養生された巨大ポスター掲示板

冷蔵庫の中身がスッカラカンなので、仕事を少し早く終えて買い物に。

えらく大量に買ってしまったが、再来週には夏休みで1週間ほぼ不在である。


帰国した日が東京都議会議員選挙の投票日だったわけだが、

出発する少し前から東京都内では異様な光景が広がっていた。

というのも都議会議員選挙にしては超巨大なポスター掲示板が作られていたのである。

巨大ではあるのだが……大半はブルーシートなどで養生されている。

別の選挙のポスター掲示板の上に都議会議員選挙のポスター掲示板の板を被せているのである。


はて、別の選挙……というところで気付いたかも知れないが、

これは参議院議員選挙のポスター掲示板を先行して作って、

その上に都議会議員選挙のポスター掲示板を重ねていたわけである。

近接する選挙のポスター掲示板を重ねて作ること自体は時々ある。

ただ、異様なのは都議会議員選挙のために必要なポスター掲示板に比べて超巨大ということである。

このあたりの作戦は市区町村に委ねられているところだが、

例えば参議院のポスター掲示板を半分だけ先行して作って、そこに重ねるとか、

全部作って養生して、端の方にぽつんと都議会のポスター掲示板を作ったり、

混乱は引き起こさないだろうと参議院の掲示板の養生を一部省略してたり……


今日、買い物に走っていたら都議会のポスター掲示板を外して、

養生を外して参議院のポスター掲示板を完成させる作業が進んでいた。

半分サイズで作ったところはもう半分を完成させたり順次進めるのだろう。

このあたり計画的に進められるのはメリットか。


それもこれも参議院東京都選挙区の立候補者数は相当多くなるからなのだが。

まだ立候補者向けの説明会とかやる前ではあるけどね。

昨年の知事選挙でポスターの掲示枠が不足したという前科もあり、

東京都としては巨大なポスター掲示板を計画的に用意するように、

各市区町村に依頼したということで、準備するなら早い方がいいと、

こういう形になっているようである。


さて、都議会議員選挙、都民ファーストの会が第一党にという話で、

ただ、その内訳を見てみると都民ファーストの会の議席数自体は横ばいで、

改選前の第一党である自民党が議席数を減らしたことが多かったようだ。

では、その分はどこに行ったのかというと国民民主党である。

改選前0議席だったのが今回9議席である。

国政選挙ではファーストの会と国民民主党は連携している。(効果はよくわからんが)


