こうも暑くては熱中症が怖い

昼間に市内で買い物のために出かけていたが、やはり暑い。

オリンピックは開会式の日に競技あるんか? と調べたら、アーチェリーとボートをやってたようで。

いずれも東京港の埋立地が舞台ということで、日差しが大変そうだなと思ったが、案の定というべきか。

ROCのアーチェリー女子選手が熱中症でダウン 競技終了後に意識を失う (Yahoo!ニュース)

ロシアの選手が競技後に意識を失うということが起きたと。すぐに手当てされ意識は取り戻したとのとだが。

アーチェリーという集中力が問われる種目で競技を終えてホッとしたところで倒れてしまったのかもしれませんね。

ウラジオストクで合宿して暑さに慣れてから来たというのがロシアらしいが、そんなもんじゃないでしょう。


よくネタにされていますが。

この時期の天候は晴れる日が多く、且つ温暖であるため、アスリートが最高の状態でパフォーマンスを発揮できる理想的な気候である

これはオリンピックの招致資料に書かれていた東京オリンピックの特徴である。

といっても、これは後付けであって、夏の定められた期間内にオリンピック・パラリンピックをやるなら、

オリンピックを7月下旬~8月上旬、パラリンピックを8月下旬~9月上旬にせざるを得ないということである。

どちらも過酷だが、オリンピックの開催時期はもっとも暑い時期ですよね。

国際競技大会と暑さといえば、熱中症になる選手が多く出た2007年の世界陸上大阪大会が思い起こされるが、

大阪の暑さは日本でも特に過酷である一方で、開催時期が8月下旬~9月上旬とわずかに暑さが和らぐ時期だった。

東京の暑さはそれより少しマシだが、時期を考えれば単純に世界陸上大阪より楽とは言えないでしょう。

この時期は熱中症警戒レベルはほぼ毎日「厳重警戒」に達し、時に「危険」の水準に到達することもある。

晴れる日が多いことは事実だが、パフォーマンスを発揮するという点では課題が多い。


ところで、熱中症対策の指標として使われる数値はWBGTという数値である。

暑さ指数(WBGT)について (環境省)

気温・湿度・日差しといった要素で決まるもので、この数値と熱中症での救急搬送数の相関は高いとされている。

このことからWBGTは熱中症の警戒度の指標として使われるわけですね。

「危険」というのはWBGTが31以上ということだが、この領域では運動は原則中止とすることが推奨されている。

この領域までくると安静状態でも熱中症の危険があるので、気温・湿度の低いところや日差しを避けられるところへの避難が推奨される。

「厳重警戒」というのはWBGTが28~31の範囲で、この範囲で運動をする場合、10~20分おきの休憩と水分・塩分補給が求められる。

おそらく今回のオリンピックはこの状態で競技を行うことが多くなるんじゃないか。

大半無観客化されたものの、観客もこの状態での観戦には水分補給に注意するなど、熱中症予防のための対策が求められただろう。


「警戒」というのはWBGTが25~28の範囲で、この辺は安静にしている分はある程度リスクは低い。

労働安全衛生規則で定められた気温・湿度上限の気温28℃・湿度70%で日差しなしという条件だと、WBGTは27、なので警戒レベルだと。

オフィスワークをするのなら、適度に水分補給をしていれば、安全な環境ということですね。

ただ、運動や作業をするとなれば、積極的な休憩や水分・塩分補給が求められる。「警戒」ということの意味はそういうことですね。

注意すれば可能だが、熱中症リスクを下げるという点ではもう少し気温・湿度を下げたり、日差しを避けるなどした方がいいですね。

しかし、激しい運動となればこの範囲でも熱中症リスクは高い。30分おきなどの休憩を推奨している。

マラソン・競歩のような長時間にわたる競技はまさにそうで、スタート時間を前倒しにしても警戒レベルで競技を行うこととなり危険が高かった。

このことから札幌での開催となったわけだが、札幌だって昼は気温が上がるし、日差しは過酷である。

なので札幌開催でも早朝や夕方のスタートが予定されているわけですね。昼間について言えば札幌も過酷ですよ。


屋外競技ではWBGTを直接的に下げる手段は乏しい。日陰で競技できたりすれば楽になるんだけどね。

いかにして休憩・水分補給の時間を確保するかというところがポイントになるんでしょう。

競技によっては水分補給のための中断時間を取ることができるルールを用意したりしているようだ。

これで「厳重警戒」レベルの暑さに対応しようということなんじゃないかと思う。

しかしそれを上回る「危険」レベルに達したときに、果たしてそれでよいのかというのはある。

時間帯など工夫されている部分もあると思うが、想定以上の暑さになることもあるだろう。

スケジュールを守ることは重要だが、安全を考えれば時間変更や中断時間でスケジュールがズレることもあるのかも。


無観客化の理由は会場外での感染リスク軽減という意味が強いが、熱中症対策としてもよかったんじゃないですかね。

ある程度、覚悟はしてたと思うけど、それでも実際に観客がバタバタ倒れては辛いでしょう。

選手については、もともと日本である程度長く滞在して、暑さに慣れることが推奨されていたが、

日本滞在期間を短くすることを選んだチームが多く、暑さへの順応が不十分なところもあると思う。

熱中症で不調を来す選手が出ないわけはないのだが、それを少しでも減らせるように期待したい。