日本生まれセントレジャー経由凱旋門賞行き

日曜にはフランスで凱旋門賞が行われる。

日本からはスルーセブンシーズが参戦、ということで馬券発売が決まっている。

中山牝馬ステークス優勝を受けて登録、宝塚記念2着ということで参戦を決めたという。

今年は日本から有力馬の参戦見込みがなく、JRAでの馬券発売はどうなるかと思ったが、なんとかかんとか。


そんな凱旋門賞だが、もう1頭、日本生まれの馬が参戦するという。

凱旋門賞出走15頭確定ハーツ産駒コンティニュアス追加登録 独ダービー馬ファンタスティック急転参戦 (netkeiba)

それがContinuousで、日本生まれ、アイルランド調教、

そして先日、イギリスのセントレジャーを優勝している。

セントレジャー優勝を受けて高額な追加登録料を払っての参戦である。


日本生まれの馬がイギリスのセントレジャーを勝つってどういう状況だと思うが、

クールモア所有の繁殖牝馬が北海道新冠町のパカパカファームに預けられていたと。

Continuous(JPN) (JBIS Search)

預けられていた目的は日本の種牡馬との交配のためである。

日本では生まれた牧場を生産者と書くが、世界的にはBreederというのは母馬の所有者を指す。

北海道生まれアイルランド育ち、ドイツ生まれ日本育ち

このため当地での認識はクールモア生産馬ということになる。

とはいえ、新冠生まれであることは確かであり、優勝を祝う垂れ幕が町内の施設に張り出されたという。

にいかっぷ観光協会/新冠町のパカパカファーム生産のコンティニュアス号がイギリスのG Iレースであるセントレジャーを優勝しました!―― (Twitter)


セントレジャーといえば、日本の菊花賞のモデルとなったレースである。

どちらも3000m級の3歳限定戦だが、そのようなレースを行う国は限られている。

ヨーロッパではイギリスの本家セントレジャー以外にそのようなレースはないという。

日本では皐月賞・ダービーと勝てば三冠を賭けて菊花賞に来るのは普通だし、

今年は皐月賞優勝馬とダービー優勝馬がそれぞれ二冠を賭けてやってくる。

どちらも揃うのは珍しいが、皐月賞・菊花賞の2冠はわりと発生している。

それに比べるとイギリスのセントレジャーは有力馬は揃わない傾向だという。

歴史あるレースではあるんですけどね。


イギリスのセントレジャー優勝馬は障害用種牡馬になることが多いという。

ハリケーンレーンが引退、障害競走用種牡馬へ 愛ダービーなどG1・3勝&凱旋門賞3着 (日刊スポーツ)

アイリッシュダービー、パリ大賞、セントレジャーとG1 3勝、本家ダービー3着、凱旋門賞3着という成績は大変立派である。

このような馬を障害用種牡馬にするのはヨーロッパでの障害戦の地位の高さを表していると言える。

日本では平地から障害への転向が通常だが、ヨーロッパではデビュー時から別路線という。

長丁場のセントレジャーで勝ったということで種牡馬としての期待はそっちへ向かうと。

これはこれで立派だが、障害戦で走るならデビュー前に去勢されてしまいますからね。

この先、血統がつながる可能性が低いのが難点である。


日本では菊花賞馬が引退後に種牡馬として活躍するケースがけっこうある。

例えば、デアリングタクトやエフフォーリアの父エピファネイア、

皐月賞2着、ダービー2着からの菊花賞優勝、翌年のジャパンカップも優勝している。

イクイノックスやソールオリエンスの父キタサンブラック、

皐月賞3着、ダービー14着からの菊花賞優勝、天皇賞(春)2勝、大阪杯、天皇賞(秋)、ジャパンカップ、有馬記念など計G1 7勝である。

菊花賞だけの一発屋とかだとなかなか苦しいかもしれないが、

「強い馬が勝つ」と言われる菊花賞だけにこのあたり充実した馬が多い。


セントレジャー優勝馬の凱旋門賞への転戦というのは、

なかなか結果が出ていないルートだと言われている。

1970年に三冠を達成したNijinskyが三冠達成後の凱旋門賞で2着に敗れたことから、ニジンスキーの呪いと言われているが。

(ちなみにNijinsky以来、イギリスでは三冠馬は生まれていない)

セントレジャーが3000m級の特殊なレースで、それ以外の戦績は物足りないとなればContinuousの期待値はあまり高くないのかなという気はする。

でも、オブライエン厩舎はContinuousが最もチャンスがあると見ているようですね。


クールモアは日本に繁殖牝馬を送り、日本の血統をヨーロッパに伝えている。

今年のダービー馬、August Rodinも引退後は種牡馬としてヨーロッパにディープインパクトの血を伝えることになるだろう。

Continuousにもそのような期待をしてしまうのだが、

先ほど書いたように障害用種牡馬となればその1代限りであろうと。

今後の戦績次第ですけどね。

今まで外交関係を結んでなかった理由

こんなニュースを見て、本当にクック諸島とニウエに大使館開設するの? と。

米大統領、クック諸島とニウエに新たな大使館オープンを発表へ-AP (Bloomberg)

