できなかったけど)で、2000m付近にこだわってそっちを選ぶものが多くなった。

一方で年に1度のステイヤーの晴れ舞台ということで、挑戦する馬にはそれなりに理由があると。

ちなみに今年の優勝馬はその唯一のGI馬、タイトルホルダーだった。立派なことで。


ところで、マイル以下のチャンピオン決定戦としてもっとも歴史があると書いた安田記念ですが、久しぶりに外国からの馬がやってくる予定である。

それが香港で24戦21勝という驚異的な成績のGolden Sixtyである。

香港の三冠馬で、昨年のクイーンエリザベス2世カップに遠征したデアリングタクト(日本の牝馬三冠)と三冠対決か?と言われたものの、

2000mよりはマイルの方がいいねということで、同日のレースではチャンピオンズマイルに出走して優勝し、ゆえに特に三冠対決にはならず。

以後も香港でマイルを中心に走り、驚異的な成績を挙げてきた。

そんな彼にとって初めての遠征が日本の東京競馬場、安田記念である。

香港の競馬関係者では安田記念というのは目標の1つとして知られているらしい。

彼の強さは香港マイルに遠征した日本馬も知っているわけですから、

あとは東京競馬場で実力を出せるかどうか。

ニュージーランドトロフィーのピンチ

今年1月、JRAからこういう発表があった

葵ステークスのGⅢ格付けおよびニュージーランドトロフィー(GⅡ)の格付けに対する警告 (JRA)

1つは無格付重賞だった葵ステークスがGIIIの格付けが付くことになったこと。

3歳スプリント王決定戦として2018年に重賞になり、4年かかって格付けを得た。

もともと国内ではGIII級として扱われていたけど、国際的にも重賞として扱われるようになった。

こちらはよいニュースだったのですが、もう1つは悪いニュースでニュージーランドトロフィーのGII格付けに警告が出たということ。

GIIにしてはレースのレベルが低い状態が続いているから、このままいくと格下げになるかもしれないということである。

JRAがこのような警告を受けるのはおそらく初めてではないか。


日本競馬はそのレベルの割にGIレースが少ないことが課題ではあるが、

その分GIレースのレベルは高く保たれていると言えるが、そんな中で気になるのがフェブラリーステークスとNHKマイルカップ。

どちらもすぐにGIからの格下げになるような水準では無いのだが。

NHKマイルカップはかつては「マル外(外国産馬)のダービー」と言われた時期もあったが今は昔。

近頃は NHKマイル→ダービーという転戦をする有力馬もそうそういないし。

この問題を打開するため、JRAはトライアルレースの充実をすることにした。

従来からニュージーランドトロフィー(GII)の3着以内に入ればNHKマイルカップの優先出走権があったが、

2018年からはこれに加えてアーリントンカップ(GIII)の開催時期を2月から4月にずらして、

こちらの3着以内の馬にもNHKマイルカップへの優先出走権を与えることにした。


トライアルレースの充実もあってか、NHKマイルカップの評価は高まっていった。

以前は皐月賞からの転戦が多かったというけど、今は2つのトライアルレースをはじめとする皐月賞以外のルートからやってくることが普通になった。

牡馬だと皐月賞→ダービーの道、皐月賞を経ずダービーへ至る道、そしてNHKマイルカップへの道、この3つに皐月賞前に分かれてしまうんだな。

おかげで皐月賞は運が良ければ1勝クラスでも出られるレースになってしまったのだった。


もう1つ、トライアルレース充実の煽りを受けたのが、冒頭で出てきた ニュージーランドトロフィー である。

トライアルレースからNHKマイルカップを目指す馬は二手に分かれることになった。

もともとニュージーランドトロフィーはコース形状の問題もあって、あまりNHKマイルカップに直結しないレースと思われていたらしい。

そんなこともあってニュージーランドトロフィーのメンバーは充実せず、GIIには物足りない評価になっていった。

逆にアーリントンカップはGIIIなのだが、そのレースの評価はGIIレベルだったりする。

こういう経緯を見ていると、ニュージーランドトロフィーがGII→GIIIになってもそれはそれで仕方ないし、むしろアーリントンカップをGIIにしてやってくれという感想になるのは致し方ない。


警告は受けたけど、それで即格下げとなるわけでもない。

今日、ニュージーランドトロフィー(GII)が行われたが、優勝したのはジャングロだったから驚いた。

ジャングロはこれまで3勝している実績馬だから、ここだけ見れば不思議ではないが、ここまで勝ったのは全て1200mである。

3歳のこの時期に1200m戦で3勝してるとか、これはスプリント王になる馬だな、

と思って見ていたら、マイル(1600m)戦のニュージーランドトロフィーに出てきて、ここで少し驚いたのである。

確かにこの時期に2勝以上している馬が出られるスプリント戦はあまりない。

次の葵ステークスまで走るレースもないし、手薄そうなニュージーランドトロフィーを走るのは理解できる面はあった。

ただ、それで勝ってしまうのはびっくり。


これはサイバーエージェント社長の藤田オーナーにとって重賞初勝利である。

藤田オーナーといえば、ちょうど1年前ぐらいにこんな話がありましたが……

千葉セリだが北海道生まれだしインターネット開催

馬主デビューには馬が必要、そこで即戦力を買いに行ったわけですね。

その後、同年夏に藤田オーナーは馬主デビュー、そこから1年経たずに重賞制覇である。


千葉サラブレッドセールで5.1億円で買った馬にはドーブネと命名され、

新馬戦を勝ち、OPクラスの ききょうステークス を勝って、朝日杯フューチュリティステークスでGI挑戦するも7着だった。

次はダービー目指してプリンシパルステークスに出るらしい。

これに対して、今回勝ったジャングロは全く別ルートで調達された馬である。

この馬は 森秀行調教師 にアメリカのトレーニングセールで買ってきてもらった馬の1頭である。

初日に目立ったのは、日本人オーナーの代理を務める森秀行調教師(62)で、ジャスティファイ産駒3頭を95万ドル(約1億450万円)、65万ドル(約7150万円)、62万5000ドル(約6875万円)で高額落札している。(略)

