台湾では交通法規に反する車が多すぎるという話がある。
で、調べると交通事故の件数が日本とはケタ違いに多いんですね。
昨年、台湾(正確に言えば澎湖・金門・馬祖も含む)での交通事故死は2858人(前年比92人減)とある。
日本では昨年1年で2547人(前年比-116人)とある。
ケタ違いに? と思ったかも知れないが、そもそも人口が違う。
人口10万人あたりに正規化すると、台湾は12.3人、日本は2.06人である。
ほぼ1桁違うんですよね。
統計方法の差もあるかもしれないが、交通事故死の基準が大きく異なるとも思えない。
ちなみに台湾の交通事故が多いことは外務省がわざわざ海外安全情報に書くレベルである。
海外安全情報ってそんなことも書いているのねという感じだが。
けっこう日本人も巻き込まれているみたいで……
イ 日本人の交通事故例
●高雄市内で、歩道に車両が突っ込み、通行中の日本人の方が巻き込まれて亡くなる事故が発生
●空港を出発したばかりの高速バスが壁に激突する事故が発生し、多数の日本人が負傷
どっちも気を付けてどうにかなるものではないが……
地域性もあるようで「県市毎十万人死傷数」を見ると見えてくる。
昨年1年間で10万人あたり死傷者が多かったのが 嘉義市(4575人)、台南市(3209人)、台中市(3172人)とある。
10万人あたり4575人って、住民の4.5%が1年で交通事故で死傷するということだから、
ポアソン分布に従うとすれば30年暮らして交通事故でケガする回数が、
0回が25%、1回が35%、2回が24%、3回以上が16%となる。
傾向としては台湾の中でも南の方が事故が多いとはあるが、
台北市の1125人、新北市の1855人もそれはそれで多い。
死傷者の基準をどこに取るかというのもあるので単純比較は難しいが、
日本では10万人あたり273人とかそんなものらしい。
台北でも日本より4倍ぐらいは危ないし、嘉義に至っては17倍である。
日本ではその昔、あまりに交通事故死が多い状況を「交通戦争」といい、
なんとかしないといけないと対策が進められた。
この時代に作られた歩道橋が老朽化して、信号付きの横断歩道で代替されることも増えている。
このように幹線道路での歩行者の安全対策は一巡した感もあり、
現在はゾーン30に代表される、生活道路の安全対策に重点が移っている。
現在も日本の交通事故件数は減少傾向である。
台湾にとってみれば日本の状況というのは参考にしたいところだが、
まだギャップが相当大きいというのは実情のようである。
原因の1つにはオートバイが多いという事情があるようだ。
日本でも地域によるが、大都市はオートバイより自転車の方が問題だし、
郊外では軽自動車を中心に四輪が広く活用されている。
自転車はスピード出ないし、四輪は安全対策がしやすいし、そう無理な運転はできない。
それだけが原因だとは思わないが、安全対策が難しいことは事実のようだ。
というわけでなかなか怖い話である。
世界的に見ればこれぐらい危ない地域はなんぼでもありそうだが、
必ずしも道路インフラが未発達なわけではないし、基本的には法の支配の行き届いた地域である。
交通法規は守られてないじゃないかって。そこに手を焼いているのは日本も同じなので。程度の差である。