実際に島に大使館を開設するかはともかく、アメリカと両国はこのたび外交関係を結ぶことになったそうである。

米 クック諸島 ニウエと外交関係樹立へ 中国念頭に関係強化か (NHK)


そもそも今まで外交関係なかったの? と疑問に思った人もいるかもしれない。

これにはクック諸島とニウエに特有の事情がある。

実はこの2つの国はニュージーランドと自由連合協定を結んでいる。

この協定では国防・外交に関する責任をニュージーランドが持つこと、

クック諸島・ニウエの人々はニュージーランドの国籍を持つことになっている。

このため実務上はニュージーランドとの外交関係があれば足りると考えられている。

しかし、自由連合協定を結ぶ各国は独自の外交をすることが認められており、

このことを踏まえて日本は2011年にクック諸島を、2015年にニウエを国家承認している。

駐ニュージーランドの大使がクック諸島・ニウエも兼任する形なんですけどね。


果たしてクック諸島とニウエは独立国なのかというのは見解が分かれるところがある。

ニュージーランドの制度では、ニュージーランド王国は ニュージーランド、クック諸島、ニウエ、トケラウ、ロス海属領で構成されるとなっている。

ただし、ロス海属領は南極条約により領有権の主張は行われていない。

このうちニュージーランド、クック諸島、ニウエは対等な関係にある国同士となっている。

対等な関係にあるというのは、各国の判断で自由連合協定から離脱できるということである。

国防・外交はニュージーランドが代表して行うが、各国独自の外交を行うことも可能である。

一方、トケラウについては一定の自治権を有するが、対等な関係にあるとは言えない。

実はニュージーランドとしてはトケラウに自由連合協定への移行を提案しているのだが、

トケラウでの住民投票で否決されたそうで、移行できないままだそう。


複数の国が結合した国というのはけっこうある。

例えばイギリスはイングランド、ウェールズ、スコットランド、北アイルランドの4つの国の国王が兼任する形で生まれている。

現在もこの4つの国それぞれにサッカー協会が存在することが知られている。

一方で主権国家としては1つの国として扱われている。

イギリス全体の議会や内閣が国レベルの最高機関として存在しているし、

他の国との外交関係もイギリス全体で結ぶことになるからである。


ニュージーランドと似たような形で複数の国が対等に結合した国としてオランダがある。

オランダ王国は、オランダ、アルバ、キュラソー、シント・マールテンで構成される。

オランダはヨーロッパ地域とカリブ海地域の3島(BES諸島)で構成される。

オランダ以外の3つの国はカリブ海の島だけで構成される。

各国は独自の憲法・政府・議会を持つが、それより上位にオランダ王国憲章を持ち、

国防・外交・国籍についてはオランダ王国として責任を持つ。

実態としてはオランダ王国の構成国であるオランダが代表してやっている。

このあたりは必ずしも対等とは言えない関係性ではあるが、

オランダ以外の構成国に関わる条約にはその国の同意が必要などの規定があるという。


逆にフランスはヨーロッパの本土と同じ地位にある海外領土が多数ある。

国会の選挙権は有しているし、EUの市民としての権利も有している。

海外領土の中には高度な自治権を持つ物もあり、

特にニューカレドニアでは独立に向けて住民投票も行われたが否決されている。

独自の法体系を持ち、高度な自治を認められているが、フランス議会の選挙権もあるし、独自の外交関係を結ぶことは出来ないという状況である。


現在、海外領土などと言われるいわゆる本土から遠く離れた領土の多くは離島である。

経済的な自立が難しい国が多いため、独立の機運が高まらないと。

地理的に離れているが本土と同じ地位を選ぶ地域もしばしばある。

オランダのBES諸島はオランダ領アンティル解体時に本土化を選んだ比較的小さな島である。

本土住民と同等の権利を主張できる一方で、独自の政策には制限がある。


かといって完全な独立国になることも容易ではない。

そこで複数の国が対等な関係で結びついたものを選ぶことがあるのだろう。

オランダの場合は各国は主権国家とは扱われないが、

オランダ王国憲章は全ての構成国の同意がなければ変更できないし、

その憲章の範囲で各国は独自の政策をとることが出来る。

ニュージーランドの場合は、自由連合協定からの離脱の自由がある。

国防・外交の責任はニュージーランドが代表することにはなっているが、

各国に独自の外交を行うことも認めているのでそれぞれが主権国家という主張である。


あと、自由連合協定というのはアメリカとパラオ、マーシャル諸島、ミクロネシアの間でも結ばれている。

こちらは国防をアメリカ軍が担い、外交のうち安全保障に関わる部分はアメリカに委ねている。

その代わり、アメリカから経済的な援助がある。