森師は「私の厩舎は80%が外国産馬で、それがスペシャリティの1つです。日本はマーケットが小さいので、価格が高騰している」と海外のセールに積極的に向かう理由を説明。

(キーンランドセール初日に森師が3頭落札!米紙が「ウマ娘」藤田晋氏を紹介 (日刊スポーツ))

これは今年夏以降にデビュー予定の現2歳馬を買いに行った時の話ですが。

潤沢な予算を与えて、世界一の馬産国、アメリカのセールで走りそうな馬を調教師に探しに行ってもらったのである。

これを日本で鍛えて、そして森厩舎はレース選びも巧妙ですね。


というわけで、森調教師の作戦勝ちというところは大きいのだが、

そうはいってもやっぱり重賞はそうそう勝てるもんではないですよ。

そこで勝ってしまうのは、やっぱり藤田オーナー持ってるよって。

おそらくジャングロはNHKマイルカップには出ると思うが、その後はスプリント路線を邁進することになるのではないか。

僅差で2着のマテンロウオリオンの方がNHKマイルカップでは期待できるかな?

この2頭の今後の活躍も合わされば、ニュージーランドトロフィーの再度の警告は逃れられるのではないか?

まだ確定では無いけど、今後にとっても希望が持てる結果となった。


余談ですがニュージーランドトロフィーのトロフィーの形はだいぶ独特である。

netkeiba /18年ぶりに「ニュージーランドトロフィー」を手にする #武豊 騎手。 撮影:下野雄規 (Twitter)

勝負服を着た武騎手が持ってるトロフィーも、左で森調教師が持っているトロフィーもだいぶ独特な形ですね。

レースによって馬主に与えられる賞品というのもいろいろで、まぁ多くは金杯なんですけど、天皇賞の「盾」はレースの別名になるほど有名なものである。

しかしこのデザインはニュージーランドの由緒あるものなのかね? ちょっとわからんのだが。

苦悩ゆえの出演者オールシークレット

昨日・今日と西武ドームに出かけていた。

野球観戦……ではなく、アイドルマスターシンデレラガールズ10周年ライブですよ。

福岡(北九州)・千葉・愛知(常滑)(延期しての開催)、そして沖縄(沖縄市)にいくはずが無観客になり別会場開催となって4会場8公演、

その追加公演で総まとめとなる公演が西武ドーム(最近、ネーミングライツで「ベルーナドーム」になった。埼玉県の衣料品通販業である)で行われることになったが、

これがなんと出演者オールシークレット、前代未聞の公演である。


どうしてこういうことが起きたのか。そこにはシンデレラガールズの歴史をさかのぼることとなる。

10周年というのは、mobageで2011年11月にサービス開始したことに起点を置く。

その当時、まだ始まったばかりの神撃のバハムートのシステムを流用したかのようなアイドルゲーム、今からすれば考えられないようなところはあった。

ごく初期にはモンスターの種類を増やすかのごとくアイドルを増やしていったこともあった。

それはすぐに落ち着いたが、気づけば150人以上になっていた。

そして今どきのコンテンツではなかなか見ないが、キャラクターに声が付いていなかった。

そして現在も全員に声は付いていないし、付く見込みも立たない。


それもこれもシンデレラガールズがこうしてリアルのステージに立つことはあまり考えてなかったというところがある。

そのため10周年といってもライブコンテンツとしての歴史はもう少し浅い。

正味は2013年4月発売の「お願い!シンデレラ」のCD発売の頃からであろう。

その1年後、2014年4月にシンデレラガールズは1stライブを迎える。

これが今からすればもう懐かしい、TVアニメシリーズの発表でもあった。


こうして声が付いたキャラクターはその声をあてる声優がステージに立つということになったが、

声が付いたアイドルだけでも90人ぐらいいるんじゃなかったっけ。

そうすると何が困るかというと、スケジュール調整が大変である。

さらにシンデレラガールズの出演者には準備時間の確保などを考えるとイベント出演自体がなかなか大変な人もいるとみられている。

このため、2016年の4thライブの頃にはどうにも揃わない人がいることが気になっていたとみられる。


そこで4thライブでは「サプライズゲスト」というのが発生していた。

この曲、あと1人いれば揃うのになぁというところに、そこだけスポットで出てもらうという形である。

ただし、その出演者はあらかじめ公開されているわけではない。

おそらくはレッスンなどを考えると、出番は2~3曲がせいぜいだから、正規の出演者として公表するとよくないという判断があったのだと思う。

これはこれで画期的な取り組みだったのだが、まさか出演するとは思われなかった人が出てきたので相当に驚かれたのである。

少ない出番でも出ると知ってればチケットを取ったのに……という後悔があったと。


実は他のアイドルマスターシリーズのライブでもシークレットゲストはしばしばあったが、そこまで問題になる印象もなかった。

しかし、シンデレラガールズは「全員」というのが事実上はないコンテンツで、

見る方だってある程度、お目当てを決めて狙うというのが普通のコンテンツである。

そういう中でこういうサプライズゲストがあっては狙いが定まらない。

それ以後、出演者として名前は挙がるが、出番が極端に少ない人が発生している。

比較的最近であれば2021年1月の「Happy New Yell!!」だと照井春佳さんが、全員曲以外の出番がわずか1曲であったり、

10周年ツアーの千葉公演(Cellebration Land)で大半が2日出演の中、1日目だけ出演だったM・A・Oさんが、これも全員曲以外では2曲だけの出番だったり。

