夢洲の国際博覧会もこの3連休まで。
速報値ベースでは昨日時点で想定の来場者2820万人を突破、
運営費も230~280億円程度の黒字になりそうということで、
国に持ってもらった警備費ぐらいの黒字は出るようである。
別に返せとは言われていないけど、万博のサスティナビリティを示したと言えそうである。
万博グッズやオフィシャルショップは閉幕後もしばらく延長。
当面はあべのハルカスや大丸梅田店などで買えることになる。
しばらくは大阪も万博気分が抜けないだろうと思うわけだが、
そんな中で驚いたのがこれである。
日伊国交160周年記念 大阪・関西万博開催記念 特別展 天空のアトラス イタリア館の至宝 (大阪市立美術館)
わりと急に決まったのか発表されたのは昨日のことである。
万博開幕前、各国パビリオンがどうなるかはよくわからなかったが、
イタリア館は美術品を多く持って来て、隠し球と言われたものである。
このことが話題となり開幕直後から長い行列を成していた。
万博自体が盛況になるにつれてイタリア館の混雑も増していくが、
イタリア館の混雑はそれだけではない側面もある。
なんと展示物が会期中に何度も追加されていったわけである。
何度もというのは本当に何度もで、先週の土曜に「聖フランチェスコ像」が追加されている。
このことを分冊百科のディアゴスティーニ(イタリア企業である)になぞらえる人もいた。
ゆえに前に見た人もまた見たいと来るわけである。
この結果、8時間以上の待ち時間が生じる有様。もうイタリア館でほぼ1日潰れるじゃないですか。
どうしてイタリア館はこんなことをしたのだろうか。
10年前の博覧会(ミラノ)のホスト国ということも気合いが入った理由だったのだが、
どうも万博外交を通じて、多額の契約が結ばれたことも理由のようだ。
決断した背景には明確なビジョンがありました。芸術や技術の傑作だけでなく、感動や美しさを表現する力を通じて、イタリアという国をより深く知ってもらいたいからです。これらはイタリアのアイデンティティに欠かせない要素なのです。そして、この取り組みが正しかったことは、成果によって示されています。万博がはじまってからの数カ月、イタリア館の活動を通じて3億3600万ユーロ(約585億円)以上の契約が、さまざまな分野で結ばれました
(経済効果は約600億円に…イタリア政府代表が今だから語る大阪万博でダ・ヴィンチら国宝級美術品を揃えたワケ (PRESIDENT Online))
もしかするとこの特別展も万博外交の成果だったのかもしれない。
大阪市立美術館は天王寺公園にあるが、今年にリニューアルオープンしている。
リニューアルにより全面閉館することなく展覧会ができるようになった。
確認したところ、同期間中は平常展を休止にするようである。
これにより元々の展覧会のスケジュールに大きく手を付けずに万博延長戦ができるわけである。
閉幕後の夢洲はIRの工事、万博跡地の計画策定などいろいろ動きはある。
建物・展示物などは移設されるものもある。
万博を機に大阪にレストランを作ろうかという話もいくつかある。
とはいえどれも少し間の空く話。
しばらくは天王寺・あべの が万博延長戦で賑わいそうだ。