これでも案外近いと言えるわけ

福岡市の多目的ホール、マリンメッセ福岡へのアクセスのことでよく話題になるのがこれ。

天神・中洲川端・博多駅は案外近いですヨ 歩いて帰ろう! (pdf) (マリンメッセ福岡)

マリンメッセ福岡は博多港の港湾地区にあるので、市街地からはやや海に行ったところにある。

そのため、バスでのアクセスがよく使われるのだが、会場が去る人が集中した場合、バスに乗り切れないことが問題になる。


そこで、帰り道には駅や市街地まで歩くことを検討して欲しいということなのだが、

天神までは徒歩約25分

中洲川端駅までは徒歩約18分

呉服町駅までは徒歩約15分

博多駅までは徒歩約30分

確かに呉服町駅や中洲川端駅までなら、案外近いという言葉は当てはまると思う。

でも、天神とか博多駅まで30分近く歩かせて「案外近い」とはどういうことだ。


徒歩の時間を見てもわかる通り、最寄り駅は呉服町駅である。

この駅は地下鉄箱崎線の駅なのだが、天神・博多駅・福岡空港を通って利用者の多い空港線とは別の路線である。

といっても、中洲川端駅から空港線の天神・姪浜方面へは直通運転をしているが、半分程度に限られる。

直通でなければ乗り換えればよいのだが、中洲川端駅での乗換はフロアをまたがるし、乗換を含めても本数はやや見劣りする。

そのため、歩く距離はやや長くなるが、中洲川端駅まで歩くことをオススメしているようだ。

ここからなら博多駅・福岡空港方面にも行けるし、天神方面にも格段に本数が多くて便利だ。

呉服町駅が使えない最寄り駅ということはないが、注意が必要である。


その上で、天神・博多駅までのアクセスを考えてみる。

最初にバスでのアクセスが一般的と書いたが、バスの所要時間は天神からは12分、博多駅からは15分だそうだ。

いずれも概ね毎時5~6本程度である。イベント時は臨時便の設定もあるようだが、帰りはなかなか乗り切れない。

そこで、呉服町駅または中洲川端駅まで歩いて電車か、全部徒歩かどちらがよいかである。


呉服町駅~天神駅は乗換なしだと3分だが、乗換ありの6分で考えて、電車待ちは5分程度とすると、徒歩15分と足すと、合計25分ほどですかね。

中洲川端駅~天神駅は隣の駅で所要時間は2分、電車待ちは5分程度とすると、徒歩18分と足すと、合計25分ほど。

一方でマリンメッセ~天神を全て歩くと25分とのことだから、どれもほぼ互角となる。

呉服町駅で直通電車をスムーズに拾えれば、徒歩より早そうだが、その目論見がうまくいくかは怪しい。

あと、徒歩25分というのは天神駅付近への徒歩での所要時間であって、20分ほど歩けばもう天神の繁華街には入っていると思う。


一方、博多駅への場合は、中洲川端駅しか選択肢に入らず、中洲川端駅~博多駅は所要時間3分である。

電車待ちを5分として、徒歩18分と足し合わせると、合計で26分となる。徒歩より少しだけ早いかも知れない。

地下鉄博多駅は概ねJRの駅の下に埋まっているようなので、地下鉄で到着した方が乗換もスムーズだろう。多分。

一方でマリンメッセ~博多駅は一本道(大博通り)なので、中洲川端駅に行くよりもかえってわかりやすいかもしれない。

先のポスターにも「道がわかりやすいから案外早く着く感じ」と書かれているが、考えるより歩けというのは正しいかも知れない。


というわけで「歩いて帰ろう」という看板がマリンメッセの出口にも貼ってあるそうだ。

そこで思い出したのだが、インテックス大阪の出口に、コスモスクエア駅の利用を促す看板を見た覚えがあるんだよな。

思い違いかもしれないが、来場者の多いイベントでは主催者が掲出している場合もあるのかもしれない。

インテックス大阪に隣接してニュートラムの中ふ頭駅があって、住之江方面へ行く場合はこれがよいのだが、

多くの人は中央線を利用して弁天町・本町方面へ向かうので、その場合はニュートラムを待つより、コスモスクエア駅まで歩く方が早いとされている。

特に混雑していない場合でもコスモスクエア駅を使うことが推奨されているが、混雑するときはなおさらである。

この事実は意外と知られていないようで、時折混乱を引き起こしている。(cf. 最寄り駅はコスモスクエア)