ただ、この2人は最近はなかなか出演機会がなかったので、貴重な機会であることは出演者一覧から理解できるものである。


このような経緯があって生まれたのが「出演者オールシークレット」である。

わずかな出番のために呼ぶ人を含めればものすごい人数になるが、かといって全員集まるのは絶対に無理な話である。

それならば書かない方が混乱を起こさないであろう。

誰が来ないと書くことも、誰が来ると書くことも諦めたのである。

シンデレラガールズのイベントにおける、これまでの苦悩が結実したものとも言えるが、

だからといって楽になることはない。出演者が多すぎるから。

昨日は49人、今日は58人、異常な人数だが、出番がわずかな人もけっこういる。

2日とも出演の人もいるが、1日のみの人もおり、それはスケジュールの都合もあるだろう。

各地で公演を行ってきたシンデレラガールズだが、出演者の入れ換えをしながらとなると仕事の拠点である東京の近くでの開催でなければ実現し得ない。

さらに今回はものすごい数の衣装替えがあったから、そこの作戦も大変である。

もうこれは段取り八分だなと見ていて思った。その段取りに従って公演実施するのだって大変なことだけど。


シンデレラガールズは本当に数奇な運命をたどったコンテンツである。

ちょうどボイス付きのモバイルゲームが当たり前になる少し前の話、

いくらでも増やせるキャラクターを掘り下げるという考え方も薄かった時代である。

それを後付けで掘り下げて、TVアニメシリーズ放送後もその掘り下げは進み、

ちょうど今日発表されたけど、漫画により掘り下げてきた「U149」がTVアニメ化という話である。まだまだやることはたくさんあるコンテンツである。

このあたりは同じく熱狂的な人気を誇る ラブライブ!シリーズとは非常に異なる。


シンデレラガールズはユニークなアイドルたちに支えられ爆発的な人気を得た。

これは2015年にアイドルマスターシリーズの10周年を西武ドームで盛大に祝う大きな原動力となった。

広い広いドームで迎える10周年

その後、2018年にシンデレラガールズは単独で西武ドームに立つことになるが、

そのときにはナゴヤドームとの東西2会場4公演である。

特にナゴヤドームをこの手のコンテンツで使うというのは非常に新しい試みだった。

(後にラブライブ!サンシャイン!!のAquorsが使っている)


しかし、西武ドーム、うちからは自転車で西武の駅に行くことを前提に行き来しやすいけど、

日が落ちるととにかく寒い、今日は雨もあっても最初から寒かったが、日が落ちてからはなおさら。

大抵の人には東京から西武で往来する時間が気になるという話もある。

もっとも多目的ドームからほど遠いドーム球場、西武ドーム、しかしこうして多目的利用されているのが現実なんだよなぁ。

野球観戦にとっては寒暖以外は素晴らしいという話だがな。

評判がよくなかった芝生の外野自由席も椅子席になってたし。

少しお高い席はより快適に野球観戦が楽しめそうだったな。今回は適当に割り振られてたが。

もっとも僕は両日ともアリーナ席のパイプ椅子。まぁ観劇にはステージに近いのが正義だな。

死の組が発生しにくい仕組み

本日未明、サッカーワールドカップの組み合わせ抽選会が行われた。

【W杯組み合わせ一覧】森保ジャパンはスペイン、ドイツと同じ“死の組”/抽選会ライブ詳細 (日刊スポーツ)

日本はスペイン・ドイツとコスタリカまたはニュージーランド(大陸間プレーオフの勝者)同じグループEに配置された。

これは……と思ったファンも多いだろうな。


サッカーワールドカップといえばしばしば「死の組」というのが話題になってきた。

現在のワールドカップは32チームを8つのグループに分け総当たりで対決し、勝ち点の上位3チームが決勝トーナメントに出場できる。

優勝候補級のチームが同じグループに3人入るようなことがあれば、

決勝トーナメントに行く前に振り落とされるわけだが、そのようなグループが死の組である。


しかし2018年大会以降はFIFAランキングを元にポットというグループ分けを行って、

それからグループ分けを行うようにしたことで、このような問題は起きにくくなったという。

手順としては、まず出場チームを4つのポットに分ける。

ポット1は開催国のカタールとそれ以外でランキング上位7チーム、

ポット4は現時点で未定の3チームとランキング下位5チーム、

その間はランキング順にポット2・ポット3と割り振られる。

この結果、アジア勢ではポット1にカタール、ポット3にイラン・日本・韓国、ポット4にサウジアラビアと(勝てば)オーストラリアが入ることとなった。

次に8つのグループに各ポットから1チームずつ抽選で選ぶわけだが、

同一グループには同一地域のチームが入らないようにする。

ただしチーム数が多いヨーロッパに限っては2チームまで許容と。


この仕組みからアジア勢にはなかなか厳しいものがある。

ポット1はカタールが入る組み合わせが楽になりそうだが、アジア勢が同一グループに2チーム入ることはないので恩恵がない。

残るポット1は優勝候補しかいませんから、これらが1チーム入ることは避けられない。

ポット2も日本から見れば格上のチームが多い。

ポット4も未定のチームの中にはヨーロッパ勢(ウェールズ・スコットランド・ウクライナのいずれか)がいるので侮れない。


で、冒頭に書いたとおりの結果である。

グループEにはポット1・2のヨーロッパ勢が2チーム入ったんですね。

スペイン・ドイツがそれぞれ日本ともう1チームに勝てれば、スペイン・ドイツは勝ち点6以上、日本ともう1チームは勝ち点3以下、順当にスペイン・ドイツが決勝トーナメント進出である。