それ以外の分野については全面的な主権が認められているため、主権国家として扱われるのが普通である。


実態としてクック諸島、ニウエとの外交関係がどれぐらい効果的なのかはよくわからない。

確かに両国は独自の政策をとることはできることになっている。

でも、実務的にはニュージーランドと方針を合わせざるを得ないだろう。

経済的に困難な島にとって、自由連合協定からの離脱は現実的ではないので。

太平洋諸島フォーラムなどの場で国同士の対等な立場で議論するための体裁なのかな。


ちなみに現在、クック諸島とニウエに実際に大使を駐在させているのは、ュージーランドとオーストラリアだけとのこと。

どちらも国王を同じくする国同士なので高等弁務官って言うけど。

逆にクック諸島とニウエが大使(高等弁務官)を駐在できている国もあまりなくて、

ニュージーランド、フィジー(クック諸島のみ)、ベルギー(ニウエ)に留まる。

実態としてはニュージーランド駐在の高等弁務官が、ニュージーランド駐在の各国大使とやりとりするという形みたいですね。

ニュージーランドの首都ウェリントンにおいて、我が方、伊藤康一駐クック諸島日本国特命全権大使(ニュージーランドにて兼轄)と先方エリザベス・ライト=コテカ駐NZクック諸島高等弁務官(H.E.Mrs. Elizabeth Wright-Koteka, Cook Islands High Commissioner to New Zealand)との間で、供与額1.5億円の無償資金協力「経済社会開発計画」に関する書簡の交換が行われました。

(クック諸島に対する無償資金協力「保健医療体制の強化及び上下水インフラ環境改善のための機材供与」 (外務省))

これが実態に即してるんでしょうね。

EX-ICが消えて、KIPSとPiTaPaは?

ポストに三菱UFJ銀行から封書が届いていて、

開封すると来年10月でKIPS三菱UFJ-VISAが廃止になるとのこと。

これは三菱UFJ銀行の口座に付帯するクレジットカードである。

基本的に年会費有料(条件を満たせば無料)のKIPSカードの中で無条件で年会費無料ということで、

東京三菱UFJ銀行(当時)の口座開設とともに作ったものである。


このカードを作った目的は近鉄の定期券購入とPiTaPaのため。

すでに近鉄沿線を離れた今となっては定期券購入という目的はなく、

PiTaPaのために維持し続けているカードというのが実情である。

PiTaPaの年会費というのは別に設定されているが年1回でも使えばよい。

時々は関西に行くので近鉄やOsakaMetroで使えば特に問題はない。


KIPS MUFGカードへの移行を促す案内が入っており、

これで移行するとKIPSポイントを引き継いだ上で特典も付けるよと。

年会費もPiTaPaを付帯している場合は年1回のショッピング利用でよい。

(PiTaPa利用だけでは条件を満たさない)

ただ、今となってはKIPSカードである理由もないし、

PiTaPaの利用も少なければ割引の恩恵も限定的なわけでどうしたものか。

Suicaオートチャージの効かない関西に行って残高を気にしなくていいのは楽だけど、

残高不足への対策だけならばモバイルSuicaを使うという選択肢もある。

PiTaPaだけならば三井住友カードに付帯させる方法も考えられる。

使えなくなるまでにはまだ1年の猶予があるので、しばらく考えようと思う。


交通系のクレジットカードと言えば、ビューカードとJ-WESTカードがある。

ビューカードはSuicaオートチャージ や えきねっと で使うのだが、

J-WESTカードはEX予約のために「エクスプレス」を選んで作っている。

ただ、今年10月からEX予約の料金体系が大きく変更になり、年会費分のメリットが出ない可能性が高まった。

エクスプレス予約の差を縮めるため

EX予約自体は使っていたが、スマートEXでも同額で利用できる早特商品を使うことも多く、

1回使えば元が取れるケースもあるので保険のような形で残していたところはある。

しかし、新しい料金体系ではそれすらないので、やめようかなと書いた。


それで先日、申込書を取り寄せて、J-WESTカードの「ベーシック」への変更申込みを行った。

手続きが完了すると、J-WESTカードは切り替わることになるが、

それとともにEX-ICカードもその役目を終えることとなる。

かつてはEXサービスを使うには専用のICカードの発行が必要だったが、

年会費無料のスマートEXが登場してからは適当な交通系ICカードに紐付けて利用するようになった。

実はJ-WESTカードでEX予約を使う場合でも、適当な交通系ICカードに紐付けることはできて、

そうするとEX-ICカードを持ち歩く必要はないのだが惰性で持ち歩いていた。

今でもEX-ICカードの発行自体は続いているようだし、

e特急券の受取に使えることを考えれば無意味とも言えないが。

(現在はe特急券の受取にはクレジットカードは使えないため)