中央線方面の人が中ふ頭駅を使うことで一番困るのは住之江方面に帰りたい人で、ニュートラムが最善なのに中ふ頭駅が改札止めになってしまうと。

事情は違うけど、イベント会場との行き来で、正しく歩くことの重要性はこういうところでもある。

ユニークな紀行番組

昨日、BS11で「まちめぐ!~仲良し声優が巡る新宿さんぽ~」という番組が放送された。

BSにありがちな紀行番組といえばそうだが、パッと目に付く特徴は、

声優お二人によるロケのナレーションを、芸人がやっています

すさんぽ (髭男爵 山田ルイ53世 オフィシャルブログ 「カンパイオトコ」)

というところで、逆だろとツッコミが入る。


テレビでは珍しいかも知れないが、声優が街に繰り出すような映像作品はけっこう制作されている。
(例えば、声優番組レーベルPhononチャンネル(ニコニコチャンネル)にそのような作品が多くある)

コメディアンがナレーションの仕事をすることもそんなに珍しいことではないだろう。

BS11がこのような番組を放送するのは今回で3度目である。

最初は2018年3月に放送された「すさんぽ~声優さんが巡る金沢カワイイ散歩~」という番組だった。

これは、BS11と石川テレビが共同制作した番組で、石川県出身の洲崎綾さんと、その親友の佳村はるかさんが金沢を散策した。

これが好評だったからか、2018年10月にBS11制作で「まちめぐ!~仲良し声優が巡る名古屋さんぽ~」が放送された。


でも、この番組のもっとも特徴的なところは、散歩のスタート地点がビックカメラということである。

「すさんぽ」のときはそんなことはなかったはずだけど、BS11単独でつくった「まちめぐ!」は2回ともそうだった。

名古屋のときはビックカメラ名古屋駅西店、東京・新宿のときはビックロ ビックカメラ新宿東口店にまず行って、

店員からオススメ商品の紹介を受けて、散歩に役立つアイテムを購入するところからスタートしている。

ターミナル近くの大型店舗ということで、導線的にはあまり不自然ではないが、「なんで?」となる。


明示的には言われていないけど、ビックカメラがこの番組のスポンサーだからというのが理由だろう。

というのも、BS11はビックカメラが持分の63%を持っている子会社なんですよね。

ビックカメラの外壁に「全国無料テレビ BS11」とデカデカと書かれていたり、

BS11の番組の大型広告が掲出されているのは、そのような関係性によるものである。

ターミナル近くに大型店舗を持っているビックカメラを使って、BS11の知名度を高めようと努力しているわけである。


それにしても、どうしてビックカメラはBS11を子会社に持っているのだろうか?

すぐに思いつくのはテレビショッピングのためだが、BS11でテレビショッピングといえば、筆頭はショップチャンネルである。

かつてはビックカメラのテレビショッピングも定時番組にあったらしいのだが、もうすでになくなっている。

当初の目論見はどうだったか知らないけど、現在はビックカメラのテレビショッピングのための放送局とはいえない。

このあたり、同時期に開局した トゥエルビ が三井物産の子会社で、同じく三井物産傘下のQVCを垂れ流しにしているのとは少し異なる。

(生放送のテレビショッピングを長時間にわたって流し続けているという点ではBS11もあんまり変わらないのだが)


さらに調べると、BS11を放送している 日本BS放送 の設立は1999年とけっこう古い。

当初はBSデータ放送として「知求チャンネル」というチャンネルをやっていたらしい。

そこで実績を積んでいたからか、2007年のBSデジタル拡大時にハイビジョン放送枠を獲得し、

リモコンIDにちなんで「BS11デジタル」(後に「BS11」)として本格的なテレビ放送を開始した。

試行錯誤あったようだが、現在は平日昼間は韓国ドラマ、休日昼間は競馬、深夜帯はアニメを主にしてやっている。


BS11が声優が散歩する紀行番組をやるにいたった経緯を考えてみると、

アニメの放送局としてのBS11の存在感を高めていきたいという意図はあるんだろうと思う。

BS11は地上波の放送局をルーツに持たない独立系の放送局で、なおかつ全国放送ということで、

主に深夜帯に放送されるようなTVアニメの全国放送を担うことが多くなっている。(cf. BS11を軸に据えるという発想)

