サッカーのホームゲームにまつわる話題が立て続けにニュースになっていた。
鹿島サポーター、J30周年マッチ前に抗議の横断幕 「国立開催ありえない」「聖地国立<ホームカシマ」 (FOOTBALL ZONE)
バルセロナ戦の国立開催で…J1神戸サポ異例要請 ネットで議論沸騰「ヴィッセル東京にしようぜ」 (東スポWeb)
どちらも特別な試合ではあるのだけど。
まず1つ目、先週末にJリーグ30周年記念ということで、東京・国立競技場で鹿島アントラーズ vs 名古屋グランパスの試合が行われた。
Jリーグ開幕カードの再現ということらしい。
ただ、鹿島アントラーズのホームゲームが東京開催になるということで、
ここに反発するファンが一部にいたようで抗議の横断幕が掲出される有様。
本拠地が他地域からのアクセスがあまりよいとは言えないところなので、
東京開催は広域でのファン拡大に役立つのではという意見もありますが。
1試合ぐらいと思うんだけど、それですらこういうことが起きていたと。
2つ目、こっちは全体的に謎が多い話である。
スペインの FCバルセロナ が日本で親善試合を行うということで、その相手は ヴィッセル神戸 となった。
ここには同クラブ所属でスペイン出身のイニエスタ選手の存在があるとみられていて、
最近は出場機会がないそうだが、この親善試合が日本での最終戦になる? という噂があると。
ただ、明確に言われた話ではなくて、クラブ側も現時点で言えることはないらしい。
で、ヴィッセル神戸のホームである神戸開催かなとか思うのだけど、
そうではなく東京・国立競技場での開催であるということになったz。
ただ、実際はどうもヴィッセル神戸の主催試合ではない扱いらしい。
6/6(火)「ヴィッセル神戸vs.FCバルセロナ」チケット販売のお知らせ (ヴィッセル神戸)
そもそもこの親善試合、FCバルセロナの金策という面もけっこうありそうで、
というのも同クラブは資金難にあえぎ、放映権の売却などの金策をやってきた。
これでスタジアムの改築費用や選手の補強費用をまかなった状況と。
そういう事情もあり、日本でがっつり稼ぎたいという意図がありそう。
この目的を考えたとき、東京開催が適しているというのは確かである。
あとは、噂されているイニエスタ選手の日本最終戦になるのかというところで、
これがホームである神戸で行われないとすればおかしいのでは?
というのは確かにそうだと思うが、まだ発表されていることはない。
どちらもJリーグのファンによるホームへの思い入れの強さが表れたエピソードである。
Jリーグの理念として地域密着ということを掲げてきた。
ホームタウンを定めて、トップチームの試合だけでなく育成にも取り組み、
あるいはサッカー以外の取り組みをするクラブもある。
チーム数も増えて、複数のチームのホームタウンが複雑に入り組んだり、
あるいは重なり合うケースも出てきている。
で、Jリーグの試合というのは基本的に週末に1試合という形で、
ホームとアウェイで半々、ホームゲームとてそれぐらいの試合数。
そのホームでの試合をホームタウンでやらんのはけしからんという声があると。
野球の場合は試合数が多いのと、チーム数が限られて、わりと偏在しているので、
多少他地域で試合を行うことはファンサービスとして好意的に見られている。
主なところではこんな取り組みが知られている。
- パ・リーグ球団の東京ドーム開催
(2023年は楽天・西武・ロッテ・ソフトバンク各1試合、2022年は日本ハム4試合・ソフトバンク1試合) - 阪神タイガースの大阪ドーム開催(甲子園球場が高校野球使用時・年9試合)
- 読売ジャイアンツの大阪ドーム開催(年2試合)
東京からパ・リーグの試合を観戦に行こうと思えば、千葉か所沢に行けばよいがやや遠い。
一方、日本ハムファイターズの元本拠地が東京であることから、札幌移転後も一定の主催試合を行ってきた。
ただ、今年から北広島に移転して、全試合が北広島開催となった。
しかしパ・リーグとして東京での観戦機会を一定確保すべきとなったのか、4チームで4試合行われることになった。
阪神タイガースの大阪開催は、これはむしろ関西での試合機会確保のための取り組みだね。
読売ジャイアンツの大阪開催は小学生時代のクラスメイトが言ってて、
大阪ドームを近鉄バファローズ(当時)以外が使うことがあるのかと驚いた覚えがある。
というのでサッカーと野球ではだいぶ感覚が違うという話だった。
Jリーグ30周年記念ぐらいは大目に見てやりなよとは思いますがね。