というわけで財布から1枚カードが減ることは決まっているのだが、

KIPSカードとPiTaPaカードはどうなりますかねと。

KIPSカードを切り替えて両方残るという案、

他のPiTaPaに切り替えてPiTaPaだけになるという案、

そもそもPiTaPa自体がいらないということでどちらも消える案。

いずれにせよまだ少し先の話なので。

ヤフオクからPayPayフリマ

今月からPayPayフリマの商品がヤフオクの検索結果に出るようになったという。

ヤフオクとPayPayフリマの間には密接な関係があって、

条件を満たすヤフオクの商品はPayPayフリマでも買えるようになっていた。

でも、その逆はこれまでなかったんですよね。


というわけでどうやって表示されるのか見てみた。

そしたら検索結果の中に「PayPayフリマ」というマークが付いて表示され、

現在価格=即決価格という形で見えるようになっている。

ただ、それをクリックするとPayPayフリマのサイトに飛ばされるので、

実際の取引はPayPayフリマのシステムを使ってやることになる。

PayPayフリマは出品はアプリ限定だが、購入はWebでもできるし、

アカウントは共通だし、使えるクーポンの差ぐらいの話だが。


あとPayPayフリマでは価格未定での出品も出来るのだが

さすがにこれはヤフオクでは表示されないよう。

価格未定での出品というのは購入希望者から希望価格を募り、

それを見て価格設定できるというもの。

出品者が価格設定するまでは買えないので、そこも微妙な仕組みだが、

価格を全く決めずに出品できるのはメリットかもしれない。

オークションだと最低価格は決めないといけませんからね。


正直なところ、PayPayフリマの取引量は物足りない気はする。

売る方としてもそうだし、買う方としても物足りない。

ヤフオクの方がもうちょっと活発だが、オークション形式だとすぐ買えないので……

このあたりは両にらみでやることはあるけどね。

PayPayフリマとヤフオクの定額出品の差は終了日時を決めるか否か。

この点では期限を決めないPayPayフリマの方が出品する方にとっては楽。

しかしヤフオクとPayPayフリマだとどうしても認知度に差がある。

今回、双方の検索結果に表示されるようになったので、

その結果としてPayPayフリマの出品が増えれば取引が活発になるという目論見ではないか。


PayPayフリマを出品する上で前提となるのが匿名配送を利用すること。

その配送システム使用料だが来月から変更になる。

対象は ゆうパケットとネコポスというもっとも小型のタイプで、

従来はゆうパケットが180円だったのが205円になる。

ゆうパケットポストminiについては175円に据え置きになっているが。

専用封筒を20円で買う必要があるのと、やや小さいのもあるか。


ゆうパケットを205円というのは特別高いという印象はないが。

ただ、クリックポストの185円に比べれば高くなってしまう。

あと205円というのは送料込みで出品する場合の送料負担額であって、

ヤフオクで送料別払いの場合はゆうパケットの料金は230円となる。

こうするとクリックポストを使って発送してくれる人との差はより大きい。

特にヤフオクでは匿名配送が使いにくくなるなとは思った。

PayPayフリマでは使わざるを得ないが、205円ならギリギリ許せる?


今はメルカリではクリックポストでの発送をしてるんですよね。

メルカリの匿名配送でゆうパケットを使うと230円も取られる。

ゆうパケットポストなら215円(+ラベル代5円)だけど。

メルカリでは匿名配送を推奨しているがそれ以外の手段を使ってもよい。

メルカリもキャンペーン合わせでやればシステム使用料は実質5%に下がることが多い。

そうやっていいとこ取りをしていたと。


全体的にはPayPayフリマは便利だと思うんですけどね。

もっと取引が活発になればいいんだけど、なかなかそうはならないので、

出品者としても条件を満たせばメルカリに回っちゃうよなぁと。

そこを打破する策としてヤフオクの検索結果への掲載は期待しているが……

Bharatって国名はあるんだけど

先日、ニューデリーでG20サミットが行われた。

端から見る限りは混乱の多いサミットだった印象はあり、特にこれ。

突然の首脳宣言合意 日本政府関係者「聞いてない」「ふざけるな」 (毎日新聞)

インドとしては各国折りあいが付く内容が決まった時点で合意としたのだろう。

実際、首脳宣言のとりまとめは大変だったらしいんだけどね。


このG20サミットの少し前に話題になった話がある。

インドは国名変更へ? (Indo.to)

G20サミットの参加国関係者に送られた夕食会の招待状に

“The President of Bharat”という記載があって物議を醸したという話。

これまでインドでは自国の英語表記はIndiaと書いてきたのだが、

なぜかBharatという記載を出してきたので、なんだこれとなったと。


Bharatというのはヒンディー語の国名のラテン文字表記ですね。

インドの憲法は英語版とヒンディー語版があるのだが、

英語版ではIndiaと表記しているものがヒンディー語版ではभारत(Bhārat)になっていると。

インド国内でも英語表記としてはIndiaの方が正確な表記である。

ただ、多くのインド国民にとってみれば国名はBharatに相当する表記で人しきれているので、

その点では英語表記の中でBharatと使われてもそこまで違和感はないと。

日本におけるJapanと日本(Nippon)の関係みたいなもんだろうと。


もしインドが国名の英語表記をBharatにしたとしても、

対外的にはそんなに問題があるとは思えない。

それが定着するかというのは課題はあるが、時間をかければそれなり?

