朝日新聞はDOIを使う

朝日新聞デジタルを読んでいたら、学術論文を紹介する記事がけっこうあるんだけど、

そこに https://doi.org/… というURLがだいたいに書かれている。

iPS細胞使い筋ジスを治療 京大など、筋肉再生に成功 (朝日新聞デジタル)

こんな風に。


doi.org の DOIというのは、Digital Object Identifierの略である。

インターネット上にあるドキュメントを表す識別子で、主には学術論文で使われている。

DOIは “10.1016/j.stemcr.2020.06.004” のように、スラッシュで区切られた文字列で表される。

スラッシュより前の 10.xxxx というのは各機関のプレフィックス、スラッシュより後ろは各機関で任意に決めた文字列である。

このDOIの前に https://doi.org/ と付けたURLにアクセスすると、論文のページに飛べる。

朝日新聞では、学術論文を紹介するときは、このDOIを使ったURLで紹介しているわけですね。


書いてあるURLにアクセスすると、実態のあるページに飛ぶというのは、bit.lyのような短縮URLと似たような話である。

DOIもURLを短縮するという効果はあると思うが、主目的はそこではないらしい。

DOIの主目的というのは、URL変更によるリンク切れが起きないようにするため。

いろいろな事情でドキュメントの実体を表すURLは変更されることがあるが、

それに応じてDOIに紐付けられたURLを変えれば、DOIからドキュメントへのアクセスを維持し続けることができる。


ちなみにDOIの前に付けるURLは、現在は https://doi.org/ だが、かつては http://dx.doi.org/ だった。

というわけで、DOIを呼び出すURL自体は必ずしも永続的ではないということである。

今のところは過去の表記でもアクセス出来るので、URL表記でも問題ないとみられる。

ただ、参考文献にDOIのある文献を書くときは、”DOI:10.xxxx/xxxxx” のように記載するのが正しいようだ。

新聞では論文を読みたければ、ここからアクセスしてねってことでURL表記なんでしょうね。


DOIは誰でも登録できるわけではなくて、登録機関ごとに分野が決まっている。

日本ではJaLCという登録機関があって、学術論文・書籍・特許情報・研究データ等を対象としている。

日本国内の団体でも外国の登録機関で登録していることはあるだろうけどね。

それぞれの登録機関で、著作権者であるとか、あるいは著作権的に問題ないことが審査された上で登録されるので、

おおかたDOIの用途というのは学術分野に偏っているのが実情なのかなと思う。

別にインターネットで公開されている漫画にDOIを付けてもいいんですけどね。

そうしてDOIを付けたところで使い道がないというだけで。


ちょっと調べた範囲では新聞の紙面ではDOIを含め、学術論文の詳細はほとんど記載されていないが、

朝日新聞デジタルの電子版の記事ではできるだけ紹介していると言うことで差がある。

改めて紙面を見てみると、紙面で「科学」というのは週1日1ページ掲載されるだけで、

ここで話題に出来るテーマというのは2~3個程度に留まる。ベタ記事のごとく簡潔に書くだけの記事も多い。

このような記事の内容について、朝日新聞デジタルで調べてみると、電子版では、紙面でのスケジュールとは無関係に出ていて、

その内容は紙面にくらべれば、はるかに丁寧に記載されている。

政治・社会に関わるニュースは、電子版で速報を出して、朝刊・夕刊の紙面でより掘り下げた記事が出る(それは電子版にも掲載される)という流れが多い印象である。

でも、科学とか健康とかそういう分野では違うんですね。紙面は電子版の抜粋以外のなにものでもないんですね。


というわけで、紙面にURL書いてる記事なんてほとんどないけど、最近になって書くようになったのかと思ったら違うんですね。

今も昔も紙面では書いてなくて、電子版の特徴を踏まえて、電子版だけ書くようになったというのが正解である。

紙面にはURLなんて書く余裕はないが、電子版ならURLがかさばるということはないし、クリックすればすぐにURLを開ける。

そのURLとしては、可能ならばDOIを使うというのが朝日新聞のポリシーのようだ。

だから、ちょっと新聞っぽくない書き方だなという印象を受けた人もいるかもしれない。その通りである。

築50年の世界貿易センタービル

世界貿易センタービルと言われて、ああニューヨークで飛行機に突入された……と思う人もいるかもしれないが、

日本の人ならば、東京・浜松町の世界貿易センタービルを思い浮かべて欲しいものである。

もっとも、僕はこの事件の時に英語名称のWorld Trade Center(WTC)から、

大阪・咲洲のWTCコスモタワー(現:大阪府咲洲庁舎)を思い浮かべたものだが。

このように、世界的にはわりとありふれた名前のビルですね。


実はこの世界貿易センタービルの一帯では再開発計画が動いていて、順次ビルが完成しているのだが、

この一環として、世界貿易センタービルは全面建て替えになることが決まっている。

現在、南側隣接地に高さ197mの超高層ビル「世界貿易センタービルディング南館」を建設していて、

これが来年竣工予定となっているが、これの完成後に現在の世界貿易センタービルの建替が行われる。

建て替え後の建物の計画名は「世界貿易センタービルディング本館」となっている。

ちなみに今のビルの建物名は「世界貿易センタービル」で合ってるはず。(郵便番号帳にもそう書いてある)


世界貿易センタービルってもう建て替えるような時期なのかと思ったのだけど、

調べてみると日本における超高層ビル(100m以上のビル)の先駆けとなったビルの1つで、

第一号が霞が関ビルディング(1968年開業・高さ147m)で、完成当初はもちろんこれが日本一高いビルで、

この数字を塗り替えたのが、世界貿易センタービルで、1970年開業・高さ152mだった。

もっとも、翌年に西新宿に京王プラザホテル(高さ178m)に大きく抜かれたわけだが。

西新宿といえば超高層ビルが立ち並ぶ姿が思い浮かぶが、これは1965年廃止の淀橋浄水場跡地の再開発プロジェクトによる。

ちょうど超高層ビルの時代が訪れたときに、新宿のターミナル至近に巨大な空き地が出来たことで、ああなったんですね。

こういう事情から、東京・浜松町に世界貿易センタービルが建ったときの時代的背景が理解できるのではないかと思う。


この世界貿易センタービルの建て替えプロジェクトというのは、超高層ビルの解体プロジェクトでもある。

100m超のビルの解体はこれまでもいくつか行われてきたが、高さ152mのビルはこれまでに経験したことのない高さである。

建物のライフサイクルとして50年というのは概ね妥当なものですから、こういう時代も来るわけですね。

周辺にビルが密集する中、超高層ビルを解体して建て直すというのはかなり難易度が高いと思われる。

なにしろ、日本一高いビルとなった あべのハルカス の建設で最も難しかったのは、周辺に余地がないことだったと語られている。

本工事を担当するのはこのプロジェクトに参画している鹿島建設かな? (現時点では公式には未定となっている)

同社は 鹿島カットアンドダウン工法 という、だるま落としのごとく、下階を壊してジャッキダウンを繰り返す技術を保有している。

こういう方式でなければ、密集地で超高層ビルの解体は出来ないでしょうね。


ところで世界貿易センタービルには、浜松町バスターミナルが入居しているが、これも解体にともない閉鎖される。

浜松町バスターミナルはかつては一般路線バスの乗り入れがあったが、現在は廃止されている。

(元々乗り入れていたのはレインボーブリッジ経由のバスだったが、都営バス→kmバス→廃止という経緯をたどっている)