実態としては都民ファーストの会・自民党・公明党を中心とした議会運営は続くのだろう。

なのでこの選挙を経て都議会が大きく変わるということはない。

ただ、自民党・公明党が議席を減らして、国民民主党に回る分が大きいというのは、

2つの民主党が分かれて自民党は相当影響を受けているんだなということである。

支持者の層は被っていても、国民民主党と自民党が手を組むのは難しいのだろう。

自民党と公明党の関係の難しさを見れば、お互いあんなのは勘弁となるでしょうし。

顔認証ゲートと自動化ゲート

無事に日本に帰ってきて、予想より少し早く帰宅できた気がする。

暑いが、バス乗り場の自販機でまともな値段ですぐに飲み物が買えるのは助かる。

出発前の空港でペットボトルの飲料を買うとアホほど高かったんだよな。

帰ってくるとポストの中が株主総会などの資料でどっさりと入っていた。

1つずつ開封して、整理して、その中から都議会議員選挙の入場券を彫りだして、

少し昼寝して投票所に行って、あれこれとして1日が終わった。


今回の出張、日本出国、当地出国、日本帰国がいずれも顔認証ゲートだった。

特に日本出国はほとんどの人が顔認証ゲートに流されるフローである。

帰国も日本籍の人は顔認証ゲートが並ぶところに回ることになる。

日本の顔認証ゲートはサクサク動くからいいけど、

帰りの出国時の顔認証ゲートはけっこうトロイ。なぜかわからんが。


ICチップを埋め込んだパスポートはバイオメトリックパスポートとも呼ばれる。

ICチップを埋め込むのは偽造防止の意味もあるが、元々は生体認証情報を埋め込むことを目的としていた。

といっても大概は顔写真が唯一の生体認証情報である。

印刷されている顔写真が正しいことがICチップで確認できることだけとも言える。

他の生体認証情報も埋め込める仕様ではあるが一般的ではない。

顔認証ゲートでは必須の生体認証情報である顔写真を使って自動認証する仕組みである。

だから日本出国では国籍によらずICパスポートでさえあれば使えるんですね。


さて、日本での顔認証ゲートの適用範囲だが、

入国では日本人の帰国、ここは本人であることさえ確認出来ればよいので、

日本人の帰国に割く人員はできるだけ減らして、外国人の入国に人員を振っているわけですね。

出国では日本人と短期滞在の外国人の出国を対象としている。

ここに含まれないのが在留カードを持っている外国人ということになる。

在留カードを持っている外国人は再入国出入国記録の提出か在留カードの回収が必要だからである。


というのも、この3つのいずれであるか意思表示が必要だからである。

  • みなし再入国許可での出国
  • あらかじめ再入国許可を受けての出国
  • 再入国しない出国(在留カード回収)

みなし再入国許可は在留カードと有効なパスポートを持つ外国人が、

1年以内(特別永住者は2年以内)に再入国する場合に使える制度で、

あらかじめ再入国許可を得なくても出国時に申し出ればよいと。

再入国出入国記録に必要事項を記載すれば、みなし再入国の申出ができる。

一方で最後のケースの場合、あらかじめ再入国許可を受けている人は、

それを使う意志がないことを明確にするために再入国出入国記録にチェックして提出する必要がある。

再入国許可を受けていない状態で単純出国する場合は提出不要だが、

出国で間違いないかと口頭で確認された上で、在留カードは回収するのだろう。


日本への入国については原則すべての外国人が対面での審査になる。

再入国でも例外はなく、指紋採取の対象外の特別永住者と、指紋採取対象のそれ以外の再入国のレーンがある。

昔は前者は日本人の帰国レーンと一緒だったけど、今は日本人は顔認証ゲートなので。

とはいえ、これらの人は審査は比較的容易である。

再入国を拒否する条件はあるけど、ほとんど当てはまらないはずなので。

最低限1レーンずつ開けてる感じでしたね。


日本に長期で滞在する外国人は、入出国ともに顔認証ゲートが使えないのだなと思ったかもしれないが、

確かにそれはそうなのだが、こちらは自動化ゲートの対象になっている。

元々日本人・再入国の外国人は指紋と顔写真の登録をすることで自動化ゲートを利用できた。

ただ、日本人については顔認証ゲートが使われるようになったので、

あえて自動化ゲートの利用を選択する人はそうそういなくなった。

ところが外国人にとっては引き続き有用な選択肢になるわけですね。

ただし、この場合でも再入国出入国記録の記載・提出は必要で、

自動化ゲートを通った先の係員が在留カードともどもチェックするのだそう。

そこ省略できないのはイマイチな気がするんだけどな。


これとは別の観点で短期滞在の外国人が自動化ゲートを利用できるトラスティド・トラベラー・プログラムというのもあるそう。

トラスティド・トラベラー・プログラムの概要 (出入国在留管理庁)

日本に頻繁に来る外国人が対象で、どれぐらい対象者がいるんだろ?

この場合、上陸許可のシールの代わりに特定登録者カードの裏面への印字という形で上陸許可が記載される。

顔認証ゲートも自動化ゲートも原則は押印しないわけですよね。

もっともすぐ先にいる係員に見せれば押印してもらうことはできて、

特に長期出国して帰国後の手続きには、押印がないと不便することも多い。

短期入出国を繰り返す乗務員などは押印省略のメリットは多いけどね。


この希望すれば押印してもらえるというのは、帰りの出国時もそうで、

顔認証ゲートを越えた先に列を成しているので、

日本の外国人向け自動化ゲートみたいに二次チェックがあるんかねと思ったら、

単に押印を希望する人が列を成していただけらしく、横をすり抜ける人もいた。

どこの国もそんな仕組みなのね。

WiFiルーターレンタルの気になるところ

今日で出張先での作業は全て終わり。2週間でだいぶことが片付いた。

帰ってからもやることはいろいろあって、これはこれで大変だが、

現時点でもそこそこ動くものを作れたというのはよかったかなと。

出張先で手が早いのはよいことである。


今回の出張にあたりWi-Fiルーターをレンタルしている。

会社が使っている旅行会社の提携先らしく、大概の出張者が使っているので。

値段的にはどうでしょうかね。一番安い小容量のプランにはしているが。

しかし今どきモバイルインターネットがないと困ることも多いので。

あと、僕が社用で持っている電話は内線電話相当ということで国内限定になっている。

(内線電話といいつつ、公衆回線を使うので社外でも使える)