ただ、どちらかというと国内の問題の方が大きそうだし、

そもそもこのG20サミットの夕食会招待状も国内的な事情によるものではと。

野党連合がINDIAという名前でまとまったことへの反発や、

ヒンドゥー至上主義で支持を得てきたモディ首相の考えがあると。


さっきインドの憲法に英語版とヒンディー語版があると書いたが、

実はインドがイギリスから独立するときに英語を公用語から外す案があった。

ところがそれは実現せず、連邦レベルの公用語としてはヒンディー語と英語が並立する形となった。

そもそもインドでは州レベルの公用語があり、18言語にも及ぶ。

このほかに公的な地位を持つ言語もあり、多数の言語が使われている。

インド国内では圧倒的に話者数が多いのがヒンディー語ではあるが、

連邦レベルの公用語をこれに統一することには南部を中心に反発があり、

共通語としての英語を公用語として残すこととなったという経緯がある。


ヒンディー語以外でもBharatに相当する表記が多いようではある。

Names of India in its official languages (Wikipedia)

大きく異なるのはウルドゥー語のHindustānとタミル語のIntiyāあたりか。

ヒンドゥー教徒の土地という意味のヒンドゥスターンはいかにもムスリムの言い分だが。

(ヒンディー語とウルドゥー語は根本的には同じ言語なのだが、ヒンドゥー教とイスラム教という宗教の違いで表記や語彙の差がある)

パキスタン(現バングラデシュ含む)と分かれたとは言え、世界有数のムスリムを抱えるのがインドである。

タミル語を公用語とするタミル・ナードゥ州はヒンディー語を連邦レベルの公用語に統一することへの反発が強かった地域ですよね。

どっちもめんどくさそうな話だなと思いますね。


英語表記の中でBharatと使ったことは、植民地時代に決められたIndiaという表記を捨てることが目的だという話もあるけど、

インドという国がこの形になったのはイギリス領インド帝国ありきのもので、

連邦レベルの公用語として英語が残ることになったのもその結果である。

そのような経緯を考えたときにBharatという表記への納得感には疑問は残る。

そこの納得感が深まった上で英語表記もBharatとするべきとなったならいいけど、

現時点ではモディ首相の暴走と取られても仕方ない話だよねと。

乗継割引ではチケットレスにならない

新幹線・在来線特急の乗継割引が来年春から廃止になるとのこと。

北陸新幹線(敦賀接続)と西九州新幹線については別制度なので、

こちらは今後も新幹線・在来線特急の料金優遇は残るのだが……


廃止される乗継割引というのは、在来線特急側を半額とする制度で、

もともとは長距離の在来線特急が新幹線に接続する特急に変更されたことに対応する措置だった。

例えば、かつては 大阪~米子 を直通する特急が設定されていたが、

山陽新幹線が岡山に到達してからは、岡山で新幹線と やくも号 を乗り継ぐ形となった。

こうすると特急料金の負担が増えるので、在来線側を半額にすると。

ただ、この在来線側を半額というのがいかにも雑な話であって、

京都~米原~富山(新幹線開通前)のように米原で新幹線としらさぎ号を乗り換えると、

京都~富山でサンダーバードを使うより安かった。京都~米原の新幹線を自由席で使えば割安だから。


長距離の在来線特急がなくなってもうだいぶ長いし、

特別な事情のある西九州新幹線と北陸新幹線を手当てできればOKというのは理解できる面もある。

一方で料金的に不利な区間を埋める割引きっぷの重要性は高くなる。

新潟自由席往復きっぷ (JRおでかけネット)

例えばこういうやつ。これは前日購入という条件はあるが。


JR東海は代替手段として「EX旅先予約」という名前を書いている。

2023年10月1日、「エクスプレス予約」で新たな新サービスを開始します! (EX予約)

この西日本の資料を見ると、EX予約をしてからe5489で「乗継チケットレス特急券」やフリーきっぷが買えるというような記載がある。

JR東海は具体的なことを言っていないのだが、同社は在来線特急の予約サービスはe5489を利用している。

東海道・山陽新幹線はEX予約で購入し、西日本・東海管内の接続列車はe5489で買うという形になるのかな。

ただ、西日本管内は特急運行区間でのICOCA導入やチケットレス特急券導入が進んでいるが、

東海管内はそういう話は聞かないのでどうなのかなと気になるところはある。


乗継割引を廃止する背景には各社のインターネット予約サービスで対応できていなかったからではという話もあった。

あれ? e5489って新幹線・在来線をセットで買えたようなと思ったんだけど、

これは制度上の乗継割引ではなく「eきっぷ(乗継用)」という独自商品で実現されていたもので、

紙のきっぷなら乗継割引になる区間でも買えないことは多かった。

そのJR西日本にとっても紙のきっぷの発券が必要なeきっぷだけの対応でチケットレス化はできていなかった。

今後は新幹線・在来線双方でチケットレスを利用するのが合理的になるようにしていくのではないか。

結果として従来より割高になるケースも増えるのだろうが。


ただ、乗り継ぎがある上に割高では利用者は寄りつかないですからね。

というのが北陸新幹線の敦賀乗り継ぎの料金設定を見て思ったんだけど。

北陸新幹線の特急料金の認可申請について (pdf) (JR西日本)