現在乗り入れているのは、高速バス と はとバス(主に遠方への観光ツアーらしい) ということである。

これらはまもなく浜松町バスターミナルに乗り入れすることができなくなる。

高速バスについては、千葉県方面の路線が多いが、東京駅に停車する路線ばかりなので、東京駅で打ち切りに変更されるようだ。

長距離路線は、京急バス関係が5路線、あとは東北急行バス関係が1路線、WILLER EXPRESSが1路線があるらしい。

東北急行バスも東京駅に停車するので、東京駅までに短縮でしょうね。(というかこれだけ浜松町に乗り入れてたことに驚いた)

WILLERも浜松町に乗り入れる路線はバスタ新宿に停車して、1日2便ぐらいなので、おそらく重要性は低い。

今は大崎駅バスターミナルも使えるからね。あえて老舗の浜松町バスターミナルに乗り入れる必要はなくなったのだろう。


なので、実質的な問題は京急バス関係の5路線に限られると思う。

そういえば、かつて弘前からのノクターン号で浜松町バスターミナルで降りたことがありましたね。

ノクターン号の東京側の停車バス停は1号車は浜松町バスターミナル・横浜駅東口(そごう)、

2号車・3号車(繁忙期のみ)は浜松町バスターミナル・京急バス品川バスターミナルということで、

1号車では東京での唯一の停車バス停、2・3号車でも品川バスターミナルの立地からすると、大半が浜松町の乗降と考えられる。


京急バス品川バスターミナルはご存じの方もいるかもしれないが、品川駅(高輪口)から第一京浜を500mほど進んだところにある。

現在は高輪ゲートウェイ駅が開業して、こちらの方がやや近いが、それでも400mほどはある。

現在の京急バスは長距離高速バスにあまり積極的ではないことから、乗り入れ数はかつてより少なくなっている。

なお、京急バスでもアクアライン方面のバスは品川駅港南口発着にしているので、品川バスターミナル発着ではない。

ただし、待機場としては使われてるとのことである。


京急バスの5路線のうち、キャメル号(鳥取・倉吉~東京、米子~東京の2路線)は、東名方面のバスということで、

渋谷マークシティ、浜松町バスターミナル、品川バスターミナルと停車するので、浜松町がなくなっても、渋谷があるからよいが、

他3路線は、浜松町がなくなると、品川バスターミナルだけになりかねず、さすがにそれは不便だぞと。

そうすると、代替バス停をどこかに設けるんですかね。浜松町エリアにはないと思うので、そうするとどこだろう。

場合によっては、品川バスターミナルだけになることも覚悟しないとならないのかもしれない。

本命は大半の乗り入れ路線と同じ東京駅界隈でしょうけど、現状は京急バスのバス停はないので。


世界貿易センタービルが50年経って陳腐化した(建て替えるということはそういうことだろう)わけだけど、

浜松町バスターミナルというのも、今となっては立地面でそうよいターミナルでもないのだろう。

JRバスのように利便性に優れた自社ターミナル(東京駅JR高速バスターミナル)があるところはよいけど、

そうでないところだと、浜松町バスターミナルのような総合ターミナルはありがたい存在だったはず。

その勢力図が一変したのがバスタ新宿の開業だったのか。あれも増発便が入らないとか不便な話は聞きますけど。

東京駅周辺もツアーバスが使っていた鍛冶橋駐車場がバス停化され、ツアーバスからの移行組が主だが多目的に使われている。

そういう状況で、浜松町バスターミナルというのは、そう悪くもないが見劣りするという見方はあったのかもしれない。

今、浜松町バスターミナルを使ってる路線ってこんなに少ないんだと調べて驚いた。


なお、建て替え後のビルにはバスターミナルが設けられるらしい。

って、ここで乗り入れ路線がなくなって、何年後かに戻ってくるわけがないのでは?

てっきり建て替え後はバスターミナルがなくなるから、代替バス停がないものだと思ってたけど、違うんですね。

ここが一番の謎だなぁ。

出勤した方がはかどる

今日は出勤して仕事をしてたが、テレビ会議とドキュメント作業にほとんどかかりっぱなしという。

ここまでテレビ会議を詰められるとは思ってなかったのだが、

チームリーダーが来週夏休みなので、その都合でいろいろ追い込みにかかってると。

その結果をうけて、ドキュメントの修正をせなならんとかで、出勤したくせに実機作業はほとんどなかったという。

今週、あと1日出勤予定日を設定しておいてよかったと思った。

もともと持て余すと思ってたがとんでもない。来週もいろいろやらんとならん。


なんかアテが外れた感はあるのだが、一方でドキュメント作業の効率はよかった。

社内のリソースへのアクセスがよいからか。デスクトップPCの操作性がよいからか。

自宅で作業してると気が散るとか、そういう影響もあるかも知れないが、

やはり、ITインフラの差だと思いますね。


かつてリモートアクセスインフラが逼迫していたときに、社用のノートPCならば、

リソース逼迫の影響を比較的受けずに作業ができるということで、今もこの方法を主に使っていた。

社用PCだから社内リソースを直接的に操作することがやりやすかったんですね。

これはこれでよい方法ではあるのだが、安定している代わりにいろいろ制約があったし、

なによりノートPCでドキュメントをガシガシ編集するのが大変という面もあった。

それでも、先月頃まではこの方法しか実質的に取り得なかった事情もある。(輪番制などの制約があったので)


ただ、最近になって画面転送のインフラが改善してきたという話で、輪番制が解かれたので、

デスクトップPCに画面転送で持ってきてドキュメント作業ができることに気づいた。

以前は在宅勤務と言えばこの方式しかなかったほどになじみのある方式のはずなのに、

数ヶ月にわたる混乱でそんな基本的なこともすっかり忘れてた。

それほどまでに負荷分散のための輪番制は大きな枷になってたってことですね。


社用PCを使うか、私用PCから画面転送を使って社内リソースにアクセスするか。

どっちもどっちという感じですね。

ノートPCでもあまり困らない仕事なら、社用PCを使うが正解だと思いますが。

理想は社用のデスクトップPCを自宅に設置することかも知れないけど。

世の中にはそういうことをしてる人もいるらしいが。(うちの勤務先ではいないと思うけど……)

現実には運搬と設置場所の問題があるのでダメですね。


対面でのコラボレーションというのもないけど、それでさえ出勤した方が効率がよかったという。

昼食も弁当売ってるし。毎日弁当ではちょっと飽きるかもしれないが。(それも贅沢な話だが)

やっぱり在宅勤務って難しいなと、今日のことの裏返しから思った。

明らかに在宅では出来ない仕事はわかりやすいし、そういうのは在宅でやるべきではないとすぐに言えるんですが。

もちろん在宅でもほとんど効率が変わらない仕事もあるわけで、ここの見極めが難しい。


とはいえ、出勤者をむやみに増やせない事情というのもあるわけで。

集団感染を起こしたら業務が停滞してしまうから、そのリスクを避けるためには同時出勤を減らすのがよいだろうと。

業務の継続が優先ではあるから、必要なら出勤しているわけで、業務の停滞が顕在化するほどのことは起きていない。

これが長期化するとボディーブローのように効いてくるのか、なんやかんやと補正されていくのか。

パッと見えないところで犠牲になってるものはあるはずなんだよね。


あとは最近の悩みは空調費かな。

普段なら平日昼間は家にいないので冷房を付ける必要がないことも多い。

(夜になっても気温が下がらず、夕方になっても暑いだろうというときは、冷房を1日中連続運転することもあるが)