海外出張用の電話というのが部内共用であるらしいが、これは持って行っていない。

社内が目的地で、地域性からして基本的にはインターネット経由でIMなどでやりとりできて、

緊急時はプライベートの電話でローミングで対応できるからよしという考えである。

そこまで考えれば総合的には安いと言えそうである。


ところがこのWiFiルーター、なぜか起動後、接続できるまで10分以上かかるのである。

初めての国で接続する場合時間がかかることがありますとは書いてあるのだが、

翌日以降も電源をつけるとかなり接続に時間がかかってしまう。

このため社内にいるときは特に使い道はないが、すぐ使えないのは困るとずっと付けている。

外国で使える端末を国内からレンタルしていく都合でなにかあるのかもしれない。

そこが不満である。


Androidではデータローミングのスイッチを入れない限り、

ローミング先のモバイルネットワークにデータ通信をしないようである。

この状態でも電話とSMSは普通に使える。なので別途WiFiルーターがある場合はこれでよい。

ローミング以外の通信方法が何らかの無線LANなのか、当地のeSIMなど実装する方法かはわからないが、

いずれにせよローミング以外でインターネット通信できる手段があればそちらに流される。

よくできた仕組みだと思う。


で、帰国したら空港で返却するのを忘れないようにしないといけない。

これも時間によってはポストに返却となるんだけど、

特に問題なければ営業時間中に返却できて、するとその場で領収書が出るらしい。

そしたら精算も早くできる。そう早く出張精算したいのである。


あとはとにかく無事に帰ることですね。

勤務中にオンラインチェックインして、搭乗券刷ってくれと頼んで刷ってもらったので、

これ見せて荷物預けて、出国すれば、あとはどうって話はないはずだけど。

スムーズに行くと空港に着いてからけっこう待たされるんだけど、パツパツなのは危ないので。

ここの鉄道は何もなければスムーズだが、想定外のことも多いので。

ペリフェラルの初期化順序がおかしい

出張前からマイコンのあるペリフェラルの性能が微妙に悪いという話をしていて、

後処理とかでなんとかできますかねぇというので、こういう実験をしてはいかがですかという話をしていたが、

結局のところ、この問題に着手できたのは僕が出張に来てからのことだった。

一緒に顔突き合わせて作業できるのはよかったといえるけど。

で、やっと解決したのだが、ひどい話である。


結論から言えば、ペリフェラル同士の初期化順序が間違えていたという話である。Aの前にBを初期化しないといけないと。

今までマイコンのメーカーが提供する開発環境とライブラリを使って、

それで生成した初期化コード一式を自分で書いたプログラムに取り込んでいた。

よくある話だとは思うんですけどね。

これで自動生成されたコードの初期化順序だと性能がうまく出ないのである。

かといってエラーにもならないし、おおざっぱに言えばそれなりに動いてしまう。

高性能な測定器をいくつか組み合わせるとおかしな動きが見えてくるということで、

これは本当に根気強い調査のおかげだと思うんですけどね。


そもそもペリフェラルの初期化順序に制約があるってのが珍しいと思う。

動作原理を考えればなるほどねという感じではあったんだけど。

1つのペリフェラルの中でレジスタの操作順序が厳密に決まっているのはまぁあって、

そこはメーカーの提供するライブラリを使っておけば堅いと考えるわけである。

ところがペリフェラル同士の順序関係は意識できてなかったんですよね。

いや、これも手で書いていれば正しい順序で起動できてたかもしれない。

ところが自動生成されるコードでは正しくない順序に並んでしまうのである。