死の組なんて論じることもない堅い組み合わせであり、

順当に行けば日本のグループリーグ敗退であり、「日本の死」が約束された組である。


もちろん番狂わせがあるかもしれないので、そこはちゃんとやるでしょうが。

日本がスペインやドイツと戦うというのはなかなかないことなので、

そういう試合を見られること自体は楽しみという声はあった。

勝ち負けはともかく試合できることが名誉であるというのは1つでしょうね。


他のアジア勢の組み合わせを見る限り、勝ち上がれそうなところはなさそう。

ポット3かポット4に配置された時点で厳しいことは確かであり、

それでも配置の偏りでなんとかチャンスがないかとは願っただろうが。

なお、2018年大会でも同じ組み合わせ決定方式で、日本はポット4だったらしい。

そこでポーランド・セネガル・コロンビアと同組になったと。

それで最終的に日本はブーイングが飛ぶ中、警告点の差でグループ2位でアジア勢唯一の決勝トーナメント進出を果たしたという。

アジア勢のみちしるべかな


なお、2026年の北アメリカ開催からは出場チームが48に増えることが決まっている。

増加分の配分としてはアジア・アフリカという従来、チーム・人口に比して配分数が少ないところに手厚く配分される。

アジア枠は8チームとなり、日本にとってはワールドカップ出場でひやひやすることは減るんじゃないか。

これに伴いグループリーグのシステムも変わり、3チームでの総当たりの後、上位2チームが決勝トーナメント進出となるようだ。

上位16チームを決めるまでの試合数が 8×6=48試合 から 16×3+16=64試合となり、試合数が増えるから複数国開催も容認したというわけだね。

チーム単位で見ればグループリーグで1試合減り、決勝トーナメントが決勝まで1試合増えるということで、チームの負担は従来通りとなるという計算らしい。

決勝トーナメントへの進出はしやすくなるが、異なるグループの1位通過と2位通過が初戦で当たることを考えれば16強への進出自体は楽にはならないだろう。


今回の結果によらず2026年大会の地域別出場枠は変わらないわけだし、

そもそも出場枠拡大というのは、今までトップクラスの国際大会への参加機会が少なかったアジアやアフリカのチームに機会を与える意味もあるでしょうし。

今回、アジア勢全滅だから何か起きるわけではないと思うんですがね。

むしろ新しく出場機会が見えてくるチームのレベルアップに期待したいところだけど。

日本が世界サッカーで存在感が発揮できるようになったのも、ワールドカップの出場枠が32に増えて、アジア枠が3~4チームとなって以降のことですから。


組み合わせ決定方式から、今回は明確な死の組というのはなさそうだが、

日本チームの奮起次第では激しい争いになることもないとはいえないので、

そこを狙って行きたいというのはあるでしょう。

でも大方の見方は日本のグループリーグ敗退は約束されているということでしょう。

日本負けでtotoを買い込んで応援する人もいるんだろう。仕方ない。

登録料が高くて挑戦しにくいのか

先週末、日本時間では土曜深夜~日曜未明の競馬のドバイワールドカップデー、

日本からは22頭が遠征し、サラブレッドの8レース全てに出走という状況。

活躍もなかなかのもので、アルクオーツスプリント以外は1頭以上は3着以内に入ってたね。

アルクオーツスプリントは同週に日本のスプリント王決定戦、高松宮記念があるというのに、日本の一流スプリンターが日本にいるわけはなく……

サウジカップデー(1351ターフスプリント)からの転戦でついでに出た感じか。

実際、このレースに日本の馬が遠征するのはそうそうないことですからね。


ゴドルフィンマイル(G2)でダートで勝ったことがないバスラットレオンがまさかの優勝したのは、矢作マジックというしかなかったし、

日本馬にとって縁起が良いドバイターフ(G1)で大本命のシュネルマイスターは惨敗も、

パンサラッサが前年覇者のLord North(英国)と同着優勝というのは持ってると思ったし、

逆に日本の一流馬が苦戦してきたドバイシーマクラシック(G1)で、シャフリヤールが優勝し、実はこれが日本ダービー馬の海外G1初制覇だったという話があったり。

(凱旋門賞2着とかG2での優勝は実績があるのだが……)