これが電気代にどれぐらい効いてくるのかがよくわからない。

こういう日常生活と区別できない経費というのは、どこにも行きようはないですからね。

例え、特別手当が出たとしても、給与あるいは賞与として公租公課引かれたらそんなに残るものではないし。

生活費を圧迫するほどのことは決してないだろうと思うが、エネルギーの無駄であることは確か。

AMEXは桁区切りが不思議

ウォルマートカードセゾンがAMEXという話を書いた。

クレジットカード1増1減

西友で使ったら、レシートには「SAISON」と書いてあって、やっぱりそうだよね。


ところでAMEXの最大の特徴として「セキュリティコードが表面に印字されてること」なんて書いたが、

カード番号の書き方も独特で「3777 xxxxxx xxxxx」と不思議な区切り方になっている。

VISAもMastercardもJCBも4桁区切りの16桁なんだけどね。


不思議な区切り方だなぁと思ったのだが、4+6+5=15桁って、他のクレジットカードより桁数少ないんですね。

調べてみると、他の国際ブランドではDinersが14桁なんですね。4桁-6桁-4桁と区切られているそう。

おそらく16桁ではない国際ブランドはこの2つだけ。

ただ、ISO/IEC規格では桁数は12桁以上なら問題ないらしい。

国際ブランドの中では発行数の少ない2ブランドが桁数が少ないのでは? とのこと。


ところでクレジットカードで買い物したときのレシートにはカード番号の一部が記載される。

だいたい末尾4桁ですかね。それで末尾4桁を見てカードを見分けるなんていうこともよくやってたけど。

やっぱりAMEXでも末尾4桁であることには違いはないらしい。

西友のレシートでは「アカウントNo1234-07/25」と末尾4桁と有効期限をあまり説明もなく記載してある。

一般的には「****-****-****-1234」のようにここの番号を伏せているというのがわかる書き方が多いと思うんですが。

でも、AMEXだから末尾5桁になるとかそんなことは多分なくて、4桁には違いないらしい。


日本国内の実店舗では、JCB経由でAMEXを利用できる契約があるそうで、AMEXを使ってもJCBと表記されることが多いとか。

もちろんAMEXと直接契約している場合もあるだろうし、

これはセゾンカードでもあるのでセゾンカードとして取り扱われる店もあるでしょうが。(西友はそうだよね)

AMEX使えるって書いてない店でも突撃すれば案外使えるんじゃないかと思うけど、

ただ、そんなことを試したいとは思わないのがウォルマートカードセゾンである。

素直にMastercardブランドのセゾンカードで払いますわ。


通販の場合はその限りではなく、AMEXが使えると明示的に書かれている店でないといけないとみられる。

ただ、パッと調べた限りはけっこうAMEX使えるってなってる店が多いですね。

AMEXだと桁区切りが他のカードと違うので、ブランド問わず桁区切りなしで打たせることが多くなっているようである。

そういえば最近は4桁区切りで打ち込む加盟店が少なくなったなと思ったけど、AMEX対応という意味合いもあったのかな。


というわけで、さっぱり西友以外で使う気は起きないが、それなりになんとかなりそうである。

ただ、このカード番号の桁区切りの違いなどで困惑するところは多少ありそうである。

しかし、なんで西友とクレディセゾンは、これをAMEXブランド固定にしたのかよくわからんなぁ。

スーパーで使うためのカードがクレジットカードの入口になる人も多いわけじゃないか。

それがAMEXじゃ、これって他の店で使えるの? ってなっちゃいそうなんですけどね。

案外使えるねで済ませてるのか、やっぱり不便だぞって他のカード作ってるのか、よくわかりませんが。

ゲーム会社つながりのライブ配信

トークイベントでは、インターネットでの有料配信で代替する動きがけっこうあって、これはわりと相性がいいなと思っている。

もともとの興業規模も小さいのでチケット代だけで言えば、むしろ有料配信の方が稼げるぐらいかも知れない。

グッズ販売が辛いかも知れませんけどね。もちろん通信販売はあるけど。

それに対して見れば、音楽ライブはインターネットでの有料配信で代替するのは、

やはり生で楽しんでこそというファンからの期待や、違法アップロードなど、課題が多いのかなとは思う。

ただ、無料配信となれば、お金は入らないが、ここら辺の問題は回避しやすいとも言える。

直接的にお金にならないことが難しさではあるが、将来に向けた上積みがどれぐらい期待できるかですね。


そんな中で、昨日、こんな配信が行われていた。

MixChannel Presents D4DJ CONNECT LIVE

ちょっとしか見なかったんだけどね。

D4DJはブシロードが昨年発表したDJをテーマとしたメディアミックスプロジェクト。

ちょっとつかみ切れていないところはあるが、本来ならばライブイベントをしてナンボのコンテンツだった。

それがここで想定していたイベントが出来ず、一方でゲームやTVアニメの計画は順調に進んでいるので、

それならとこういう無料配信をやってファン拡大を図っているわけである。

この辺はそれだけコンテンツ力に自信ありということなんだと思う。


ところで、ちょっと話は逸れるんだけど、この作品の出演者には、他のブシロード製品でおなじみの人の名前がちらほらあって、

バンドリに関わっている人が1/3ぐらいいて、主にはブシロードの芸能部門の響所属の声優なんだが。

そんな中でちょっと気になったのが大塚紗英さんの名前があったこと。

ミュージシャンとして事務所にやってきたら、Poppin’Partyのギター(これもエレキギターは初挑戦)というだけでなく、

花園たえ というキャラクタを演じる必要に迫られ、そこにはいろいろ苦労もあったんだろうが、

特にTVアニメ2nd Seasonでは、物語の重要人物を見事に演じきったというわけで、本当に積み重ねだなと思う。

とはいえ、根本的にミュージシャン、他のキャラクタの声を演じることは稀だった。ほんの少しはあったんだけどね。

そんな中でD4DJでは燐舞曲(ロンド)の月見山渚というキャラクタを演じるわけで、一体なんなんだろうと気になっていた。

それで実際のパフォーマンスがYouTubeとかに上がっているので見ていたら、びっくりしたのはギターを持っていたこと。

なるほどね。ギターのパフォーマンスを買われてのキャスティングだったんですね。

似たようなところで、志崎樺音さんが、Happy Around!の渡月麗で、キーボードを持ってパフォーマンスをしていたり。

Roseliaのキーボード、白金燐子の代役として、演奏も演技も即戦力を問われたオーディション(cf. ハードルが高い役の引き継ぎ)で抜擢、

これがプロとしてのデビュー作だったが、D4DJへの出演はそれに次ぐものである。ここでチャンスをつかんで欲しいということか。


ちょっと脱線しすぎた。この配信はMixChannel、ミクチャと呼ばれることが多いが、これで行われた。

タイトルにも「MixChannel Presents」と入っており、ミクチャ推しのイベントであったことがわかる。

SHOWROOMよりは品質が良いと評判はそれなりだったが、それにしてもなんでミクチャなんだと。

というか、そもそもミクチャってなんだ?