初期化順序を指定するオプションとかあったっけ? と思ったがそんなものはない。


この問題に気づいたのは本当に根気強い調査のたまものである。

いろいろ設定をガチャガチャする中で、評価ボード用のテストプログラムに立ち返ろうという話になり、

サンプルプログラムで測定すると、性能劣化が起きないという話が出てきた。

ある意味では当たり前なのだが、詳しく測定したことはなかったようである。

それでパラメータの差を丁寧に比較して、自分のコードに反映したが特に変化がない。

ペリフェラル毎の初期化コードはサンプルコードと全く差はない。

そりゃメーカーが提供しているツールが自動生成するコードだしね。

で、いよいよサンプルコードに忠実にターゲットボートのプログラムを書き換えて実験するか、

とコードの改造方法を考えていたら、順序の差に気づいたわけである。


この調査のためにアナログ回路の設計者にだいぶ時間を浪費させてしまい、

大変申し訳ないという思いもありつつ、まさかメーカーの提供するツールがダメとはまさか……

これ以前にもパラメータの設定がよくないところがいくつかあって、

それはメーカー側の技術者から情報提供を受けてパラメータ変更したりあったんだけどね。

このパラメータも経験則みたいな決め方でどうかと思うんですけどね。


まだ少し気になるところはあるので、出張最終日の明日に調査しようと思うけど、

深刻な問題ではなさそうなので、これでだいたいOKなんじゃないかなと。帰国後に継続調査でもいいし。

これに限らないのだが、出張前から抱えてた問題が出張中に次々解決していったのはよかったが、

これについてはどうにもモヤッとする話である。これはほぼエラッタみたいなもんだろ。

本来なら問題解決して気持ち良く帰れる話に思えるけど、これだけは納得いかん。

外国でのBOOK☆WALKER

そろそろ出張も最終盤、明日が実質大詰めかなという感じですね。

かたや日本側ではいろいろ起こっていて、Q&A対応とかいろいろあって、

出張するとこっちがうまく進まないと、2週間が限度なんだろうかなという感じですね。

帰国したらインタビュー結果を反映させたりいろいろ作業はあるんですけどね。


帰りの飛行機も長い旅である。

日本→ヨーロッパは北極圏を通るか、カザフスタン上空を通るかは発着地や風向きによるが、

ヨーロッパ→日本はさすがにカザフスタン上空を通るルートでしょうね。

で、長旅に備えてBOOK☆WALKERで電子書籍で小説でも買うかと見ていた。

ちょうどKADOKAWAの5/19以前の本がコイン60%還元とやっているので、

あれこれとCheckにマーキングしてる本を買おうかと思ったのだが「日本国内のみ販売」となっている本がけっこうあることに気づいた。

これはクレジットカードで直接買えないとなっている本と一致しているのかな。


そもそもBOOK☆WALKERって外国からも買えるんだとおもったかもしれないが、

BOOK☆WALKERは明確に外国居住者向けに商売を行っている。

KADOKAWAとしては外国に漫画やライトノベルを中心に販売していきたい思惑があり、

翻訳作品を専門に扱うストアもこのブランド名で各地のKADOKAWAグループの企業が経営している。

英語版のストアは日本で直営していたので同じアカウントだが、今年に経営移管されている。

日本語版の本を外国から買うことも想定されている。

外国居住の日本人が買うのが多いのか、日本語が読める外国人が買うのが多いのかはわからないけど。


で、いろいろ面倒ごとを避けたくて、日本でクレジットカード決済を制限した作品は、

外国からは検索できないようにしていて、日本でCheckに入れた作品も買えないと。

グラビアは全てこの制限がかかってるんじゃないかな。

そもそもクレジットカード決済できなきゃ外国から買うのは難しいのでは?

