Xiaomiのタブレットを買う

もう4年前の話になるのだが、HUAWEI MediaPad M5というタブレットを購入した。

かつてはAndroid搭載のタブレットPCもいろんなメーカーがやっていて、

7~8inch程度のものを Nexus 7→ASUS MeMOPad→LG-V480 と渡り歩いてきたが、

この当時、AndroidタブレットというとHUAWEIぐらいしか選択肢がなかった。

とはいえHUAWEIはコストパフォーマンスに優れる製品を多く揃えていたから、これはこれでよかった。

ただ、この後HUAWEIはGoogleに締め出しを食らうことになる。

以後、HUAWEIが新規に発売する端末ではGoogleサービスが使えなくなった。


既存の端末については問題ないものの、HUAWEIで買い換えるという選択肢はなくなった。

Google締め出し後のHUAWEIはHarmonyOSという独自OSを搭載するようになり、

これはAndroidアプリが一部動作するので元々Google Playが使えない中国大陸ではあまり困らないという実情もある。

ただ、日本でGoogle Playが使えないのはやっぱり困るんですよね。

すぐに代替策は決まらないと、できるだけ使い続ける方向でやっていたが、

さすがにバッテリーの劣化や、ストレージ容量の逼迫などの課題も多くなり、

Android 9から更新されないというのも将来的な心配がある。

なので、今年に入ってとうとう代替方法に検討に入ったわけである。


HUAWEIが締め出されたのと入れ替わるようにAndroidタブレットに新規参入するところが出てきた。

Lenovoが代表格ですか。ただ、Lenovoは決め手に欠けるなとも思っていた。

Androidにこだわらなければ、iPadシリーズも選択肢に入る。

サイズ的にはiPad miniがよいが、AndroidからiOSへの乗換は考えるべきことが多い。

アプリはiOSでもほぼ提供されていると思うが、確認が必要である。

あとAndroidだとmicroSDが付くものが多く、データ移行やストレージ容量の柔軟性が高いが、iPadでは内蔵ストレージのみ。

iPadはよいタブレットPCだと思うが、解決するべき課題は多い。


そんなわけでAndroidでの移行が本線だなということで、

大型のスマートフォンも場合によっては選択肢になるかもしれないと、

いろいろなメーカーを調べたのだが、そこで行き着いたのがXiaomiのRedmi Padである。

Xiaomiは中国を中心に世界展開しているが、日本参入は2019年と後発。

XiaomiはもともとタブレットPCを作っていたが、2018年発売のMi Pad 4から長らく止まっていた。

2021年にXiaomi Pad 5として久々にタブレットPCを発売した。

そして、この廉価版として昨年Redmi Padを発売している。

このRedmi Padが僕が求めていたものにかなり合っていることに気づいて購入した。


Redmi Padは画面サイズ10.6inch、なので従来のMediaPad M5より大きい。

サイズは大きくなったが重さはそこまで変わらない印象。

片手持ちのサイズではないと思うが、片手持ちでもそこそこ使える。

読書用途では横向きで見開き表示がよくフィットする。

2タイプあるが、RAM 4GB+ストレージ128GBの上位タイプを選んでいる。

これでお値段4万円、Yahoo!ショッピングで5のつく日合わせで買って7000円ぐらい還元されるけど。


箱に”with easy access to the Google apps you user most”って書かれていて、

これはHUAWEIを意識してるんだろうなというのはさておき。

従来あったのに付いていない機能というのはどうしても気になるもので、

まず指紋認証がないと。顔認証あるいは暗証番号入力が代替手段。

家の中なら顔認証で十分スムーズだからいいか。

(Xiaomiもスマートフォンでは指紋認証を付けているので念のため)


それよりなにより気になったのがUSB Type-CでUSB PD対応のACアダプタと接続しても「高速充電」にならなかったということ。

付属のACアダプタはType-Aの端子が出ていて、これをType-Cに変換して接続すると高速充電になる。

HUAWEIもType-A出力の専用ACアダプタを添付していたので同じなのだが、

MediaPad M5はUSB PDで接続しても同等の急速充電ができた。

しかし、Redmi PadはUSB PDでは明らかに充電スピードが遅い。

付属ACアダプタとPD対応ACアダプタで75%からの充電時間を比較したが、

付属ACアダプタの2.4倍ほどの時間を要する有様である。

付属ACアダプタの出力(20Wmax)から推定するに、USB BC(5V×1.5A)相当での充電になっている可能性が高い。

PDどころかType-C標準の5V×3A出力ですらないという。そりゃ遅いわ。


ACアダプタの銘板を見ると、Quick Charge 3+のマークが付いていることに気づいた。

Quick ChargeはQualcomm独自の急速充電規格である。

スマートフォンの充電手段がUSB Type-A~microBであった時代から使われている規格である。

Quick Charge 4からはType-C接続を前提としてUSB PDと互換性を持つようになった。

Type-C接続になった時点で急速充電はUSB PDを基本とするべきだが、

一部にはType-C接続ながらQuick Charge 3対応というものが存在するそう。

(USB Type-Cの規格ではUSB PD以外での昇圧は認められていないのだが)


そういえばUSB PD対応で買ったモバイルバッテリー、Type-Aの端子にQuick Chargeのマーク付いてたよなぁと思いだした。

モバイルバッテリーのType-A端子にRedmi Padを接続すると「高速充電」の表示になった。

というわけでRedmi Padの高速充電はQuick Charge 3相当らしい。

なので条件を満たせば汎用品でも高速充電に対応できそうだ。


今どきUSB PD非対応というのがびっくりだけど、そういうのもあると。

確かにPD対応とは一言も書いてないからな。(HUAWEIもそうだったけど)

8000mAhという大容量バッテリーを備えていることも選んだ理由であって、

そうすると高速充電が使えないのはかなり痛い。

家では付属の充電器をなんとか設置して使えるようにしようと思うが、

出先では古典的なUSB BCで耐えるのか、何か別のものを用意するか考えないといけない。

Quick Charge 3対応なら探せば買えますけどね。


というわけで充電のことは大きな落とし穴だったが、基本的によいと思う。

昔はこのサイズのタブレットは重くて持てないという感じだったが、

これぐらい軽くなればこのサイズの方が目的にはマッチしていると思う。

スマートフォンの大型化もあってか、タブレットPCの人気が無くなって長いが、

僕にとってはどうしても手放せない存在である。

読書に限れば安価なものもあるけど、多目的に使いたいのもありますから。