ミクチャはライブ配信、あるいはごく短い動画を主としたSNSだという。

開いて見ると投げ銭目当てか1人で配信する人が多数見えるが、女子中高生からの人気が高いとのことである。

なんでここで? と思ったのだが、このサービスをやってるのがDonutsという会社で、

そして現在開発中のゲーム「D4DJ Groovy Mix」を手がけているのがDonuts、というわけでそこのつながりだったんですね。

ゲーム会社としてのDonutsの代表作品は「Tokyo 7th シスターズ」か? ちょっとパッとしない感じもするが。

同社のゲーム部門にとってD4DJが期待作であるということに疑いはないと思われる。


これを見て、そういえばバンドリもかつてAbema TVで多く特番を組んでたことを思い出した。

「バンドリ! ガールズバンドパーティ!」(ガルパ)を手がけるのはCraft Egg、サイバーエージェント傘下の会社である。

サイバーエージェントといえば、インターネットの広告業から始まった会社で今も事業規模は大きいのだが、

スマートフォン時代になってゲーム会社という色が濃くなり、同社の営業利益の半分以上を稼いでいる。

ゲームについては複数の子会社が手がけており、事業規模・収益の面で大きいのがCygamesで、

グランブルーファンタジーなど複数のヒット作を出しており、一発屋ではない活躍を見せている。

収益的に次に寄与度が大きいのがCraft Eggだろうと思う。ここはほぼ ガルパ だけですね。


そんなサイバーエージェントが大赤字を垂れ流しながら期待を寄せるのがABEMA(旧AbemaTV)である。

Craft Eggつながりでバンドリのアニメも放送しており、なんとTV放送より少し早いという。

2nd Season, 3rd SeasonではYouTubeとの併用だったので、AbemaTVへの呼び込みに大きく寄与したかは不明だが。

グランブルーファンタジーやプリンセスコネクト! Re:Drive(いずれもCygamesのゲーム)のアニメは、

TV放送で見落としたらABEMAで見てたし、ここの特番はほぼABEMAでしたね。

「IDOLY PRIDE」の発表会もABEMAで見たけど、これはQualiArtsというサイバーエージェント傘下の会社が手がける新作で、

同作はゲームではないらしいが、QualiArtsの代表作が ガールフレンド(仮) というと、なんとなく納得感がある。


もっとも、D4DJもかつてはSHOWROOMを使用していて、これが品質面で問題が多かったという。

そんな中でDonutsつながりのミクチャということで、最初は不安視する向きもあったようである。(後で調べてわかった)

ただ、結果的には品質面での問題は少なく、Donutsはしっかりやったという評価である。

SHOWROOMっていうとDeNAだっけ? と思ったら今はスピンアウトして、連結子会社から持分法適用会社になったとか。

この手のライブ配信としてはSHOWROOMが先行していて、手堅い選択肢だと思ったら、これがうまくいかなかったと。

ミクチャでは「D4DJグルミクチャンネル」という有料会員制度を作って、ファンの囲い込みも図っているようで、

Donutsにとってはよい話だったのかなと思う。SHOWROOMがやらかさなきゃこうはならなかったでしょうね。

新潟芝1000mの2レース

この連休は本来ならオリンピックの開会式のためだったというけど、

今週末から3週間にわたって、JRAでは新潟競馬場と札幌競馬場の2場という変則的な開催となる。

この目的はオリンピックの馬術競技のために馬運車や獣医師を提供するためだと言われているけど、

例年なら同時期にやっていた小倉競馬場は酷暑に見舞われることがあり、それを回避する目的もあったという。

JRAの西日本の競馬場でレースがない週末というのは、これまでなかなかなかったことだそうだが、

栗東~新潟の輸送はさほど大変ではないので、新潟競馬場では栗東所属馬が大活躍してたとか。

(例年なら未勝利・1勝クラスでは、東日本(新潟)では美浦所属馬、西日本(小倉)では栗東所属馬が優先だから、ここまでのことはなかったらしい)


そんな新潟競馬場のパッと見てわかる特色が直線の芝1000mコースである。

この週末はこのコースを使ったレースが2つ設定されていた。

1つが土曜1Rの2歳未勝利戦、もう1つが日曜11Rのアイビスサマーダッシュ(GIII)である。

後者は今週末唯一のJRA重賞レースですから話題にならないわけはないんだけど、

前者が未勝利戦なのに話題になったのは夏の新潟開幕戦だからというわけではなくて、出走馬の馬主による。


同一馬主が1レースに12頭出し!JRA最多記録を更新 (デイリースポーツ)

16頭立てのレースのうち、12頭の馬主が同じミルファーム、馬主が同じということは勝負服が同じということ。

馬を見分けるには、勝負服と帽子の色を使うとよいが、勝負服と帽色のセットが同じになる場合は、一方は染め分け帽を使う。

染め分け帽は5頭発生、なかなかあるもんじゃないな。


それにしても、どうしてミルファームはこれだけの馬を1レースに出走させたのだろうか?

おそらく、ミルファームが大量出走させなければ、このレースはかなりの少頭数になったと見られる。

というのも2歳未勝利ということは、6月から順次デビューしている2歳馬の未勝利馬か未出走馬が出走できるわけだが、

未出走馬のデビューは新馬戦(メイクデビュー)を選択することが多い。一生に一度のチャンスであり、やや賞金が高いですから。

なので、この時期の2歳未勝利戦に出る馬というのは、実質的にはこれまで2ヶ月弱でデビューした馬で未勝利馬に限られる。

出走しうる馬が限られる上に、直線1000mという特殊な条件のレースを選ぼうという馬は本来少ないのである。


でも、それは早期デビューした馬ならば希望すれば出走できるということ。

ミルファームは育成牧場でもあるので、早期デビュー目指して育てて、ここまで2ヶ月で多くの馬をデビューさせることができた。

ミルファームの清水代表は「レースの勝ち負けはともかく、育成(牧場)と厩舎のコミュニケーションがうまく行っているからこそ、これだけ送り出せたのだと思っております。」とのことで、ここは同牧場のすごいところではあったんですね。

こうして注目を浴びたレースだったが、結果はというと……

【新潟未勝利】ミルF史上最多12頭出し同じ勝負服ズラリ 結果は…2頭出しビッグレッドFがワンツー (スポニチAnnex)