2015年から情報番組「アニゲー☆イレブン!」を放送するなど、アニメの放送に留まらない活動もしてきたが、

BSが得意とする紀行番組を通しても、アニメファンとBS11を結びつけていきたいというのが、この番組の意図だろう。


そこに乗っかってくれたのがビックカメラということなんだと思う。

もちろん親会社として、BS11の戦略を支えていきたいのもあるかもしれないけど、客層が被るというのも理由でしょうね。

ビックカメラでの買い物はいかにも宣伝っぽいが、Twitterなどの反応を見る限りは視聴者の興味を引いているようだった。


不定期番組として続いていくなら、次はどこかなという期待もあるわけだけど、

ビックカメラからスタートするというのが必須条件だと、けっこう限られるのかなぁ。

名古屋があまりにきれいにハマりすぎたんだよね。これが大阪だと不自然な気もする。

ビックカメラにこだわらないなら、福岡とか北九州とか面白そうなんだけどね。

キャスティングとかスケジュールとか費用の問題もあるでしょうけどね。

ガラクタ置場から回収したり捨てたり

最近、うちの職場の「ガラクタ置場」にあるものを整理していた。

僕が勝手にガラクタ置場と呼んでいるが、過去の試験で使った機器が置いてあるところだ。

わりとまともなものもあるのだが、多くは雑然と置かれているので、これではガラクタだと言っている。

そこに手を入れることにしたのは、ケーブルを回収するためだった。


いちおう管理者の許可を受けたが、そもそも管理者もなにがあるかわかっていない状況。

というわけで、試験終了後に機器とケーブルが雑然と投げ込まれたであろう箱を運び出して、

ケーブルとそれ以外に分けて、ケーブルは絡まっているのをほどいて、長さ別に仕分けしてとやっていた。

同じ長さ・同じ終端加工のケーブルをわりときれいに束ねてあるものはよいのだが、

長さや終端加工の違うケーブルがぐちゃぐちゃに絡んでいるものもあって、整理するのはけっこう大変。

でも、集めて見ると、わりと有用そうなケーブルが多く集まってきた。


ケーブルを外した機器は元あったところに戻そうとおもったのだが……

印字のない筐体とか、色違いの筐体とか、3Dプリンターで打ち出した筐体とか、ずいぶん古い試作品が多く出てきた。

こんなものは残しておいても使い道がないし、間違えて使ってしまっては問題が起きかねない。

というわけで、古い試作品は発見したら解体して捨てることにした。

本来は試作品はプロジェクト完了時に捨てるべきもので、それを捨てずに放置されていたことが問題だが、

試験終了時点では追試の可能性もあるので、一時保管するほかなく、その後忘れていたというのが実情でしょうね。


ケーブルを回収していたのは、これから計画されている試験で大量のケーブルを使うから。

最初はそれを口実にガラクタ置場を片付けようとか、死蔵されていてはもったいないなぁとか、それぐらいの考えだった。

ところが、試験計画が煮詰まってくると、必要なケーブルの大半を、回収したケーブルを転用で賄わないと厳しそうというのが見えてきた。

とてつもない本数のケーブルが必要である一方で、ガラクタ置場に放置されていたケーブルは想定よりはるかに多かった。

回収できたケーブルは想定よりもやや短いのだが、今回の用途にはなんとか足りるという期待もある。

どれぐらい賄えるかなぁ。転用でほぼ全部を賄えればうれしいけど、ちょっと厳しいかもしれない。

誰が国家元首?

