1乗車10円加算ってことは

昨日、電車で往来してそういえばと思った話があった。

「普通乗車券」と「通勤定期券」の運賃改定のお知らせ (JR東日本)

今年3月からJR東日本の電車特定区間の運賃が変更される。

定期券も変わるのだが、それ以外にも1乗車10円の鉄道駅バリアフリー料金が加算されるようになる。

もともと割安な電車特定区間のみが加算対象なので大した話ではないとも言えるが。


ただ、1乗車10円という加算が気になるところもある。

実はよく利用する区間で、途中下車するとわずかに安くなる区間があるのだ。

わずかに安くなるといっても、そのためだけに途中下車する価値はないが、

途中下車しても高くならないということで、便利に使っていたのである。

ただ、1乗車10円の加算が加わると、途中下車すると乗車2回となるから、

そうすると途中下車した方がわずかに安くなるというのが成り立たなくなるような気がする。

といっても+10円されるだけだから、わずかな差ではあるのだが。


乗車券分割した方が安くなる区間として、新宿~大宮というのがある。

東北新幹線との乗換で利用する人も多い区間だと思うが。

新宿~浮間舟渡~大宮と分割すると、通しで473円の運賃が220円+220円=440円で33円安くなる。

あらかじめ分割したきっぷを仕込んでおけば下車する必要も無い。

これが1乗車10円加算で、通しで483円の運賃が230+230=460円で23円安くなると。

この区間は相変わらず分割した方が安いが、その効果は少し薄れる。


そもそも分割した方が安いってのがどうなのよという話ではありますが。

抜本的な運賃変更ではないので、そういう区間がなくなるわけでもない。

あと、1乗車10円の加算は電車特定区間内に限られるので、

それ以外の区間であればこのあたりの事情は変わらない。


鉄道駅バリアフリー料金は通常の運賃改定より容易に加算できる制度である一方、

加算対象は都市部に限られているとのことである。

(バリアフリーへの行政の補助を都市部以外に重点配分するという名目があるため)

全線が都市部なら全線の運賃表を改定すればよいのだが、JR各社のようにそうもいかない会社もある。

JR東日本は電車特定区間のみを実施区域にしている。

大宮~宇都宮・高崎、松戸~勝田、大船~小田原あたりも都市部だと思うのだが対象になっていない。

運賃計算の都合でこうなっているようである。


微妙なのがJR西日本で、実施区域と加算範囲が当面一致しないという。

鉄道駅バリアフリー料金制度を活用してバリアフリー設備の整備を加速してまいります (pdf) (JR西日本)

とりあえずは電車特定区間で実施するが、2025年を目処に拡大する予定という。

2段階での対応となる背景には、加算範囲内と範囲外をまたがると加算対象外で、

境界付近で範囲外にまたがる遠方の利用の方が安くなるという逆転現象がおきかねないという背景もあるらしい。

電車特定区間は元々割安なので10円加算しても逆転しないから問題ないと。

JR西日本としては電車特定区間の運賃体系の見直しも考えているようで、

それと連動してバリアフリー料金制度の適用範囲を拡大したいと考えているようだ。


まぁ本当は運賃表を全部書き換えたほうがいいという話もあるのだが、

JRは全社共通の運賃表を持っているため、手を入れにくい事情もある。

そもそも東京・大阪周辺の電車特定区間の運賃変更だってJR東海に影響しているのである。

なぜかというと、東海道新幹線で東京~品川・新大阪~京都を利用する場合の運賃にも影響するから。

このためJR東海は愛知県周辺と上記区間のバリアフリー料金加算の届出をしている。

鉄道駅バリアフリー料金制度を活用したバリアフリー設備の整備の推進について (pdf) (JR東海)

愛知県周辺は2024年春からの運賃変更だが、他は今春から適用開始で、

これはJR東日本・JR西日本と歩調を合わせたということである。

JR東海にとってこの2区間の加算の恩恵はかなり少ないと思うが、手続き上やらざるを得なかったと。

こういうの見ると面倒だなぁと思いますがね。