なんと1・2着馬のオーナーはいずれもビッグレッドファーム(BRF)、同レースに2頭出ししたBRFが上位を取って行った。

そう。BRFも早期デビューに定評のある牧場で、先週の函館2歳ステークスの優勝馬、リンゴアメもBRFの馬である。

なにより、ミルファームの清水代表はBRFで修行して独立したという経緯があるらしく、先輩牧場にしてやられたわけである。


とはいえ、直線1000mのコースを走れるのは貴重な機会ではあり、これがこの先に生きればいいですね。

2歳~3歳5月までにこのコースでは6レース程度、1レースを除いては未勝利戦、もう1レースは3歳5月のはやぶさ賞(1勝クラス)、

すでに勝ち上がった馬は、早くても3歳5月まではこのコースには挑戦できないわけですね。

もっとも今回の結果は思っている以上に残念に思え、2頭がタイムオーバーによる出走制限で1ヶ月休み、

3着馬はレース中に鼻出血で1ヶ月休み、馬の鼻出血は呼吸に影響するものなので、休養して治す必要がある。

まだ馬も成長途上、まだまだ挽回のチャンスがあるけど、作戦の練り直しが必要な馬は多そうだ。

そこまで含めて作戦かもしれませんけどね。


アイビスサマーダッシュ(GIII)は、日本では唯一、芝直線1000mで行われる重賞レースである。

注目馬はいろいろいたけど、なんといっても前年覇者、ライオンボスでしょうと。

この馬はこれまで17戦6勝、6勝全てが1000m(うち2勝はダート、4勝は新潟芝1000m)だという。

短距離戦の王道といえば1200mだけど、これまで1200mの6戦で最高順位は未勝利戦(ダート)での5着という。

一方で、この新潟の芝1000mでは、4勝・2着1回とめっぽう強い。

なので、アイビスサマーダッシュを勝ったから、他の重賞レースに挑戦するかとはなかなかならなくて、

日本国内に留まる限りにおいては、これが年1回の重賞挑戦チャンスとなってしまうんですね。


とはいえ、ちょっと難しい面もある。それはこのレースが賞金別定戦ということ。

このレースは負担重量が収得賞金(クラス分けに使う仮想的な賞金)で決まることになっている。

4歳以上馬は56kgを基本として、収得賞金3000万円超過額2000万円あたり1kg増で、牝馬は2kg減となる。

ライオンボスは去年は56kgでの挑戦だったが、前回優勝の賞金と、今年5月の1勝の賞金を加えて、今回は57kgでの挑戦となる。

このように実績のある馬ほどに負担重量が重くなることで、実績の乏しい馬が勝ちやすいようにしてるんですね。

これこそがライオンボス、あるいは重賞勝ちの経験のあるダイメイプリンセスらには不利である。

といってもライオンボスの57kgというのは、4歳以上牡馬としては標準的な負担重量ではあって、他の4歳以上牡馬に比べれば1kg差である。

今回は十分にチャンスがありそうだが、ここで勝つと来年は大変かもね。なんてレース前には思っていた。


ちなみに負担重量の決め方には、同じ年齢・性別の馬は同じ負担重量になる馬齢重量戦あるいは定量戦、

これまでに勝ったレースの格によって負担重量が決まるグレード別定戦、

できるだけ全ての馬の勝利機会を同じにするように負担重量を決めるハンデ戦がある。

重賞ではGIレースの全てが定量戦になっている。

GIIでは札幌記念など一部には定量戦、目黒記念など一部にはハンデ戦があるが、多くはグレード別定戦である。

4歳以上牡馬では56kgを基準に、最近1年のGI勝ち馬は2kg増、GII勝ち馬は1kg増、それ以前のGI勝ち馬は1kg増など。

この微妙な差でチャンスに差を付けようとしているが、最大でも2kg差ならばGI勝ち馬にもチャンスがあるとされている。

GIIIではハンデ戦であったり、賞金別定戦だったり、グレード別定戦だったり。

GIIIのグレード別定戦では、最近1年のGI勝ち馬は3kg増、GII勝ち馬は2kg増、GIII勝ち馬は1kg増など、それ以前のGI勝ち馬は2kg増、GII勝ち馬は1kgというのが多いみたい。

夏シーズンの重賞レースは、札幌記念(GII)を別として定量戦がなくて、あとはGIIIなので実力馬・実績馬の負担重量は重くなりがちである。


アイビスサマーダッシュの話に戻すと、今回の優勝馬はジョーカナチャン、ライオンボスはアタマ差の2着だった。

今年5月の韋駄天ステークスで1・2着を争った2頭で、このときはアタマ差でライオンボスが勝っている。

韋駄天ステークスはハンデ戦で負担重量の決め方が違ったが、

そのときと比べると今回はライオンボスの負担重量は0.5kg減り、ジョーカナチャンの負担重量は1kg増えた。

ジョーカナチャンにもチャンスがあるとは思われていたが、ライオンボスの方が優勢だろうという読みが多かったが、

結果的に言えば、ジョーカナチャンの方が前半のレース運びがよく、ライオンボスもなかなかうまく走ったように見えるが、わずかに追いつかなかった。

54秒で勝負が付くレースですから、少しの差を挽回することが難しいんですね。ジョーカナチャンは勝負強かったね。

かくして、ジョーカナチャンは初の重賞制覇、ライオンボスは連覇を逃したのだった。


アイビスサマーダッシュは牝馬(メスの馬)が強いレースとして知られている。

そもそも「夏は牝馬が強い」という定説があるらしいのだが、それにも増して牝馬が強いのだという。

今回、5着以内で掲示板入りした馬はライオンボス以外は全員が牝馬だっていうから、牝馬が強すぎる

レース前に「負担重量57kg以上の馬が3着以内に入ったことはない」というデータが話題になっていたが、

牡馬の57kgに相当する牝馬の55kgでの優勝馬は今までも何頭かいるんで、たまたまじゃないの? と思ったのだが。

ただ、どうもこのレースは負担重量の1kgの差で有利不利がかなり変わるレースらしく、

牝馬が強いっていうのも、牝馬に与えられた2kgのアドバンテージが大きすぎるということなのかもしれない。

そんな牝馬も56kgでの出走(ダイメイプリンセスなど3頭が該当)となれば、なかなか厳しいことが今回の結果からも見える。

500kg近くもある馬にとって1kgの差がなんでそんなに影響するんだよと思ってしまうけど、現実はそうらしい。


しかし、ライオンボスはどうしますかね?

1200mで勝負になるのなら、いろいろなレースが選択肢に入るけど、芝1000mにこだわると出るレースが本当にない。

来年のアイビスサマーダッシュまで1勝もしなければ、また57kgで出走できる(はず)。

ただ、この間に1勝あるいは重賞2着以内に入ると、58kgあるいはそれ以上の負担重量となるので、より厳しい。

本当は芝1000mのチャンピオン決定戦が定量戦であればいいんだけど、日本には賞金別定戦のこのレースしかない。

実績からすると厳しいが国内で1200mに挑戦するか、あるいは海外遠征にして芝1000mのG1に挑戦するか。

どっちもどっちですね。


あと今日に話題になっていたのがWIN5のキャリーオーバーである。

先週日曜のレースは大荒れで、珍しくもWIN5が的中なしとなりキャリーオーバー、

そこで精を出して予想した結果、33.8億円の売上でこれは歴代2位の記録だったそう。1頭取消になって返還が2.2億円あったけど。

わりと堅い決着だったこともあって払戻金は81万6800円(キャリーオーバーによる上乗せは約14万円)ということで、

キャリーオーバーの割には物足りない? という感じはあるが、100万円近くになればそこそこかね。

これは安楽死ではないと思いますが

先日、「嘱託殺人」というちょっと聞き慣れない罪で逮捕者が出たというニュースがあった。

ALS患者を嘱託殺人容疑、医師2人を逮捕 京都府警 (朝日新聞デジタル)

ALS患者から依頼を受けて、医師(主治医ではない)が薬物を投与して、患者を殺したということである。

薬物を投与した後に立ち去り、その後死んでいるのを発見され、調べたら使っていないはずの薬物が検出され、

そこから調べた結果、逮捕に至ったということらしい。

外見的には完全に殺人事件だが、依頼を受けた人を殺した場合は、法定刑が軽くなっている。


「安楽死か?」と言われたが、医師がやるやり方としてはあまりにお粗末というか。

これをわざわざ医師がやる必要があったのかなぁって。

医師だったら自分で死亡診断書を書けるわけで、そのための体裁ってのはあるでしょうけど。

ただ、そうして巧妙にやっていたら、何も怪しいことはないように見えるわけで、すると逮捕されることはないですよね。

実は世の中にはこういう事件は多少なりともあるが、明るみになっていないだけでは? と言われればそうかもしれない。


これまでの歴史上、医師が殺人罪などに問われたことは何度かある。

「安楽死」進まぬ議論 過去にも事件、判例では4要件 (産経新聞)

その中でこの条件を満たすならば意図的に死を早める「積極的安楽死」が許容されるのではないかということを示している。

ただ、実務上はこの条件を満たせば「積極的安楽死」が行われているわけではないので、裁判所が言っているだけのことである。

一方で、ここに示されている事件の中には、家族などの同意を得て人工呼吸器を取り外したなど、

積極的に死を早めたというよりは、治療を中止した結果として死んだというようなケースもあって、

そういうのは殺人罪の条件は満たさないと判断されることが多いようである。

そのためには治療中止の判断が妥当であったかが問題になるでしょうね。

判断の重さからすれば、複数の医師・看護師が関与することが必須でしょうね。


以前、このBlogで安楽死のことを話題にしたことがある。

安楽死という悲しい過去があった

まぁ競走馬の話なんですけどね。

特にサラブレッドという馬は細い脚4本で体を支えており、普段から脚への負担が大変重い。

そんな中で1本の脚が体重を支えられなくなると、他の脚にも影響を及ぼし、最終的に命を落としてしまうというのがある。

このように患部の養生が難しい実情があり、過去に治療を試みた馬も最終的には死んでしまうことも多いようだ。

生かしても苦しませるだけ、それならばすぐに安楽死させた方がよいというのは関係者の共通認識となり、

レース中に予後不良と診断されれば、競馬場で安楽死となるのが通例で、サイレンススズカ号もその例によったという話である。

競走馬の診療に関わる獣医師では共通認識ということがポイントではないかと思う。


人間でも同じだと思うんですよね。学会で決めたルールがあるとか、医師の間で共通認識が出来上がっていれば、

例え、それが意図的に死を早める行為であったとしても、それはやるべきことであり、罪に問われることはないはず。

ただし、現状においてそういう医療行為があるという話は聞いたことはない。

苦痛の軽減を図るための処置を行うことはあるかもしれないが、直接的に死期を早めるほどのことはないと聞いている。

もしも、そうそうすぐには死なないが、生きている限りにおいて苦痛を軽減することが困難なんていう症状があれば、

意図的に死を早める医療行為にも妥当性がありそうだが、今のところ学会などで合意できているものは何もないのでは?