外交上の慣例で元首というのがある。国を代表する人ということかね。

日本では慣例上、天皇が元首として扱われているが、法令で定められたものではない。

国王がいれば国王が元首であることが多いが、国王がいなければ誰が元首かということである。


国によっていろいろだけど、大統領が元首ということが多い。

ただ、その大統領というのは行政府のリーダーとも限らなくて、大統領が名誉職という国もあるのだ。

大統領が名誉職という国の1つがドイツである。

確かにドイツの行政府のリーダーは首相で、あんまり大統領という言葉を聞かないがいるんですね。

連邦議会議員・州議会議員の代表者を集めた連邦会議で選出された人が大統領になる。

名誉職の大統領ということで、引退した政治家が選ばれることが多いようだ。

大統領は法律への署名や外交官の認証などを行う。このあたりの役割は日本の天皇とあまり変わらない気がする。


イギリス連邦の国(例えば、オーストラリア)は、イギリス国王を国家元首としていることが多い。

国王が首相の任命や法案の承認をするが、議会の議決などに従ってやるのはいずれの国も同じことである。

イギリスはそれで問題ないのだが、それ以外の国では国内に国王がいないわけである。

そこで国王の名代として総督が任命されて、総督が国王の行うべきことをやることになっている。

現在は各国が推薦する人を総督に任命していて、特に王族から選ばれているわけではない。

というわけで、名誉職の大統領とほとんど同じなんですね。あくまでも国王の名代と言う位置づけだけど。


輪番制の国王とか、輪番制の大統領というのもある。

輪番制の国王というのはマレーシアのこと。

マレーシアでは州によってスルタンという王がいたりいなかったりするのだが、

スルタンがいない州は置いておいて、スルタンが輪番でマレーシア全体の国王を務めるという仕組みになっている。

輪番制の大統領というのはスイスのこと。

スイスでは連邦参事会のメンバー(日本の国務大臣に相当)が等しく権限を持っているのだが、

対外的には代表者が必要だということで、輪番で大統領を決めて、連邦参事会の議長として代表する仕組みになっている。

厳密にはスイスの大統領は元首ではないようだけど、扱いとしては似たようなものではないだろうか。


今日までアメリカ大統領のトランプさんが日本を訪れていた。

この訪問にあたっては国賓としての待遇を行っている。

実は国賓としての扱いを受けるのは、基本的には元首に限られるようだ。

アメリカ大統領は行政府のリーダーであり、元首という立場だから、国賓としてやってきて首脳会談もやるわけだけど、

例えば、イギリスだと国賓になりうるのは国王に限られて、首相は国賓としての待遇が通常受けられないわけ。

一方で、首相や皇太子などは公賓という待遇で日本に招くことが出来るようになっている。

公賓というのは、すこし格が落ちるが、概ね、国賓に準じる待遇となるようだ。

格が落ちるというのは、国賓だと宮中晩餐でもてなし、公賓だと宮中午餐(昼食)でもてなすといったところ。


アメリカ大統領ともなれば、立場上、日本へ招く回数も多くなるが、それを全て国賓として招いては大変だ。

そこで国賓・公賓として招く人を、もうちょっとビジネスライクに呼ぶ仕組みとして「公式実務訪問賓客」というのがある。

目安として、10年間は同じ人を国賓として呼ぶことはないそうなので、

その考えからすると、アメリカ大統領は国賓として招かれるのは在任中1回限りで、それ以外は公式実務訪問賓客となるようだ。

だから、トランプさんをいつ国賓として招くかというのは、悩み所だったのかもしれない。


ところで、最初に「慣例上、天皇が元首として扱われているが、法令で定められたものではない」と書いたけど、

かつての大日本帝国憲法では明確に天皇が元首と書かれていたが、日本国憲法ではそのようなことは書かれていない。

それなら、実務上の代表者である 内閣総理大臣 が元首なのでは? という考えもわりとあるらしい。

「国政に関する権能を有しない」とまで断言されている人が、国を代表するというのはおかしいというのもわからんではない。

でも、外交上の慣例では、天皇が日本の元首というので一貫している。


元首という言葉の元々の意味からすると、国政の実権を握っている人こそふさわしい気もするんだけど、

現代においては、日本国憲法に書かれた「国民統合の象徴」という立場が、わりとうまくはまるのかなと調べてて思った。

「君臨すれども統治せず」というイギリス国王の立場もまさにそうだし、名誉職の大統領というのもそうだと思うんだよね。

そういう立場の人を入れることによって、うまくいく部分も多いんじゃないだろうかと。

もちろん、それぞれの国の選択ですから、本当に国政の実権を握ってる人が元首というのもいいんですけどね。

サミットで大変そうな大阪

来月末にインテックス大阪でG20サミットが行われる。

インテックス大阪は2012年にSibosという金融に関する国際会議の舞台になっている。

インテックス大阪というと、展示場の印象が強くて、会議場としての機能はオマケ程度という印象だが、

会議に付随して展示スペースとか、プレスセンターとか、そういうスペースが大きく取れるのはメリットなんだろうか。

隣接してホテル(ハイアットリージェンシー大阪)もありますから、宴会なども全く問題ないですしね。


大阪にとって、このような国際会議の会場になるのは名誉なことだと思うが、

VIPが多く訪れるということで、厳重な警備体制を取る必要がある。

特に道路の規制がたいへん厳しくなることが想定されているようで。

G20大阪サミット特設コーナー/交通規制等について (大阪府警察)


