1年以上前に牝馬限定GIで勝ってますが
今日は阪神競馬場で京都記念(GII)が行われていた。
京都競馬場が工事なんで、京都記念だけど阪神競馬場なんですね。
芝2200mというコースは宝塚記念と同じコースだということで、どっちも競馬場の所在地を付けたレースだなぁなんて。
結果は1番人気に支持されていた ラヴズオンリーユー が優勝ということで、一見順当な結果である。
ラヴズオンリーユーの馬主はDMMドリームクラブ、DMM.com証券とあわせて1口クラブ「DMMバヌーシー」を構成している。
1口クラブも色々なんですけど、DMMバヌーシーは2017年に生まれた新興クラブで、
比較的に高い馬を買ってきて(ラヴズオンリーユーはセレクトセールで8000万円で購入)、それを超小口に分割して出資できるようにしている。
いろいろ試行錯誤してはいるんだけど、最近だと数千万円の馬を2000口に分けて、すると1~2万円になるので、
最初にそれだけ出資して、2歳以後は1口あたり1050円/月(300円が維持費、750円がクラブの会費)を納めることになると。
引退まで数万円ぐらいのお金を投じて、自分の馬ながらに応援して、賞金など配当を受けられるわけですね。
もっとも分配される賞金は、未勝利戦を勝って510万円なら、その8割の1/2000だとおよそ2000円、実際はさらに控除もあるだろう。
なんて考えるとあんまり割に合わないだろうなと思うけど、馬券を買う以外に庶民ができる競馬の楽しみ方の1つではある。
で、このラヴズオンリーユー、DMMバヌーシー設立まもない2019年のオークスで優勝しているんですよね。
景気づけにはよかったが、それに続く重賞勝ち馬は未だ出ていないし、なんなら去年はクラブ全体で新馬・未勝利しか勝ってない。
いや、JRAで未勝利戦勝つのも大変なんですけどね。でもお値段だけにもっと期待値は高いでしょうからね。
そして、ラヴズオンリーユーもオークス優勝の後になかなか勝てなかったのである。
1年9ヶ月ぶりの勝利ということで、この馬自身にとっても、DMMドリームクラブにとっても、重賞2勝目である。
この京都記念というレース、いわゆるグレード別定戦で、過去にGI・GIIで勝っていると負担重量が増える。
すると過去にオークス(GI)を勝ってるラヴズオンリーユーはその分ハンデを背負って出ることになりそうだが……
4歳55kg・5歳以上56kg・牝馬2kg減
R2.2.15以降 GI競走(牝馬限定競走を除く)1着馬2kg増・牝馬限定GIまたはGII競走(牝馬限定競走を除く)1着馬1kg増
R2.2.14以前のGI競走(牝馬限定競走を除く)1着馬1kg増(ただし2歳時の成績を除く)
ラヴズオンリーユーは5歳の牝馬、オークスは牝馬限定GIで、勝ったのは1年以上前(R2.2.14以前というのは1年以上前という意味)、
というわけで5歳以上牝馬の基本重量である54kgで出走可能だったのである。
ちなみにこれと同じ作戦を昨年7月の鳴尾記念(GIII)でもやっていて、基本重量の54kgで出走するもハナ差で2着に破れている。
昨年の京都記念の優勝馬はクロノジェネシス、後に宝塚記念・有馬記念で優勝する大活躍を見せた。
昨年のクロノジェネシスは4歳牝馬で、秋華賞(GI)で優勝してるが、これは牝馬限定GIですので、
4歳牝馬の基本重量53kgの1kg増の54kgで出走できたので、けっこうな好条件だったんですね。
2010年の優勝馬のブエナビスタも、桜花賞・オークス優勝からの挑戦で勝っているというから、
牝馬限定GIで実績を出したが、牡馬と混ざってはGI勝っていない馬にとっては有利なんでしょうね。
逆に今回の京都記念で5着になったワグネリアンは2018年の日本ダービー(GI)優勝馬とあって、
5歳以上牡馬の基本重量に1kg加算され57kgでの出走となるわけである。
牝馬限定または2歳戦以外のGIで勝つとずっと1kg加算である。
ワグネリアンは2018年のダービー優勝後、次に出走した神戸新聞杯(GII)で勝ったが、その後は勝てていない。
もっとも今回は昨年の宝塚記念以来の長期休養明け(手術をしてたらしい)での挑戦なので、こんなもんなのかも。
ちなみに、昨年に牝馬三冠を達成したデアリングタクトは、来月に中京競馬場で行われる金鯱賞(GII)に出走する予定だという。
これの負担重量決定方法もほぼ同じで、デアリングタクトは最近1年で牝馬限定GIに勝った馬に該当し基本重量+1kgになる。
牝馬三冠でも、牝馬限定GIしか勝ってないのでこうなるんですね。
果たしてどんな結果になるかはわからないけど、おそらく馬券は大人気になるでしょう。
Author : Hidemaro
Date : 2021/02/14(Sun) 23:46
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