もちろん、この判断は時代によって変わってしかるべきことですが。


その上でALSってどうですか? っていうと、僕が知る限りではあまり意図的に死期を早めさせる理由はないんじゃないかなと。

ALSは全身の筋肉が動かなくなる進行性の病気で、なにもしなければ呼吸ができなくなって死ぬと。

ただし、ここは人工呼吸器を付けることで乗り越えることもできるが、人工呼吸器を装用するのは患者の3割ほどという。

そんなもんなのかと思ったが、ALSの発症のピークが65~69歳と比較的高齢らしく、そこも判断に影響しているのではないかなと。

症状の進行も人それぞれで、平均的には発症~呼吸不全が2~5年程度だが、長い人も短い人もいるとのこと。

ALSという病気のポイントとしては、歩行困難になって、発話困難になって、摂食困難になってと、

筋肉が動かせないことに伴う問題はいろいろあるが、触覚・視覚・聴覚といった感覚や意識にとっての影響はなく、

発話困難などコミュニケーション上の問題は大きいが、そこを乗り越える装置がいろいろあり、症状によって使い分けられている。


何を苦痛と捉えるかは患者次第だが、ALSについて言えばやりようはある病気だなという印象である。

主治医らは不安を解くための情報提供できていない面もあったのかもしれないが真相はわからない。

何が問題か、何を不安と考えているかということは、よく医師や看護師と相談するのが大切だと思う。

個別の患者の症状はいろいろで、もしかしたら積極的に死期を早める処置をするのが適切なケースもあるかもしれない。

そう考えられるケースがあるのなら、医師らはそういう案件を持ち寄って学会などで検討するのが責務だろうとも思う。

今すぐ適用できるかはともかくとして、そういう選択肢がないものだと決めつけるのもよくない。


最後に念のために書いておくけど、今回のことは論外であって、殺人以外の何者でもないと判断するしかない。

医師ならばもうちょっと体裁を整えろとは思うが、1人、2人の医師が取り繕ったところでやっぱり妥当性はないと思う。

殺された患者の病状も論外だと思う。それなりに症状は安定しており、適切なケアも受けられているようだから。

でも、医師が積極的に死期を早める処置を行うことが全く否定されているわけではないとも思うんですよ。

もしそういう行為があるとすれば、どういう条件を満たすべきなのだろうかということを考えたまでのことである。

クレジットカード1増1減

久々に新しいクレジットカードを申し込んだ。J-WESTカード以来なので、およそ3年ぶり。

一体、何枚のクレジットカードを持ってるんだという話はあるが、まだ増やすのかと。

でも今回は1増1減なんで、総数は増えないんだけど。


申し込んだというのは、ウォルマートカードセゾンである。

西友で買い物する人にはおなじみ。これで支払うと西友では毎日3%以上の割引になるというカードである。

存在は知っていたが今まで作ってなかったのは、西友で買い物する機会が少ないから。

とはいえ、西友自体は市内にあるし、時々買い物に行くスーパーであることは確か。

最近、多少買い物の頻度も増えた気もするし、なにやらキャンペーンのチラシがあったので申し込んだ。


すでにセゾンカードは持っているので、申込みは簡単ですね。

今は口座振替の設定までインターネットで完了するから、便利になりましたね。

インターネットで申し込んだら、電話で確認が来たが、それでおよそ1週間で届いた。

ちょうど、運動と買い物のために出かけて、帰ってきたところで不在連絡票を投げ込もうとしてたので、その場で呼び止めて受け取った。

本人受取限定郵便で送るとか書いてあったけど、すでにセゾンカード持ってるので普通の簡易書留で送ってきたようだ。

こういうところもすでに持ってると楽でよろしいな。


初めてのアメリカン・エキスプレス(AMEX)ブランドのカードですね。

これまで、VISA・Mastercard・JCBと主な国際ブランドは各2枚以上持ってたけど、AMEXはなかった。

AMEXなんて使いにくいと思うんだけど、ウォルマートカードセゾンはなぜかAMEX限定なので。

西友以外でこのカードを使う可能性は低く、西友ではAMEXというよりセゾンカードとして取り扱われるだろうから、

AMEXであることを意識することは全くないと思うんだけど、一応はAMEXですね。

AMEXの最大の特色はセキュリティコードが表面に印字されてることですね。なんで表面なんだか知らないけど。

あと、驚いたのがホログラムがないこと。どうもAMEXではホログラムを廃止したらしい。

表裏ともシンプルなデザインなので、クレジットカードというより会員カードに見えなくもない。


最初に1増1減と書いたが、ここで解約するのは、僕が20歳になって早々に作った緑色のセゾンカードである。

(旧)SoftBankカード(これもセゾンカード)を作って以来、めっきり使わなくなっていたカードだが、

このカードを解約せずずっと持ち続けていたのは、永久不滅ポイントのためである。

1人が永久不滅ポイント対象のカードを複数持っていれば、合算して取り扱われる。

このため、永久不滅ポイント対象のカードが2枚以上あって、いずれか解約しても、永久不滅ポイントはずっと引き継がれる。


ところが、SoftBankカードはセゾンカードではあるが、永久不滅ポイント対象外なので、

僕の持っているセゾンカードがこれ1枚になると、永久不滅ポイントが消失してしまう。

そのため、ほとんど使うことのないカードをずっと持ち続けていたのである。

ちなみに使いもしないカードの永久不滅ポイントを大切に持ち続けていたのは、

カード利用以外でもセゾンポイントモール(永久不滅.comから改名してたらしい)で貯まるからで、これが意外と貯まるんだよね。


今回作った ウォルマートカードセゾン は永久不滅ポイント対象のカードである。

もっとも西友で3%引きが適用されるときには永久不滅ポイントの積算は行われないのだが。

なので、このカードでNetアンサーにログインすると、ログイン画面にはこれまで貯めていた永久不滅ポイントが表示された。

ということで、これまで持っていた緑色のセゾンカードとポイントが合算されていることが確認出来る。

これをもって永久不滅ポイントのためだけに持っていたカードは解約できるということである。


というわけで電話をかけて解約の申出を行った。

このカードに紐付いているETCカードがあって、これも使えなくなるが、それはかまわない。

カード本体とETCカードを手元に置いて電話を掛けたら、ETCカードの番号も確認されたので、用意しといて正解でしたね。

クレジットカードとETCカードをそれぞれ裁断して処分するようにと言われ、これで解約手続きが完了したらしい。

しばらくしてNetアンサーのIDも抹消されていたので、ちゃんと解約できたようだ。

電話口だけで完了するのは意外だったが、実用上はそれで問題はないか。

最後に「今後はSoftBankカードと、ウォルマートカードセゾンをよろしくご利用ください」と伝えられたのが印象的だった。

カードの解約ではあるけど、今後もセゾンカード会員であることに変わりは無いもんね。


そういえばクレジットカードの解約ってこれが初めてでしたね。

解約って気はしないのは、ここまで書いた事情の通りだけど。

1増1減で現在持っているクレジットカードは8枚、SoftBankカード以外はどれも特定用途のためですね。

それでも請求額がそれなりにある ビックカメラSuicaカード と イオンカード はいいですけど。

PiTaPaのためのKIPSカード、EX予約(とe5489)のためのJ-WESTカード はまだマシな方で、もっと請求額少ないのもあるからなぁ。

もう5年ぐらい請求額0円が続いていた緑色のセゾンカードはこれをもって解約となったが、

次にヤバいのが福利厚生で作ったゴールドカード(cf. ゴールドカードがあるとできること?)で、

これはあんまりにも使わないと更新拒否は本当にありうる。(三井住友カードはこれが唯一なので、他のカードでごまかせないし)

