以前、TOPIXは構成する銘柄数の多い株価指数であるという話を書いた。
TOPIXの銘柄数は多すぎるという話は確かにあるようで、
例えば、アメリカのS&P500のような500社ぐらいで構成するとよいのではという話もあるよう。
(TOPIXは何を目指しているか)
現在のTOPIXには流動性が悪い銘柄もあり、見直しが予定されている。
ただ、TOPIXに連動する投資信託を買えば、日本の上場企業にバランス良く投資できるという特徴は今後も変わらないとされている。
ところでここで引き合いに出したS&P500なのだが、
果たしてアメリカ企業への分散投資といえるのか? という話が出ていた。
S&P500が静かに変質──個人投資家のインデックス投資が抱える「7社への集中リスク」 (Forbis)
S&P500のうち、マグニフィセント・セブン(M7)の7社が占める割合が30%ほどあるそうである。
M7とはApple, Microsoft, Alphabet, Amazon, NVIDIA, Meta Platform, Tesla の7社である。
Tesla以外はいずれも情報通信分野の企業ですかね。
Amazonも小売業に分類されうるが、実際は情報通信でしょう。
少数の企業でS&P500全体の1/3ほどを占めるばかりか、その分野も偏っているのが問題である。
こういう問題は時価総額で重み付けする株価指数ではどこでも起きうる話だが、
幸いにしてかTOPIXではそのようなことは起きていない。
TOPIX ファクトシート (pdf) (日本取引所グループ)
最もウエイトが重いのは三菱UFJフィナンシャルグループの4.0%で、
それにトヨタ自動車の2.7%などが続く形で、上位10社で23%ほどである。
業種は電気機器が20%強、銀行が12%ほどというところが多めだが、
ソニーは登録上は電気機器だが、実際にはエンターテイメントで稼いでいたり、
電気機器という業種もかなり幅が広いので一概には言えないところはある。
ちなみにS&P500はアメリカの上場企業の時価総額の8割程度をカバーする指標だそうで、
日本のTOPIXほどのカバー率はないことは確かである。
よりカバー率の高い株価指数もあるようだが、S&P500ほど有名ではない。
結局のところ、同じような値動きになってしまうのも理由の1つのようだ。
しかし、この分野の偏りはアメリカのお国柄とみるべきかもしれませんね。
それは必ずしもアメリカの産業が情報通信に偏っているという話ではなく、
株式市場で高い評価を受ける業種が偏っているということである。
その中でも中心的で勢いのある企業がM7ということなのだろう。
ただ、怖いのはこれらの企業が共倒れする可能性があること。
そういうリスクに備えるにはS&P500では不十分ですねと。
果たして何が良いのかというのは人により違うでしょうけど。
S&P500が偏っているという話は聞いていたけど、想像以上だったかな。