メインレースは言うまでもなくドバイワールドカップ(G1)ですね。

これこそが世界ダート競馬のチャンピオン決定戦の1つでしょう。

ここには昨年2着のチュウワウィザードが今年も参戦。

「歳を考えると今年が最後の挑戦かも」という話があって、正直去年よりも相手は強そうとは思ったが、結果は3着とまずまずの結果。

行くからには勝ちは狙っただろうけど、よくやったんじゃないでしょうか。

去年より勝ち馬との差は付いてないですからね。立派ですよ。


ところで昨年のチャンピオンズカップ覇者、テーオーケインズですが、

彼はサウジカップには参戦したものの、そのまま帰国してしまった。

サウジ一本に賭けたということではありますが、せっかくならドバイも行けばよかったのにと。

ドバイワールドカップは2000mとチャンピオンズカップ・サウジカップ(共に1800m)と距離は違いますが、彼は日本で帝王賞(2000m)を勝ってますからね。

もちろんこの決断にはいろいろな要因があると思うのだが、

理由の1つとしてドバイワールドカップの登録料が高いからでは? との指摘が。

調べると確かに高かった。


登録料の制度は主催者・レースにより異なる。

日本ではJRAの特別競走(重賞含む)で1~2週前の登録時と出馬投票時に分けて請求される。

クラシックレースを除くGIレースでは計30万円となっている。

外国からの遠征馬も直前に30万円払えばOKで、後でわかるがこれは破格に安い。

なお、地方競馬では競馬法で登録料の規定が無い。

では外国のレースだとどうなのか。

日本馬が遠征実績があるレースを抜粋して、賞金・輸送費負担の有無などをあわせて概略を書く。

  • サウジカップ
    1着1000万USドル 登録料無料 輸送費は主催者負担
  • 1351ターフスプリント・ネオムターフカップ・リヤドダートスプリント
    1着90万USドル 登録料無料 輸送費は主催者負担
  • ドバイゴールデンシャヒーン
    1着 US$116万 登録料 US$21164(出走直前) 輸送費主催者負担
  • ドバイターフ
    1着 US$290万 登録料 US$52664(出走直前) 輸送費主催者負担
  • ドバイシーマクラシック
    1着 US$348万 登録料 US$63164(出走直前) 輸送費主催者負担
  • ドバイワールドカップ
    1着 US$696万 登録料 US$126164(出走直前) 輸送費主催者負担
  • クイーンエリザベスステークス(オーストラリア)
    1着 A$230万 登録料 A$15865(出走時発生)
  • クイーンエリザベスII世カップ(香港)
    1着 HK$1425万 登録料 HK$252300(出走直前) 輸送費主催者負担
  • アメリカ三冠(下記3レース)の予備登録 US$600(1回目) or US$6000(2回目)
    • ケンタッキーダービー 1着 US$186万 登録料 US$50000(出走直前)
    • プリークネスステークス 1着 US$90万 登録料 US$30000(出走直前)
    • ベルモントステークス 1着 US$80万 登録料 US$30000(出走直前)
  • キングジョージVI世&クイーンエリザベスステークス(イギリス)
    1着 496212ポンド 登録料10937ポンド(1.5ヶ月前から3回に分けて発生)
  • 凱旋門賞
    1着 2857000euro 登録料21300euro(うち8300euroは5月に発生)
  • コックスプレート
    1着 A$300万 登録料A$68750(うちA$54450は出走直前に発生)
    宝塚記念優勝馬は登録料免除・輸送費補助あり、その他招待を受けた馬は輸送費補助あり
  • メルボルンカップ
    1着 A$440万 登録料A$45200(うちA$37500は出走直前に発生)
  • ブリーダーズカップ(BC) マイル・ディスタフ・フィリー&メアターフ・スプリント
    1着 US$104万 登録料US$60000(半額は予備登録料) 輸送費負担あり
    BCチャレンジ優勝馬は登録料免除(以下他のBC競走共通)
    別に産駒登録が必要だが、北アメリカ産以外は優遇措置あり(cf. ダート競馬での大快挙)
  • BCターフ
    1着 US$208万 登録料US$100000(半額は予備登録料) 輸送費補助あり
  • BCクラシック
    1着 US$312万 登録料US$150000(半額は予備登録料) 輸送費補助あり
  • 香港カップ
    1着 HK$1710万 登録料 HK$302300(出走直前) 輸送費主催者負担
  • 香港マイル
    1着 HK$1482万 登録料 HK$262300(出走直前) 輸送費主催者負担
  • 香港スプリント
    1着 HK$1368万 登録料 HK$242300(出走直前)
    輸送費主催者負担
  • 香港ヴァーズ
    1着 HK$1140万 登録料 HK$202300(出走直前)
    輸送費主催者負担

日本と同じような数十万円台までで済むのは登録料不要で招待してくれるサウジカップデーぐらいしかない。

だいたいは数百万円台、香港のレースでも300~500万円なんですよね。

ただ、馬・スタッフ・馬主の旅費を持ってくれるし、賞金は高いし、

あと香港の場合は出走直前に登録料が発生するので、予備登録の時点ではお金かからないですからね。だから大挙して予備登録するんですけど。

オーストラリアのコックスプレートは登録料は600万円ぐらいするが、

宝塚記念優勝馬は免除で、さらに主催者負担で招待されるから挑戦しやすい。

(実際それで挑戦したのはリスグラシューぐらいだが。見事に優勝してるけど)