と思ったかも知れないが、コインをクレジットカードで買えば、実質的にクレジットカードで買えてしまう。

そもそも検索も出来ないのでずっと外国にいる人はその作品がBOOK☆WALKERに存在することすら気づけない。


なお、日本で購入された作品はすべて外国で閲覧することはできる。

KADOKAWAのキャンペーンは日本に帰着する日まで続いているので、

Checkでマーキングしてた写真集とかは帰国後に買いますかねぇ。

クレジットカードと旅費精算のレート

滞在中、ホテルから職場までクレジットカードのタッチ決済でバスに乗っている話を書いたが、

先に出張に来ていた人が「同じ運賃なのに日によって円建ての請求額が変わるんだよね」と。

そりゃそうだ。だって処理される日のレートで決まりますからね。


実はこれ、会社の経費精算システムの方もそうで、請求日によって金額が変わるんですよね。

どうも外部の業者が提供しているデータを元に計算しているらしい。

このレートが日替わりなんですね。

で、眺めていて思ったのだが、どうもクレジットカードの請求額の方が数円多いような。


昔は旅費精算時の為替レートは両替やカード利用時のレートで計算するルールだったが、

現在はこれらのオーバーヘッドが織り込まれたレートで自動計算されているということになっている。

実際、仲値に比べてある程度上乗せはされているのだろう。

しかし、クレジットカードのレートの方がわずかに悪いのである。

今回の交通費程度であればあまり気にしなくてよいが、宿代のように金額が大きいと僅かなレートの差が大きな差になる。


原因かどうかわからないが、最近各社で海外事務処理手数料の引き上げが相次いでいて、

今回関係するところでは三菱UFJニコスが昨年8月、クレディセゾンが昨年12月に2.2%→3.85%に引き上げている。

それ以前であればシステム上のレートよりよかったのだろうが、今は逆転してしまったようだ。

それでもトントンぐらい。少額の差であれば出張日当で十分吸収できると言える。


この為替レートの問題、実は出張者用のクレジットカードの発行を受けていれば回避できた可能性もある。

元々外国への出張を想定していなかった中で、わりと急に決まった出張ということで、

カードを発行することが出来ず、自分のクレジットカードで立て替えることになってしまった。

で、宿泊費がかなり高額で、引落がわりと競っているので、帰国して早々精算しないとキャッシュがショートしてしまいかねない。

仮払金を申請してもらっておけばよかったという話はあるが……

実際のところ、出張者用カードもいろいろ欠点があるらしいので、うまく適用できたかはよくわからない。


で、これを書くに当たってキャッシングのATM手数料など込みのレートを計算したのだが、

利息を仮に1週間(すでに振込で返済済み)と置いて計算したレートはクレジットカードのレートより2%ぐらいよかった。

え? なんで? と思ったけど、そういえば思い出した。

利息制限法の規定により、キャッシング利用には海外事務処理手数料がかからないんですね。

VISAデビットで引き出してたら、ATM手数料に加えて海外事務処理手数料も上乗せされてたのですが。

そうか。クレジットカードで払うよりも現金の方が分がよいのか……

と言われても、キャッシュレス化が進んで現金を使う方が手間なのだけど。


出張日当と夕食代の補助というのがどんぶり勘定ですから、些細な差ではあるんですけどね。

ちなみに昼食代は出張時も特に出ないわけだけど、出張先の人がサンドイッチを手配してくれているので、

昼食代はかからないということで、これはかなりありがたいことである。

普通に考えれば普段の昼食代よりだいぶかかるでしょうからね。国内出張でも気になるからね。

夕食代も日によるけど、大きく超えることはなさそうなので、足は出ないかなと。

これは幸いでしょうかね。

セキュリティボックスの電池切れ

2週間の出張も折り返し地点を過ぎたところだが、仕事の進捗はなかなかよくて、

最低限やっておきたい仕事は今日で一応完了した。

あとは実機を見たり、直接Q&Aできるうちに追加の仕事をやっておくかという程度である。

ただ、プロジェクト全体としてはけっこう苦しい話もあるんですよね。

同行していた出張者が持っていた問題、先に行っていた出張者が持っていた問題、当地での調査が進むにつれて、

思っていたよりもまずい問題であることが見えてきて、頭を抱えている状況である。僕も頭を抱えている。

自分の仕事としては悪くないんだけど、全体の調子が悪いとこれはこれで困る。


キャッシングで確保した現金、しばらくは使うことがなくて拍子抜けだが、

週末になんやかんやと使うことがあって、受け取った小銭を見ていたのだが、

ものすごい見覚えのある硬貨が出てきて1円玉だったんですよね。

混乱防止のため日本円は全部別の財布に入れて、ホテルのセキュリティボックス内にしまっていたのに1円玉1枚だけ忘れていたらしい。

というわけでセキュリティボックスを開けてしまおうとしたら、開かないのだが?

暗証番号を間違えた? と思ったのだが、それにしてはおかしな挙動である。

画面がものすごく暗い……もしかして電池切れ? というか電池駆動だったのか?


そんなわけでフロントに申し出ると担当者が来てくれた。

緊急用の電子キーを持って来たのだが、やはり反応しない。これは電池切れだねという反応。

「急ぐか?」と聞かれて「来週中に解決すればよい」と妥協すると、

「じゃあ月曜に修理を呼んで修理してもらう」ということで持ち越しになった。

それで、今日に職場から帰ってきたら「We have been in your room to solve the problem」と書かれたカードが置かれていた。