これが想像以上にひどくて、阪神高速は都心部や臨海部のかなり広いエリアが規制対象になっている。

サミット期間を含む4日間の早朝~深夜にわたって通行止めになるとなっている。

会場がインテックス大阪、VIPの出入りに使われるのが関西空港ということで、

一般的に迂回路になりやすい湾岸線で厳しい通行規制が行われるのが特徴である。

期間中は関空方面へは阪和道へ、神戸方面へは名神・新名神・中国道へ迂回せざるを得ない。


あと、一般道も会場やホテル周辺で随時規制が行われる。

規制エリアを見てみると、どこらへんに泊まるのかなという想像もできるけど、

  • 南港: ハイアットリージェンシー大阪
  • 梅田: ザ・リッツ・カールトン大阪(ハービスOSAKA)、インターコンチネンタルホテル大阪(グランフロント大阪)、ウエスティンホテル大阪(新梅田シティ)
  • 中之島: リーガロイヤルホテル、コンラッド大阪(フェスティバルタワー)
  • 天満: 帝国ホテル大阪
  • 大阪城(OBP): ホテルニューオータニ大阪
  • 船場: セントレジスホテル大阪
  • 上本町: シェラトン都ホテル大阪
  • 難波: スイスホテル南海大阪
  • 阿倍野: 大阪マリオット都ホテル(あべのハルカス)

老舗から新顔までいろいろだが、大阪の高級ホテル総動員である。

これ以外にも報道関係者の宿泊するホテルも多くあるはずで、もっと手頃なホテルまで総動員だろう。


この結果、何が起きるかということ、大阪市内発着の高速バスの多くで区間短縮・運休が行われる。

なにしろ阪神高速がここまで通行止めになると、東方面や南方面からはほとんど出入りできない。

西方面は淀川左岸線などの回避策もあるかもしれないが、梅田周辺の交通規制がひどくてバスターミナルへの出入りが困難だろう。

基本的には西方面は神戸発着に、東方面は京都発着に変更する対応となるようだ。

影響が大きいと見込まれる昼行便は全面運休にするとか、逆に夜行便で影響を避けられそうなら運行するものもある。

関空リムジンバスは検討中となっているが大阪・神戸方面はほぼ壊滅だろう。

京都・奈良・和歌山方面はとりあえず運行するようだが。(予約可能な路線だが予約休止にはなっていない)


大阪でここまでのことはそうそうあるまい。G20サミットは大ごとである。

実はこの期間に大阪に行く用事があるんだよね。

移動手段は全て電車の想定なので、大きな影響はないと思うが。(ゴミ箱・コインロッカー閉鎖はあるが)

Suicaにチャージしてイオンへ

衣替えに向けて衣類を見渡してみると、くたびれたものも多いことに気づいた。

衣料品、特にズボンをたくさん買うならイオンに行くかと、自転車で30分ほど走ってイオンまで出かけていた。

もはや、うちで使う衣料品の相当な割合はイオンで購入したものになっているが、

それもこれも長さまでピッタリのズボンを多く揃えているからである。(cf. ズボンのまとめ買い)