この中で登録料が特に高いのがドバイワールドカップ(約1500万円)とBCクラシック(約1800万円)である。

世界ダート競馬のチャンピオン決定戦の2レースがそろって高いのである。

ただ、少なくともドバイワールドカップについては、ここに馬・スタッフ・馬主の旅費が全て包含されている上に、賞金も1着8億円以上と破格に高い。

BCクラシックは北アメリカ産以外は優遇措置があるっていっても、父親がBC登録されていないと、現役馬登録料がとにかく高く付くので、まず父次第である。

BCチャレンジの指定レース優勝馬ならレースの登録料は免除されるが、

BCクラシックの指定レースはフェブラリーステークス……その転戦はないと思う。


もちろん登録料だけの問題では無く、招待レースでなければ輸送費・滞在費が問題。

凱旋門賞は早期に登録料を納める必要があるが、計300万円まででは済む。

しかし、輸送費・滞在費がかさみがちで、長期間滞在すると数千万円とかかるとか。

前哨戦勝っても日本の3勝クラスみたいな賞金しか出ませんからね。

滞在期間を抑えれば登録料あわせて1600万円ぐらいで済んだらしいが。

なお、凱旋門賞についてはJRA所属のGI優勝馬で帰国してジャパンカップまたは有馬記念に出走する場合(昨年のクロノジェネシスが該当)で1000万円支給される。

さらに帰国後のレースが有馬記念だと、ファン投票上位での出走で最大2000万円出る。

クロノジェネシスみたいな有力馬が凱旋門賞→有馬記念と転戦すると、

凱旋門賞や有馬記念の結果によらずJRAからもらえる分がだいぶあることも事実だが。


逆に登録料が安くて、賞金がそこそこ高くて、招待レースで、日本にはよきレースがないものは挑戦しやすいと言える。

それが、ドバイゴールデンシャヒーンとBCスプリントですね。

日本にはダートのスプリント戦でG1級は持ち回りで距離が一定しないJBCスプリントしかない。

ドバイとBCの賞金はそれぞれ1億円台、日本ではそんなレースはない。

(今年からJBCスプリントは1着8000万円になるが、去年までは6000万円だから明らかに安かった)

それで登録料はドバイで200万円ぐらい、BCで600万円ぐらいと、超高いわけでもない。

特にドバイは芝目当ての馬も含めてまとまって渡るので、人馬の負担も軽い。

だからドバイゴールドシャヒーンは毎年大挙して挑戦してるんですね。

日本の馬がダートG1勝つならば、まずはここだと思ってたけど、なかなか届かないうちにマルシュロレーヌに先越されちゃいましたね。

今年もレッドルゼルが2年連続の2着、悔しいだろうなぁ。


というわけで、日本ダート競馬のチャンピオンとして、ドバイワールドカップに挑戦したチュウワウィザードはすごいということですよ。

高額の登録料を受け入れたオーナー、それを後押しした調教師・厩舎スタッフ、そしてなにより結果を出した馬自身と。

やはり登録料は気になるのかなかなか大挙して挑戦とはならないんですけど、

ただ継続して挑戦していきたいレースではありますよね。

それはBCクラシックもそうなんですけどね。

これこそアメリカ競馬の最高峰だけに厳しい話ではあると思うんですけど。

これはBCチャレンジの特典が活用されていないのが問題だと思うが、指定競走がフェブラリーステークスなのが全く実情に合ってないのが問題である。


というわけで、高額賞金を額面通りに取ってよいのは日本競馬とサウジ競馬だけという話でしたとさ。

ジャパンカップは今年から1着4億円ですよ。(本賞金は有馬記念も同額)

そこに指定競走優勝馬なら最大300万USドルの褒賞金も付きますよって。

芝中長距離なら間違えなく世界最高賞金のレースでしょうよ。それで登録料はタダ同然。

問題は地元馬が強くて勝てないことだけである。いや、これが本当にね。

ヨーロッパから遠征するなら芝中長距離の地元勢が手薄で高額賞金のオーストラリアとか、芝競馬が傍流のアメリカがいいのは理解できますよね。

香港でさえ中長距離は日本勢、マイル以下は地元勢が強くてチャンスがないと言われる始末ですから。

DMMの馬をDMMが買い戻す?