確かにセキュリティボックスは正しく動作する状態になっていた。中身も無事だった。


そもそもセキュリティボックスって電池駆動なのかという話だが、そういうものみたいね。

日本のメーカーのセキュリティボックスの説明書を見てみると、

電池交換1回で通常は2年持つが1年に1回は電池交換するようにと書かれていた。

おそらくこのホテルは定期的な電池交換を怠っていたのだろう。

で、電池切れの場合のワークアラウンドとしては、通常は機械的な鍵で開けるという方法になる。

おそらく急ぐといえばその対応をしてくれたのだろう。

ただ、このセキュリティボックスは鍵穴がシールで覆い隠されている。

このシールを破ると後で面倒なのでやりたくなかったのだろう。

そこで代替電源を供給して開ける方法があるらしく、それをやれば即解決できたのだが、

当初来てくれた人はその対応ができず、月曜まで持ち越しにしたのではないかと想像している。


今にして見れば当初から表示画面がおかしかったのだが、電池が減ってたんですね。

こう言う場合は使用前に問い合わせをするべきですねという反省である。

そもそもホテルのセキュリティボックス使うのがどうなんだ? という話はある。

むしろ貴重品をスーツケースに入れて施錠する方が強固ではないかという話もある。

ただ、鍵を持ち歩いて失うことが怖くて、このホテルならセキュリティボックスは大丈夫だろうと。

盗難されないという点ではよかったかもしれないが、可用性という点では問題があったという状況である。

やはり問題とみるか、より深刻な問題を回避できたと見るかは難しいところである。


ところで冒頭で小銭を見ていた話を書いたが、ユーロ硬貨って発行国によって裏面のデザインが違うんですよね。

明確に国名を書いてあるとわかりやすいのだが、そう単純ではない国も多いんだよな。

紙幣は欧州中央銀行が全て発行しているのでデザインは1種類しかない。

なぜ硬貨は各国が発行しているのか不思議に思ったのだが、通貨発行益の兼ね合いらしい。

一般的に紙幣というのは市中銀行が中央銀行にお金を預けて、それを引き出すことで発行される。

中央銀行の帳簿上は紙幣(銀行券)は債務として扱われる。紙幣を預けると残高に戻るわけですね。

こういう考えなので紙幣の発行そのものは特段の利益を生むわけではない。

ただし、市中銀行が中央銀行にお金を預けるには国債などを中央銀行に売るなどする必要がある。

中央銀行は国債など運用することで利益を得る一方、紙幣として引き出されたお金には利子を払わない。この差が中央銀行の儲けになる。


一方で硬貨の発行主体は中央銀行ではなく国で、国は預金残高と引換に硬貨を渡すわけである。

すると額面-製造費が通貨発行益として国の収入になるのである。

とはいえ、実際そんなにおいしい話というわけでもないようである。

まず1円玉のように製造費の方が高い硬貨というのも存在はする。

ヨーロッパでも1セント、2セントはそんな感じなんじゃないかなという気がする。

摩耗した硬貨を回収して再製造する場合、特段の利益はないのに製造費だけかかることになる。

その代わり、回収した硬貨の金属を再利用できるわけですが。

現金流通について負担を負う代わり、国の会計には通貨発行益が少し計上されているということで、

ユーロ圏においては、それを加盟各国が分担して責任を負い、利益を得ているということなのだろう。

めんどくさい仕組みだなとは思いますけどね。

腕時計が夏時間を知る

土曜にホテルを出ようとしたときに腕時計を見ると「DST」という表示が出ていた。

電波時計は外国でも電波を拾うらしく、それで時間合わせしたときに付いたらしい。


DSTとはDaylight saving time、夏時間ってやつですね。

ヨーロッパや北アメリカでは広く導入されていますね。一方で日本を含むアジアでは見られない。

以後、説明を簡単にするためにヨーロッパの概ね中心であるフランス・パリを例にとって説明するが、