北陸新幹線は来年3月に金沢~敦賀で開業する。

これにより京都・大阪~福井・金沢・富山は敦賀乗り継ぎとなる。

敦賀~大阪のルート決定に時間を要したなどの事情もあり、現在の計画では2046年までこの状態が続くことになる。

関西~北陸など敦賀経由での移動をする人には困った話ではあるのだが、

新幹線の効果を早期に得られる部分は得た方がよいという判断でこうなっている。

新幹線側は福井が時間短縮効果がほぼないのにだいぶ高いとか、

在来線側は京都と大阪の料金差が大きく、京都発着と大阪発着でだいぶ印象が変わる。

敦賀からの料金表に引きずられているのだと思うのだが。


他の交通機関との関係もあるので、実勢価格はそこそこになるとは思うのだが、

新幹線・在来線特急の乗継割引廃止も含めて手当てするべきところは多いのかなと。

特に西日本管内は新幹線・在来線の乗り継ぎがあれこれとあるので、

そのあたりをEX予約とe5489の連携でなんとかしたいのかなとは思う。

都市戸籍と農村戸籍みたいな話

中華人民共和国では都市戸籍と農村戸籍という話があって、

農村出身の人は都市に移住しても農村戸籍のままで受けられる行政サービスに差があるという。

都市で就職して一定の条件を満たせば都市戸籍への移行は可能らしいが、

上海などの大都市では要件が厳しくて、農村戸籍のまま住んでいる人は多いという。

中国「都市戸籍より農村戸籍は不利」、戸籍制度とも絡む根深い教育格差の実態 (東洋経済ONLINE)


こういう話とは違うのだが、日本のかつての戸籍制度では住所と本籍が一致するのが原則とされていた。

ただ、当時の戸籍というのは何世代も入った家単位で編成され、

分家や転籍などの制度はあったが、戸主の同意が必要などの制約もあった。

そんなこんなで本籍と住所が一致しないことは多かったようである。

そこで本籍以外の場所に住所・居所を置く場合は寄留届を出すことになっていた。

本籍から離れて住んでいる場合だけに必要となる手続きである。


1951年に寄留制度は住民登録制度に改められている。

これにより本籍に住んでいる場合も住民登録を行うこととなった。

2012年からは外国人も住民基本台帳制度の対象となっている。

ほとんどの行政サービスは住民登録を元に行われている。

戸籍は婚姻や親子関係などを表す制度という形に分離された。

現在となっては日常生活の中で本籍を意識することはあまりない。

なんで住所表示で本籍を定めないといけないんだろうという疑問もあるぐらい。

でもかつては本籍=住所が原則だったとか考えると、なるほどと納得はいくかもしれない。


中華人民共和国の都市戸籍と農村戸籍の差異は同国の計画経済との関係が大きいという。

中華人民共和国では土地を私有することはできない。

都市の土地は国有で使用権を取得して建物を建てることができる。

一方、農地については農民による集団所有という形で使用することができる。

このような権利を持っているので、農村の社会保障は手薄な傾向がある。

ただ、農民ではなくなると農地を使用する権利も失うこととなる。

都市に引っ越しても出稼ぎという体で農村戸籍を維持して、農地の権利を維持したいというニーズもあるらしい。

私有財産に制限があるがゆえに戸籍制度ごとの差異がいろいろあると。


このような状況を中央政府としては好ましくは思っていないようだが、

一方で地方政府としては財政面の問題から是正を渋っているのかなとか見える。

このあたりの制度差がなくなれば、重要なのは住所だとなるんだろうけどね。

歴史をたどれば、農村戸籍でも部分的には都市での行政サービスが受けられるようになっただけで進歩なんて話もあるんでしょうけどね。

舞洲に引っ越して強くなった

今日の試合で オリックス・バファローズ がリーグ優勝を決めた。

3連覇というからすさまじい。それだけ安定して強いってことなんだなぁ。

以前はそんなに強いチームとは思われてなかった気はするんだけどね。


そんなオリックス・バファローズにとって大きな話が球団施設の舞洲への移転だったらしい。

「舞洲に生まれ始めた伝統とは?」オリックス・バファローズを支える埋立地にできた球団施設 (Spportunity)

オリックス・バファローズは、オリックス・ブルーウェーブ と 近鉄バファローズの合併でできたチーム。

本拠地は近鉄の本拠地だった大阪ドームを選んだが、それを除けば旧オリックスの神戸の施設を多く使っていたらしい。

本拠地に大阪ドームを選んだのも、経営難の大阪シティドーム社をオリックスが買収したからで、

その体制が固まるまではグリーンスタジアム神戸での試合も多かったぐらい。


しかし、神戸の施設も老朽化し、大阪ドームとの距離も気になるようになり、

2016年に舞洲ベースボールスタジアムと隣接地の借地権・建物をオリックスが取得、

スタジアム隣接地にファーム用の球場、室内練習場、寮などの施設を整備したという。

(舞洲ベースボールスタジアム自体はアマチュアへの貸出を中心に活用している)