あわせてシャツも多く購入しているので、こちらもかなりの割合である。


たくさん買うなら20日・30日とかに合わせたいものだがと思いつつも、直近では都合がつかない。

しゃあないかなと思ったが、調べてみると「イオンお買物アプリ」に登録すると、クーポンが付与されるらしい。

かつてハガキで送られてきていた、イオンカードのクーポンもここに統合されたようだ。

それで登録してみると、どうも今日はキャンペーンでアプリ会員に一律クーポンが配布されていた。

これを使えば、衣料品が概ね10%引き、食料品も5%引きということで、お得である。

というわけでイオンに向かうことにしたのだが、その前にSuicaチャージをした。


Suicaチャージしたのはイオンでの支払いのため。

イオンでの支払い手段もいろいろあるが、僕が使える手段の中ではSuicaが一番分が良い。

クーポンの条件によってはイオンカードでのクレジット決済に限るというのもあるが、

そうでなければかつてはWAONを使うことが主だった。

ただ、WAON POINTが始まって、イオンカードをポイントカードとすれば、支払い手段にそこまでこだわる必要もなくなった。

そうするとSuicaがもっとも分がよいのだが、問題はSuicaのチャージは店舗内でできないこと。

なので家を出る前に、Pasoriを使ってチャージしておく必要があったわけだ。


こうやって使ってみると、WAONはイオンでの買い物においてはやっぱり便利だったなと思う。

1つは店内でクレジットチャージ出来ること。これはとても便利だった。

例え、そうでないにしても、WAONの残高は5万円まで持てる。

nanacoもこの特徴は概ね当てはまる。

それに対してSuicaは最大でも2万円まで、乗車用には全く困らない金額だが、買い物となるとね。

店内でチャージ出来ないという問題は、モバイルSuicaでは問題にならないという話もありますがね。


衣料品だけなら確実に足りると思ったが、あわせて食料品を買うと足りるかは怪しかった。

結果的には食料品が想定よりも安く済んだので、Suica残高の範囲で買い物ができた。

でも、かなり残高が削られてしまったので、帰ってきてまたPasoriでチャージしたけど。

再来月のビューカードの請求額は相当多くなりそうだ。


それにしても、最近は会員証やクーポン配布用のアプリも多いよね。

いくつインストールしてるのかと思ったら、9つもあった。

プラスチックカードをいちいち持ち歩くよりもいいような気はするが。

ただ、nanacoとイトーヨーカドーアプリを併用するなど、どちらか1つにならない困ったものもいる。

イオンはクーポンを使う時だけアプリを併用だから、まだ許せる気もするが。

よい面もあるのは確かだけど、これはうまく活用できているものはそんなに多くないのが実情かな。

自然史系の博物館はなにをする

この前、関西に行った時に、長居公園の大阪市立自然史博物館に出かけていた。

長居植物園の中にあるので、博物館の入館券を買うと、植物園も当然見られる。

中学生以下はどちらもそもそも無料、高校生・大学生は植物園単独も博物館も200円と同額となっている。

大人だと植物園単独が200円、博物館が300円だから、100円差だが、大人にもお勧めしたい博物館である。


ここに来るのは2度目、6年前の大学院時代にキャンパスメンバーということで来ている。

太古の時代から現在まで大阪を巡る

特集展示はあるけど、それ以外はあんまり展示物も変わっていないだろうな、

と思いながらもやってきたのは、かつて東京の国立科学博物館に失望した思い出があったからである。

もう1つ残念だったのが、展示物があるのはいいけど、説明不足に過ぎるのではいかということ。

自然史関係の展示物の見所というのは僕はよくわかってないもんで、教えてもらって「なるほどなぁ」と思うところなのだが、

所々、ろくに説明もなく展示物が置かれているだけというのがあって、どこが見所なんだかと悩んでしまった。

(巨大な自然史の博物館)