本来はUTC+1、すなわち日本と8時間の時差があるのだが、夏時間の期間はUTC+2で1時間縮まる。

テレビ会議での打ち合わせには助かるが、別にそのために夏時間を導入しているわけではない。


本来の目的は「Daylight saving」である。太陽が出ている時間を有効活用するための施策である。

ちょうど今は夏至に近いですが、夏至でパリの日の出は5:47、日の入りは21:59となっている。

夏時間を適用しなければ1時間早まり日の出4:47、日の入り20:59だったはずである。

仕事を終えるのを17時とすると、太陽が沈むまで夏時間非適用だと4時間だったところが、5時間に延びる。

これにより太陽が出ている時間を有効に使える。そしてこれが省エネになるとされていたのである。

照明にかかる電力が節約できてたんですね。


でも、夏時間にしなくても日没まで4時間あるんだから、もういいだろという感もある。

夏時間のスタートは3月最終日曜、今年の夏時間初日は日の出7:32、日の入り20:20である。

冬時間のスタートは10月最終日曜、今年の夏時間最終日は日の出8:27、日の入り18:43である。

夏時間のスタートはともかく、終わりの頃はものすごく日の出が遅くなっている。

冬至だと日の出8:41、日の入り16:57である。夏時間の最終日は冬至のような日の出の遅さなんですね。

そこまでして日没を遅くしたいか? という話である。


現代の日本では省エネに逆効果であることはほぼ間違いなくて、空調のエネルギーがかさむからである。

夏に暑い時間に家に帰ってきたら冷房でエネルギーを大量消費してしまう。

仕事や会社が始まる朝は少し涼しくなるが、夜もそんなに冷えないのでわずかな差である。

昔は家のエネルギー消費といえば照明が大きかったんですよ。

今でもヨーロッパだと夏に冷房を必要としない地域は多いのかもしれない。

ところが日本は夏は暑いのでとにかく空調のエネルギー消費が激しい。


どちらかというとヨーロッパにおける課題は夏時間切り替え時の不都合なのだろう。

この夏時間の切り替わり時期は睡眠が不規則になったり、交通事故が増えたり課題が大きい。

さらにコンピュータシステムの複雑化という現代的な課題もある。

このため夏時間の廃止に向けた議論が行われているらしいのだが、なかなか進んでないとか。

夏時間の廃止は、冬時間に戻さないという形で実施する可能性もある。

こうすると本来UTC+1の地域はUTC+2のタイムゾーンに移ることになる。

グリニッジ天文台を擁するイギリスがUTC+1になるのはどうにも不気味である。


でも謎が解けてよかった。

というのもこの時計、地域を選ぶことで容易にタイムゾーンの切替ができるのだが、

ヨーロッパの地域を選んだのに夏時間にならないので変だなと思っていたのである。

夏時間に対応してないわけはないと思っていたのだが、日付で勝手に判別してくれるわけではないと。

電波を受信すれば切り替わるが、それができない場合は特殊な操作をすれば切り替えられたらしい。

これを知らなくて1時間違う地域を選んでいたのだが、電波を受信したらこちらの夏時間に動いてしまい、

結果的には1時間ずれになってしまったので、本来の地域に戻したということである。

ずっと当地で使っていれば何も問題ないんでしょうけどね。いやはや知らないもんだなぁ。

タッチ決済で行く美術館

滞在中の週末、慣れないところだし近所で慎ましやかに過ごすかなとか思ったら、

「○○とか出かけたらいいんじゃないの」大都市の名前を言われて、

案外容易に行けるみたいなので出かけることにした。


例えとしてどうかわからないが、今滞在している街はいわば春日部みたいなところで、

東京とか大宮まで行ったらいいんじゃないと言われて、東京に行ったみたいなイメージですね。

(ある都市を「大宮みたいなものですか」と言ったところをきっかけに出てきた例えである)