ちょっと話題となっていたのですが、DMMバヌーシー所属の馬、アイワナビリーヴが先週末の1勝クラスのレース後、JRAの競走馬登録を抹消された後、

インターネット上のサラブレッドオークションでDMMの関連会社が落札したそうだ。

抹消後の競走馬がオークションに出ること自体は珍しくないのだが、

DMMバヌーシーの馬をDMMが買うという光景は不思議である。


DMMバヌーシーと言えば、昨年、日本→ドバイ→香港→日本→アメリカ→香港→日本と渡り、G1 3勝を挙げたラヴズオンリーユーがいましたが、

アイワナビリーヴも同い年の牝馬で、黎明期からクラブを支えた1頭だったという。

クラブの規定で6歳3月までに引退ということで、今月が期限だったと。

規定ギリギリまで走り続けたんですね。


その後、契約に基づき、彼女の所有権は生産牧場のノーザンファームに渡ったのだが、

ノーザンファームはこの馬を手放すことにして、オークションに出品したという。

おそらくそのことを知っていたDMMバヌーシーはオークションに応札し、

けっこう競り合ったようですが、結果的には落札したようである。

所有者はDMMの関連会社に移り、他の牧場で繁殖用馬となるようである。

おそらくその子はDMMバヌーシーで出資者を募ることになるのだろう。


一口クラブもいろいろらしいのだが、牧場の関連会社が運営するものだと、

牧場の生産馬の出資者を募るが、抹消後の権利は牧場に事実上一任されている。

牝馬の場合、馬代金の10%などで牧場が買い戻す規定になっていることが多いという。

牡馬の場合、特に活躍が顕著なら種牡馬として売却したり、競走馬として走り続けられそうならオークションで他のオーナーに売却したり、

あるいは乗馬などで余生を過ごすなら特に分配も無く終わるということであろう。

活躍馬でも種牡馬にならないわけ


ただ、DMMバヌーシーは特定の牧場と密接な関係があるわけではない。

馬の調達方法もいろいろらしく、それにより抹消後の扱いも一品一様だという。

1つはセリ市で購入するもの。ラヴズオンリーユーはセレクトセールで1億6000万円(本体)で落札され、デビュー前から話題だったらしい。

この場合、抹消後の権利もDMMグループに帰属するとみられる。

現在は生産牧場のノーザンファームにいるが、所有権はDMMグループにあるはず。

2つ目は、DMMグループが所有する繁殖牝馬から生まれた馬を募集するもの。

重賞2着2回でOPクラスだが、未だ1勝の タイムトゥヘヴン がそうですよね。

彼の母親、キストゥヘヴン(桜花賞 他重賞4勝)は14歳で繁殖牝馬セールに出品され、

ここでDMMの関連会社とみられる(株)ドリームファームが落札している。

その後、生まれた子はDMMバヌーシーで募集されている。

このような場合も抹消後の権利はDMMグループに帰属するとみられる。


3つ目、牧場との庭先取引で購入したもの。相対取引だから契約内容は不明である。

ただ、今回のアイワナビリーヴのように抹消後の権利は生産牧場に帰属するという契約がなされていることが牝馬では一般的のようだ。

その馬が繁殖用馬となったとしても、子の権利は得られないということであるが、

もしかしたら、元オーナーとして優先交渉権はあるのかもしれない。

あるいはセリ市に出して、欲しければそこで買ってねとするか。


ただ、牧場関連のクラブで抹消された馬や、あるいは契約に基づき生産牧場に帰ってくる馬というのは、ノーザンファームほどの大牧場では相当な数になる。

とてもじゃないが全ては置いておけないということで、売却されることもある。

今回のアイワナビリーヴはサラブレッドオークションで売却され、

これは現役馬としての活躍に期待して買う人もいるが、繁殖馬として買う人もいる。

あるいは、繁殖馬セールに出品されることもある。

最近はノーザンファームが自社で繁殖牝馬セールを開催するほどである。

それだけ物量があり、手放す馬の質も高いということである。


そこでちょっとざわついた話があった。

年度代表馬ジェンティルドンナの全姉でヴィクトリアマイル(G1)2着などの活躍馬ドナウブルー直仔で、未供用馬の「ダーヌビウス」(3歳、父キングカメハメハ)。(略) 500万円からスタートしたせりは時に大きく、ときに100万円単位でせり上がり、最終的には79,200,000円でフィニッシュ。

(ノーザンファーム繁殖牝馬セールが開催される (競走馬のふるさと案内所))

実はこの馬、サンデーサラブレッドクラブで1口125万円で40口に分けて出資者が募られた。

すなわち、この馬の現役時代の価値としては5000万円が付けられたわけである。

しかしながら未勝利のまま引退、その権利は出資額の1割でノーザンファームに渡った。

しかし、ノーザンファームは繁殖馬セールに出品、なんと7920万円で落札されたという。

これは1口クラブの募集価格よりも高額であり、募集価格の1割で買い取って、その16倍もの価格で売れたわけで、牧場は相当な利益を得たはずである。

引退後の権利はそれほどまでに大きいという一例だが、さすがにこれは元出資者には不明朗に映ったであろう。


DMMバヌーシーには3つの馬の調達方法があると書いたが、

1つ目のセリ市で買うというのは、けっこう高額になりがちなのが問題である。

ただ、生まれてきた馬を見て決められるという点ではリスクは軽減される。

そうして夢をつかんだのがラヴズオンリーユーである。

2つ目の関連会社所有の繁殖用馬の子を供するのは、うまくいけば安上がりだが、

しかし元気に走れる子が生まれるかとか、いろいろなリスクを背負っている。

だから総合的に見て安いかはよくわからんな。

3つ目の牧場から庭先取引で調達するのは、不明朗なことだらけである。

でも、この方法だからこそ調達できる馬もいるでしょうし、引退後の権利を生産牧場に戻すことを前提に比較的安く調達できることもあるかね。


特定の生産牧場と密接な関係を持たないがゆえの多様性ではあるんでしょうけどね。

ノーザンファームに所有権が移った後、それをオークションで買い戻し、

他の牧場に移し、繁殖用馬として供し、その子をクラブで募集しようというのは、

こういう立場だからこそできることではあったんでしょう。

そこには1勝クラス止まりとはいえ、長年クラブを支えてくれた馬だからという情もあるんでしょうけど。


あと、DMMバヌーシーの特色として、わりと詰めてレースに使うことがあるという話がある。

これは馬主としての規模がそこまで大きくはないということがある。

これはトレーニングセンターに長期間置けない理由なんだけど、もう1つオーナーサイドの事情もある。

アーモンドアイとインディチャンプのオーナーはシルクレーシングという、1口馬主のクラブ法人なんですが、

なんと173頭の現役馬が所属しているということで、とんでもない大所帯なんですね。

で、JRAでは同一オーナーの馬でトレーニングセンターに入れられるのは同時に90頭までとなっている。

(育成牧場は重要)