払戻のためのチケット

以前、こんな話を紹介した。

延期の場合のチケットの取扱だが、払戻期間が2回設けられることになっている。

1回目は振替日程が決まる前に払戻を希望する場合、これは公演日前後には払戻を受けられる。

ただし、ここで払戻を受けると振替公演のチケットは確保されないことになる。(略)

5月3日に予定されていた「BanG Dream! Special☆LIVE Girls Band Party! 2020」のチケットを持っているわけだが、(略)

会場の都合もあるが、人の都合もあり、かなり先への延期になりかねないのである。

(延期予定だから今は払戻しない)

振替公演のチケット確保を希望する場合は、延期決定がされてもすぐに払戻できないと書いたが、

年内での開催目処が立たないことから、一旦払い戻して、延期公演のときは必ずチケットを用意するという形になった。

これが決まったのが本来の公演日の2ヶ月後、そこから払戻開始までおよそ2週間だった。


チケットの払戻方法もいろいろある。

もっとも手間がかからないのが発券前かつクレジットカード払い、これはクレジットカードの売上取消を行う。

確定前なら引落自体がなくなり、確定後なら次の請求時にマイナスにする。

これができれば一番良いのは言うまでもないが、今回の場合、コンビニ支払い限定だったんだよね。

支払いのためだけにコンビニに行くのも

そういえばセブンイレブン限定でしたね。


発券前かつコンビニ払いの場合はどうやって払い戻すんだろうか?

パッと思いついたのが、ゆうちょ銀行の振替払出証書を使うという方法。

クレジットカード払い以外で支払ったものの返金手段としてはよく使われている印象である。

ゆうちょ銀行から郵便で払出証書が送られてきて、これをゆうちょ銀行(郵便局)の窓口に持参して現金化するわけである。

事業者側としては、購入者の住所氏名さえわかれば払戻手続きが進められるのがメリットではないかと思う。

払戻を受ける側としては、印鑑・本人確認書類(必ずしも必要とは限らないが)を持って、ゆうちょ銀行の窓口に行く必要がある。

郵便局でよいので、現金化できるところはたくさんあるが、基本的に平日昼間でなければならないのがハードルとも言える。

本人確認については、必須なのは10万円超の場合なので、チケット払戻の場合は不要な可能性が高いが、窓口判断である。


ただ、今回の払戻方法はそうではないらしい。

まず、指定された期間内にセブンイレブンでチケットの引き取りを行う。

そして、そのチケットをセブンイレブンの同店舗に持参して払戻を行うとなっている。

引取期間と払戻期間は重複していないようなので、同じ店に2回行く必要がありそうだ。

というわけで、とりあえず家の近所のセブンイレブンでチケットを発券した。

あまりこだわりがなければ、通りがかったセブンイレブンで発券しそうだったが、また同じ店に行くのだから最寄りがよい。

まぁ最寄りでなくてもせいぜい市内なので、すごい困るわけではないのだけど。

発券されたチケットを見てみると「払戻チケット」という表題で、入場には使えないチケットであることが記載されている。


その上で払戻を行うわけだが、コンビニ発券のチケットは発券店舗でバーコードを読み取れば払い戻しできるんだよね。

もちろん払戻対象となる事象(よくあるのが野球で雨天中止とか)が発生していることが前提だけど。

というわけで、店に持参すると、その場で現金が戻ってきた。

コンビニ払いはクレジットカード決済だったが、それでも現金となる。

オンラインでクレジットカード決済でも、発券後のコンビニでの払戻は必ず現金になるようだ。

セブンイレブンだったので、その場にあるセブン銀行ATMで大半を預けたが、

小銭だらけでジャラジャラして煩わしかったので、その後にゆうちょ銀行ATMで小銭を預けて整理した。


今回の場合、払戻を前提としてチケットを発券するわけだから、近くの店舗で発券するようにということだが、

普段のチケット発券時にはそんなことは考えないわけで、遠くの店舗で発券してしまう場合もあるかもしれない。

そうすると実質的に店舗での払戻ができないということも発生しうる。

あと、チケットの発券方法として宅配というのもあるが、その場合もコンビニでの払戻はできない。

このような場合は、チケット販売業者に郵送して銀行振込で返金となると思われる。


なお、払戻金額は、チケット額面だけではなく、先行手数料・システム利用料・発券手数料も含まれ、コンビニ決済手数料だけが含まれない。

この辺は払戻の発生理由によっても違うかもしれないが。額面だけ返金という場合もありうるだろう。

今回の場合は延期公演のときに再購入するという想定もあるので、それで手数料もできるだけ返金となったのかなと思った。

すると主催者持ち出しになる部分は少なくないと思いますがね。


今回、一度チケットを発券して、それを現金化するという方法の長所はコンビニで手続きが完了すること。

振替払出証書による方法では平日昼間にゆうちょ銀行(郵便局)に行く必要があるが、それがいらないのは楽かもしれない。

ただ、発券期間と払戻期間が重複しておらず、それぞれ2週間程度ということで、期間にはシビアな面がある。

これが1回で済めば楽だったんだけど、発券したチケットをその場で払い戻すのはおかしいからか、こういうことになるらしい。


もちろん一番よいのは外出せずとも払戻が完了する方法なのは言うまでもない。

もっとも素直なのが銀行振込での返金だと思ったが、口座番号を申告してもらう必要があり、

情報に誤りがあれば、そこで個別対応となり、そういう面倒に巻き込まれたくないという思いはわかる。

振替払出証書なんて前時代的な方法が現在でも使われるのは、住所氏名さえわかれば手続きが進むとことに尽きると思われる。

チケットを発券して払い戻す方法も、購入者側の対応のみで済むので、販売側の手間は少ない。


手数料としてはどうなんでしょうね?

払出証書を使っての送金は3万円未満・郵送料込で502円とのこと。ちょっと高い気がしたが、大口でもこの手数料なんだろうか。

すると、コンビニの手数料は高そうなイメージもあるが、どっちもどっちなのかもしれない。

ただし、金額がすごく大きい場合は、コンビニでは対応しきれない可能性があるわけで、払出証書の方が確実とも言える。

例え郵便局に現金がなくても、その場でゆうちょ銀行に入金することはできますからね。

(この方法ならば金額によらず本人確認が省略される可能性も高い。(cf. お前の株式は買い取ったというはずだが) )

実際、何円ぐらいまでならコンビニで支障なく対応できるんでしょうね? 1~2万円程度なら心配いらないのかな。

ただ、それが数件ならいいけど、多く立て込むとやっぱり対応しきれないですよね。今どきのコンビニは大変かも知れない。

信用に値する数字や発言なんてあるか

明日から連休だが、これといって遠出する予定はない。

もともとこの連休はオリンピックの開会式付近ということで、使い方に悩んでいたところもあって、

これといった計画もなかったのだが、オリンピックもないなら……と考えたが難しいのでやめた。

GoToトラベルキャンペーンなんて話もあったが、現段階では決まってないことが多いし、

キャンペーンの還元が35%しかない(本来は残り15%分は着地で使えるクーポンで支給することになっていた)とか、

なにより東京都在住者が当面は対象ではないので、こんなのアテにならんという話である。


最近はニュースで流れる数字であったり、政治家の発言であったり、何が信用に値するのかわからなくて困る。

ちょうど1ヶ月前に東アジア・東南アジア・オセアニアの近国の新型コロナウイルスの状況を集計した。(cf. 世界的に見ればマシだって言っても)