電車1本で行けるんですよね。思っていたよりわかりやすい。

で、事前に美術館のチケットを仕入れておいたので、相当広いらしいから昼頃から半日潰れると。

チケット代はそこそこするけど、それと電車賃ぐらいで事は済むので。


ところで滞在中、ホテルと職場の往来にはバスを使っている。

このバスに乗るために交通カードが必要だと言われていたのだが、今はクレジットカードのタッチ決済で乗れますよと。

確かに乗れた。反応は遅い気がするが、当地の交通カードもそんなものみたいですね。

空港~当地の鉄道でも使えたらしいですね。これはクレジットカードで紙のきっぷを買ったが。

今日のお出かけもクレジットカードで乗車している。便利である。


どうも近年にシステム更新に合わせて、当地の交通カードと併用の形で導入したという。

このあたりの事情は日本とも似ているのだが、日本は鉄道・バス会社によって歩調がかなり異なる。

関西の鉄道会社ではQRコードを活用したフリー乗車券を販売している。

これにあわせて駅の改札機にQRコードリーダーを取り付けているが、

外国人観光客の利用の便宜のため、あわせてタッチ決済を導入した会社とそうではない会社がある。

大手ではJR西日本と京阪がタッチ決済非導入である。

結局は地元の人はICOCAとかPiTaPaを使うし、国内なら他の交通系ICカードを使うのが堅いが、

外国からの観光客にとってみれば、ICOCAなど買うか買わないかという微妙な話になる。

それでも南海とOsakaMetroで関空から大阪市内までの往来は困らないのだからいい時代ですが。


こちらは公共交通の事業体が比較的限られているので、歩調を合わせて導入しやすいというだけの話である。

それも少しずつ導入時期はばらついていたらしいが、今はどこでもOKになったということみたい。

本質的には日本とそんなに変わらないんじゃないかなという印象である。


そんなこんなでタッチタッチで目的地の都市にたどり着いた。

本当はここから地下鉄に乗るとよいが、予約の時間まで少しあって、歩くとちょうどよいので歩いて行く。

上野駅に着いて、浅草まで歩くぐらいのイメージですかね。地下鉄乗ってもいいけどねって。

やはり観光客が多いようで大賑わいでしたね。

目的地の美術館は広い。目印になるように館内の地図に展示物の写真が書かれていて、

日本の美術館のように頻繁に展示替えはしないからこれでいいのかと見ていた。

その中でも特に有名な作品は1つの展示室にまとめてハイライトとしているようだった。

日本でもよく知られた作品があって大人気でしたね。

ヨーロッパの絵画は日本にも様々渡ってきているが、工芸品となるとそうもいかない。

巨大な棚などの調度品となれば運ぶのも大変だし、日本の家屋にはサイズが全然合わない。

金属工芸やガラス工芸は日本にも少しは渡ってきているが限られた話である。

陶器は東洋からヨーロッパに渡ったものは多いが、その逆はさほど多くはない。

工芸的な楽器・武器なんていうのはとてもとても日本に運べたものではない。

そういうのは当地に足を運んでこそなのかなと思った。


帰りも電車の時間を調べると歩いても結局同じかと地下鉄に乗らずに歩いて行く。

戻ってきて夕食を買って宿に戻ってとそんな1日だった。

ホテルで洗濯物を手洗い

外国に行くのは新人研修で外国の事業所に出張して以来だが、

そのときはひたすら手洗いで洗濯をしていたものである。

というのも、ランドリーサービスはあるのだが、取扱が粗雑だという話で、

こうなると自分で手洗いする方が信頼性が高いと。まぁ日本のクリーニング屋とは全然違うんだな。


で、今も手洗いで洗濯しているのである。

さすがにここのランドリーサービスが信頼ならないとも思わないのだが、

こちらはどうも1枚いくらと真面目に請求されるらしく、そりゃそうなのだが。

洗濯代は出張日当を充てる部分なのでやはり気になってしまう。

日本だとホテルにコインランドリーが付いていることが多いが、ここはそうでもない。

街中にはコインランドリー自体はあるらしいが。


事前に物干しに紐があった方がいいですよという話を聞いていて、

それで事前にイオンで買って持って来た。これは大正解でしたね。

風呂場にカーテンレールみたいなものはないので、それは意外だったが。

洗剤と柔軟剤も家から持って来ていて、洗剤はコンパクトなボトルなのでそのまま。

柔軟剤は全部持ってくるとデカイなということで、容器に小分けにして持って来ている。

洗剤で押し洗いして、洗濯物を引き上げて、水を入れ換えて柔軟剤を入れて押して……

脱水が難しいが、絞ったりなんとかして、それで干すと。

柔軟剤をわざわざ持ってきてるのは部屋干しだしなぁということで。


夜に干すと翌日の夕方には乾いてますね。こんな雑な脱水でも乾くのか。

まぁ若干手間ではあるが、ホテル内で済んでしまうメリットの方が大きいのかな。

滞在期間が長ければ重いものはまとめてコインランドリーで洗ってとか考えるのだろうが。

というかちょっと下着類の数量がタイトすぎた。あと1~2枚持ってくるべきだったのでは。

これだとほぼ毎日洗わないといけない。洗えばなんとでもなるけど。


このホテル、掃除を断るとドリンクの券をくれる。

なにか容器入りの飲みものをくれるのかとおもったらバーカウンターで作ってくれて、

決まってホットチョコレートをもらっている。

部屋に持っていっていいの? と聞くと、かまわないとのことなので部屋で飲んでいる。

で、このカップは掃除の時にしか回収されないからコップが積み重なっていく……

3日に1回ぐらいは掃除してもらうんですけどね。

洗濯物を干してる日は掃除されると面倒なので、そこは掃除を断っているわけである。


日本はロボット大国だと言うと、どこが? とは言われるのだが、

自動販売機の数と種類の多さは1つあるんじゃないかと思う。

コインランドリーというのも街中にどれぐらいあるかは地域によるが、

ホテルにとりあえず置いとこうかと思うぐらいには気軽に設置してしまう。

ここの国に飲料の自動販売機とかあるんかいと思ったら、職場には菓子類とあわせて売る機械がありましたね。

あるにはあるのか。確かに職場内で売店をやるのは大変だろうしな。

あと、スーパーのセルフレジは多いですね。イオンのレジゴーみたいなシステムもあるっぽかったな。

ファストフード店でも自動で注文取る機械が置かれてたな。

さすがに人件費が高いヨーロッパ、それなりには自動化されているようではある。