ダートは準オープンもオープンも混む

中央競馬では毎週末、芝・ダート・障害、距離の長短、新馬・未勝利・1勝クラス・2勝クラス・3勝クラス・オープンクラスと、

いろいろな条件のレースを行っているが、条件によって出走希望馬の数もいろいろ。

条件によってはなかなか出走機会が回ってこないものもあれば、7頭以下のかなり少頭数でのレースもあったり。


そんな中で年柄年中混んでいるのがダートの3勝クラスだという。

3勝クラスは別名「準オープン」なんて言われるが、条件戦の中では特別なんですよね。

レース数が比較的少なく、出走するレースを狙ってスケジュールを立てる必要がある。

ほぼ全レースが特別レース(「○○ステークス」のような名前が付いていて1週間前に登録が必要)として行われる。

賞金も高額で1着1820万円、世界的に見ればG1級の賞金では?

3勝クラスを勝てばオープンクラスになるので、オープンクラスの1つ手間ということで準オープンと呼ばれているということもあるらしい。


ダートの3勝クラスが一体どんな状況であるかというと、

先週日曜の外房ステークス(ダート1200m)はフルゲート16頭に34頭が申込み、白川郷ステークス(ダート1900m)はフルゲート16頭に26頭が申込みと。

芝はそこまでのことはない。土曜の関ヶ原ステークス(芝2000m)は13頭、秋風ステークス(1600m)は13頭、どちらも希望した馬は全部出られている。

というわけでなかなか希望するレースに出るのがかなり大変そうなことがわかる。


ダートの3勝クラスが少ない? と思ったかも知れないが、そこまで極端なことはなさそう。

2勝クラスの数だけ3勝クラスになる馬がいるので、2勝クラスと3勝クラスのレース数の比を見ればよさそう。

もちろんダートで3勝クラスになって、芝の3勝クラスに出てもいいけど、勝負になるかが問題である。

最近1年で芝の2勝クラスが246レース、3勝クラスが115レース、

ダートの2勝クラスが232レース、3勝クラスが96レースとなっている。

ここだけ見ると、なんでダート3勝クラスがそんなに混むんだろうと思うけど。


おそらく原因はその上のオープンクラスのレース数だろう。

4歳以上馬が出走できるJRAオープンクラスのレースは芝は116レース(うち96レースは重賞)、

一方のダートは59レース(うち13レースは重賞)なので、ここは大きく違うんですね。

芝だと3勝クラスの馬がオープンクラスのレースに出ることもしばしばある。

しかも、けっこういい成績を出す馬がいるんだよなぁ。

  • ファストフォース :
    • 3勝クラスからCBC賞(GIII・ハンデ戦)に挑戦してレコード勝ち
    • 北九州記念(GIII・ハンデ戦)で2着→サマースプリントチャンピオン
  • ロータスランド
    • 3勝クラスから米子ステークス(L)に挑戦して優勝
    • 関屋記念(GIII)で優勝→サマーマイルチャンピオン
  • シャムロックヒル
    • 3勝クラスからマーメイドステークス(GIII・ハンデ戦)に挑戦→優勝(藤懸騎手は重賞初勝利)

実はダートはオープンクラスも条件によっては混む。

先々週の ながつきステークス(ダート1200m)はフルゲート16頭に34頭が申込み、

今度の日曜に行われるグリーンチャンネルカップ(ダート1400m・リステッド)はフルゲート16頭に47頭が特別登録と異様な状況。

後で書く事情により額面通り捉えてよいかという話はあるが、混んでることは確か。


でも、ダートのオープンクラスのレースが本当に少ないわけではない。

なぜならばダートなら地方開催のダートグレード競走もある。

これが年40レースあるので、これを足せばJRAオープンクラスの馬が出られるダートのレースは99レースとなる。

これは芝のオープンクラスのレース数と比べても遜色ない気はするが、

大きな問題があって、それはJRA所属馬の出走枠が少ないということである。


芝ではオープンクラスならわりと重賞は出られるし、3勝クラスからの格上挑戦も可能な場合もある、

しかしダートでは重賞に出ようとしても、地方開催の重賞は出走枠が少ないので、

JRA開催のオープンクラスのレースを勝つなどして収得賞金を稼がないとなかなか出られない。

このため重賞以外のオープンクラスのレースもかなり混む。

このため3勝クラスからオープンクラスへの格上挑戦はほぼ不可能である。

おそらくダート3勝クラス、さらに言えばオープンクラスの出走が難しい理由ではないかと。


あと、フルゲートに比して異常なまでに出走を希望する馬が多いのは出走馬の決め方とも関係ある。

新馬・3勝クラス・重賞以外のオープンクラスのレースでは「除外権利」と通称されるものがあり、

2ヶ月以内に出走申込みするも除外された馬は、そうでない馬よりも優先して出走できる制度がある。

それでも除外された場合は、そこから2ヶ月以内に出走申込みをすると、さらに優先して出走できる。

ダート3勝クラス・オープンクラス(重賞以外)は除外権利がないと出られないのが普通だし、除外1回でも怪しいらしい。


新馬・3勝クラスについては、除外権利の有無によらず、最初に5頭ランダムに選ぶことで、

除外権利だけを狙っての出走申込みを防ぐような仕組みが導入されている。

5頭枠に入れなければ、除外権利を得て次回は優先してで

オープンクラスは前回出走から1ヶ月以内だと除外権利が得られないとかあるが、

一方でランダムで5頭抽選で選ぶシステムじゃないから、除外権利を狙うのもやりやすそう。

オープンクラスでは収得賞金を元にした順位で出走できる馬を決める。

順位が高い馬は地方開催のダートグレード競走でも希望すれば出走できるが、

ダートでオープンクラス下位の馬は重賞では抽選にもありつけないことになる。

それ以外のオープンクラスもひどく混み合うが、除外権利を重ねればいつか出走できるようになる。

そのため、除外権利を稼ぐために重賞以外のオープンクラスのレースに大挙して登録する現象が見られるようだ。


JRAは法令でレース数が決められているから、ある条件を増やせば他の条件を減らさないといけない。

そんな中でダービーへ至るレース体系など組んでいかないといけないわけですね。

地方競馬との役割分担として地方開催のダート重賞にJRA枠を設けてもらったりしていると。

こういう積み重ねでレース数を捻出しているが、難しいところがあると。

この状況を打開する策の1つとしては出走機会を求めて地方競馬に移籍するというのがあるけどどうなんでしょうか。

まぁ地方競馬だって主催者ごとの年間のレース数は法令で決まってるんだが。


なかなか大変だなと思いますね。

年間のレース数が決まっていることで、こっちをひっこめるとあっちが出るということで、

なかなか打開策が見つかっていないのが実情っぽいが、

除外権利を重ねないと出走できないという状況はなんとかしたいところだと思いますが。