同様の特色を持つクラブは他にもあるみたいだけどね。

しかし、タイムトゥヘヴンをNHKマイルカップで走らせた後、当然のようにダービーも走らせたことにはびっくりしたが。

うまくいくことばかりではないが、走ってこそ競走馬という思いは持ってそう。


ちなみにDMMドリームクラブとしては、ラヴズオンリーユーの重賞5勝以外の重賞勝ちの実績は無い。

惜しいところまで来てるんだけど、なかなか届かないですね。

決して一発屋ということはないのは確かなんですけどね。

企画展と平常展があってチケットどうする

今日は時間単位有給休暇の端数調整も兼ねて、昼過ぎから北の丸公園の東京国立近代美術館へ。

ここの美術館では初めてコレクション展の料金に含まれない企画展を見るのは初めてだな。

没後50年 鏑木清方展

いかにも混みそうなので平日で。その後にコレクション展もたっぷり見たから2時間観覧して、閉館30分前。


このチケットは基本的にe-tixで日時指定で購入する。

支払いにはd払いが使えるので金曜・土曜の「d曜日」のキャンペーン合わせで購入。

スマートフォンに表示させたQRコードを見せて入場するが、

入場時に「鏑木清方展」と書いたチケットの半券部分が渡された。

記念品? いやいや、これはコレクション展の入場券ですよ。

コレクション展と企画展で別々の入口があるので、出た後にコレクション展の入口で見せると、裏面に「3.23 MOMAT」という印を押印された。

なるほど、企画展側では券を切り取って、コレクション展側では押印して対応してるのか。


しかし、この方法には1つ問題がありますね。

企画展のチケットでコレクション展を見る場合、同日でなければならないが、企画展入口で渡されたチケットには入場日の記載が無い。

企画展の入口で日付印を押せばいいんですけど、そういうことはしていないと。

このように企画展の観覧券で平常展も見られるのは、博物館・美術館ではありがちな話だが、運用方法はいろいろで穴が見えるところもある。


まずは東京国立博物館、ゲートから入ると平常展を構成する本館・東洋館などに入れる。

そこから平成館・表慶館などの特別展の入口でさらに改札が行われている。

平常展のチケットだと入口のゲートで検印が押されるが、特別展のチケットだとここは目視だけ。

そして特別展の入口では、チケットをもぎって、日付印を押印している。

Webで購入したチケットでも入口ゲートでは目視確認のみ。

特別展の入口でQRコードを読み取ってチケットを無効化する。


この方法には明らかな穴があって、それは特別展の観覧券があれば、平常展だけ見て出るを繰り返すことができそうということである。

日付指定のチケットなら当日しか使えないが、プレミアムメンバーズパスの「特別展観覧券」だと期間内のどの特別展でも使えるので、いくらでもごまかせそう。

会員本人ならば平常展は何度でも見放題なのでこういうことをする理由はないが、

特別展観覧券は会員本人以外が使っても問題ないルールなんですよね。

分けられるが別付けになってしまった

入口で検印を押せばよいと思うのだけど。ただ、Webチケットだとそういう対応もできないが。


次に奈良国立博物館、ここは新館と本館(なら仏像館)に分かれている。

正倉院展のような規模の大きな特別展だと、新館=特別展、本館=平常展ですね。

そのためチケットは新館と本館、それぞれもぎれるようになっている。

よくできている気がするが1つ問題があって、日付が印字されていないので、同日に利用しているかがわからないのである。

あと、コンビニなどで発行されたチケットの場合、特別展の入口で回収して、本館側の耳だけ付いたチケットと引き換えていた。

ただし、昨年の正倉院展は混雑対策か平常展は別料金(割引)なので、チケットの引換をしてなかったり、最近の運用は違うかも。


京都国立近代美術館、ここは3階が企画展、4階がコレクション展(よく企画展がはみ出してるけど)となっている。

企画展の入口改札にはしおり状のコレクション展の観覧券が置いてある。

特別展の観覧券を持っている人には、チケットをもぎった後にこれも渡している。

実のところ、ここの企画展は 友の会会員 としてのみ観覧しているのでわからないが、

しかし、キャンパスメンバーでコレクション展を観覧したときのチケットの半券を見返すと、裏面には日付印(「26.11.03」のような素朴なもの)が押印されている。

おそらく企画展で渡しているものにも同様に押しているのではないか。

これにより企画展とコレクション展は同日に見なければならないわけである。


大阪の国立国際美術館、ここは地下1階に改札があり、地下2階のコレクション展、地下3階の企画展の入口、どちらにも改札がある。

ここの企画展も 友の会会員 としてのみ観覧したことがないので不明点はあるが、

ここも京都と似ていて、特別展の入口でコレクション展の観覧券が置いてある。

コレクション展の観覧券といってもコピー用紙に刷っただけのような素朴なものである。

ここに日付印を押印して渡していて、この券をコレクション展の入口で回収している。

以前はコレクション展の入口に改札なんてなかった気がするんだけどな。気のせいかな?

コレクション展で改札するようになったのは来館者数を正確に把握するため? と思っていた時もあったのだが、

ここでコレクション展の改札を設けない場合、東京国立博物館で書いたような企画展の観覧券で何度もコレクション展が見られる問題が発生しかねない。


東博はちょっといい加減すぎると思うのだが、特にWebチケットだとどうにも対応しにくいのは確かである。

1つのチケットを2段階で無効化するという考えがないのである。

企画展の改札が先ならば、国立国際美術館のように日付を入れた平常展の観覧券を渡すという対応もできるが、

東博の場合、建物の配置上、平常展の改札を先にしなければならない。

入口で特別展の観覧券を渡すという方法も考えられるが、東博は同時に複数の特別展を行っていることもあるし、最近は時間帯の指定もある。

さらにWebチケットのプラットフォームによっては、無効化後は一切表示できないものもある。

どうにも難しい。あまり複雑なことをしてはトラブルの原因である。


これは今は昔だが、東京国立近代美術館には本館と工芸館が近接してあった。

現在は工芸館は金沢に移転して国立工芸館となっているのは知っての通り。

その当時のチケットというのは2つもぎれるようになっていた。

工芸館では工芸館単独のチケットも存在したが、本館共通のチケットも買えた。

そんなチケットが手元に残っていて、工芸館の日付印が押されていた。

その当時の日付印はかなり大判のものだったが、今日押された日付印はずいぶんコンパクトなものだ。

もしかしたら工芸館移転時にこのあたりも見直したのかも知れない。