国立科学博物館は確かに標本の数の多さはすごい。でも、それが学びにつながっているとは思えなかったのだ。

そんな経験も経て、また大阪市立自然史博物館にやってくると、また違った発見があるかもしれないと思った。

それに植物園もあるしね。ちょうどバラがきれいな時期だったし。


博物館の入口前にナガスクジラ、マッコウクジラ、ザトウクジラの標本が展示されている。

これはいずれも大阪湾で流れ着いた死体を、博物館が回収し、骨格標本にしたものである。

大きなクジラの骨格標本をつくるのは大変なことで、そのエピソードが柱に貼り付けられている。

クジラの回収や肉の剥ぎ取りには、海遊館や太地町の漁師の協力を得たと書いてあるし、

骨から肉を取ってきれいにするには砂場に埋めて、時間をおいて掘り出すという方法を取るのだが、

そこには博物館の友の会会員や「なにわホネホネ団」の人々の助けを得ている。

こうして、博物館のコレクションとなった骨格標本は組み立てられ、博物館入り口で展示されている。


大阪市立自然史博物館の特色として、友の会会員など市民を巻き込んだ活動が知られている。

友の会会員は、学芸員と共に自然観察に出かけたりして学んでいるわけだけど、

この博物館の成果には、友の会会員とともに得た成果も多いようだ。

「なにわホネホネ団」というのは、博物館で動物の標本作りをしている市民の集まりだが、

標本を作る中で自ら発見していこうという市民が集まっていることがよくわかる。


展示内容を見ても、自分たちが暮らしている自然への興味がわく内容になっていると思った。

人の手の入らない森の自然、里山の自然、都市の自然、大阪湾や淀川の自然、

いずれも興味を持ちやすい内容で、学びが多いと思う。

そこに対して収集された標本を使ったりして説明されているので効果的である。

模型もあるんだけど、やはり標本を使って示せるところは標本を使いたいものである。


今回、「標本を未来に引き継ぐ〜新収資料展2019〜」という企画展示を行っていた。

会場は植物園の入場ゲートを出て、花と緑と自然の情報センターの2階の展示室である。

というのも、博物館は企画展示や特別展などできるスペースがないんだよね。

ここには新たに博物館にやってきた資料が展示されている。春の博物館では定番の特集展示である。

博物館自身が収集した標本もあるが、学校にあった標本を引き取ったもの、研究者が持っていた標本を引き取ったものが多い。

こうして博物館のコレクションに加わったのだが、ここに展示されている標本の多くは大切に保管されて、研究者の求めに応じて提供するだけとのこと。

すなわち、今回展示されたが最後で、今後は一切展示されない標本が大半ということである。

そんな背景もあってか、博物館の標本はどう貢献しているかを展示の中で取り上げられていた。


そういう事情も踏まえると、自然史系の博物館は展示するだけでは意味はなくて、

集めた標本からわかったことを来館者が学べるように工夫するのが務めだし、

博物館の中で学べないことは、実際に自然に出て学ぶということも必要なのかなと思う。

大阪市立自然史博物館はそういうことができている博物館ということが確認出来た。

ただ、一方で博物館自体は狭くて、企画展示は別のところでやるほどだし、廊下が「第4展示室」であるなど課題も多そうだ。


最初の方で失望したと書いた国立科学博物館だが、それは自然史の博物館としてという話で、

地球館の一部にある、科学・技術についての歴史的資料の展示などは、おそらく他のどの博物館よりも充実しているのではないだろうか。

弟の認識としては、国立科学博物館は科学史の博物館のようだったし、それは正しいのかも知れない。

でも、やっぱりこの博物館の主とする領域は自然史だと思うんだよね。だからこそ惜しいと思っている。

テーマが広すぎて、うまく説明できていないという面もあるとは思うんだけどさ。

即時に振込できるようになってた

給与が入金されたので、みずほ銀行から他の銀行にお金を動かした。

振込後に届いたメールの文言を見て、気づいたことがあった。

なお、当行本支店へのお振込の場合、当日扱いとなります。

他行宛振込の場合、お受取人さまの金融機関・口座状態によっては、当日中に入金できない場合があります。

以前は時間外の場合は翌営業日に振り込まれると書かれていたが、今回は「当日中に入金できない場合がある」という記載。

そう、今月から みずほ銀行 は銀行間の振込が24時間即時化に対応したのだ。


世間的には去年10月から始まっていたものの、当時のみずほ銀行はシステム移行の真っ只中。

そんなわけで、この時点ではみずほ銀行は非対応でスタートした。

実はこの時点ではみずほ銀行内々でも即時反映はできなかったようで、メールの文言は次の通りだった。

なお、平日0時00分~15時00分以外の時間帯の受付は、翌営業日扱いとなります。

その後、今年2月にみずほ銀行は全店舗のシステム移行を無事に完了した。

この時点でみずほ銀行内々は振込が即時化されたようで、メールの文言も次の通り変わっていたよう。

なお、当行本支店宛以外のお振込の場合、平日0時00分~15時00分以外の時間帯の受付は、翌営業日扱いとなります。

そして、5月の連休明けには、銀行間でも24時間即時化が実現されたのだった。


振込先の銀行口座を確認してみると、夜間だったがまもなく振込が反映されていた。

日付も翌営業日ではなく、その日の日付で入っている。

当たり前といえば当たり前だけど、今までなかった光景である。

世間的には今さらかもしれないけど、やっとみずほ銀行にもやってきたということである。


ところで、みずほ銀行はシステム移行時に日付表記を西暦表記にしてしまったのだが、

今回の振込先の1つ、三菱UFJ銀行は多くの銀行と同じく和暦表記である。

それで記帳してみたら、当然「01-5-xx」と日付が印字された。