現在の数字を改めて計算して確認してみた。

人口10万人あたりの入院・治療中の患者数では次の通り

  • 0.6人以下 : ラオス・カンボジア・台湾・ベトナム・中国(大陸・香港・マカオ)・タイ・ニュージーランド・ミャンマー・マレーシア
  • 1.7人 : 韓国
  • 2.3人 : モンゴル
  • 4.4人 : 日本 (東京都単独では14.0人)
  • 13.8人 : インドネシア
  • 16.3人 : オーストラリア
  • 43.3人 : フィリピン
  • 71.2人 : シンガポール

明確に減ったのはシンガポールとマレーシア、シンガポールは元が多いのでなかなか減りきらないね。

逆に増えてるのは、ずっと拡大期のフィリピンとインドネシアはともかく、

急増といえば、オーストラリアと日本、あと絶対数は少ないがニュージーランドですね。

日本全体で見れば、アジアの近国ではやや高いが、インドネシアやフィリピンほどのことはない。


東京都に限れば、最近1ヶ月の新規感染者の報告が4271人、この間に回復者が2667人、死者が7人で、

入院・療養中の患者数は1597人ということで、報告数の割には入院・療養中の患者数は増えていない。

当初は若い人に偏っているなんて話はあったが、最近はもうちょっと広がっているとも。

とはいえ、感染性がなくなるまでは入院・療養を解かれず、それでなかなか患者数が減らないなんて話もあったことからすれば、

重症化して手を焼く患者が少ないというだけでこうはならない気がするので、取るに足らない感染者報告が多い? とも見える。

ただ、東京都も言えることと言えないことがありますからね。外見的な数字しか言えないところはある。

重症者数は一貫して減っていたが、最近2週間ぐらいでは増加に転じているので、割合はともかく危うさはある。


療養施設が逼迫しているとか、医療機関の受け入れ体制に懸念があるとか、多少気になるところもあるが、

どうにもならないほど悪い状況にも見えず、かつて右往左往したほどのことはないんじゃないかと見える。

とはいえ、無防備でいいわけはなくて、いろいろ考えるべきことはあろうと思う。

そんな中で東京都在住者として困っているのが、東京都と国で言うことが違うということ。

4連休、都民は外出自粛?OK? 都「不要不急控えて」、菅氏「感染防止策とれば」 (毎日新聞)

東京都は4連休は不要不急の外出を控えるように言っている。

都民には、外出する場合は感染予防や感染対策を万全にしていただきたい。また、外出は、できれば、できるだけ控えてほしい

(小池都知事「4連休の外出はできるだけ控えて」 コロナ拡大で (NHK))

外出するなら感染症対策をするようにという点では共通しているのだが、ちょっと温度差があると。


正直なところ、僕は東京都の呼びかけでも感染拡大の抑止にとってはぬるいように見える。

東京都は休業要請の解除後、感染対策がとられている店には「感染防止徹底宣言ステッカー」を掲出して、

これがある店ならば使うことはかまわないなんて言ってるけど、それは本当か? ということである。

専門家「東京 通常の飲み会で感染 4連休は予防徹底を」 (NHK)

もともとリスクが高いと言っていたところは、対策したところでやっぱりリスクは高いんじゃないの? ということである。

対策してると掲出があっても宴会などはリスクは高い。必要性があれば対策してる店がよいが、積極的にオススメできないのが真相では?

そこら辺が外出をできるだけ控えて欲しいという背景なんじゃないかなと思う。

このあたりのリスクを的確に分析できる住民ばかりならよいが、そうでないなら「できるだけ控えて」というしかない。

休業要請を出している段階なら、要請を破って営業している店には行くな、ぐらいの強いことも言えましたけどね。


逆に言えば、これまでの実績から大きなリスクはないとみられる業種も多いので、

遠方だからすごく危ないとかそんなこともないと思うので、確かに国の言い分にも一理あるところはある。

とはいえ、これは観光地にとって苦しい面もあって、特に飲食店ですよね。

観光客が盛大に飲み食いしてくれればお金は落ちるが、この状況では中途半端に感染リスクに晒され得るものはないとなりかねない。

そういうところも含めて期待外れなんじゃないかなと。地域や業種によっても温度差はあると思うが。


東京都在住なので東京都の状況に特に気を配っているのはそうだが、全国的に見れば大阪府についてこんなニュースが流れたのが気がかりである。

繁華街のミナミの近辺に臨時の検査場を設置しました。(略)
「陽性率は平均でおよそ20%と非常に高い。そのほとんどが若者で、客や店に勤めている人だ」

(大阪ミナミ近辺の検査場 陽性率20% 市長「ほとんどが若者」 (NHK))

この地域の接待飲食店などの従業員・客で、保健所からの紹介があった人が対象ということではある。

保健所はホットラインを設けて相談に応じており、一定の症状があれば、検査場に紹介しているのだと思う。

やみにもに検査しての数字ではないが、そこまで厳しく絞っているわけではないはずで、この陽性率は高いよね。

このような状況を受けて、関係する店の経営者はどういう決断ができるか問われているんじゃないか。


東京都と国で発せられるメッセージに差があると、やはり人は都合の良い方だけ読んでしまいがちですからね。

そこでいろいろ衝突が起きるんじゃないかというところに懸念がある。

そういう事情もあるのか、勤務先からも従業員各位に慎重な行動を呼びかける連絡が来ている。

東京都在住・在勤者が多いこともあるので、概ね東京都の要請に沿ったものといえる。

休日・休暇であっても、自主的な健康管理をするようとか、体調不良があれば上司に相談するようにも書いてあるが。


もちろん必要性があれば広域移動も仕方ないし、リスクの程度から各自判断するようにということだと思う。

本当は具体的に示して欲しいところもあるが、境界をぴっちり引くことが難しい面もある。

こういう地域・業種は危険性が高いという傾向は示せても、全部がそうでもないし、逆に安全であることを示すのは難しい。

今のところこれといった報告はないですけどね。リスクが高いものは取り除きましたけどね。とかその程度である。

同じような行動でも、どれぐらい重要性があるかということもあると思うんだよね。


立場が違えば判断が違うということで、最後に演劇での集団感染のことを紹介しておく。

新宿の劇場 観客などの感染確認各地で 濃厚接触者など調査続く (NHK)

観客全員が濃厚接触者に指定されるという異常事態となっている。

そもそもの問題は出演者・スタッフの集団感染であると見られ、そこに適切な手を打てなかった主催者の責任は重い。

演劇の稽古や、あるいは休憩場所のリスクが高いであろうことは知っているべきだからである。

休憩場所のことはいろいろな商売に言えることですね。


ただ、観客にとっては?というと、出待ちが感染拡大につながったかもとはいうが、そういう事情がない人もいるだろう。

舞台・客席について言えば、出演者・スタッフの集団感染(これは明確にダメ)と、換気が不十分だったかも、ぐらいの話らしく、

観客にとって明確な不備は見つからず、これまでの実績から演劇が危ないという判断をするのは難しい。

娯楽といえども、観客にとっては危険と判断する理由がほとんどない。観客から見れば十分と思える程度の対策はあったのでは?

このために遠出した人は、ややリスクが高いことは知っておくべきだが、移動先での行動で観劇が特別危ないわけではない。

こういうことを適切に判断して巻き込まれたんだとすると、気の毒な話だと思いますね。