大阪ドームにも近いので選手の入れ替えも容易になり、設備も充実するようになった。

これが効果的に働くようになり、最近の好成績につながったのではないかと。


大阪シティドーム社の買収とその後のドームへの投資もそうだけど、

オリックスの資金力が効果的に現れたところなのかなと。

合併後の球団の本拠地が大阪ドームに定まって以来、あの手この手で集客に努め、

特に女性ファンの伸びが著しいという。

近鉄にはここまでの投資は出来なかったでしょうからね。すごいと思うね。


1軍と2軍の本拠地の距離感はチームによりいろいろである。

近い球団の典型が西武ライオンズ、これは同じ敷地内にある。

球団に関わる施設が全て西武ドーム周辺に集まっているという点では便利である。

これと並んで近いのが阪神タイガースで、甲子園球場と鳴尾浜球場は2.6kmしか離れていない。

ただ、鳴尾浜の施設も手狭ということで、2025年に尼崎市の小田南公園(大物駅近く)に移転することが決まっている。

それでも甲子園との往来は十分便利と見ているようである。


逆に遠いのが日本ハムファイターズ、1軍が北海道北広島市、2軍が千葉県鎌ケ谷市とあまりに離れている。

イースタンリーグの試合の兼ね合いや、移転前からの関東圏のファンへのサービスとかの意味があるらしい。

ただ、これだけ遠いと1軍・2軍での機動的なやりとりは難しそう。

また、1軍本拠地も札幌ドームから北広島に移転したという経緯があり、

1軍の寮・練習場は札幌市内に残っているそうで、こちらもやや遠い。


ヤクルトスワローズは1軍本拠地は東京の神宮球場だが、2軍は戸田市にある。

ここは距離も離れているが、どちらの本拠地も難ありである。

神宮球場はアマチュア野球との兼ね合いで練習に使える時間帯は限られるし、

2軍の戸田球場は河川敷にあるので洪水時に水没したりという課題がある。

2軍本拠地については守谷市への移転が決まっている。

神宮球場との距離は相変わらずだが、寮・練習環境の改善は見込まれている。

神宮球場も建替に向けて動いているのはいろいろニュースになってますが。

アマチュアとの共用自体は変わらないが、プロ野球に適した球場になることは確か。


施設が揃えば勝てるというほど単純な話ではないけど、

オリックス・バファローズが舞洲を選んだのは効果的だったんでしょうね。

この先、クライマックスシリーズがあり、勝ち上がれば日本シリーズがある。

セ・リーグ側に目を向けると阪神タイガースがリーグ優勝、

こちらもクライマックスシリーズを勝ち上がれば日本シリーズである

ご近所同士で日本一を争うことになるかはまだわからないけど、

その可能性は決して低くないのは、両チームの状況を見てもわかる通り。

実態としてはプロ同士の試合だけど

なかなかびっくりするニュースだったのだけど。

J1浦和、次回の天皇杯に出場できず サポーターの暴力行為問題で (朝日新聞デジタル)

浦和レッズがサポーターの暴動を理由として、次回の天皇杯の出場権を剥奪されるという処分を受けることになったというもの。

そんなことあるのかという感じはするのだけど……


ただ、この暴動一発でこうなったというわけでもない。

2014年に横断幕で差別行為をしたとしてJリーグ史上初となる無観客試合の処分を科されるなど、2000年以降、罰金などの懲罰が11件にのぼるとし、「改善を見せるどころか集団的に暴徒化する許されざる暴挙にまで至っている」と断じた。

今までも罰金や無観客試合といった制裁は幾度となく下されていた。

クラブ側も対策は行っていたと思われるが、暴動は繰り返されてきていた。

クラブの対策は不十分であったと断ずることは出来ないが、

実態としてこのような問題を防げなかった点は問題視されているということ。


今回の暴動というのは試合後にピッチ内にサポーターが侵入するなど、

主催者側の体制にも問題なしと言えないところはあった。

このあたりは天皇杯という大会の事情もあるらしい。

暴徒化騒動の天皇杯開催基準を変更か Jクラブ同士対戦の場合、Jスタジアム基準の適用を検討へ (日刊スポーツ)

天皇杯はJ1・J2のチームは2回戦から出場となるが、

それ以外の第1種登録チーム(J3を含む)も都道府県単位の予選を経て出場する。

実態としてはJリーグのチームが勝ち上がっていき、3回戦以降はほぼプロ同士のように見えるが、

4回戦までは都道府県サッカー協会が主体となって試合を実施している。


このように都道府県サッカー協会が取り仕切るメリットとしては、

天皇杯の入場料収入の約3割は、主管した各都道府県協会に入るからだ。厳しい予算規模で活動する地方協会にとって、主管の変更などあれば死活問題。普及の観点から全国各地での開催も求められている。

ということで地域のサッカー普及に役立っているということである。

しかし、プロ同士の試合ともなれば来場者も多く見込まれ、警備などの体制も相応に求められる。

問題となった試合が行われた CSアセット港サッカー場 は愛知県サッカー協会が確保した会場だが、

アマチュアではよく使われるようだが、Jリーグの試合は長く行われておらず、

プロ同士の試合を行うにはあまり適しているとは言えないようである。


以前もチラッと書いたのだが、天皇杯自体はJリーグも主催者として関わっている。

前は主催はJFAだけだったが、2005年からJリーグが主催に加わった。

それ以来、天皇杯の試合は全てJリーグの試合とみなされている。

ただし、その中でJリーグのチーム同士の試合だけが投票対象になる。

結果としてアマチュアチームが絡む試合は投票対象にならないというわけ。

(女子サッカーに賭けられるか?)

