前から噂には出ていたが、富山空港に新しい愛称「富山高山すし空港」が付いた。
即日適用だったらしく、Webサイトの表記は変わったが、空港の看板は「富山きときと空港」のままである。
特徴として県境をまたいだ「高山」の名前が入ったことがある。
飛騨地域への訪問者も利用してほしいという意図があるようだ。
富山空港は富山県が管理する地方管理空港である。
このような地方管理空港の愛称名に隣接地域の名前が入るものとしては「萩・石見空港」という先例はある。
といっても萩までは相当離れているのだが。
ただ、かなり珍しいことではある。
大阪国際空港について外国語表記では”Osaka Itami Airport”のような表記に統一した話もあるが、
これは混乱防止のためなのでちょっと事情が違う話でもある。(そもそも伊丹市にも空港はかかってるし)
一方で航空会社が隣接地域の名前を使ってアピールする事例は他にもあって、
春秋航空の「佐賀(近福岡)」「茨城(近東京)」はやや特異的な表記である。
佐賀空港はオフィシャルには「九州佐賀国際空港」と九州の玄関口をアピールしているが福岡とは言っていない。
この言い方は春秋航空しかしていないのだが、こういう表記は他の空港にもあるらしい。
それが「小松(金沢・福井)」である。
これは石川県・福井県がJAL・ANAに要望して2006年頃には実現した表記らしい。
この表記に至るまでには歴史があり、それが福井空港である。
福井空港は滑走路1200mで、現在は定期便がないが警察・消防のヘリは常駐している。
この空港は昔は定期便はあったのだが、この滑走路の短さではさっぱり使い物にならない。
福井県も拡張を検討したのだが、実現性がないという結論に至った。
一方で小松空港、正確に言えば航空自衛隊小松基地に併設された小松飛行場も近い。
このため福井県は小松空港に乗っかった方がよいと考え、石川県と共に小松空港の利用増進を図ることになった。
小松空港が北陸の空の玄関口として確たる地位を手にしたのは福井県の助力もあったわけである。
そもそも富山空港がこの愛称を言い出したのも新幹線開通後の手詰まり感があるのだと思う。
富山空港は神通川の河川敷にある空港でいろいろ制約が大きい。
新幹線開通前は東京線の需要が大きかったが、開通後は厳しい状況である。
そこで国際線の誘致を考えているのだろうが、現在は国際線定期便は全て運休中。
ここは小松空港とは対照的で、こちらは国際線が好調である。
国内線も東京線はかつてほどの利用はないが、福岡・那覇・札幌と鉄道と競合しない目的地も多い。
あと小松は貨物もあるんですよね。カーゴルックス航空が昔から乗り入れている。
国際線の就航地というのはある程度固まる傾向はあるように思っていて、
北海道における新千歳はその最たるものではないかと思う。
国際線の方が伸びしろがありそうと考えるのは容易だが、
それが実現するかというと、これはかなり偏りがあるのかなと。
富山県も小松空港に乗っかった方が……という意見もありますが。
しかし、福井~小松は県内移動も同然の近さだけど、それとは違いますからね。