改元されたはよいが、すでにほとんどのところが西暦表記になっていた。

今まで工事の看板とかでわざとらしく使っているぐらい(それも4月時点で貼り替えされていたのが多い)だったけど、

わりと実用的な日付表示で元年(1年)という表示を見るのは、これが初めてぐらいかもしれない。

ネジ型の微調整インターフェース

今後の試験で使用する装置をかき集めてきた。

それで動作確認をしてたんだけど、ずいぶん出力値がずれていることに気づいた。

そういえば微調整できたようなと思って、フタをずらすと微調整用のネジが出てきた。

これをグルグルと回すと出力値が少しずつ変化していった。


所望の値に近づいたところで、ゆっくりと回したのだが、どうも値の変化が不連続な気がする。

それで説明書を見てみたのだが、読む限りではこの調整ネジはメカ的な調整ネジではなく、

おそらくマイコンがネジの回転を読み出して、それでデジタル的に調整していると思われる。

確かにメカ的な調整ネジなんてもっている装置とは思えなかったのだが、実はネジ型のデジタル入力インターフェースだったのだ。

ネジではあるけど、前後に進まなくて、いくらでも回し続けられると思う。


説明書を読むと、ネジを回すのと同等の調整を別の方法でもできると書いてあった。

こちらはメンテナンス機能を使って、ポチポチと操作するだけで調整が完了する。

出力値を確認しながらネジをグルグル回す必要はなくて楽だが、一方でメンテナンス機能にアクセスするためには別の機器を接続する必要がある。

この機器を使う人は、通常、メンテナンス機能にアクセスする機器を持っていると思うが、

微調整したいときに、いちいち装置を接続してとやるのは面倒な場合もあるのかもしれない。


それにしてもなんでネジ型のインターフェースなんだって感じだけど。

おそらく、同種の機器ではもともとメカ的にネジで調整していたんだと思う。

デジタル演算で微調整するようになっても、同様のインターフェースで調整できるようにしたのだろう。

この機器のユースケースを考えると、この方法が最善という考えもあったのだろう。

ただ、デジタル演算なので、ネジ以外の調整方法もあって、得られる結果はまったく同じだと。


昔の機器は、可変抵抗器とかで直接的に微調整ができるようなものも多かったようだ。

今でもそういうのはあるだろうけどね。でも、もはやデジタル演算が主流でしょう。

そうすると、微調整の方法も変わるのが自然で、場合によってはそもそも微調整が不要という考えもあろうと思う。

そんな中で見た目を変えずに微調整できるようにしたというのは、特徴的だと思った。

この見た目だと今もメカ的に調整していると信じている人はいそうだけど、実際は違うだろう。

レコーダーっていうか温度計

昨日、精密な測定器を使う話を書いたが、それとともに温度測定のためにレコーダーを持ってきた。

といっても測定するのは測定場所の周囲温度なんだよね。

室温を測定する温度計でもよさそうだが、厳密に測定方法が決まっているので、

室温を測るためだけに熱電対とレコーダーを持ってきたわけである。


うちの職場でレコーダーは温度を記録する装置として使われている。

昔は紙に記録するレコーダーも使ってたらしいが、今はペーパーレスレコーダーということで、

画面にグラフが表示され、記録データをCSVとかで外付けメモリに出力できるようになっている。

温度以外の測定量も記録することはできるようだが、そういう用途で使ってるの見たこと無いな。

熱電対を取り付ければ、それで何十点もの温度を記録し続けられるので、製品評価には欠かせない。

職場にある温度を測定する装置としては、もっとも精密に測れる装置だろう。


ただし、今回は温度を記録し続けることが目的ではなく、温度を表示さえできればよい。

別にグラフいらないなと思って、設定を触っていたら「ディジタル表示」というモードに切り替えられた。

すると画面には温度だけが表示されるようになった。こんなモードがあったのか。

本来、このレコーダーは数十点の温度を取り扱えるが、1点だけ有効化しているので、

画面にはデカデカと1点の温度が表示されるだけという、ちょっとレコーダーらしくない見た目になった。


見た目だけの問題で、デジタル表示しながら、内部的には記録することもできるんですけどね。

画面を切り替えればグラフ表示にして、記録し続けたデータを確認できるわけだし。

とはいえ、今回の用途では、データの記録をしてないんだから、ただの温度計である。

それでもグラフ表示なら、なんとなくレコーダーっぽかったが。

いや、温度計としてはこっちの方が好都合なんですけどね。


さっきも書いたようにうちの職場ではレコーダーは、温度を記録するスタンドアローンの測定器として使われている。

ただ、メーカーのWebサイトを見てみると、もっといろいろな使い方ができるようだ。

まず、レコーダーなのにオプションにより出力機能があるとなっている。

記録装置なら入力だけでよいと思ったが、警報出力とかPID制御とかできるらしい。

なぜそれをレコーダーにやらせようとしたのか気になるところだが、画面を操作盤にもできるようだ。

あと、今どきの測定器は当然ネットワークにつながるので、このレコーダーもネットワークにつながる。

スタンドアローンで記録したデータを転送するのにも使えるが、リアルタイムで測定値を転送することも出来る。


そうやって考えると、レコーダーを点数の多い温度計として使っているところもありそうだなと。

紙に記録するレコーダーのときはうまくいかなかったかもしれないけど、

ペーパーレスだと画面表示はある程度は自由に作れますからね。

そんなことをレコーダーを1点の温度計にして使っているときに思った。

1点の温度計だったら他にも選択肢あるでしょって話ですけどね。まぁ職場ですぐ出てきたのがこれだったので。