社内のある部門が社内向けの製品展示などを行っていたので見に行った。
評価に必要な機器で社内にあるものなら社内のものを使いますからね。
社内向けの宣伝という意味合いも強いイベントだったみたいですね。
部署としての活動紹介という側面もありますけど。
その中で気になったのがUSB PDである。
うちの製品って家庭用で使われるものでもないので、給電方式はだいたい無骨なもので、
特に据え付けて使用される機器ならば、端子台に交流電源を接続して……
なんて電気工事士の仕事が発生するみたいなのもザラである。
(製品評価のときは、その先にプラグを付けてコンセントに差しますけどね)
そんな中でUSB給電の機器なんてまぁないですよね。
話によれば、ポータブルの機器でバッテリーを内蔵しているが、
このバッテリーの充電に従来はACアダプタを添付していた。
しかし、ACアダプタというのは国ごとにいろいろ認証がある。
日本の場合、電子機器に対する認証というのはあまり多くないのだが、
ACアダプタについては、電気用品安全法の特定電気用品に該当し、PSEマークの取得が必要である。
ACアダプタ自体は外部のサプライヤーから買うことが多いと思うが、
PSEマークの付いたAC100V入力のアダプタを買って日本向けには同梱しなければならない。
プラグ形状の違いも考えれば、出荷先により無数にバリエーションが生じる。
そこでACアダプタを現地調達化する方法として思いついたのがUSB PDらしい。
15V入力を使いたいので、45W出力のUSB PDアダプタを現地調達、
製品にはUSB Type-Cケーブルのみ内蔵して、接続すれば充電できると。
プラグ形状・電圧・周波数・法規制などなど考える必要が無くなると。
なるほど。確かにうまい話である。
ただ、難しいこともあって、それが接続されるUSB PD機器の出力である。
従来は接続されるACアダプタというのは自社で選定したものだったが、
USB PDの場合、各地で現地調達したものが好き勝手に刺されることになる。
それが期待した出力を出してくれるかというところが課題である。
話によれば15V出力取れない場合は、インジケーターが点滅し充電できない仕様を考えているとのこと。
そっちの方がいいでしょうね。
5Vで細々充電するという動作も考えられるけど、そういう使い方は正しくないのだし。
USB PDの規格を考えれば45Wと書いてあれば15Vは確実に取れるという話だが、
実際にそうなっているかは動かしてみないとわからない面もありそうだ。
そういやこのこと書いてて思いだしたけど、
僕は携帯用にUSB PD・QuickCharge両対応のACアダプタを使っている。
それでこの前の旅行中にUSB PDでAQUOS R6を充電しているとき、
急速充電→充電終了を繰り返すという不可解な挙動をしていた。
何らか想定外のUSB PD入力になっていたのだと思うが……
Type-AのQuickCharge対応モードで普通充電をして乗りきったが。
おそらくACアダプタ側が不適切なプロファイルを持っているから起きた問題だと思うが、
こういう面倒なことが起こるのもUSB PDである。