このためJリーグのチームが関わる試合はJリーグ側で対応というのもあり得ない話ではない。

実務的にはそのようにするメリットは大きいと考えられる。

しかし、それをしてしまうと都道府県サッカー協会の収入源を奪うことになる。

理屈上はアマチュアだって勝ち上がれる大会である。


サポーターの暴動に対してクラブ側もできることは限られているだろう。

関与した人を入場禁止にする措置など行ってはいるけど、

数人の処分でこのような問題が全てなくなるとは思えないものである。

警備の強化など暴動を困難にする対策はできるだろうが、

結局はサポーターが自省する以外に根本的な対策はないのだと思う。

クラブに対する厳しい処分で考えを改めてくれればいいんだけど、

果たしてこの処分が効果的に働くのか? と言われるとよくわからない。

確かに大会への出場権剥奪というのはこれまでになかった重い処分だが、

これまでのクラブへの懲罰が必ずしも効果的ではなかった歴史からするとどうなのかなと。


というわけでこの騒動はまだ尾を引きそうだなと思うところ。

果たして浦和レッズはこの問題を打開できるのか。

どうもそう簡単ではないように思える。

Ave Mujicaのキャスティング

以前、Ave Mujicaに関係してこんなことを書いた。

そのCRYCHICの発起人、豊川祥子は元々ピアノをやっていて、バンドではキーボード、

その声をあてるのが高尾奏音さん(ピアノのコンクールでの受賞実績がある)だというのを見て、ピアノつながりのキャスティングかななんて思った。(略)

Ave Mujicaのキーボード、オブリビオニスと豊川祥子は似ている部分がある。

すなわちここは何か連動していて、Ave Mujicaは実際に演奏することを想定したキャスティングであるから、これは関係がありそうだと。

(覆面ガールズバンドその2)

これはまさにその通りだったという話。


バンドリのキャスティングというのはいろいろなパターンがある。

キャラクタとして楽器を演奏するということが求められる中で、

楽器ができそうな声優を連れてきたというのがわかりやすいが、そればかりではない。

楽器の経験はないかそれに近いが声優としての実績は申し分ない人。

当初のRoseliaは5人全員がこのパターンだった。(後に2人入れ替わっているので事情は異なるが)

ミュージシャンとしての実績は申し分ないがキャラクタを演じるのは初めての人もいて、

Morfonicaは5人中2人がそのパターンだったりする。

Morfonicaはバンドリの新しい挑戦

そこまでいかずとも一定の楽器経験があるが、声優としてのデビュー作がバンドリというパターンもある。


MyGO!!!!!については楽器を演奏する4人全てが経験者ではあったらしい。

<インタビュー>「BanG Dream!」の新バンド・MyGO!!!!!、第2章の幕開けを飾るシングル『音一会』や5人の素顔に迫る (Billboart JAPAN)

ただし、ギターの立石凛さん、ベースの小日向美香さんはこれがデビュー作に近い。

これはこれでなるほどなという気はする。

Poppin’Partyのキャスティングもわりとこんな感じだった。


ではAve Mujicaはどうだったのか。

Ave Mujica、謎に包まれたヘヴィサウンドの真実 才気あふれる5人が生み出すアンサンブルの実像【インタビュー前編】 (ORICON MUSIC)

ギターボーカルの佐々木李子さんは歌手としても声優としても活躍している。

歌手活動が先で、後に声優としても仕事をするようになったということらしい。

歌手活動に関連してギターは触っていたそうである。

ドラムの米澤茜さんは元々ドラマーとして活躍している人。

で、キャラクタを演じるのはこれが初めて。このパターンもある。

そして冒頭に出てきたキーボードの高尾奏音さんはピアノ経験者で、

「ミラノのピアノコンクールで1位をいただけたりもして、当時は本気でピアニストを目指していたんです。」とあるように声優に転向している。

アース・スターのマネージメント事業の廃業後に、廃業したものが多かったのはそういうことでしょう。

養成所から再スタートを切った 高尾奏音さん は今ではなかなかの売れっ子だし、

(オーディションで声優ユニット組んでも)

声優としての道を選んだら、所属事務所が廃業して、養成所から再スタートを切り……

その先にピアノがこうして仕事につながるとは予想し得ない展開だったと思うが。

あとの2人は楽器はこれが初めてに近いようである。

ベースの岡田夢以さんは元はアイドルで、D4DJのMerm4idで声優をやっているが、それを除けば主戦場は舞台か。


バンドリは楽器の演奏をするといっても、キャラクタを演じる側面がかなり重視されている印象はある。

特にストーリーの中心となるキャラクタを演じる人は重要である。

キャラクタの方をキャストに合わせ込んでいく部分も多少はあると思うが、

それでもキャラクタを声で演じることが求められることに違いはない。

だからといって楽器を演奏するのが容易なわけではない。

持っているスキルと求められるもののギャップは誰しも大きいのがバンドリである。


ただ、そんな中では高尾さんは声優としては申し分ないし、演奏面でもよさそうだし、

Ave Mujicaのストーリーの軸となる豊川祥子、またの名をオブリビオニスを演じるのは、

なるほどこれは安心感がありそうだと思った。

ここまでのキャスティングはなかなかできないなと。