持株会の配当金部分を計算する

持株会の株式の一部を売却する方向で手続きを進めていて、

持株会からの引出、証券会社間での株式移管、インサイダー取引に該当しないことの確認など、やるべきことが多い。

今のところは引出手続きが完了して、その証券会社の口座に移管されるのを待っているところ。


持株会といいますが、毎月株式を積み立てていくシステムを一般に「株式累積投資」という。

難しい言葉なので「るいとう」として書かれることもある。

特定の株式を長期間かけて積み立てる仕組みとしてはよいが、

今となってはけっこう高コストな仕組みのような気がする。

会社が補填しているけど、年間1000円ほどの手数料がかかってるらしい。

投資信託の積立の方が手軽で低コストなのでは? 信託報酬にもよるだろうけど。


持株会で株式を積み立てる原資は3つに分かれる。

給与から引かれる積立金、会社が上乗せする奨励金、持株会で保有する株式に対する配当金である。

積立金と奨励金の金額というのは給与明細にも書いているから意識しているが、

配当金についてはあまり意識してなかったので、持株会の取引報告書を掘り返して、

自分が持っている株数のうち、どれだけが配当金由来か計算してみた。


持株会の株式数は小数第3位の数字まで書かれている。

株主として株式を所有する場合は、1株未満の単位はなし、100株単位でないと取引ができない。

この点では持株会、というか るいとう 特有の書き方と言える。

また、繰越金という記載がある。数十円の繰り越しが発生し続けている。

市場での取引は100株単位でしかできないので、持株会全体の積立をとりまとめても端数が発生してしまう。

なのでこの端数分は個人単位で管理して、来月の積立額に繰り越すという仕組みなんだろう。

最初は0.001株未満の端数が繰り越されているのだと思っていたが、それにしては金額が大きいので、こうなんじゃないかなぁと。

それでも繰越金はせいぜい0.05株程度の話で全体としては無視できるが。


毎月のデータを打ち込むのは大変なので、取引報告書は半年であることから、

半年での購入株数を積立金・奨励金・配当金の金額で按分して積算した。

この計算で引き出す株式のおよそ5%が配当金由来であることがわかった。

これの売却分が配当金に相当すると考えたらわかりやすい。

もっとも積立時と売却時の株価の差によって損益が発生するので、

配当金由来の株式の売却額とこれまで持株会で受け取った配当金の金額は異なる。

ただ、今まで顕在化してなかった配当金を理解する上ではこれでよいと思う。


ちなみに持株会で保有している株式に対する配当金にも税金がかかる。

税金を差し引いた残りの金額を株式の積立に充当しているということになる。

顕在化してなかったとはいえ、持株会の配当金もれっきとした所得である。

なので毎年、年間配当金報告書として配当金と税額の書いた書類が配布されている。

源泉徴収されているので基本的に申告不要だが、過去には損益通算のためにあえて申告したこともある。


持株会の引出は、まもなく迫った社宅からの退去を見据えたものである。

ちょうど今週、不動産業者に連絡してやりとりは始まったところなんだけど。

社宅からの退去後は家賃がかなり上がることは避けられない。

そのときの毎月の収支を概算してみたけど、つみたてNISA と 持株会 の縮小が必要かもと見えたのだが、

実際にはこれまで買い込んだ株式からの配当金が安定して支払われており、

これを月あたりに按分して計算すると、つみたてNISA・持株会とも縮小せずい続けてもバランスが取れるという計算になった。

持株会の株式は売却するといったが、ETFに買い換える予定である。

これは自社株のままだと売りたいときに売れない可能性があるからだけど、

持株会由来のETFからの分配金も加えて、毎月の収支をより安定化させたいという動機もある。


もちろん持株会で自社株を保有していても配当金自体は支払われているが、

その配当金は株式を引き出して売却しない限り顕在化させることができない。

それはここまで書いてきた通りである。

持株会の株式を機動的に売れれば特に問題はないけど、それはできない。

だからこのタイミングでやりたかったのである。


でも、よくよく考えると、もしも毎月の収支が危うくなれば、まずは持株会の新規積立を減額あるいは休止をすることになると思う。

ということは持株会を引き出して、毎月の収支バランスを安定させた結果、

まず得られるものは持株会の継続だったりするんですけどね。