帰りも中央道のバスで帰ってきた。
ちょうど昼時をまたいで走るバスということで、途中で昼食を食べたかった。
路線バスの開放休憩は遅れては大変だし、狭い車内で食べては迷惑だし、
事前に買っておいて休憩場所で下車して食べるというのが通常パターン。
今回の開放休憩はどこもほぼ10分だから、それでさえ慌ただしい気がした。
さすがに発車までには間に合いますけど。
今回、中央道を往復する中で気づいたのだが、
稲城IC(新宿方面)と府中スマートIC(八王子方面)の入口がETC専用であることに気づいた。
府中スマートICはその名前の通りETC専用のスマートICとして作られたものだが、
稲城ICは昨年からETC専用の料金所になった。
首都高速・阪神高速では既存出入口をETC専用にする流れは明確だったが、
NEXCO各社でもごく一部でETC専用化をしているようで、それがここだったと。
両ICは調布IC~国立府中ICの間に設けられたハーフICである。
この区間は市街地を走る割にはインターチェンジ間の間隔が長かった。
このためIC新設の要望が強かったらしい。
稲城ICは稲城大橋有料道路(現在は無料)の開通に合わせて1995年に開業。
府中市にあるのに稲城ICという名前なのは稲城大橋とセットだから。
実際、新宿方面入口は稲城大橋としか接続していない。出口は稲城大橋に入らず府中市内に出るルートもあるが。
一方の府中スマートICは府中バスストップに付帯するスマートICとして2015年に新設された。
2つ合わせて1つのICという見方もあるかもしれない。
実際、稲城大橋を渡りきって直進すると府中スマートICにたどり着く。
ただ、スマートICとETC専用ICって明確に違うところがあるんですよね。
それはスマートICは一時停止をしなければならないということ。
通常のETC無線通行は速度を落として通過することができる。
しかし、スマートICは通信設備が簡易化されているか一時停止をして通信する仕組み。
ただ、府中スマートICは利用者が多いこともあり、2レーン用意されており、
果たしてこの構造なリーズナブルなのかというところには疑問が残るところ。
あと、ETCが付いていないのに間違えて進入したときの処理も異なる。
現在のスマートICでは何らかの方法で一般道に脱出できるルートが用意されている。
インターホンで誤進入を申し出ると、脱出ルートを開けてくれると。
府中スマートICの場合は本線に入らず直進して外に出るルートがある。
一般道→高速 と 高速→一般道 の両通路間のゲートを開いて戻る方法が一般的だが、けっこうかさばる構造である。
一方のETC専用ICだが、こちらは脱出路はないので前進するしかない。
「サポート」と書いてあるレーンでインターホンを呼び出して指示を受ける。
後で料金所の事務所に行って払うか、ETCカードの情報を伝えて精算するか。
これは何らかの理由で料金所を冒進してしまったときと同じ扱いである。
ただし、稲城ICに限って言えば、従来使っていた自動精算機が残っているそうで、今はこれを使って精算しているらしい。
稲城IC・府中スマートICは当時は均一区間だったところに新設された。
(2016年からETC車は区間制、現金車は最大料金を徴収する方法に変更)
この区間では両方向とも入口で料金徴収するので、出口は料金所がない。
なので、ETC専用と言いながらも出口は非ETC車でも利用可能である。
高速道路本線にある出口を示す看板を見るとスマートICであることを意識させるものはない。
都市高速ではETC車の区間制導入に伴い、現金車の料金はかなり不利になってきた。
そのような事情を考えれば出入口のETC専用化は妥当なのかなと思う。
NEXCOでも都市高速スタイルの道路では同じだと思う。
ただ、全てが全てそうでもなく、単純に利用者の少なさでETC専用化されたところもある。
NEXCO中日本だと東海環状自動車道の末端がETC専用化されていたり。
末端だから利用者が少ないというのはあるんだろうけど。
ところで調布IC~国立府中ICの間隔が長かったという話を書いたが、
おそらくこの原因はこの区間がもとは区間制だったからだと思う。
かつては料金所というのは渋滞の原因であり、周辺の環境に大きな影響を与えていた。
特に調布ICはここが東京側の起点・終点だった時代に調布市長が先導して調布ICを一時閉鎖に追い込む事件を起こしている。
最終的に三鷹料金所の環境対策として、同区間は均一化されて、東京方面の料金収受を八王子に集約するに至っている。
それ以前は市街地にコンパクトなICを設置するという対応は不可能だったとみられる。
ETCが普及した今となっては……という話ですけどね。