多摩湖周辺の自動車通行止め標識

昨日、多摩湖に行ったら 二輪通行止め と 自転車歩行者専用道路 の標識を見た話を書いた。

ブレーキパッドを交換して散歩

特定原付はどっちも走行できるけど、わかりにくいねという話を書いたが、

実は多摩湖周辺を散歩してると他にも変な道路標識がちらほらあったのである。


西武ドームの裏あたり、二輪以外の自動車通行止めの標識があった。

少し前に踏切以外で組み合わせでないこの標識を見るのは珍しいと書いたが、

まさかこんなところで遭遇するとは。

で、東から見ると[0-4]と書いてあるのだが、西から見ると[22-4]と書かれている。

なんで表と裏で違うんだと気になったのだが、ここを境に規制内容が変わっていて、

西武ドームの裏より東側は22時から翌4時まで、西側は日付が変わってから4時までとなっていると。


二輪以外の自動車通行止めではあるのだが、ここはそもそも終日二輪通行止めである。

なので、深夜は自動車・一般原付が通行止め、それ以外は二輪が通行止めという意味である。

なので、二輪は通ってよしという意味で使われているものではない。なるほどね。

で、どうも夜な夜な走り回る車の対策に付けられたものだったらしい。

西武ドームの裏で規制内容が切り替わっている理由だが、

万が一、西武ドームでの試合が22時以降まで延びてしまったとしても、

西向きであれば駐車場から出られるようにという意図があるらしい。

住宅地に近い東側は22時から規制が始まるが、駐車場から西に出る場合は0時まで緩和されていると。


こちらは所沢市側の話だが、東大和市側にも住宅地の環境対策で規制があって、

多摩湖通りから分岐する道路に軒並み車とバイクに斜線を引いた標識がある。

自動車・一般原付が通行止めということだが、全て通行止めではない。

補助標識に「居住者用車両を除く」と付いているからである。

どうも多摩湖通りと都道(東村山東大和線と新宿青梅線(青梅街道))に囲まれた一帯にこの規制がかかってるようですね。

多摩湖周辺と往来する車両が生活道路に入らないようにということみたい。


たびたび書いているが、東京都では歩行者専用+「自転車を除く」という規制が多く見られる。

普通自転車以外の自転車が通行できないことを明確化するという目的と、

歩行者最優先であることを示す目的があるとされている。

とはいえ、基本的には自動車・一般原付の通行を防ぐことが目的である。

この点では車とバイクに斜線を引いた自動車・一般原付通行止めの標識も似たような効果があり、

東京都ではこの2つを何らかの意図を持って使い分けているようである。


自動車・一般原付通行止めだと普通自転車以外の軽車両も通行可能である。

具体的にはトレーラー付きの自転車、荷車、三輪以上の原付の押し歩きなどが該当する。

でも、おそらくそこはあまり重要ではない。

どうも除外される車両が多い場合は自動車・一般原付通行止めの標識を使っているようだ。

その典型例が「居住者用車両を除く」と「路線バスを除く」である。

自転車以外の車もそこそこ走るので歩行者は端によって歩きなさいよと。

通行止め標識だと歩行者最優先の意味もなくなりますからね。


こういう趣旨の規制は東京都以外でもわりとみられるようだ。

ところがそこで自動車・一般原付通行止めの標識を使うのは珍しいと。

なぜかというと、自転車歩行者専用の標識でもほぼ同じ効果があるからである。

自転車歩行者専用+「居住者用車両を除く」でもほぼ同じ効果があるし、

実際そういう使い方をしている地域が多いようである。

こっちの方が沿線住民以外の車が締め出されてる感は強そうだし。

ちなみに自転車歩行者専用の標識には歩行者最優先という意味はない。


なお「居住者用車両」は沿線に用事がある車という意味なので、

居住者が使用する車両に限らず、タクシーや配送用のトラックなども対象になりうる。

もっとも郵便局などはこの手の通行止め規制の除外許可を得ていることが多く、

歩行者専用+「自転車を除く」も自動車通行止め+「居住者用車両を除く」だろうが通行を認められていることが多い。

そういう許可を得なくても沿線に目的があればタクシーや配送用のトラックが入ってもいいですよと。

そういう意味合いのある規制のようである。

「居住者用車両を除く」と書かずとも、沿線住民の使用する車両や沿線に用事がある車両は除外許可が認められるはずで、

住民が使用する車のように恒常的に出入りする車ならともかく、

一時的に出入りする車がいちいち警察署で許可を得て……とするとお互い手間ですからね。


というわけで周辺住民への配慮でいろいろあるんだなぁという話だった。

基本的には自転車と歩行者以外は締め出されるという構図なんですけどね。

そこをどう表現するかは地域ごとの事情もあるということで。